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な(音節)🔗🔉

①舌尖を前硬口蓋に接触して発する鼻子音〔n〕と母音〔a〕との結合した音節。〔na〕 ②平仮名「な」は「奈」の草体。片仮名「ナ」は「奈」の最初の2画。

な【七】🔗🔉

】 ななつ。なな。しち。

な【名】🔗🔉

】 ➊有形・無形の事物を、他の事物と区別して、言語で表した呼び方。 ①事物(の概念)を代表する呼称。万葉集3「酒の―を聖とおほせし」。「花の―」 ②特に人や人に準ずるものに付けた呼び名。姓・氏など家名に対して実名・通称など個人名を指し、また姓氏と併せたものをも指す。万葉集2「妹が―呼びて袖そ振りつる」。宇津保物語俊蔭「―をば仲忠といふ」。「無礼者、―を言え」「会社の―」 ③実質が伴わないただの名目。万葉集15「家島は―にこそありけれ」。「春とは―ばかりの今日この頃」 ④その事を言い立てて口実とするところのもの。「正義の―のもとに兵を動かす」 ➋人・家の名に伴う聞え。 ①上古、家に世襲の職業や人の業績について負った名称。万葉集20「大伴の氏と―に負へるますらをの伴」 ②他人の口にのぼって、立つ評判。うわさ。万葉集11「妹が―もわが―も立たば惜しみこそ」。「―のある詩人」「―が立つ」 ③名誉。「男の―が立たない」 ➌名によって表された、人倫上の分際。名分。 ➍「名残なごりの折」の略。 ⇒名有り ⇒名有りて実無し ⇒名が売れる ⇒名が通る ⇒名に負う ⇒名に聞く ⇒名にし負う ⇒名に背く ⇒名に立つ ⇒名に流る ⇒名に旧る ⇒名の無い星は宵から出る ⇒名は実の賓 ⇒名は体を表す ⇒名もない ⇒名を揚げる ⇒名を埋む ⇒名を売る ⇒名を得る ⇒名を惜しむ ⇒名を折る ⇒名を借りる ⇒名を腐す ⇒名を汚す ⇒名を沈む ⇒名を雪ぐ ⇒名を捨てて実を取る ⇒名を正す ⇒名を立てる ⇒名を保つ ⇒名を竹帛に垂る ⇒名を散らす ⇒名を釣る ⇒名を遂げる ⇒名を留める ⇒名を取る ⇒名を流す ⇒名を成す ⇒名を偸む ⇒名を残す ⇒名を辱める ⇒名を馳せる ⇒名を振るう

な【字】🔗🔉

】 (「名」に基づく)文字。敏達紀「烏の羽に書けり、―、羽の黒き随ままに既に識る者ひと無し」。「仮字かんな」「真字まな

な【肴】🔗🔉

】 魚・菜など、酒・飯に添えて食べる物の総称。副食物。おかず。古事記「前妻こなみが―乞はさば」

な【魚】🔗🔉

】 (「肴」と同源)食用とする魚類。さかな。まな。万葉集5「帯日売たらしひめ神の命の―釣らすと」

な【菜】🔗🔉

】 (「肴」と同源)葉・茎などを食用とする草本類の総称。今は主としてアブラナ類の葉菜を指す。あおな。万葉集1「この丘に―摘ます子」

な【那】🔗🔉

】 梵語の音訳字。

な【無】🔗🔉

】 (形容詞「なし」の語幹)無いこと。源氏物語若菜上「殊なる事―の御返りや」

な【儺】🔗🔉

】 ①追儺ついな。おにやらい。中務省式「凡そ年の終りに―を行ふ者」 ②追儺の時、おいはらう疫病の神。夫木和歌抄18「ふる年といふ―をやらふ音高み」

な【己・汝】🔗🔉

己・汝】 〔代〕 ①自分。おのれ。万葉集9「―が心から鈍おそやこの君」 ②転じて、おまえ。なんじ。なれ。いまし。古事記「―こそは男にいませば」

な【何】🔗🔉

】 〔代〕 なに。源氏物語夕顔「こは―ぞ」

な(副詞)🔗🔉

〔副〕 ①動詞の連用形(カ変・サ変では古い命令形の「こ」「せ」)の上に付けて禁止の意を表す。…するな。万葉集4「吾が背子は物―思ほし事しあらば火にも水にも吾なけなくに」 ②「な…そ」の形で動詞の連用形(カ変・サ変では古い命令形の「こ」「せ」)を挟んで、相手に懇願してその行動を制する意を表す。禁止の終助詞「な」よりも意味が婉曲である。どうか…しないでおくれ。万葉集2「放ち鳥荒び―行きそ君まさずとも」。源氏物語夕顔「あが君、生きいで給へ。いみじき目―見せ給ひそ」

な(助動詞)🔗🔉

〔助動〕 完了の助動詞「ぬ」の未然形。万葉集2「君に寄り―な言痛こちたかりとも」

な(助動詞)🔗🔉

〔助動〕 ①指定の助動詞「なり」の連体形「なる」(一説に終止形「なり」)が撥音便となって、その「ん」の表記されなかった形。伝聞推定の助動詞「なり」、推定の助動詞「めり」につづく時に現れる。源氏物語紅葉賀「人や咎めむと隠したまふ―なり」 ②指定の口語助動詞「だ」の連体形。多く下に「の」「ので」「のに」がつづく時に用いられる。→だ

な(助詞)🔗🔉

〔助詞〕 ➊(間投助詞)語句の切れ目、または文の終止した所に用いて、軽く詠嘆し念を押す気持を表す。万葉集4「妹も我もいたく恋ひむ―会ふよしを無み」。歌舞伎、好色伝受「これ―鮎と申します」。「いらっしゃい―」「あげなさい―」 ➋(終助詞) ①活用語の未然形に接続して文を終止させる。 ㋐自分の意志を表す。…しよう。万葉集4「妹に会はず久しくなりぬ行きて早はや見―」。万葉集5「ことことは死な―と思へど」 ㋑願望・要求・勧誘の意を表す。…したい。…しよう。…してください。万葉集1「家聞か―告らさね」。万葉集17「道の中国つみ神は旅行きもし知らぬ君をめぐみ給は―」。万葉集19「網取りに取りてなつけ―涸れず鳴くがね」 ②活用語の終止形に接続して、禁止する意を表す。平安時代には主に男性が目下に対して用い、女性は「な…そ」を用いた。万葉集5「いたづらに吾を散らす―酒に浮べこそ」。源氏物語桐壺「われ亡くなりぬとて口惜しう思ひくづほる―」。浮世床2「イヱイヱもう必ずとおかまひなさいます―」。「それを言う―」 ③活用語の連用形に接続して、命令を表す。…なさい。浮世風呂4「コレサコレサおてんばどん。マアだまん―よ」。「早くし―」 ➌(格助詞) ①(格助詞「の」の転)体言と体言とを接続して連体修飾を表す。古事記「瓊―音」 ②上代東国方言で動作や作用の目標を表す。「に」の訛か。万葉集14「安努あの―行かむと」

な(接尾)🔗🔉

〔接尾〕 (上代東国方言)人を表す語に付き、親愛の意を添える。万葉集14「わが夫―に相寄るとかも」

な(感動詞)🔗🔉

〔感〕 (→)「なあ」に同じ。「―、そうだろう」

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