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この【九】🔗🔉

この】 (ココノの略)ここのつ。

こ‐の【此の・斯の】🔗🔉

こ‐の此の・斯の】 〔連体〕 (もと、コは代名詞、ノは格助詞)話し手から「これ」と指せる位置にあるもの・ことにかかわる意。 ①自分の手に触れるほど近くにあるものを指示する。古事記「―蟹やいづくの蟹」。「―本をあげよう」 ②1に述べたものを規準にして表せる位置を指示する。「―うしろを捜せ」 ③今述べる事柄に関係する意。万葉集15「これや―名に負ふ鳴門の渦潮に」。「―年ごろずっと」「―点に注意」 ④すらすら言えない時にはさむ、つなぎの語。また、相手を叱る時の強めの語。「―親不孝者」

この‐あいだ【此の間】‥アヒダ🔗🔉

この‐あいだ此の間‥アヒダ ①このごろ。近ごろ。浮世床2「―は御無沙汰いたしました」 ②先頃。過日。せんだって。東海道中膝栗毛発端「―の晩夜更けて路次の戸をわれるやうにたたいたとつて」。「―から休んでいる」 ③(近い将来をいう)近いうち。そのうち。洒落本、辰巳之園「サアサアそんなら、―に」

この‐あかり【此明】🔗🔉

この‐あかり此明】 東日本で、盆に焚く迎え火・送り火。「この明りでおいでやれ」などと唱える。こながり。

この‐あと【此の後】🔗🔉

この‐あと此の後】 ①さきごろ。以前。醒睡笑「―高野まゐりの時」 ②こののち。このご。今後。

この‐いと【此糸】🔗🔉

この‐いと此糸】 (「紫」の1字を2字に分解して読んだ語)紫の隠語。遊女の源氏名などに用いた。

こ‐のう【雇農】🔗🔉

こ‐のう雇農】 地主に使役される農業労働者。中国では長工(年工)・短工の別があり、前者は年季奉公の作男・下人、後者は臨時の日雇の性格を持った。

この‐うえ【此の上】‥ウヘ🔗🔉

この‐うえ此の上‥ウヘ これ以上。さらに。「―何の願いがありましょう」 ⇒このうえ‐とも【此の上とも】 ⇒このうえ‐ない【此の上ない】

このうえ‐とも【此の上とも】‥ウヘ‥🔗🔉

このうえ‐とも此の上とも‥ウヘ‥ 今まで同様これからも。今後とも。「―よろしくお願い申し上げます」 ⇒この‐うえ【此の上】

このうえ‐ない【此の上ない】‥ウヘ‥🔗🔉

このうえ‐ない此の上ない‥ウヘ‥ これに勝るものはない。これ以上ない。最高の。「―喜びです」「迷惑―」 ⇒この‐うえ【此の上】

こ‐のうし【小直衣】‥ナホシ🔗🔉

こ‐のうし小直衣‥ナホシ (直衣より小ぶりであるからいう)狩衣かりぎぬに襴らんをつけ加えたもので、狩衣よりは晴儀の服。上皇をはじめ、親王以下大臣・大将以上が着用した。地質・色・文様は殿上人以上の狩衣の料と同じ。狩衣直衣。有襴うらんの狩衣。傍続そばつぎ。 小直衣

この‐うち【此の内・此の中】🔗🔉

この‐うち此の内・此の中】 この間。先ごろ。このじゅう。

こ‐の‐うれ【木の末】🔗🔉

こ‐の‐うれ木の末】 木の若い枝先。こぬれ。こずえ。建仁元年撰歌合「―もとに残る夜の月」

こ‐の‐え【木の枝】🔗🔉

こ‐の‐え木の枝】 木のえだ。枝。万葉集9「墓つかの上の―なびけり」

このえ【近衛】‥ヱ(姓氏)🔗🔉

このえ近衛‥ヱ 姓氏の一つ。藤原氏の北家。五摂家の一つ。藤原氏嫡宗。藤原忠通の嫡男基実を始祖とするが若死し、その嫡男基通(1160〜1233)が内大臣・関白・摂政となり、京都近衛の北、室町の東に近衛殿を構え、氏の名とした。近衛大路に面する陽明門にちなみ陽明家とも称する。→藤原(系図)→五摂家(系図)⇒このえ‐あつまろ【近衛篤麿】 ⇒このえ‐いえひろ【近衛家 ⇒このえ‐さきひさ【近衛前久】 ⇒このえ‐せいめい【近衛声明】 ⇒このえ‐のぶただ【近衛信尹】 ⇒このえ‐ひでまろ【近衛秀麿】 ⇒このえ‐ふみまろ【近衛文麿】 ⇒このえ‐ぼたん【近衛牡丹】 ⇒このえ‐りゅう【近衛流】

このえ‐あつまろ【近衛篤麿】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐あつまろ近衛篤麿‥ヱ‥ 政治家。号、霞山。関白忠ただひろの孫。忠房の子。日清戦争後、国民同盟会・対露同志会に参加、対露強硬政策を主張。学習院長・貴族院議長・枢密顧問官。公爵。(1863〜1904) ⇒このえ【近衛】

このえ‐いえひろ【近衛家‥ヱイヘ‥🔗🔉

このえ‐いえひろ近衛家‥ヱイヘ‥ 江戸中期の公卿。基もとひろの子。関白・太政大臣。剃髪して予楽院と号した。書に長じて、行成こうぜいの書風に傾倒、その再興につとめた。(1667〜1736) ⇒このえ【近衛】

このえ‐さきひさ【近衛前久】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐さきひさ近衛前久‥ヱ‥ 安土桃山時代の公家。関白のまま諸国に下国、のち東求院竜山と号す。太政大臣。尊円流の書をよくし、詩歌にも長じた。(1536〜1612) ⇒このえ【近衛】

このえ‐しだん【近衛師団】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐しだん近衛師団‥ヱ‥ 皇居の警護および天皇の儀仗兵としての任務を与えられた陸軍の師団。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐せいめい【近衛声明】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐せいめい近衛声明‥ヱ‥ 日中戦争期に近衛文麿内閣が発した対中国政策に関する声明。第1次(1938年1月)は南京攻略後の中華民国国民政府に対する国交断絶・否認声明。第2次(同年11月)は武漢・広東攻略後に国民政府に対日協力と和平を呼びかけた東亜新秩序声明。第3次(同年12月)は汪兆銘ら対日協力派の動きにあわせて日本側和平条件の概要を示した近衛三原則声明。 ⇒このえ【近衛】

このえ‐づかさ【近衛府】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐づかさ近衛府‥ヱ‥(→)「このえふ」に同じ。 ②近衛府の役人。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐てんのう【近衛天皇】‥ヱ‥ワウ🔗🔉

このえ‐てんのう近衛天皇‥ヱ‥ワウ 平安後期の天皇。鳥羽天皇の第9皇子。名は体仁なりひと。鳥羽法皇が院政。(在位1141〜1155)(1139〜1155)→天皇(表)

このえ‐の‐だいしょう【近衛大将】‥ヱ‥シヤウ🔗🔉

このえ‐の‐だいしょう近衛大将‥ヱ‥シヤウ 近衛府の長官。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐の‐ちゅうじょう【近衛中将】‥ヱ‥ジヤウ🔗🔉

このえ‐の‐ちゅうじょう近衛中将‥ヱ‥ジヤウ 近衛府の次官。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐の‐つかさ【近衛府】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐の‐つかさ近衛府‥ヱ‥ ⇒このえづかさ。栄華物語初花「―いとつきづきしき姿して」 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐の‐とねり【近衛舎人】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐の‐とねり近衛舎人‥ヱ‥ 近衛府に属し、宮門の警衛、供奉をつかさどった兵士。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐のぶただ【近衛信尹】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐のぶただ近衛信尹‥ヱ‥ 安土桃山・江戸初期の公卿。寛永三筆の一人。前久さきひさの子。後陽成天皇に仕え、左大臣・関白・氏長者・准三后。三藐院さんみゃくいんと号す。御家流の一派道澄流を学び、三藐院流を起こした。(1565〜1614) ⇒このえ【近衛】

このえ‐の‐みかど【近衛御門】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐の‐みかど近衛御門‥ヱ‥ ①大内裏の東面の陽明門の別称。近衛門。枕草子78「―より左衛門の陣にまゐり給ふ」 ②京都の近衛御門大路。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐ひでまろ【近衛秀麿】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐ひでまろ近衛秀麿‥ヱ‥ 指揮者・作曲家。文麿の弟。東京生れ。東大中退。1925年(大正14)以来半世紀にわたり、山田耕筰らと共に日本の交響楽団を育成。作「ちんちん千鳥」など。(1898〜1973) ⇒このえ【近衛】

このえ‐ふ【近衛府】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐ふ近衛府‥ヱ‥ 奈良・平安以降、皇居を警衛し、儀式には儀仗を率いて威儀に備え、行幸には供奉ぐぶ・警備した武官の府。765年(天平神護1)授刀衛を改めた令外りょうげの官。左近衛府と右近衛府とに分かれ、長官は大将、次官は中将・少将、判官は将監しょうげん、主典は将曹しょうそうという。六衛府の一つ。このえづかさ。このえのつかさ。ちかきまもりのつかさ。羽林。親衛。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐ふみまろ【近衛文麿】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐ふみまろ近衛文麿‥ヱ‥ 政治家。公爵。篤麿の子。東京生れ。京大卒。1933年貴族院議長。日中全面戦争期の首相。41年第3次組閣をしたが、東条陸相の対米主戦論に敗れて辞職。敗戦後、戦犯として拘引の直前に自殺。(1891〜1945) 近衛文麿 提供:毎日新聞社 ⇒このえ【近衛】

このえ‐へい【近衛兵】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐へい近衛兵‥ヱ‥ ①1872年(明治5)に設けられた天皇の護衛兵。91年近衛師団に改編。→親兵2。 ②近衛師団所属の兵。 ⇒この‐え【近衛】

このえ‐ぼたん【近衛牡丹】‥ヱ‥🔗🔉

このえ‐ぼたん近衛牡丹‥ヱ‥ 近衛家の紋所もんどころで、牡丹の花と葉を取り合わせたもの。 ⇒このえ【近衛】

このえ‐りゅう【近衛流】‥ヱリウ🔗🔉

このえ‐りゅう近衛流‥ヱリウ 近衛信尹のぶただを祖とする和様書道の一派。光悦流はこの流から出たという。三藐院流さんみゃくいんりゅう⇒このえ【近衛】

こ‐の‐かげ【木の陰】🔗🔉

こ‐の‐かげ木の陰】 木のかげ。こかげ。兼輔集「あさづまの三井の―しげりあひて」

こ‐の‐かた【此の方・以来】🔗🔉

こ‐の‐かた此の方・以来】 ①こちらの方向。こちらがわ。万葉集13「―にわれは立ちて」 ②その時より後。以来いらい。三蔵法師伝承徳点「東度より已来コノカタ」。「生まれて―」

この‐かた【此の方】(代名詞)🔗🔉

この‐かた此の方】 〔代〕 「この人」の尊敬語。

こ‐の‐かみ【兄・氏上】🔗🔉

こ‐の‐かみ兄・氏上】 (「子の上」の意) ①長男。総領。あに。清寧紀「長子このかみ磐城皇子」 ②兄弟姉妹の年長者。兄または姉。宇津保物語俊蔭「御―の右のおとど」 ③年上。年長の人。源氏物語柏木「かの君は五六年の程の―なりしかど」 ④氏うじの長者。氏の上かみ。天智紀「―には大刀を賜ふ」 ⑤上に立つ人。長。首魁。また、すぐれた人。持統紀「郡国くにぐにの長吏このかみつかさに勅みことのりして」 ⑥兄同様の人。義兄。雨月物語1「―来り給ふことの遅かりしに」 ⇒このかみ‐ごころ【兄心】 ⇒このかみ‐だ・つ【兄だつ】

こ‐の‐かみ【小腹】🔗🔉

こ‐の‐かみ小腹】 下腹。ほがみ。こがみ。倭名類聚鈔3「釈名云自臍以下謂之水腹、或云小腹、和名、古能加美」

このかみ‐ごころ【兄心】🔗🔉

このかみ‐ごころ兄心】 兄らしい心。年長者らしい心づかい。源氏物語横笛「二の宮はこよなく―に所去り聞え給ふ」 ⇒こ‐の‐かみ【兄・氏上】

このかみ‐だ・つ【兄だつ】🔗🔉

このかみ‐だ・つ兄だつ】 〔自四〕 兄らしくする。年長者らしくふるまう。源氏物語宿木「宮の今めかしく―・ち給へる程にて」 ⇒こ‐の‐かみ【兄・氏上】

この‐かん【此の間】🔗🔉

この‐かん此の間】 このあいだ。ある点からある点までの間。「―十里」「―約三十秒」

この‐きみ【此君】🔗🔉

この‐きみ此君】 竹の異称。枕草子137「そよろとさし入るる、呉竹なりけり。おい、―にこそといひたるを」→此君しくん

この‐くらい【此の位】‥クラヰ🔗🔉

この‐くらい此の位‥クラヰ 分量・長さ・程度などをくらべたり見当をつけたりする時にいう語。これほど。この程度。「今日は―にしておきましょう」

こ‐の‐くれ【木の暗れ・木の暮】🔗🔉

こ‐の‐くれ木の暗れ・木の暮】 木が茂って、その下の暗いこと。また、その所、その時。こぐれ。万葉集8「―のかくなるまでに」 ⇒このくれ‐しげ【木の暗れ茂】 ⇒このくれ‐の【木の暗れの】

このくれ‐の【木の暗れの】🔗🔉

このくれ‐の木の暗れの】 〔枕〕 「しげし」にかかる。 ⇒こ‐の‐くれ【木の暗れ・木の暮】

こ‐の‐こ【海鼠子】🔗🔉

こ‐の‐こ海鼠子】 ナマコの卵巣を乾燥した食品。あぶるとさらに香ばしく酒の肴として珍重。形の上から撥子ばちこと棒子ぼうことがある。くちこ。

この‐ご【此の期】🔗🔉

この‐ご此の期】 この時。いよいよという今。せっぱつまったこの局面。「―に及んで何を言うか」

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