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えびす【戎・夷】🔗🔉

えびす [1] 【戎・夷】 〔「えみし」の転〕 (1)「えぞ(蝦夷){(1)}」に同じ。「其の国の奥に―と云ふ者有りて/今昔 31」 (2)都から遠く離れた未開の土地の人。「かかることは,―・町女などこそいへ/栄花(浦々の別)」 (3)荒々しい武士。情を解さぬ荒っぽい人。特に,東国の武士を京の人から見て言う語。「―は弓引くすべ知らず/徒然 80」「荒―」「東(アズマ)―」 (4)野蛮な外国人。蛮夷(バンイ)。「これは胡国の―の大将/謡曲・昭君」

えびす-うた【夷歌】🔗🔉

えびす-うた 【夷歌】 (1)未開の民の詠む歌。洗練されていない田舎くさい歌。「丘谷にうつりて,輝くをよめる―なるべし/古今(仮名序)」 (2)狂歌のこと。「さしも流行せし―も/洒落本・無駄酸辛甘」

えびす-ぐさ【夷草・恵比須草】🔗🔉

えびす-ぐさ 【夷草・恵比須草】 マメ科の一年草。北アメリカ原産。高さ1メートル内外。葉は羽状複葉。葉腋に五弁の黄色花を開く。さやは細長く,六角円柱形で,中にある菱形の種子を決明子(ケツメイシ)といい,下剤・強壮剤とする。決明。ロッカクソウ。 夷草 [図]

えびす-ごころ【夷心】🔗🔉

えびす-ごころ 【夷心】 未開の民の荒々しい心。物の情趣を解しない心。「さるさがなき―を見ては,いかがはせむは/伊勢 15」

えびす-ぜん【夷膳】🔗🔉

えびす-ぜん 【夷膳】 (1)膳の側面を人に向けて据えること。非礼・ぶしつけとして忌む。えびす折敷(オシキ)。横膳。「朝飯の膳に坐りて見れば,―に据ゑてあり/咄本・鯛の味噌津」 (2)汁を左に置き,飯と汁を左右反対に並べること。左膳。

えびす-め【夷布】🔗🔉

えびす-め 【夷布】 昆布の古名。ヒロメ。[和名抄]

えびす【恵比須・恵比寿・夷・戎・蛭子】🔗🔉

えびす [0] 【恵比須・恵比寿・夷・戎・蛭子】 七福神の一。商売繁盛・福の神として広く信仰される,兵庫県西宮神社の祭神。蛭子(ヒルコ)とも,事代主(コトシロヌシノ)神ともいわれる。古くは豊漁の神として漁民に信仰され,また農神としても信仰された。狩衣(カリギヌ)・風折り烏帽子(エボシ)姿で右手に釣り竿,左手に鯛(タイ)を抱えた神像に描かれる。夷(エビス)三郎。 〔「えびす(戎・夷)」と同源の語。一般に「恵比須」と書くことが多く,この場合の歴史的仮名遣いは「ゑびす」〕 恵比須 [図]

えびす-おうぎ【恵比須扇・戎扇】🔗🔉

えびす-おうぎ ―アフギ [4] 【恵比須扇・戎扇】 年の初めの祝いに用いる粗製の扇。

えびす-がお【恵比須顔・夷顔】🔗🔉

えびす-がお ―ガホ [0][3] 【恵比須顔・夷顔】 恵比須のようにうれしそうににこにこ笑っている顔。 ⇔えんま顔

えびす-かき【恵比須舁】🔗🔉

えびす-かき 【恵比須舁】 「恵比須回し」に同じ。

えびす-がみ【恵比須紙】🔗🔉

えびす-がみ [3] 【恵比須紙】 紙を重ねて裁つとき,内に折れこんで,裁ち残しとなったもの。福紙(フクガミ)。

えびす-ぎれ【恵比須切れ】🔗🔉

えびす-ぎれ 【恵比須切れ】 恵比須講の日に,呉服屋で安く売り出す寄せ切れ。

えびす-こう【恵比須講・戎講・夷講】🔗🔉

えびす-こう ―カウ [0] 【恵比須講・戎講・夷講】 商家で,商売繁盛を祈って恵比須をまつり,親類・知人を招いて祝う行事。祭日は一〇月二〇日(もと陰暦)・一一月二〇日・一月一〇日など,地方により異なる。[季]秋。《行かゝり客に成けり―/去来》

えびす-さぶろう【夷三郎・恵比須三郎】🔗🔉

えびす-さぶろう ―サブラウ [0][1] 【夷三郎・恵比須三郎】 「えびす」の異名。

えびす-ぜに【恵比須銭】🔗🔉

えびす-ぜに 【恵比須銭】 江戸時代に作られた絵銭(エセン)の一種。表面に恵比須の姿を描き出したもの。

えびす-だい【恵比須鯛】🔗🔉

えびす-だい ―ダヒ [3] 【恵比須鯛】 キンメダイ目の海魚。全長約45センチメートル。体はタイ形で,体高があり側扁する。目は大きく,鰓(エラ)の上縁に一本のとげがある。鱗(ウロコ)は大きくて堅い。体色は鮮やかな赤色。美味で,祝い魚ともする。本州中部以南の岩礁域に分布。ヨロイダイ。グソクダイ。

えびす-だいこく【恵比須大黒】🔗🔉

えびす-だいこく [0] 【恵比須大黒】 (1)恵比須と大黒天。また,その像。民家で福の神として二体を一対として並べてまつる。 (2)(多く「夷大黒」「蛭子大黒」と書く)狂言の曲名。

えびす-の-うお【恵比須の魚】🔗🔉

えびす-の-うお ―ウヲ [6] 【恵比須の魚】 漁獲物の中から初穂として恵比須神に供える魚。えびすうお。

えびす-ば【恵比須歯】🔗🔉

えびす-ば [3] 【恵比須歯】 人間の上の二枚の前歯のうち,右の歯の俗称。左の歯を大黒歯という。

えびす-ばしら【恵比須柱・夷柱】🔗🔉

えびす-ばしら [4] 【恵比須柱・夷柱】 民家で,大黒柱とともに重要な柱。使用場所は一定しない。大黒柱と同じ太さか,やや細め。

えびす-まい【恵比須舞・戎舞】🔗🔉

えびす-まい ―マヒ [3][0] 【恵比須舞・戎舞】 恵比須に扮して踊る舞。豊作を祈る大黒舞に対して大漁を祈願する。七福神舞や神楽・田植え踊りなどに入る。

えびす-まつり【恵比須祭り】🔗🔉

えびす-まつり [4] 【恵比須祭り】 「恵比須講(コウ)」に同じ。

えびす-まわし【恵比須回し】🔗🔉

えびす-まわし ―マハシ 【恵比須回し】 傀儡師(カイライシ)の一。兵庫の西宮の恵比寿神社を根拠地に,家々を回って首にかけた箱の中の恵比須人形を操って見せた芸人。のちに浄瑠璃と結んで浄瑠璃操りとなった。えびすかき。

えびす-むかえ【恵比須迎え】🔗🔉

えびす-むかえ ―ムカヘ 【恵比須迎え】 近世,奈良吉野の村民が,正月二日の早朝,恵比須の絵を刷ったものを売り歩いたこと。また,その呼び声。

えびす【恵比須】(和英)🔗🔉

えびす【恵比須】 the god of wealth.〜顔 a smiling[beaming]face.

えびす【夷】(和英)🔗🔉

えびす【夷】 a barbarian;→英和 a savage.→英和

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