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――悖(モト)りて出(イ)ずれば亦(マタ)悖りて入る🔗⭐🔉
――悖(モト)りて出(イ)ずれば亦(マタ)悖りて入る
〔大学〕
他人の悪口を言えば,自分に対する悪口となってかえってくる。
――を食(ハ)・む🔗⭐🔉
――を食(ハ)・む
〔「書経(湯誓)」より。「食言」を訓読みした語〕
「言(ゲン)を食(ハ)む」に同じ。
こと [2] 【事】🔗⭐🔉
こと [2] 【事】
〔「こと(言)」と同源か〕
「もの」が何らかの作用・機能・状態・関係などとして実現するありさまをいう語。「もの」が時間的に不変な実体のようにとらえられているのに対して,「こと」は生起・消滅する現象としてとらえられている。哲学的には,「もの」が主語的存在者を指すのに対して,「こと」は述語的存在様態を指し,後者は時間性の契機を含む。
(1)(ア)生じた事柄。出来事。事態。事件。「―は重大だ」「―の推移を見守る」「―の起こり」「どんな―が起こっても驚くな」(イ)物事の状態や経過。事情。わけ。「―を分けて説明する」「―と次第によっては許せない」「くわしい―はあとで話します」(ウ)重大事。大変な事態。「もし彼に知られたら―だ」「一朝―ある時は」「―なきを得る」
(2)形式名詞。上に修飾語を伴ってどんな事柄であるかが限定される。(ア)ある物事に関連する事柄。「自分の―は自分でしなさい」「試験の―を話す」「彼の―だからうまく処理するだろう」(イ)ある人物が動作・心情の対象であることを示す。「彼は彼女の―が好きらしい」「私の―をほめてくれた」(ウ)(「…のことをいう」「…のことだ」などの形で)言葉が何かをさしていることを示す。「タイガーとはトラの―をいう」「今の話の某氏というのは遠藤さんの―だ」(エ)行為。仕業。「自分のした―を反省しなさい」「今日はいい―をした」(オ)言葉の内容。言葉の意味。「彼の言った―を聞いたか」「彼女は私の言う―がよく分からないらしい」(カ)(「…ということだ」の形で)うわさ。伝聞。「彼は来年留学するという―だ」(キ)(「…ことがある(ない)」の形で)経験。体験。「外国へ行った―がある」「それについて深く考えた―がない」(ク)(「…ことにしている」の形で)習慣。しきたり。「朝は六時に起きる―にしている」(ケ)(「…ことはない」の形で)必要。「何も急ぐ―はない」「彼に同情する―はない」(コ)(「…ことだ」の形で)「…ことが大事だ」の意を表す。「合格したかったら勉強する―だ」「風邪気味の時は早く寝る―だ」(サ)(「…ことにする」の形で)「…という方針を決める(決心をする)」の意を表す。「試してみる―にしました」(シ)(「…ことになる」の形で)成り行き。結果。「黙っていたということは,認めた―になる」
(3)用言(あるいはそれに助動詞の付いたもの)の連体形を受けて,それを体言化し,用言の表す作用・状態を体言的な概念に変える。…ということ。「この際真実を述べる―が一番いい」「英語を話す―ができる」「彼が有能な―を認めない人はいない」「彼に裏切られた―は一生忘れられない」
(4)形容詞の連体形に付いて,副詞化する。「うまい―やれよ」「長い―留守にする」
(5)人を表す名詞に直接続く。(ア)謙譲の人称やそれに準ずる語に付いて,それに関していう意を示す。古くは謙譲に限られない。「私―このたび左記に転居致しました」「愚息―」(イ)通称に続いて本名を言う時に用いて,両者が同一人であることを示す。すなわち。つまり。「清水次郎長―山本長五郎」
(6)動詞の連用形,名詞・形容動詞語幹などに付いて,その行為・状態を表す。多く「ごと」の形で用いる。「祝い―」「考え―」「はかり―」「芸―」「きれい―」
(7)名詞に付いて,そのまねをすることを表す。ごっこ。多く「ごと」の形で用いる。「まま―(飯事の意)」「鬼―(鬼ごっこの意)」
(8)〔僧の言葉〕
夜食。「ある人―をして贈りたりけるに/著聞 18」
(9)動詞の連用形に付いて,前にある主語・目的語などを受けながら,全体を体言化する働きをもつ。「呉人が西施をくせ物と云ひ―は無益也/中華若木詩抄」
→こと(終助)
大辞林 ページ 144370。