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さげ【下げ】🔗🔉

さげ下げ】 ①さげること。「箸のあげ―」 ②下緒さげおの略。 ③落語などのおち。 ④日本音楽で、下行する定型的な節。例えば、謡曲の中さげ・一字さげなど。↔上げ。 ⑤「下げ潮」の略。引き潮。 ⑥大田植おおたうえの総指揮者。 ⑦⇒おさげ

さげ‐あし【下げ足】🔗🔉

さげ‐あし下げ足】 下足取さげあしどりの略。相場が下落に向かうこと。

さげ‐あま【垂尼・下尼】🔗🔉

さげ‐あま垂尼・下尼】 在家のまま尼になった人の髪形で、肩のあたりで髪を切り揃えたもの。また、その人。そぎあま。あまそぎ。新撰六帖2「黒髪の色はかはらぬ―のまことの筋に身はなびきつつ」

さげ‐うた【下歌】🔗🔉

さげ‐うた下歌】 能の構成部分の一つ。低い音域で拍子に乗る謡。↔上歌あげうた

さげ‐お【下緒】‥ヲ🔗🔉

さげ‐お下緒‥ヲ 刀の鞘さやの栗形くりがたの孔に通して下げる緒。革緒・組緒や、わなにして栗形にかける半下緒などがある。下げ。→腰刀(図)⇒さげお‐どおし【下緒通し】

さげ‐おだれ【下尾垂】‥ヲ‥🔗🔉

さげ‐おだれ下尾垂‥ヲ‥ 家の庇ひさし。尾垂れ。西鶴織留4「我等が鼻が高いによつてこなたの―へかまひまして、出入りに難儀をしまする程に」

さげお‐どおし【下緒通し】‥ヲドホシ🔗🔉

さげお‐どおし下緒通し‥ヲドホシ 栗形くりがたの別称。 ⇒さげ‐お【下緒】

さげ‐おび【下げ帯・提げ帯】🔗🔉

さげ‐おび下げ帯・提げ帯】 ①幅を狭く仕立てた帯。武家女子上級者は唐織・錦・繻珍などを、下級者は繻子その他を生地とした。 ②江戸中期、女の帯の、結んだ両端を鳥が翼を張ったように垂れ下げたもの。 ○酒が酒を飲むさけがさけをのむ 酒飲みは酔いがまわるに従ってますます大酒を飲む。 ⇒さけ【酒】

さげ‐かじ【下げ舵】‥カヂ🔗🔉

さげ‐かじ下げ舵‥カヂ 潜水艦を下降させるかじの取り方。↔上げ舵

さげ‐がたな【提げ刀】🔗🔉

さげ‐がたな提げ刀】 刀を手にさげ持つこと。また、その刀。提太刀さげだち

さげ‐かま【下鎌】🔗🔉

さげ‐かま下鎌】 〔建〕貫ぬきを柱に取り付ける仕口しくちの一種。貫の端を鳩尾きゅうび形にし、柱の穴に差し込んで上にくさびを打つもの。↔上鎌あげかま 下鎌

さげ‐がみ【下げ紙】🔗🔉

さげ‐がみ下げ紙】 公文書などに貼り下げて意見・理由などを書きつけた紙。つけがみ。付箋ふせん。下札さげふだ

さげ‐がみ【下げ髪・垂髪】🔗🔉

さげ‐がみ下げ髪・垂髪】 ①女の髪型。髻もとどりをたばねて背後に垂れ下げたもの。江戸時代、貴婦人・宮女などが晴れの時などに結んだ。すべらかし。 ②少女の髪型。髪を左右に分け、編んで垂らしたもの。おさげ。 ③歌舞伎の鬘かつらの一つ。1の形にしたもの。

さげ‐ぎり【下げ斬り】🔗🔉

さげ‐ぎり下げ斬り】 ①上から斬りおろすこと。狂言、朝比奈「古郡が筒抜き・―」 ②片手で宙にひっさげ、もう一方の手で斬ること。つるしぎり。提斬り。

さげ‐ごし【下げ輿】🔗🔉

さげ‐ごし下げ輿】 轅ながえを腰のあたりに持ちあげて運ぶ輿。

さげ‐ざや【提げ鞘】🔗🔉

さげ‐ざや提げ鞘】 ①(→)「みせざや」に同じ。 ②僧の携える小刀・戒刀の類。 ③茶人の携える小刀。

さげ‐しお【下げ潮】‥シホ🔗🔉

さげ‐しお下げ潮‥シホ (→)「ひきしお」1に同じ。↔上げ潮

さげ‐じきろう【提食籠】🔗🔉

さげ‐じきろう提食籠】 手にさげて持ち歩けるようにした食籠。

さげ‐したじ【下げ下地】‥ヂ🔗🔉

さげ‐したじ下げ下地‥ヂ 女の髪の結い方。前髪をつくり、鬢びんをふくらませ、髱たぼを左右で二つに割り、髷まげを島田のようにし、髪の余りを笄こうがいに巻きつけたもの。笄を抜けば下げ髪になるのでいう。江戸幕府の奥女中や大名の妻などの髪型。

さげ‐しぶり【下げ渋り】🔗🔉

さげ‐しぶり下げ渋り】 (取引用語)相場が下落しそうで下落しないこと。

さげ‐しまだ【下げ島田】🔗🔉

さげ‐しまだ下げ島田(→)「投げ島田」に同じ。

さげしみ【蔑み】🔗🔉

さげしみ蔑み(→)「さげすみ」に同じ。

さげし・む【蔑む】🔗🔉

さげし・む蔑む】 〔他四〕 (「下げし見る」の意とも、「下墨さげすむ」の転ともいう) ①見くだす。蔑視する。栂尾明恵上人伝記「いやしみ―・み給へば大罪弥いよいよ深し」 ②批判する。とやかくいう。傾城禁短気「物日ものびが厭いやさに四の五のといふと、―・まるるが無念な」

さげ‐じゅう【提げ重】‥ヂユウ🔗🔉

さげ‐じゅう提げ重‥ヂユウ ①提重箱の略。 ②江戸で、明和・安永(1764〜1781)ごろはやった私娼。提重箱をさげて物を売り歩くさまで徘徊し、売淫したもの。

さげ‐じゅうばこ【提重箱】‥ヂユウ‥🔗🔉

さげ‐じゅうばこ提重箱‥ヂユウ‥ さげて携行するようにつくった組重箱。提げ重。

さげすみ【蔑み・貶み】🔗🔉

さげすみ蔑み・貶み】 さげすむこと。軽蔑。蔑視。さげしみ。

さげ‐すみ【下墨】🔗🔉

さげ‐すみ下墨】 (サゲズミとも) ①柱などの傾きを見るために、大工が墨糸を垂直にたらして見定めること。下げ振り。垂準。談林俳諧判「蚊柱の―なれや蜘くもの糸」→正直しょうじき3。 ②物事をおしはかること。見積もること。甲陽軍鑑10「信玄公御―少しもちがはず候」

さげす・む【蔑む・貶む】🔗🔉

さげす・む蔑む・貶む】 〔他五〕 みくだす。みさげる。軽蔑する。甲陽軍鑑10「信玄公の氏政を―・み給ふと」。「―・んだ目付き」

さげ‐す・む【下墨む】🔗🔉

さげ‐す・む下墨む】 〔他四〕 (「下墨さげすみ」を動詞化した語) ①下墨をする。測量する。七十一番職人尽歌合「をしなをす工たくみもいさや墨金すみかねに―・む月のかたぶきにけり」 ②おしはかる。推察する。見積もる。醒睡笑「何にも余分をおきて―・むべきものなり」

さげ‐ぜに【下げ銭】🔗🔉

さげ‐ぜに下げ銭】 (緡ぜにさしや棒などに銭を通して腰にさげたからいう)日雇職人などが身につけているはした銭。誹風柳多留23「―でくどいたを下女憤り」

さげ‐そ【下苧】🔗🔉

さげ‐そ下苧】 漆喰しっくいなどの剥落を防ぐため、木摺きずり下地に打った釘の頭に結び下げて塗り込む麻あさ。さげお。

さげ‐だち【提太刀】🔗🔉

さげ‐だち提太刀(→)「さげがたな」に同じ。

さげ‐だな【下げ棚】🔗🔉

さげ‐だな下げ棚】 つりさげた棚。

さげ‐タバコぼん【提煙草盆】🔗🔉

さげ‐タバコぼん提煙草盆】 把手とってをつけ、さげて持ち運ぶようにつくったタバコ盆。浄瑠璃、雪女五枚羽子板「肩荷の端に―折々休む道草の」

さげ‐づえ【下げ杖】‥ヅヱ🔗🔉

さげ‐づえ下げ杖‥ヅヱ 大田植おおたうえの総指揮者さげの携える竹杖。

さげ‐づつ【提げ筒】🔗🔉

さげ‐づつ提げ筒】 携帯できる鉄砲。小銃の旧称。

さげ‐づと【下げ髱】🔗🔉

さげ‐づと下げ髱】 女の髪の結い方。髱たぼを下げて結うもの。江戸時代、奥女中の使番つかいばん以下の間に行われた。

さげ‐どまり【下げ止り】🔗🔉

さげ‐どまり下げ止り】 物価・相場などが下がり続けて、これ以上下がらない水準になること。

さげ‐なわ【下げ縄】‥ナハ🔗🔉

さげ‐なわ下げ縄‥ナハ ①土蔵の木舞こまいに結び下げた縄。これを壁の中に塗り込んでその剥落を防ぐもの。 ②(大工の隠語)上方で、うどん。江戸で、そば。 ○酒に呑まれるさけにのまれる 酒を飲んで本心を失う。 ⇒さけ【酒】 ○酒に別腸ありさけにべっちょうあり [通俗篇飲食]酒量の多少は体躯の大小にはかかわりないこと。また、酒飲みには酒専用の別の内臓がある意。 ⇒さけ【酒】 ○酒の酔い本性忘れずさけのえいほんしょうわすれず 酒に酔ってもその人本来の性質はかわらない。生酔なまえい本性たがわず。 ⇒さけ【酒】

さげ‐はり【下げ針】🔗🔉

さげ‐はり下げ針】 糸でつり下げた針。的まととして射あてるのに極めて小さなもの。古今著聞集9「季武は第一の手ききにて、―をもはづさず射ける者なりけり」

さげ‐ふだ【下げ札】🔗🔉

さげ‐ふだ下げ札】 ①(→)下紙さげがみに同じ。 ②年貢割付ねんぐわりつけの通称。

さげ‐ふり【下げ振り】🔗🔉

さげ‐ふり下げ振り】 ①振子ふりこのこと。 ②錘重すいじゅうの俗称。 ③(→)下墨さげすみ1に同じ。

さげ‐まえがみ【下げ前髪】‥マヘ‥🔗🔉

さげ‐まえがみ下げ前髪‥マヘ‥ 少女などの前髪を額に垂れさげたもの。

さげ‐まく【下げ幕】🔗🔉

さげ‐まく下げ幕】 内部が見えないよう下げた幕。垂幕。「―があがる」

さげ‐もどし【下げ戻し】🔗🔉

さげ‐もどし下げ戻し】 政府に差し出した願書などを、そのまま本人に戻しわたすこと。

さげ‐もの【提げ物】🔗🔉

さげ‐もの提げ物】 巾着きんちゃく・印籠いんろう・タバコ入れなど、腰にさげて持ち歩く物の総称。

さげ‐よく【下げ翼】🔗🔉

さげ‐よく下げ翼】 飛行機の主翼の後ろの一部に取り付けた可動の小翼。翼の揚力を増加させる。フラップ。

さ・げる【下げる】🔗🔉

さ・げる下げる】 〔他下一〕[文]さ・ぐ(下二) ➊物の一部を固定して他は下方へ垂らす。 ①つるす。ぶらさげる。大鏡兼家「くれなゐの袴に赤き色紙の物忌いと広きつけて土とひとしう―・げられたりしかば」。「看板を―・げる」 ②(「提げる」とも書く)手に持ってぶらぶらさせる。転じて、たずさえる。ひき連れる。源氏物語若紫「よべ縫ひし御衣どもひき―・げて、みづからもよろしき衣着かへて」。「かばんを―・げる」「土産物を―・げてやってきた」 ③ぶらさげて持つ意から、「持つ」「有する」の意をいやしめていう語。浄瑠璃、女殺油地獄「人間の根性なぜ―・げぬ」 ④一方の端または一部を他より低くする。徒然草「倚廬いろの御所のさまなど、板敷を―・げ、葦の御簾をかけて」。「目尻を―・げる」 ➋後へ退かせる。源氏物語藤裏葉「中宮の御母御息所の車押し―・げられ給へりし折の事」。「椅子をうしろへ―・げる」 ➌高い所から低い所へ位置をかえる。 ①低い位置へ移す。くだす。おろす。下方へ向ける。竹取物語「鼎の上より手とり足とりして―・げおろし奉る」。天草本伊曾保物語「首こうべを地に―・げへりくだつたれば」。日葡辞書「アタマヲサグル」。「棚板を1段―・げる」 ②目上の者の前から退かせる。しりぞける。のける。源氏物語帚木「心地なやましければ、人々―・げずおさへさせてなむ」。歌舞伎、傾情吾嬬鑑「コレ、お伝、この新造めを―・げてくりやれ」。「供物を―・げる」 ③勤務場所・学校などから帰らせる。また、そこをやめさせる。 ④目上の者から目下の者へ物を渡す。また、役所が書類などを下付する。梅暦「随分金子は―・げつかはすが…さし引き残り千両は早速に上納いたせ」。「役所から鑑札を―・げてもらう」 ➍物事の程度などを低くする。 ①地位・格式などを低くする。平家物語1「我身に過つ事は無けれども、すてられたてまつるだにあるに、座敷をさへ―・げらるる事の心うさよ」 ②価値・値段などを低くする。劣った状態にする。炭俵「茶の買置きを―・げて売り出す」(孤屋)。「値段を―・げる」「評判を―・げる」「男を―・げる」 ③高低・強弱の度合を低くする。また、(速度を)おとす。「温度を―・げる」「もっとスピードを―・げろ」 ④見さげる。けなす。平家物語7「さては互ひに好い敵かたきぞ。但わ殿を―・ぐるにはあらず」。日葡辞書「ヒトヲサグル」。「人を上げたり―・げたりする」 ➎銀行などから金を引き出す。おろす。

さ・げる【提げる】🔗🔉

さ・げる提げる】 〔他下一〕 ⇒さげる(下)➊2

さげ‐わた・す【下げ渡す】🔗🔉

さげ‐わた・す下げ渡す】 〔他五〕 官府から民間に下付する。また、目上の者から目下の者に渡す。 ○酒を煮るさけをにる 冬・春に作った酒を、5月に入って、殺菌するために火入れをすることをいう。〈[季]夏〉 ⇒さけ【酒】

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