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け‐し【芥子・罌粟】🔗🔉

け‐し芥子・罌粟】 ①ケシ科の越年草。西アジア・東南ヨーロッパ原産。高さ約1メートル。葉は白粉を帯びる。5月頃、白・紅・紅紫・紫などの4弁花を開く。蒴果さくかは球形。未熟の果実の乳液から阿片・モルヒネを製する。このため一般の栽培は禁じられている。栽培の歴史はきわめて古く、中国へは7世紀頃に、日本には室町時代には伝わっていたといわれる。なお、広くはケシ属植物の総称。観賞用に栽培されるオニゲシ・ヒナゲシなどを含む。「罌粟の花」は〈[季]夏〉。〈伊京集〉 ②カラシナの種子。護摩に焚いた。源氏物語「ただ―の香にしみかへりたる」 ③(ケシ・カラシナの種子が小さいことから)微小なことにたとえる。今昔物語集1「菩薩、―ばかりも犯され給ふ事なし」 ④(→)芥子玉1の略。 ⑤(→)芥子括けしぐくり1の略。 ⑥幼児の髪型。芥子坊主。徳和歌後万載集「ことしよりつむりに―を置きそめて千代万代の数とりにせん」 ⑦女が日本髪を結う時、まず少しばかりの髪を頂の真中で束ね結ぶもの。 ⑧鎧よろいの金具廻かなぐまわりの包み革に打つこまかい留鋲。小桜鋲。

け‐し【家司】🔗🔉

け‐し家司⇒けいし

け・し【異し・怪し】🔗🔉

け・し異し・怪し】 〔形シク〕 (普通と異なった状態、または、それに対して不審に思う感じを表す) ①普通と違っている。異様である。特別である。古事記「吾は―・しき夢見つ」 ②とがむべきだ。けしからぬ。万葉集14「韓衣裾のうち交へ合はねども―・しき心を吾が思はなくに」 ③解せない。変である。伊勢物語「この女かくかき置きたるを―・しう心おくべき事も覚えぬを」 ④(性向・容色・身分・病状などの程度が)あやしいまでにはなはだしい。普通、「けしうはあらず」など打消を伴った形で使われ、それほど悪くはない、そう不自然ではない、などの意となる。源氏物語帚木「心も―・しうはあらず侍りしかど」「中の品の―・しうはあらぬえり出でつべき頃ほひなり」。大鏡「―・しうはさぶらはぬとしなりな」 ⑤(連用形を副詞的に用いて)ひどく。蜻蛉日記「―・しうつつましき事なれど」

け・し(接尾)🔗🔉

け・し 〔接尾〕 体言などに付いてク活用の形容詞をつくる。「…の性質をおびる」「…のさまである」の意。「露けし」「静けし」の類。

けし(感動詞)🔗🔉

けし 〔感〕 犬などをけしかける声。→けしかける

けし‐あい【消し合い】‥アヒ🔗🔉

けし‐あい消し合い‥アヒ 江戸時代、大坂米市場の帳合米ちょうあいまい取引における清算事務。仲買人から書き出した売買米をつきあわせ、差金の授受を取り扱った。はじめ3日ごとに消し合ったが、のち十日消・半月消といって月2〜3回清算した。

けし‐あえ【芥子和え】‥アヘ🔗🔉

けし‐あえ芥子和え‥アヘ すり砕いたケシの実であえた食品。

けし‐あたま【芥子頭】🔗🔉

けし‐あたま芥子頭】 頭髪を芥子坊主2にした頭。

けし‐あぶら【芥子油】🔗🔉

けし‐あぶら芥子油】 ケシの種子からとった微黄色の芳香油。食用または絵具・石鹸の材料。けしゆ。

けし‐あられ【芥子霰】🔗🔉

けし‐あられ芥子霰(→)「けしだま」1に同じ。

けし‐いん【消印】🔗🔉

けし‐いん消印】 消したしるしに押す印。特に、郵便局で使用済の表示として郵便切手や葉書に押す日付印。「二日前の―」

けしう【異しう】🔗🔉

けしう異しう⇒けしゅう

けし‐か【罌粟科】‥クワ🔗🔉

けし‐か罌粟科‥クワ 双子葉植物の一科。草本で花は4弁、稀に低木。有毒なものが多い。主に北半球に約40属650種、日本に6属30種がある。ケシ類・クサノオウ・オサバグサのほか高山性のコマクサ、雑草のタケニグサなど。

けし‐か・ける【嗾ける】🔗🔉

けし‐か・ける嗾ける】 〔他下一〕[文]けしか・く(下二) ①(「けし」という声を掛ける意)犬などを、勢いづけて相手に向かわせる。「犬を―・ける」 ②煽動せんどうする。おだてる。「立候補を―・ける」

けし‐がね【芥子金】🔗🔉

けし‐がね芥子金】 江戸時代の2朱または1朱の貨幣の俗称。

けし‐がら【芥子殻】🔗🔉

けし‐がら芥子殻】 ①ケシの果実の外皮。 ②武具の指物さしものの一種。ケシの実に葉を配した形のもの。

けしから‐ず【怪しからず】🔗🔉

けしから‐ず怪しからず】 (打消の助動詞ズが加わってケシの、普通と異なった状態であるという意味が強調された語とも、ズの打消の作用が「…どころではない」の意となった語ともいう) ①あやしい。異様である。常軌を逸している。大鏡伊尹「御本性のけしからぬさまに見えさせ給へば」。日葡辞書「ケシカラヌテイ」 ②よくない。感心できない。わるい。宇津保物語忠乞「けしからぬ所に通ひいきて」。日葡辞書「ケシカラヌテンキ」 ③不法である。不都合である。不当である。落窪物語3「何か―侍らむ、道理なきことにも侍らばこそあらめ」。「けしからぬ言い方だ」 ④はなはだしい。謡曲、土蜘蛛「―血の流れて候」 ⑤並はずれている。すごい。狂言、蚊相撲「この間のいずれもの御参会は、けしからぬことではないか」

けしから‐ぬ【怪しからぬ】🔗🔉

けしから‐ぬ怪しからぬ】 (ケシカランとも) ⇒けしからず

けしかり【怪しかり】🔗🔉

けしかり怪しかり】 (形容詞ケシの連用形ケシクに動詞アリの結合したもの) ①不思議である。異様である。平家物語2「けしかるかきすゑ屋形舟に大幕引かせ」 ②わるくはない。ひとかど面白い。増鏡「これもけしかるわざかなとて、御衣ぬぎてかづけさせ給ふ」

け‐しき【化色】🔗🔉

け‐しき化色】 仏・菩薩が神通力で種々に変ずる姿。

け‐しき【気色】🔗🔉

け‐しき気色】 ①ようす。ありさま。枕草子5「霞も霧もへだてぬ空の―の」 ②きざし。前兆。枕草子160「子産むべき人の、そのほど過ぐるまでさる―もなき」 ③きしょく。機嫌きげん。源氏物語夕顔「解けがたかりし御―を」 ④気うけ。おぼえ。古今著聞集16「小川滝口定継といふ御―よきぬし侍りけり」 ⑤おぼしめし。おおせ。御意。源氏物語桐壺「春宮よりも御―あるを」 ⑥様子をつくろうこと。そぶりをすること。源氏物語空蝉「この小さき上人などにつたへ聞えむ。―なくもてなし給へ」 ⑦少し。いささか。源氏物語若菜下「―にても漏り聞かせ給ふことあらばと」 ⑧情趣。おもむき。徒然草「ことばの外に、あはれに、―覚ゆるはなし」 ⇒けしき‐ざけ【気色酒】 ⇒けしき‐だ・つ【気色立つ】 ⇒けしき‐づ・く【気色付く】 ⇒けしき‐ど・る【気色取る】 ⇒けしき‐ばかり【気色許り】 ⇒けしき‐ば・む【気色ばむ】 ⇒気色あり ⇒気色覚ゆ ⇒気色給わる ⇒気色に入る

け‐しき【景色】🔗🔉

け‐しき景色】 ①山水などのおもむき、ながめ。風景。けいしょく。「すばらしい―」 ②茶道具鑑賞上の見所。陶器の釉うわぐすりの色合い・なだれ・窯変などの趣。

○気色ありけしきあり🔗🔉

○気色ありけしきあり ①趣がある。おもしろい。源氏物語帚木「式部が所にぞ気色あることはあらむ」 ②異様だ。一癖ある。源氏物語夕顔「気色ある鳥の空声に鳴きたるも」 ③意味ありげだ。源胡蝶「気色あることばは時々まぜ給へど」 ⇒け‐しき【気色】

○気色覚ゆけしきおぼゆ🔗🔉

○気色覚ゆけしきおぼゆ ①情趣深く感じる。徒然草「ことばの外にあはれに気色覚ゆるはなし」 ②不気味に感じる。大鏡道長「かく人がちなるにだに―」 ⇒け‐しき【気色】 けしき‐ざけ気色酒】 人の機嫌を損ずることを恐れて強いて飲む酒。 ⇒け‐しき【気色】 けしき‐だ・つ気色立つ】 〔自五〕 ①気配が生ずる。きざす。源氏物語賢木「初時雨いつしかと―・つ日」 ②心持が態度に現れる。いろめき立つ。源氏物語賢木「親しき人々も―・ちいふべかめる事どももあるに」 ③気どる。堤中納言物語「いみじく―・ちてものいふいらへをのみして」 ⇒け‐しき【気色】

けしき‐ざけ【気色酒】🔗🔉

けしき‐ざけ気色酒】 人の機嫌を損ずることを恐れて強いて飲む酒。 ⇒け‐しき【気色】

けしき‐だ・つ【気色立つ】🔗🔉

けしき‐だ・つ気色立つ】 〔自五〕 ①気配が生ずる。きざす。源氏物語賢木「初時雨いつしかと―・つ日」 ②心持が態度に現れる。いろめき立つ。源氏物語賢木「親しき人々も―・ちいふべかめる事どももあるに」 ③気どる。堤中納言物語「いみじく―・ちてものいふいらへをのみして」 ⇒け‐しき【気色】 ○気色給わるけしきたまわる 御意を伺う。意中を承る。源氏物語橋姫「まづ内々にもけしき給はり給へなど」 ⇒け‐しき【気色】

○気色給わるけしきたまわる🔗🔉

○気色給わるけしきたまわる 御意を伺う。意中を承る。源氏物語橋姫「まづ内々にもけしき給はり給へなど」 ⇒け‐しき【気色】 けしき‐づ・く気色付く】 〔自四〕 きざす。けしきだつ。けしきばむ。源氏物語野分「いとおほどかに女しきものから、―・きてぞおはするや」 ⇒け‐しき【気色】 けしき‐ど・る気色取る】 〔自四〕 ①気色を見て取る。感づく。源氏物語夕霧「北の方―・り給へれば」 ②機嫌をとる。源氏物語少女「追従ついしょうし―・りつつ」 ⇒け‐しき【気色】

けしき‐づ・く【気色付く】🔗🔉

けしき‐づ・く気色付く】 〔自四〕 きざす。けしきだつ。けしきばむ。源氏物語野分「いとおほどかに女しきものから、―・きてぞおはするや」 ⇒け‐しき【気色】

けしき‐ど・る【気色取る】🔗🔉

けしき‐ど・る気色取る】 〔自四〕 ①気色を見て取る。感づく。源氏物語夕霧「北の方―・り給へれば」 ②機嫌をとる。源氏物語少女「追従ついしょうし―・りつつ」 ⇒け‐しき【気色】 ○気色に入るけしきにいる 気に入る。源平盛衰記17「入道の気色に入らんとて」 ⇒け‐しき【気色】

○気色に入るけしきにいる🔗🔉

○気色に入るけしきにいる 気に入る。源平盛衰記17「入道の気色に入らんとて」 ⇒け‐しき【気色】 げじき‐にち下食日】 暦注で、天狗星てんこうせいの精が下界に下って人間の食を求めるという日。その日の特定の時刻を下食時げじきどきといい、禁忌を避ける。 けしき‐ばかり気色許り】 かたちばかり。いささか。枕草子5「紙などに―おしつつみて」 ⇒け‐しき【気色】 けしき‐ば・む気色ばむ】 〔自五〕 ①意中をほのめかす。様子を顔色にあらわす。源氏物語桐壺「おとど―・み聞え給ふことあれど」 ②気どる。なまめかしい様子をする。源氏物語帚木「かの介は、いとよしありて、―・めるをや」 ③怒ったさまが表れる。源氏物語帚木「うつろふ方あらむ人をうらみて―・みそむかむ」。「―・んで席を立つ」 ④懐妊・出産の徴候がある。宇津保物語俊蔭「子生まるべくなりぬ。―・みてなやめば」 ⑤声づくろいをする。今昔物語集19「人二人ばかり歩み寄りて―・めば」 ⇒け‐しき【気色】 げじ‐ぎれ下知切れ‥ヂ‥ 発句で、切字きれじが下知の詞(命令形)であること。「昔聞け秩父殿さへ角力取」の類。 げ‐じく牙軸‥ヂク 象牙で作った巻物・掛物などの軸。 げじ・く 〔他四〕 つかい果たす。浪費する。日葡辞書「ゲジキウシナウ」。浄瑠璃、お初天神記「遣ひ捨てたの―・いたのと」 けし‐ぐくり芥子括り】 ①袖口をなるべく細くくくること。江戸時代、侠客の間に行われ、風流な仕立て方とされた。けし。 ②袋物・巾着などの周囲につけるひらひらした縁へり。 ③歌舞伎の衣裳で、袖・襟・裾などに五色の布帛でひらひらした縁を縫い添えたもの。 けし‐くち消口】 消火にとりかかる場所。 ⇒消口を取る

けしき‐ばかり【気色許り】🔗🔉

けしき‐ばかり気色許り】 かたちばかり。いささか。枕草子5「紙などに―おしつつみて」 ⇒け‐しき【気色】

けしき‐ば・む【気色ばむ】🔗🔉

けしき‐ば・む気色ばむ】 〔自五〕 ①意中をほのめかす。様子を顔色にあらわす。源氏物語桐壺「おとど―・み聞え給ふことあれど」 ②気どる。なまめかしい様子をする。源氏物語帚木「かの介は、いとよしありて、―・めるをや」 ③怒ったさまが表れる。源氏物語帚木「うつろふ方あらむ人をうらみて―・みそむかむ」。「―・んで席を立つ」 ④懐妊・出産の徴候がある。宇津保物語俊蔭「子生まるべくなりぬ。―・みてなやめば」 ⑤声づくろいをする。今昔物語集19「人二人ばかり歩み寄りて―・めば」 ⇒け‐しき【気色】

けし‐ぐくり【芥子括り】🔗🔉

けし‐ぐくり芥子括り】 ①袖口をなるべく細くくくること。江戸時代、侠客の間に行われ、風流な仕立て方とされた。けし。 ②袋物・巾着などの周囲につけるひらひらした縁へり。 ③歌舞伎の衣裳で、袖・襟・裾などに五色の布帛でひらひらした縁を縫い添えたもの。

けし‐くち【消口】🔗🔉

けし‐くち消口】 消火にとりかかる場所。 ⇒消口を取る ○消口を取るけしくちをとる ある消防組が、他の組に先んじて消口をつくる。そこにその組の纏まといを立てる。 ⇒けし‐くち【消口】

○消口を取るけしくちをとる🔗🔉

○消口を取るけしくちをとる ある消防組が、他の組に先んじて消口をつくる。そこにその組の纏まといを立てる。 ⇒けし‐くち【消口】 けしく‐は‐あらず異しくはあらず】 「けしゅうはあらず」に同じ。→けし4 げじ‐げじ蚰蜒ゲヂゲヂ (歴史的仮名遣いはゲジゲジとも) ①〔動〕ゲジ(蚰蜒)の俗称。〈[季]夏〉。〈日葡辞書〉 ②忌み嫌われる人。「―野郎」 ③(「非」の字がゲジの形に似ているからいう)非職の官吏の称。 ⇒げじげじ‐しだ【蚰蜒羊歯】 ⇒げじげじ‐まゆ【蚰蜒眉】 げじげじ‐しだ蚰蜒羊歯ゲヂゲヂ‥ ヒメシダ科の落葉性シダ。葉は束生し、高さ60センチメートルに達する。羽片うへんは左右に張り出し、ゲジの足並びを思わせる。本州東北南部から東南アジアに分布。 ⇒げじ‐げじ【蚰蜒】 げじげじ‐まゆ蚰蜒眉ゲヂゲヂ‥ 濃く太く、ゲジゲジの形に似た眉。 ⇒げじ‐げじ【蚰蜒】 けし‐こみ消し込み】 魚釣りで、魚がかかって水面の浮きが水中に引き込まれること。 けし‐ゴム消しゴム】 鉛筆などで書いたあとをこすって消すのに用いるゴム。ゴム消し。 けし‐さ・る消し去る】 〔他五〕 あとかたもなく消す。「記憶から―・る」 げじ‐じょう下知状‥ヂジヤウ ⇒げちじょう けし‐ず芥子酢】 合せ酢の一種。ケシの実を炒ってすりつぶし、甘酢・三杯酢などを加えて裏漉うらごしにしたもの。 けし‐ずみ消炭】 ①薪や炭の火を中途で消してできた軟らかい炭。おきずみ。〈[季]冬〉 ②吉原の遊郭で、風呂番の男。 ③(夜中何時でも起こされるのを消炭のおきやすいのにかけていう)引手茶屋の使用人。田沢稲舟、五大堂「お神は如才なく―をよびて、あの、お松や、お前尾彦へ行ツてお座敷を見てきておくれ」 ④(すぐおこるから)気の短い者。 ⇒けしずみ‐いろ【消炭色】 けしずみ‐いろ消炭色】 やや紫色を帯びた濃い鼠色。 ⇒けし‐ずみ【消炭】 げし‐せん夏至線「回帰線かいきせん参照。 けし‐だま芥子玉】 ①ケシの種のような細かい玉を散らした模様。豆絞りの一層細かいもので、手拭などの染模様にする。けし。けしあられ。 ②露の異称。 けし‐つぶ芥子粒】 ケシの種子。きわめて微細なものにたとえる。「水平線上に見える―ほどの船影」 けし‐つぼ消壺(→)火消壺に同じ。 けし‐て決して】 〔副〕 (→)「けっして」に同じ。 げし‐てん夏至点】 黄道上で春分点の東方90度の点。すなわち、黄道上で赤道以北の最も遠い点。夏至には太陽がこの点にある。 けし‐と・ぶ消し飛ぶ】 〔自五〕 ①けつまずく。平治物語「馬逆木さかもぎに―・んで倒れければ」 ②「飛ぶ」を強めていう語。勢いよくはね飛ばされて、なくなる。いっぺんになくなる。「不安が―・ぶ」「暴落で利益が―・ぶ」 けし‐と・む 〔自四〕 (→)「消し飛ぶ」1に同じ。浄瑠璃、生写朝顔話「声に喫驚びっくり―・む内、駈来る関助」 けし‐と・める消し止める】 〔他下一〕[文]けしと・む(下二) ①火を消して、燃えひろがるのをとめる。 ②転じて、うわさなどが他にひろがるのを防ぎとめる。「悪い評判を―・める」 げし‐な・る御寝成る】 〔自四〕 (ギョシナルの転)おやすみになる。誹風柳多留4「素壱歩は―・りませで安堵する」 げし‐にん解死人・下手人】 (ゲシュニン(下手人)の転)犯人の引渡しを要求されて、身代りに立つ者。室町時代、集団間の闘争の解決法として、相手側に引き渡された。〈日葡辞書〉 けし‐にんぎょう芥子人形‥ギヤウ きわめて小さい衣裳人形。雛祭ひなまつりに用い、また玩具とする。豆人形。好色一代男1「―、おきあがり、雲雀笛を取り揃へ」 芥子人形 けし‐ぬい芥子繍‥ヌヒ 日本刺繍ししゅうの技法の一つ。芥子粒のような小さな点を表す刺し方。 け‐しね褻稲】 自家食用の穀物。飯米に限らない。 けし‐の‐か芥子香】 密教で、護摩ごまを修するとき供える芥子が焼けるにおい。雨月物語4「―にしみたる袈裟とり出でて」→芥子焼けしやき けし‐びな芥子雛】 きわめて小さい雛人形。まめびな。 げじ‐ふだ下知札‥ヂ‥ 下知の高札。制札せいさつけし‐ふん消粉】 金銀の箔を膠にかわまたは水飴と混ぜ、乾燥後に揉んで粉末にしたもの。蒔絵に用いる。 ⇒けしふん‐まきたて【消粉蒔立】 けしふん‐まきたて消粉蒔立】 最も簡易な蒔絵。漆で模様を描いて適度に乾かし、消粉を綿につけて摩擦しながら蒔きつけたもの。消粉蒔絵。 ⇒けし‐ふん【消粉】 けし‐ぼうず芥子坊主‥バウ‥ ①ケシの果実。〈[季]夏〉 ②幼児の髪型で、頭の周囲の髪を剃って、脳天にだけ毛を残したもの。芥子。芥子坊。おけし。すずしろ。浮世風呂2「―のおかみさんが何所にあるもんか」 芥子坊主 けし‐ぼん芥子本(→)豆本まめほんに同じ。 けし‐まく消幕】 歌舞伎で、死んだ役の人を舞台からひっこませる時に後見こうけんがかざす黒または赤色の布きれ。 けし‐むらさき滅紫】 紫の少しあせたような色。めっし。 Munsell color system: 10P3/3 けじめケヂメ ①区別。わかち。わけめ。伊勢物語「思ふをも思はぬをも―見せぬ心なむありける」。「公私の―」 ②道徳や慣習として守らなければならない区別。「長幼の―」「―を守る」 ③へだて。しきり。源氏物語若菜下「御障子を放ちて、こなたかなた御几帳ばかりを―にて」 ⇒けじめを食う ⇒けじめを付ける けし‐めっき消鍍金】 金または銀の細粉末を水銀にまぜてつくったアマルガムを金属の面に付着させ、炭火にかざして作った鍍金。 け‐しめ・る気湿る】 〔自四〕 しめる。うるおう。

けしく‐は‐あらず【異しくはあらず】🔗🔉

けしく‐は‐あらず異しくはあらず】 「けしゅうはあらず」に同じ。→けし4

けし‐こみ【消し込み】🔗🔉

けし‐こみ消し込み】 魚釣りで、魚がかかって水面の浮きが水中に引き込まれること。

けし‐ゴム【消しゴム】🔗🔉

けし‐ゴム消しゴム】 鉛筆などで書いたあとをこすって消すのに用いるゴム。ゴム消し。

けし‐さ・る【消し去る】🔗🔉

けし‐さ・る消し去る】 〔他五〕 あとかたもなく消す。「記憶から―・る」

けし‐ず【芥子酢】🔗🔉

けし‐ず芥子酢】 合せ酢の一種。ケシの実を炒ってすりつぶし、甘酢・三杯酢などを加えて裏漉うらごしにしたもの。

けし‐ずみ【消炭】🔗🔉

けし‐ずみ消炭】 ①薪や炭の火を中途で消してできた軟らかい炭。おきずみ。〈[季]冬〉 ②吉原の遊郭で、風呂番の男。 ③(夜中何時でも起こされるのを消炭のおきやすいのにかけていう)引手茶屋の使用人。田沢稲舟、五大堂「お神は如才なく―をよびて、あの、お松や、お前尾彦へ行ツてお座敷を見てきておくれ」 ④(すぐおこるから)気の短い者。 ⇒けしずみ‐いろ【消炭色】

けしずみ‐いろ【消炭色】🔗🔉

けしずみ‐いろ消炭色】 やや紫色を帯びた濃い鼠色。 ⇒けし‐ずみ【消炭】

けし‐だま【芥子玉】🔗🔉

けし‐だま芥子玉】 ①ケシの種のような細かい玉を散らした模様。豆絞りの一層細かいもので、手拭などの染模様にする。けし。けしあられ。 ②露の異称。

けし‐つぶ【芥子粒】🔗🔉

けし‐つぶ芥子粒】 ケシの種子。きわめて微細なものにたとえる。「水平線上に見える―ほどの船影」

けし‐つぼ【消壺】🔗🔉

けし‐つぼ消壺(→)火消壺に同じ。

けし‐て【決して】🔗🔉

けし‐て決して】 〔副〕 (→)「けっして」に同じ。

けし‐と・ぶ【消し飛ぶ】🔗🔉

けし‐と・ぶ消し飛ぶ】 〔自五〕 ①けつまずく。平治物語「馬逆木さかもぎに―・んで倒れければ」 ②「飛ぶ」を強めていう語。勢いよくはね飛ばされて、なくなる。いっぺんになくなる。「不安が―・ぶ」「暴落で利益が―・ぶ」

けし‐と・む🔗🔉

けし‐と・む 〔自四〕 (→)「消し飛ぶ」1に同じ。浄瑠璃、生写朝顔話「声に喫驚びっくり―・む内、駈来る関助」

けし‐と・める【消し止める】🔗🔉

けし‐と・める消し止める】 〔他下一〕[文]けしと・む(下二) ①火を消して、燃えひろがるのをとめる。 ②転じて、うわさなどが他にひろがるのを防ぎとめる。「悪い評判を―・める」

けし‐にんぎょう【芥子人形】‥ギヤウ🔗🔉

けし‐にんぎょう芥子人形‥ギヤウ きわめて小さい衣裳人形。雛祭ひなまつりに用い、また玩具とする。豆人形。好色一代男1「―、おきあがり、雲雀笛を取り揃へ」 芥子人形

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