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つつ【筒】🔗🔉

つつ】 ①円く細長くて中空になっているもの。管かん。「紙を丸めて―にする」 ②井戸側いどがわ。狭衣物語1「井の―と言ふ物も立てなどしたらんまでこそは、おはしまさめ」 ③銃身。砲身。転じて、小銃や大砲。「捧げ―」「轟く―音」 ④俵にさしこんで米や麦を出すための竹製の道具。さし。 ⑤酒などを入れる竹筒ささえ。「―に神酒を入れて捧げる」 ⑥轂こしきの異称。 ⑦和船の中央にあって帆柱を受ける断面凹形の柱。

つつ【鶺鴒】🔗🔉

つつ鶺鴒】 セキレイの古名。古事記「胡鷰子あめ、―、千鳥」

つ・つ【伝つ】🔗🔉

つ・つ伝つ】 〔他下二〕 伝える。万葉集5「神代より言ひ―・て来らく」。源氏物語「ほととぎす君に―・てなむふるさとの」

つつ🔗🔉

つつ 〔助詞〕 (接続助詞)(動詞および動詞型活用の語の連用形に付く。その付いた語の内容が幾つもあることを示すのが本義。反復・継続などの意味になる) ①同じ動作がくりかえされる意を表す。何度も…する。万葉集17「春花の移ろふまでに相見ねば月日数み―妹待つらむそ」。徒然草「さるべき日ばかりまうで―見れば」 ②動作が継続または進行中である意を表す。現代語では「…つつある」の形となることが多い。ずっと…する。…し続ける。万葉集5「梅の花散らくはいづくしかすがにこの城の山に雪は降り―」。新古今和歌集「大空は梅の匂ひに霞み―曇りも果てぬ春の夜の月」。「事態は改善され―ある」 ③それが続いている間に、次も行われることを表す。…ながら、また…もする。古事記「歌ひ―かみけれかも舞ひ―かみけれかも」。平家物語灌頂「墨染の袖を絞り―泣く泣くまかり出でられけり」。「道を歩き―本を読む」 ④複数の人や物が同時に同じ動作を行う意を表す。それぞれが…する。あちこちで…する。万葉集5「人毎に折りかざし―遊べども」。伊勢物語「水の上に遊び―、魚を食ふ」。源氏物語桐壺「上達部上人などもあいなく目をそばめ―」 ⑤前を済ませて、続けて次をする意を表す。…しておいて、それから。…て。平家物語10「念仏百反ばかり唱へ―、南無と唱る声と共に」。浄瑠璃、公平誕生記「本望を達し―めでたく帰国おはしませ」 ⑥先行する動作・状態に矛盾した事態になる意を表す。…ながら。にもかかわらず。洒落本、猫洒落誌「それを知り―たのむのだ」。「改善を望み―、こんな事態に到ってしまった」「悪いと知り―も、つい手を出す」

つつ‐あな【筒穴】🔗🔉

つつ‐あな筒穴】 帆柱を受ける筒の下部にあって、船霊ふなだま1を祀り納めて置く穴。

つつ‐い【筒井】‥ヰ🔗🔉

つつ‐い筒井‥ヰ 筒のように丸く掘った井戸。夫木和歌抄5「はかなしや―の蛙わればかり」 ⇒つつい‐づつ【筒井筒】

つつい【筒井】‥ヰ(姓氏)🔗🔉

つつい筒井‥ヰ 姓氏の一つ。 ⇒つつい‐じゅんけい【筒井順慶】

つつ‐い【筒居】‥ヰ🔗🔉

つつ‐い筒居‥ヰ 膝をつかないでしゃがんでいること。

つつい‐じゅんけい【筒井順慶】‥ヰ‥🔗🔉

つつい‐じゅんけい筒井順慶‥ヰ‥ ①戦国末期の武将。大和生駒郡筒井城主。1571年(元亀2)松永久秀が織田信長に叛いた時、明智光秀と共に久秀を攻め、郡山城に拠って大和全国を支配した。82年(天正10)本能寺の変ののち、一時光秀にくみしたが、形勢の変化に態度を変え、山崎の合戦では豊臣秀吉に通じた。(1549〜1584) ②転じて、二心ある者、二股者ふたまたものの俗称。→洞ヶ峠ほらがとうげ→順慶流 ⇒つつい【筒井】

つつい‐づつ【筒井筒】‥ヰ‥🔗🔉

つつい‐づつ筒井筒‥ヰ‥ 筒井にある丸い筒の井桁いげた。伊勢物語「―井筒にかけしまろがたけ」 ⇒つつ‐い【筒井】

つつ‐うらうら【津津浦浦】🔗🔉

つつ‐うらうら津津浦浦】 いたるところの津や浦。あまねく全国。つづうらうら。「―に知れ渡る」

つつ‐えり【筒領】🔗🔉

つつ‐えり筒領】 袍ほう・狩衣かりぎぬなどの円形のえり。頸上くびかみ

つつお‐ごめ【筒落米】🔗🔉

つつお‐ごめ筒落米】 (ツツオチゴメの約)米さしの筒からこぼれ落ちた米。日本永代蔵1「こぼれすたれる―をはき集めて」 ⇒つつ‐お【筒落】

つつ‐おと【筒音】🔗🔉

つつ‐おと筒音】 銃砲が弾丸を打ち出すときの音。

つつお‐ぼうき【筒落帚】‥バウキ🔗🔉

つつお‐ぼうき筒落帚‥バウキ 筒落米をはく帚。みごぼうき。 ⇒つつ‐お【筒落】

つつが【恙】🔗🔉

つつが】 ①病気などの災難。やまい。わずらい。宇津保物語嵯峨院「足手の―もあらねば」 ②ツツガムシの略。 ⇒つつが‐むし【恙虫】 ⇒つつがむし‐びょう【恙虫病】

つつが‐な・い【恙無い】🔗🔉

つつが‐な・い恙無い】 〔形〕[文]つつがな・し(ク) やまいがない。息災である。異状がない。無事である。今昔物語集19「我れ年来としごろつわものの方に付きて、聊いささかに―・かりつ」。「―・く帰国した」

つつが‐むし【恙虫】🔗🔉

つつが‐むし恙虫】 ツツガムシ科のダニの総称。幼虫は卵円形で体長約0.3ミリメートル。オレンジ色。歩脚は3対。多くノネズミの耳などに寄生する。恙虫病を媒介する。成虫は赤色で短毛を密生し、吸血性なく、地表で昆虫の卵などを食う。アカムシ。〈下学集〉 ⇒つつが【恙】

つつがむし‐びょう【恙虫病】‥ビヤウ🔗🔉

つつがむし‐びょう恙虫病‥ビヤウ ツツガムシの幼虫に刺されて起こる急性感染症。病原体はオリエンチア‐ツツガムシ。患部は壊疽えそに陥り潰瘍を作る。潜伏期は5〜14日。発熱・発疹と刺し口の水疱・膿疱・潰瘍が主症状。しばしば致命的。発生は北海道・沖縄を除く日本全国とアジア各地。〈[季]夏〉 ⇒つつが【恙】

つつがゆ‐の‐しんじ【筒粥の神事】🔗🔉

つつがゆ‐の‐しんじ筒粥の神事(→)「粥占かゆうらの神事」に同じ。

つつ‐がわら【筒瓦】‥ガハラ🔗🔉

つつ‐がわら筒瓦‥ガハラ (→)丸瓦に同じ。

つつき‐まわ・す【突き回す】‥マハス🔗🔉

つつき‐まわ・す突き回す‥マハス 〔他五〕 いろいろな方向から何回も突く。「あちこち―・す」

つつ‐ぎり【筒切り】🔗🔉

つつ‐ぎり筒切り】 まるくて長い物を横に切ること。輪切り。

つつ・く【突く】🔗🔉

つつ・く突く】 〔他五〕 (「つっつく」とも) ①何回も突く。また、軽く突く。万葉集16「小螺しただみを…石以ち―・きやぶり」 ②けしかける。煽動する。「彼を―・いて提案させる」 ③欠点や落度を取りあげてとがめる。「―・かれてぼろが出る」 ④箸で食べ物をつまみとって食べる。「皆で鍋を―・く」

つつ‐ぐち【筒口】🔗🔉

つつ‐ぐち筒口】 ①筒のくち。つつさき。 ②「ノズル」参照。

つつ‐くら【惣暗】🔗🔉

つつ‐くら惣暗】 まっくら闇。つつやみ。今昔物語集10「虚空―になりて奇異に恐しげなり」

つつけ🔗🔉

つつけ そば粉や麦で作った生地を三角形に切り、大根・葱ねぎ・豆腐などと煮たもの。青森県南部地方の郷土料理。

つつ‐げ【淋滲】🔗🔉

つつ‐げ淋滲】 生まれたばかりの鳥の羽毛。にこげ。〈倭名類聚鈔18

つつ‐ごかし【筒転し】🔗🔉

つつ‐ごかし筒転し】 銭筒の中から銭を盗むこと。転じて、物をごまかし盗むこと。浄瑠璃、心中万年草「―の顔でつらりと九文十文づつ、百の口を抜いて置けや」

つつこわけ‐じんじゃ【都都古別神社】🔗🔉

つつこわけ‐じんじゃ都都古別神社】 福島県東白川郡棚倉町八槻と同町棚倉にそれぞれある元国幣中社。いずれも祭神は味耜高彦根尊あじすきたかひこねのみことと日本武尊やまとたけるのみことで、陸奥国一の宮を称する。

つつ‐さき【筒先】🔗🔉

つつ‐さき筒先】 ①筒の先端。 ②銃身・砲身の口。「―を揃える」 ③消防ポンプのホースの先を操作する消防士。

つつ‐ざき【筒咲き】🔗🔉

つつ‐ざき筒咲き】 花弁がその基部で癒着して筒状をなして咲くもの。アサガオの花はその例。

つつじ【躑躅】🔗🔉

つつじ躑躅】 ①ツツジ科ツツジ属(シャクナゲ類を除く)の常緑または落葉低木の通称。山地に多く自生、また観賞用として栽培。小枝を多く分岐し、枝・葉には細毛がある。春から夏にかけ、赤・白・紫・橙色などの大形の合弁花を単立または散形花序に開く。種類が多い。ヤマツツジ・レンゲツツジ・サツキなど。〈[季]春〉 サツキツツジ 提供:ネイチャー・プロダクション ミツバツツジ(花) 撮影:関戸 勇 ヤマツツジ 撮影:関戸 勇 レンゲツツジ 撮影:関戸 勇 ②襲かさねの色目。表は蘇芳すおう、裏は萌葱もえぎ。または、表は白、裏は紅。 ⇒つつじ‐か【躑躅科】 ⇒つつじ‐はな【躑躅花】

つつじ‐か【躑躅科】‥クワ🔗🔉

つつじ‐か躑躅科‥クワ 双子葉植物の一科。多くは低木。花は両性、花冠は5裂、雄しべは5または10、葯は先端の孔で開き、花粉は4個ずつ結合。雌しべは1。世界のほぼ全域に50属約1500種あり、ツツジ・シャクナゲの群、アセビの群、コケモモの群、エリカの群などに大別。高山植物も多い。 ⇒つつじ【躑躅】

つつじ‐はな【躑躅花】🔗🔉

つつじ‐はな躑躅花】 〔枕〕 「におう」にかかる。万葉集3「―にほへる君が」 ⇒つつじ【躑躅】

つつしま・る【慎まる】🔗🔉

つつしま・る慎まる】 〔他四〕 「つつしむ」の派生語。続日本紀30「諸もろもろの東国の人等―・り侍つかへ奉まつれ」

つつしみ【慎み】🔗🔉

つつしみ慎み】 ①つつしむこと。慎重にすること。「―のない振舞い」 ②物忌ものいみ。斎戒。源氏物語「さまざまの御祈、御―」 ③つつしみ忌むべきこと。死。平家物語3「いま百日の内に禄を重んずる大臣の―」 ④江戸時代、公家・武士に科した刑の一種。家内に屏居へいきょして昼間の外出を許さないもの。謹慎。

つつしみ‐ぶか・い【慎み深い】🔗🔉

つつしみ‐ぶか・い慎み深い】 〔形〕 差し出がましいところがなく、控え目である。「―・い態度」

つつし・む【慎む・謹む】🔗🔉

つつし・む慎む・謹む】 〔他五〕 (「包む」と同源。自分の身を包み引きしめる意) ①用心する。あやまちがないようにする。枕草子119「まうづる程のありさま、いかならんなど―・みおぢたるに平らかにまうで着きたるこそ」。玉塵抄18「おごらず―・んだ者なり」。「言行を―・む」 ②うやうやしくかしこまる。欽明紀「今願はくは帰りて以て―・みて」。平家物語10「―・んで以て承る所件の如し」。「―・んで弔意を表する」 ③物忌みする。謹慎する。源氏物語若菜下「さるべき御祈りなど常よりも取り分きて、今年は―・み給へ」。玉塵抄20「斉、ものいみすとよむぞ。心を―・む心ぞ」 ④度を越さないように控え目にする。「暴飲暴食を―・む」 ◇1・4には「慎」、2には「謹」を使う。

つつ‐じり【筒尻】🔗🔉

つつ‐じり筒尻】 ①筒の末端。 ②銃砲の後部。

つつしん‐で【謹んで】🔗🔉

つつしん‐で謹んで】 (ツツシミテの音便)恭敬の意を表して。うやうやしく。

つつ‐すねあて【筒臑当】🔗🔉

つつ‐すねあて筒臑当】 鎧よろいの臑当の一種。鉄地漆塗りまたは金銅包み三枚割さんまいわり蝶番ちょうつがい留めの臑当。

つつ‐そで【筒袖】🔗🔉

つつ‐そで筒袖】 袂たもとがなくて全体を筒形に仕立てた袖。また、その衣服。つつっぽ。→袖(図)⇒つつそで‐ばおり【筒袖羽織】

つつそで‐ばおり【筒袖羽織】🔗🔉

つつそで‐ばおり筒袖羽織】 袖を筒袖に仕立てた羽織。近世、武士が着用したが、明治以降は子供用。 ⇒つつ‐そで【筒袖】

つつ‐だけ【筒竹】🔗🔉

つつ‐だけ筒竹】 筒切りにした竹。 ○釣った魚に餌はやらぬつったさかなにえさはやらぬ つれそう間柄になったあとは、ことさら相手の気を引く必要はないというたとえ。 ⇒つ・る【釣る・吊る】

つつ‐ぢゃわん【筒茶碗】🔗🔉

つつ‐ぢゃわん筒茶碗】 筒状の細長い茶碗。

つつっ‐ぽ【筒っぽ】🔗🔉

つつっ‐ぽ筒っぽ】 「つつそで」の俗称。つつっぽう。夏目漱石、坊つちやん「筒っぽうを着た男から、おれの革鞄を二つ引きたくつて」

つつ‐どり【筒鳥】🔗🔉

つつ‐どり筒鳥】 カッコウ目の鳥。カッコウに似るが、体の下面の横斑は幅が広い。「ぽ、ぽ」と空筒からづつを打つような声で鳴く。センダイムシクイなどの巣に托卵する。アジアに分布し、初夏、日本に来て、冬は南方へ渡る。ポンポンドリ。〈[季]夏〉。梁塵秘抄「―やさこそ聞け」 つつどり ツツドリ 提供:OPO →鳴声 提供:NHKサービスセンター

つつ‐なえ【筒苗】‥ナヘ🔗🔉

つつ‐なえ筒苗‥ナヘ 苗代なわしろの稲の茎が立って筒のようになったもの。

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