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くも【雲】🔗⭐🔉
くも【雲】
(「籠もる」と同語源か)
①空気中の水分が凝結して微細な水滴または氷晶の群となり、高く空に浮いているもの。万葉集1「三輪山をしかも隠すか―だにも情こころあらなも隠さふべしや」→雲級うんきゅう。
②雲のように一面になびいて見えるもの。「花の―」
③極めて遠い場所、高い場所。また、高い階級。「―の上」
④行動・所在が確かでない物事のたとえ。「―をつかむような話」
⑤心の晴れないことにたとえていう。新後撰和歌集釈教「暗き夜の迷ひの―の晴れぬれば」
⑥火葬の煙をたとえていう。新古今和歌集哀傷「あはれ君いかなる野辺の煙にて空しき空の―となりけむ」
⑦紋所の名。浮雲をかたどったもの。
⇒雲となり雨となる
⇒雲に梯
⇒雲に汁
⇒雲に臥す
⇒雲は竜に従い、風は虎に従う
⇒雲無心にして岫を出づ
⇒雲を霞と
⇒雲を掴む
⇒雲を衝く
⇒雲を遏む
くも【蜘蛛】🔗⭐🔉
くも【蜘蛛】
クモ綱クモ目の節足動物の総称。体は頭胸部と腹部とに分かれ、どちらにも分節がない。頭胸部に8個の単眼と6対の付属肢(鋏角・触肢・歩脚)がある。書肺または書肺と気管の両方で呼吸し、腹部にある糸疣いといぼから糸を出す。網あみ(いわゆる「くものす」)を張るものと張らないものとがある。卵は一塊にして産み、糸で包んで卵嚢を作る。子ぐもは糸を流して風に乗って飛行し、散らばる。ジョロウグモ・オニグモ・ハエトリグモ・キムラグモ・ハナグモなど。世界に約3万5000種、日本だけでも1400種以上ある。ささがに。〈[季]夏〉。三蔵法師伝承徳頃点「蛛蝥クモの棘林の羅かかり易きを覩みて」
くも
頭胸部
歩脚
書肺
気門
気管
糸疣
出糸管
⇒蜘蛛の子を散らす
頭胸部
歩脚
書肺
気門
気管
糸疣
出糸管
⇒蜘蛛の子を散らす
くも‐あい【雲合い】‥アヒ🔗⭐🔉
くも‐あい【雲合い】‥アヒ
雲が晴れたり出たりする様子。空合い。空模様。風俗文選「天気よき夜明けの―白みかかり」
くも‐あし【雲脚】🔗⭐🔉
くも‐あし【雲脚】
①雲の動いて過ぎ行くこと。うんきゃく。「―が早い」
②机などの雲形のある脚。
くも‐い【雲居・雲井】‥ヰ🔗⭐🔉
くも‐い【雲居・雲井】‥ヰ
(「居い」はすわる意。「井」は当て字)
①雲のあるところ。そら。万葉集2「時つ風―に吹くに」
②雲。古事記中「はしけやし我家わぎえの方よ―立ち来くも」
③(比喩的に)遠くまたは高くてはるかに離れていること。後撰和歌集恋「ちはやふる神にもあらぬわが中の―遥かになりもゆくかな」
④宮中。皇居。雲のうえ。斎宮女御集「里わかずとびわたるなるかりがねを―に聞くはわが身なりけり」
⑤皇居のあるところ。みやこ。源氏物語明石「秋の夜の月毛の駒よわが恋ふる―に翔れ時のまも見む」
⑥専売制度以前の民間の上等刻みタバコの名。常陸国太田(現、常陸太田市)付近の産。
⇒くもい‐じ【雲居路】
⇒くもい‐ぢょうし【雲井調子】
⇒くもい‐の‐きょく【雲井の曲】
⇒くもい‐の‐さくら【雲居の桜】
⇒くもい‐の‐そら【雲居の空】
⇒くもい‐の‐にわ【雲居の庭】
⇒くもい‐の‐よそ【雲居の余所】
⇒くもい‐ろうさい【雲井弄斎】
くもい【雲井】‥ヰ(姓氏)🔗⭐🔉
くもい【雲井】‥ヰ
姓氏の一つ。
⇒くもい‐たつお【雲井竜雄】
くもい‐かく・る【雲居隠る】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐かく・る【雲居隠る】‥ヰ‥
〔自下二〕
(古くは四段にも活用)雲に隠れる。万葉集15「わぎもこに淡路の島は夕されば―・りぬ」
くもい‐じ【雲居路】‥ヰヂ🔗⭐🔉
くもい‐じ【雲居路】‥ヰヂ
雲中の路。鳥などの通る路。雲路。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもい‐たつお【雲井竜雄】‥ヰ‥ヲ🔗⭐🔉
くもい‐たつお【雲井竜雄】‥ヰ‥ヲ
幕末・維新の志士。米沢藩士。本名は小島守善。奥羽越列藩同盟によって新政府軍に抗しようとしたが成らず、1870年(明治3)政府を倒す陰謀を企てたとして梟首。(1844〜1870)
⇒くもい【雲井】
くもい‐ぢょうし【雲井調子】‥ヰデウ‥🔗⭐🔉
くもい‐ぢょうし【雲井調子】‥ヰデウ‥
近世箏曲の箏そうの調弦法の一つ。第2〜6弦に都節みやこぶし音階の5音が現れる。平ひら調子に次いで多く用いられる。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもいのかり【雲居雁】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもいのかり【雲居雁】‥ヰ‥
源氏物語中の女性。頭中将の女むすめ。光源氏の子夕霧と幼時から恋し合いながら思うに任せなかったが、長じてのち夕霧の正妻となった。
くもい‐の‐きょく【雲井の曲】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐の‐きょく【雲井の曲】‥ヰ‥
箏曲。組歌。「四季の曲」「扇の曲」と共に奥許おくゆるし三曲の一つ。八橋検校作曲の13曲の組歌中、唯一雲井調子を用いる。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもい‐の‐さくら【雲居の桜】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐の‐さくら【雲居の桜】‥ヰ‥
①宮中に植えてある桜。
②吉野山世尊寺の近くにあったという枝垂桜しだれざくら。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもい‐の‐そら【雲居の空】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐の‐そら【雲居の空】‥ヰ‥
①雲のうかんでいる空。
②宮中。増鏡「―にまじりつつ」
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもい‐の‐にわ【雲居の庭】‥ヰ‥ニハ🔗⭐🔉
くもい‐の‐にわ【雲居の庭】‥ヰ‥ニハ
皇居の庭。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くもい‐の‐よそ【雲居の余所】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐の‐よそ【雲居の余所】‥ヰ‥
遠くはなれた所。古今和歌集別「限りなき―に別るとも人を心に遅らさむやは」
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くも‐いり【雲入】🔗⭐🔉
くも‐いり【雲入】
蹴鞠けまりで鞠を極めて高く蹴上げること。
くもい‐ろうさい【雲井弄斎】‥ヰ‥🔗⭐🔉
くもい‐ろうさい【雲井弄斎】‥ヰ‥
①箏曲。八橋検校作曲。弄斎節の歌詞を組み合わせたもの。
②地歌。長歌物、のちに手事物てごともの。佐山検校作曲。歌弄斎とも。二上りの長歌物の嚆矢という。
⇒くも‐い【雲居・雲井】
くも‐がく・る【雲隠る】🔗⭐🔉
くも‐がく・る【雲隠る】
〔自下二〕
(古くは四段にも活用)
①雲の中に隠れる。万葉集2「照る月の―・るごと」。後撰和歌集秋「月の光は―・れつつ」
②多く、貴人の死ぬことの婉曲な表現。おなくなりになる。万葉集3「百伝ももづたふ磐余いわれの池に鳴く鴨を今日のみ見てや―・りなむ」
③はればれしくない。暗い所がある。金葉和歌集雑「我が身一つは―・れつつ」
くも‐がくれ【雲隠れ】🔗⭐🔉
くも‐がくれ【雲隠れ】
①雲に隠れること。くもがくり。拾遺和歌集恋「あふことは片われ月の―」
②人が隠れて見えなくなること。行方をくらますこと。続千載和歌集恋「あふ夜の月に―せよ」
③源氏物語の巻名。巻名のみ伝えられて本文が無く、光源氏の死を象徴。
くも‐かすみ【雲霞】🔗⭐🔉
くも‐かすみ【雲霞】
①雲と霞。
②人が逃走して行方をくらますさまにいう。「雲を霞と」とも。浄瑠璃、伽羅先代萩「口は達者に―、砂道蹴立て逃げたりけり」
⇒雲霞となる
○雲霞となるくもかすみとなる
死んで火葬の煙となる。雲霧となる。栄華物語嶺月「雲霞とならせ給ふもげにいみじき事なれど」
⇒くも‐かすみ【雲霞】
○雲霞となるくもかすみとなる🔗⭐🔉
○雲霞となるくもかすみとなる
死んで火葬の煙となる。雲霧となる。栄華物語嶺月「雲霞とならせ給ふもげにいみじき事なれど」
⇒くも‐かすみ【雲霞】
くも‐がた【雲形】
雲のたなびいた形。その形を描いた模様、または彫刻。
⇒くもがた‐じょうぎ【雲形定規】
⇒くもがた‐ときょう【雲形斗栱】
⇒くもがた‐ひじき【雲形肘木】
くもがた‐じょうぎ【雲形定規】‥ヂヤウ‥
曲線を描くのに用いる定規。その形は楕円・双曲線・放物線の一部またはその組合せから成る。
雲形定規
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ときょう【雲形斗栱】
〔建〕雲斗くもとと雲肘木とを組み合わせた斗栱。多く、雲斗と略称。
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ひじき【雲形肘木】‥ヒヂ‥
(→)雲肘木に同じ。
⇒くも‐がた【雲形】
くも‐がっせん【蜘蛛合戦】
鹿児島県姶良あいら郡加治木町や高知県四万十市に伝わる伝統行事。コガネグモの雌2匹を長さ60センチメートルほどの棒の上で戦わせ、相撲に見立てて行司が勝敗を判定する。
くも‐がみ【雲紙】
上に青雲、下に紫雲を漉すいてあらわした鳥の子紙。金銀泥で雲形を描いたものもある。色紙しきし・短冊などに用いる。うちぐもり。
くも‐きり【雲霧】
雲と霧。雲または霧。
⇒雲霧となる
⇒雲霧に紛る
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ときょう【雲形斗栱】
〔建〕雲斗くもとと雲肘木とを組み合わせた斗栱。多く、雲斗と略称。
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ひじき【雲形肘木】‥ヒヂ‥
(→)雲肘木に同じ。
⇒くも‐がた【雲形】
くも‐がっせん【蜘蛛合戦】
鹿児島県姶良あいら郡加治木町や高知県四万十市に伝わる伝統行事。コガネグモの雌2匹を長さ60センチメートルほどの棒の上で戦わせ、相撲に見立てて行司が勝敗を判定する。
くも‐がみ【雲紙】
上に青雲、下に紫雲を漉すいてあらわした鳥の子紙。金銀泥で雲形を描いたものもある。色紙しきし・短冊などに用いる。うちぐもり。
くも‐きり【雲霧】
雲と霧。雲または霧。
⇒雲霧となる
⇒雲霧に紛る
くも‐がた【雲形】🔗⭐🔉
くもがた‐じょうぎ【雲形定規】‥ヂヤウ‥🔗⭐🔉
くもがた‐じょうぎ【雲形定規】‥ヂヤウ‥
曲線を描くのに用いる定規。その形は楕円・双曲線・放物線の一部またはその組合せから成る。
雲形定規
⇒くも‐がた【雲形】
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ときょう【雲形斗栱】🔗⭐🔉
くもがた‐ときょう【雲形斗栱】
〔建〕雲斗くもとと雲肘木とを組み合わせた斗栱。多く、雲斗と略称。
⇒くも‐がた【雲形】
くもがた‐ひじき【雲形肘木】‥ヒヂ‥🔗⭐🔉
くもがた‐ひじき【雲形肘木】‥ヒヂ‥
(→)雲肘木に同じ。
⇒くも‐がた【雲形】
くも‐がっせん【蜘蛛合戦】🔗⭐🔉
くも‐がっせん【蜘蛛合戦】
鹿児島県姶良あいら郡加治木町や高知県四万十市に伝わる伝統行事。コガネグモの雌2匹を長さ60センチメートルほどの棒の上で戦わせ、相撲に見立てて行司が勝敗を判定する。
くも‐がみ【雲紙】🔗⭐🔉
くも‐がみ【雲紙】
上に青雲、下に紫雲を漉すいてあらわした鳥の子紙。金銀泥で雲形を描いたものもある。色紙しきし・短冊などに用いる。うちぐもり。
くも‐きり【雲霧】🔗⭐🔉
くも‐きり【雲霧】
雲と霧。雲または霧。
⇒雲霧となる
⇒雲霧に紛る
○雲霧となるくもきりとなる
死んで火葬の煙となる。
⇒くも‐きり【雲霧】
○雲霧に紛るくもきりにまぎる
(→)「雲霧となる」に同じ。
⇒くも‐きり【雲霧】
○雲霧となるくもきりとなる🔗⭐🔉
○雲霧となるくもきりとなる
死んで火葬の煙となる。
⇒くも‐きり【雲霧】
○雲霧に紛るくもきりにまぎる🔗⭐🔉
○雲霧に紛るくもきりにまぎる
(→)「雲霧となる」に同じ。
⇒くも‐きり【雲霧】
くもきりまる【蜘蛛切丸】
源満仲が鍛えさせた源氏重代の太刀。源頼光が妖怪の土蜘蛛を切ってから後、膝丸をこう改名した。→髭切ひげきり
くも‐ぎれ【雲切れ】
雲が切れること。雲の絶え間。
くも‐けぶり【雲煙】
雲と煙。雲または煙。くもけむり。
⇒雲煙となす
⇒雲煙となる
くもきりまる【蜘蛛切丸】🔗⭐🔉
くもきりまる【蜘蛛切丸】
源満仲が鍛えさせた源氏重代の太刀。源頼光が妖怪の土蜘蛛を切ってから後、膝丸をこう改名した。→髭切ひげきり
くも‐ぎれ【雲切れ】🔗⭐🔉
くも‐ぎれ【雲切れ】
雲が切れること。雲の絶え間。
くも‐けぶり【雲煙】🔗⭐🔉
くも‐けぶり【雲煙】
雲と煙。雲または煙。くもけむり。
⇒雲煙となす
⇒雲煙となる
○雲煙となすくもけぶりとなす
火葬にする。
⇒くも‐けぶり【雲煙】
○雲煙となるくもけぶりとなる
死んで火葬の煙となる。栄華物語嶺月「雲煙とならせ給はんはあさましながらもいふ方なくてやませ給ふを」
⇒くも‐けぶり【雲煙】
○雲煙となすくもけぶりとなす🔗⭐🔉
○雲煙となすくもけぶりとなす
火葬にする。
⇒くも‐けぶり【雲煙】
○雲煙となるくもけぶりとなる🔗⭐🔉
○雲煙となるくもけぶりとなる
死んで火葬の煙となる。栄華物語嶺月「雲煙とならせ給はんはあさましながらもいふ方なくてやませ給ふを」
⇒くも‐けぶり【雲煙】
くも‐けむり【雲煙】
(→)「くもけぶり」に同じ。
くも‐ざる【蜘蛛猿】
オマキザル科の哺乳類。数種あり、中米から南米北部の森林に生息。いずれも頭胴長50センチメートルほどで、尾は長く、よく物に巻き付き、5番目の手足の役割を果たしている。家族的な小群で生活し、果実を食べる。
ジェフロイクモザル
提供:東京動物園協会
く‐もじ【く文字】
(女房詞)
①(「くゎんぎょ」から)還御。
②(「くこん(九献)」から)酒。
③(「くき(茎)」から)漬けた菜。
くも‐じ【雲路】‥ヂ
雲の通う路。月・星・鳥などが通る雲中の路。雲居路。天路あまじ。神武紀「―を披おしわけ」
くも‐しょうじ【雲障子】‥シヤウ‥
縁側や雨戸の上にある欄間らんまの障子。
くも‐すかし【雲透かし】
(→)「くもすき」に同じ。
くも‐すき【雲透き】
薄雲をすかしみるように、暗い所ですかしてみること。平治物語「―に見奉りけるに」
くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
(住所不定で浮き雲のように定めないからとも、また、立場たてばにいて往来の人に駕籠をすすめることが、蜘蛛が巣を張って虫を捕らえるのに似ているからともいう)江戸中期以後に、宿駅・渡し場・街道で駕籠舁かごかき・荷運びなどに従った住所不定の人足。「―駕籠」
⇒くもすけ‐うた【雲助唄】
⇒くもすけ‐こんじょう【雲助根性】
くもすけ‐うた【雲助唄】
民謡。駕籠や長持を担いで行く雲助がうたった唄。「竹になりたや箱根の竹に、諸国大名の杖竹にヨ」の類。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くもすけ‐こんじょう【雲助根性】‥ジヤウ
人の弱みにつけ入ってゆすりを働く下劣な根性。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くも‐たちわき【雲立涌】
立涌の中に雲形を描いた文様。成人後の親王または摂政の指貫さしぬき、関白の袍ほうの文もんに用いる。くもたてわき。
雲立涌
く‐もつ【公物】
おおやけのもの。官有物。
く‐もつ【供物】
(グモツとも)神仏に供える物。そなえもの。日葡辞書「グモッ」
くも‐で【蜘蛛手】
①蜘蛛の足の八方に出たように(一説、蜘蛛の巣のように)物の放射状に分岐した状態をいう。伊勢物語「水行く川の―なれば橋を八つ渡せるに」
②材木を交叉して打ったもの。平家物語2「ある障子の上に―結うたる所あり」
③棒を立て、その上端に細い材を交叉させて作ったもの。油皿や手水鉢などをのせる台。
④橋の梁はり・桁けたを受けるため、橋の柱から左右に斜めに出して組んだ材木。山家集「宇治橋の―にかくる波の白糸」
⑤刀などを縦横無尽に振りまわすこと。また、八方縦横に駆けめぐること。平家物語4「―、かくなは、十文字、とんばう返り、水車、八方すかさず斬つたりけり」
⑥あれこれと心乱れるさま。後撰和歌集恋「八橋の―に思ふことは絶えせじ」
⇒くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】
⇒くもで‐の‐はし【蜘蛛手の橋】
くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】‥ガウ‥
縦横に交叉して厳重に構えた格子。厩・牢屋などにとりつける。
⇒くも‐で【蜘蛛手】
くもで‐の‐はし【蜘蛛手の橋】
池の上などに、四方へさまざまに架けわたした橋。
⇒くも‐で【蜘蛛手】
くも‐と【雲斗】
飛鳥時代の建築に用いた、雲形の曲線を持つ斗ます。くもます。うんと。→雲肘木(図)
く‐もじ【く文字】
(女房詞)
①(「くゎんぎょ」から)還御。
②(「くこん(九献)」から)酒。
③(「くき(茎)」から)漬けた菜。
くも‐じ【雲路】‥ヂ
雲の通う路。月・星・鳥などが通る雲中の路。雲居路。天路あまじ。神武紀「―を披おしわけ」
くも‐しょうじ【雲障子】‥シヤウ‥
縁側や雨戸の上にある欄間らんまの障子。
くも‐すかし【雲透かし】
(→)「くもすき」に同じ。
くも‐すき【雲透き】
薄雲をすかしみるように、暗い所ですかしてみること。平治物語「―に見奉りけるに」
くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
(住所不定で浮き雲のように定めないからとも、また、立場たてばにいて往来の人に駕籠をすすめることが、蜘蛛が巣を張って虫を捕らえるのに似ているからともいう)江戸中期以後に、宿駅・渡し場・街道で駕籠舁かごかき・荷運びなどに従った住所不定の人足。「―駕籠」
⇒くもすけ‐うた【雲助唄】
⇒くもすけ‐こんじょう【雲助根性】
くもすけ‐うた【雲助唄】
民謡。駕籠や長持を担いで行く雲助がうたった唄。「竹になりたや箱根の竹に、諸国大名の杖竹にヨ」の類。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くもすけ‐こんじょう【雲助根性】‥ジヤウ
人の弱みにつけ入ってゆすりを働く下劣な根性。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くも‐たちわき【雲立涌】
立涌の中に雲形を描いた文様。成人後の親王または摂政の指貫さしぬき、関白の袍ほうの文もんに用いる。くもたてわき。
雲立涌
く‐もつ【公物】
おおやけのもの。官有物。
く‐もつ【供物】
(グモツとも)神仏に供える物。そなえもの。日葡辞書「グモッ」
くも‐で【蜘蛛手】
①蜘蛛の足の八方に出たように(一説、蜘蛛の巣のように)物の放射状に分岐した状態をいう。伊勢物語「水行く川の―なれば橋を八つ渡せるに」
②材木を交叉して打ったもの。平家物語2「ある障子の上に―結うたる所あり」
③棒を立て、その上端に細い材を交叉させて作ったもの。油皿や手水鉢などをのせる台。
④橋の梁はり・桁けたを受けるため、橋の柱から左右に斜めに出して組んだ材木。山家集「宇治橋の―にかくる波の白糸」
⑤刀などを縦横無尽に振りまわすこと。また、八方縦横に駆けめぐること。平家物語4「―、かくなは、十文字、とんばう返り、水車、八方すかさず斬つたりけり」
⑥あれこれと心乱れるさま。後撰和歌集恋「八橋の―に思ふことは絶えせじ」
⇒くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】
⇒くもで‐の‐はし【蜘蛛手の橋】
くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】‥ガウ‥
縦横に交叉して厳重に構えた格子。厩・牢屋などにとりつける。
⇒くも‐で【蜘蛛手】
くもで‐の‐はし【蜘蛛手の橋】
池の上などに、四方へさまざまに架けわたした橋。
⇒くも‐で【蜘蛛手】
くも‐と【雲斗】
飛鳥時代の建築に用いた、雲形の曲線を持つ斗ます。くもます。うんと。→雲肘木(図)
くも‐けむり【雲煙】🔗⭐🔉
くも‐けむり【雲煙】
(→)「くもけぶり」に同じ。
くも‐ざる【蜘蛛猿】🔗⭐🔉
くも‐ざる【蜘蛛猿】
オマキザル科の哺乳類。数種あり、中米から南米北部の森林に生息。いずれも頭胴長50センチメートルほどで、尾は長く、よく物に巻き付き、5番目の手足の役割を果たしている。家族的な小群で生活し、果実を食べる。
ジェフロイクモザル
提供:東京動物園協会
く‐もじ【く文字】🔗⭐🔉
く‐もじ【く文字】
(女房詞)
①(「くゎんぎょ」から)還御。
②(「くこん(九献)」から)酒。
③(「くき(茎)」から)漬けた菜。
くも‐じ【雲路】‥ヂ🔗⭐🔉
くも‐じ【雲路】‥ヂ
雲の通う路。月・星・鳥などが通る雲中の路。雲居路。天路あまじ。神武紀「―を披おしわけ」
くも‐しょうじ【雲障子】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
くも‐しょうじ【雲障子】‥シヤウ‥
縁側や雨戸の上にある欄間らんまの障子。
くも‐すかし【雲透かし】🔗⭐🔉
くも‐すかし【雲透かし】
(→)「くもすき」に同じ。
くも‐すき【雲透き】🔗⭐🔉
くも‐すき【雲透き】
薄雲をすかしみるように、暗い所ですかしてみること。平治物語「―に見奉りけるに」
くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】🔗⭐🔉
くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
(住所不定で浮き雲のように定めないからとも、また、立場たてばにいて往来の人に駕籠をすすめることが、蜘蛛が巣を張って虫を捕らえるのに似ているからともいう)江戸中期以後に、宿駅・渡し場・街道で駕籠舁かごかき・荷運びなどに従った住所不定の人足。「―駕籠」
⇒くもすけ‐うた【雲助唄】
⇒くもすけ‐こんじょう【雲助根性】
くもすけ‐うた【雲助唄】🔗⭐🔉
くもすけ‐うた【雲助唄】
民謡。駕籠や長持を担いで行く雲助がうたった唄。「竹になりたや箱根の竹に、諸国大名の杖竹にヨ」の類。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くもすけ‐こんじょう【雲助根性】‥ジヤウ🔗⭐🔉
くもすけ‐こんじょう【雲助根性】‥ジヤウ
人の弱みにつけ入ってゆすりを働く下劣な根性。
⇒くも‐すけ【雲助・蜘蛛助】
くも‐たちわき【雲立涌】🔗⭐🔉
くも‐たちわき【雲立涌】
立涌の中に雲形を描いた文様。成人後の親王または摂政の指貫さしぬき、関白の袍ほうの文もんに用いる。くもたてわき。
雲立涌
く‐もつ【公物】🔗⭐🔉
く‐もつ【公物】
おおやけのもの。官有物。
く‐もつ【供物】🔗⭐🔉
く‐もつ【供物】
(グモツとも)神仏に供える物。そなえもの。日葡辞書「グモッ」
くも‐で【蜘蛛手】🔗⭐🔉
くも‐で【蜘蛛手】
①蜘蛛の足の八方に出たように(一説、蜘蛛の巣のように)物の放射状に分岐した状態をいう。伊勢物語「水行く川の―なれば橋を八つ渡せるに」
②材木を交叉して打ったもの。平家物語2「ある障子の上に―結うたる所あり」
③棒を立て、その上端に細い材を交叉させて作ったもの。油皿や手水鉢などをのせる台。
④橋の梁はり・桁けたを受けるため、橋の柱から左右に斜めに出して組んだ材木。山家集「宇治橋の―にかくる波の白糸」
⑤刀などを縦横無尽に振りまわすこと。また、八方縦横に駆けめぐること。平家物語4「―、かくなは、十文字、とんばう返り、水車、八方すかさず斬つたりけり」
⑥あれこれと心乱れるさま。後撰和歌集恋「八橋の―に思ふことは絶えせじ」
⇒くもで‐ごうし【蜘蛛手格子】
⇒くもで‐の‐はし【蜘蛛手の橋】
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