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こころ‐ながら【心乍ら】🔗🔉

こころ‐ながら心乍ら】 ①自分の心ではあるが。自分のいつわりのない気持から見ても。源氏物語帚木「―覚ゆる折々も侍りしを」 ②気持そのままに。心をそっくりそのままにして。玉葉集「ありし世の―に恋ひかへし」

こころ‐な・ぐ【心和ぐ】🔗🔉

こころ‐な・ぐ心和ぐ】 〔自四〕 心がなごむ。心が慰められる。万葉集15「わが思へる―・ぐやと」

こころ‐なぐさ【心慰】🔗🔉

こころ‐なぐさ心慰】 心の慰め。気散じ。心なぐさめ。万葉集18「わぎもこが―にやらむため」

こころ‐なぐさめ【心慰め】🔗🔉

こころ‐なぐさめ心慰め】 心を慰めること。また、そのもの。心なぐさ。土佐日記「男たちの―に」

こころ‐なさけ【心情け】🔗🔉

こころ‐なさけ心情け】 情をかける心。愛情。思いやり。

こころ‐なし【心做し】🔗🔉

こころ‐なし心做し】 こちらの気のせい。思いなし。「―か、やつれて見える」

こころ‐なし【心無し】🔗🔉

こころ‐なし心無し】 ①思慮のないこと。おもいやりのないこと。また、その人。源氏物語若紫「例の―のかかるわざをして」 ②情趣を解さないこと。風流心のないこと。また、その人。隆達小歌「―とはそれ候よ、冴えた月夜に黒小袖」

こころ‐ならい【心習い】‥ナラヒ🔗🔉

こころ‐ならい心習い‥ナラヒ 心についた習慣。性癖。源氏物語「寝し床のあくがれがたき―に」

こころ‐なら‐ず【心ならず】🔗🔉

こころ‐なら‐ず心ならず】 ①自分の本心ではない。不本意にも。讃岐典侍日記「病の、心ならぬ里居」。平家物語6「―尼になされて」 ②無意識なさま。思わず。沙石集2「―南無阿弥陀仏と申しけるを」 ③(「心も心ならず」の意で)気が気でない。歌舞伎、東海道四谷怪談「もしや倅がそのやうな目にあひはせぬかと―」 ⇒こころならず‐も【心ならずも】

こころならず‐も【心ならずも】🔗🔉

こころならず‐も心ならずも】 〔副〕 不本意にも。「―承諾した」 ⇒こころ‐なら‐ず【心ならず】 ○心に入るこころにいる ①(「入る」は自動詞)心に深くしむ。気に入る。熱中する。また、理解する。 ②(「入る」は他動詞)深く心にとどめる。身を入れる。 ⇒こころ【心】 ○心に浮かべるこころにうかべる ある物事を心の中で想像する。意識にのぼせる。「故郷の風景を―」 ⇒こころ【心】 ○心に鬼を作るこころにおにをつくる ①いらぬ想像をして恐れる。保元物語「たばかつて陸にあげてぞ討たむずらむと心に鬼を作つて」 ②心中やましく思う。新撰六帖5「隠れ蓑うき名を隠すかたもなし―身なれど」 ③邪険な心をおこす。 ⇒こころ【心】 ○心に懸かるこころにかかる ①ある事柄が心配で、意識から離れない。 ②人の厚意に頼る。情にすがる。源氏物語初音「ただかばかりの御こころにかかりてなん、多くの人々年を経けるに」 ⇒こころ【心】 ○心に垣をせよこころにかきをせよ むやみに他のことに気を散らすな。 ⇒こころ【心】 ○心に懸けるこころにかける ①常に念頭におき、忘れないようにする。意識する。心がける。「早寝早起きを―」 ②思いのままにする。源氏物語玉鬘「今は天の下を御心にかけ給へる大臣にて」 ⇒こころ【心】 ○心に笠着て暮らせこころにかさきてくらせ 高望みをしないで、満足することを知れ。 ⇒こころ【心】 ○心に適うこころにかなう 望んでいた事とぴったり合う。心に添う。 ⇒こころ【心】 ○心に刻むこころにきざむ 忘れないように、しっかり印象づけて覚える。「忠告を―」 ⇒こころ【心】

広辞苑 ページ 7072