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すずめ【雀】🔗🔉

すずめ】 ①スズメ目ハタオリドリ科の鳥。小形で、頭は赤褐色、のどは黒色。背は赤褐色に黒斑があり、下面は灰白色。人の住む土地にはほとんどどこにも棲み、人家の軒・屋根などに藁などで巣を作る。群集することが多い。ユーラシア大陸に分布、北アメリカ・オーストラリアに移入され野生化している。なお、スズメ目はいわゆる小鳥の大部分を含み、鳥類約9000種の約8分の5、約50科を占める。蜻蛉日記「屋の上をながむれば、巣くふ―ども」 スズメ 撮影:小宮輝之 ②おしゃべりな人。また、ある所によく出入りして事情にくわしい人。「京―」「楽屋―」 ③紋所の名。雀の形を模したもの。雲雀くもすずめ・雀の丸・竹に雀・ふくら雀などがある。 ⇒すずめ‐いお【雀魚】 ⇒すずめ‐いろ【雀色】 ⇒すずめいろ‐どき【雀色時】 ⇒すずめ‐うり【雀瓜】 ⇒すずめ‐おどり【雀踊】 ⇒すずめ‐が【雀蛾・天蛾】 ⇒すずめ‐がい【雀貝】 ⇒すずめ‐がくれ【雀隠れ】 ⇒すずめ‐がた【雀形】 ⇒すずめ‐がっせん【雀合戦】 ⇒すずめ‐ぐち【雀口】 ⇒すずめ‐こゆみ【雀小弓】 ⇒すずめ‐ずし【雀鮨】 ⇒すずめ‐だい【雀鯛】 ⇒すずめ‐だか【雀鷂】 ⇒すずめ‐のえんどう【雀野豌豆】 ⇒すずめ‐の‐おごけ【雀の尾苔・雀の苧小笥】 ⇒すずめ‐の‐おどりあし【雀の躍り足】 ⇒すずめ‐の‐かたびら【雀の帷子】 ⇒すずめ‐の‐こ【雀の子】 ⇒すずめ‐の‐す【雀の巣】 ⇒すずめ‐の‐たご【雀の田子・雀の甕】 ⇒すずめ‐の‐ちゃひき【雀の茶挽】 ⇒すずめ‐の‐てっぽう【雀の鉄砲】 ⇒すずめ‐の‐なみだ【雀の涙】 ⇒すずめ‐の‐ひえ【雀の稗】 ⇒すずめ‐の‐まくら【雀の枕】 ⇒すずめ‐の‐やり【雀の槍】 ⇒すずめ‐ばち【雀蜂・胡蜂】 ⇒すずめ‐ふぐ【雀河豚】 ⇒すずめ‐やき【雀焼】 ⇒すずめ‐ゆみ【雀弓】 ⇒雀の巣も構うに溜まる ⇒雀の千声鶴の一声 ⇒雀百まで踊りを忘れず

すずめ‐いお【雀魚】‥イヲ🔗🔉

すずめ‐いお雀魚‥イヲ (→)ウミスズメ1に同じ。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐いろ【雀色】🔗🔉

すずめ‐いろ雀色】 雀の羽のような茶褐色。 ⇒すずめ【雀】

すずめいろ‐どき【雀色時】🔗🔉

すずめいろ‐どき雀色時】 夕暮。日暮時。たそがれどき。東海道中膝栗毛2「―、やうやう蒲原の宿にいたる」 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐うり【雀瓜】🔗🔉

すずめ‐うり雀瓜】 ウリ科の蔓性一年草。原野や水辺に自生。全体に軟弱、葉は卵円形で薄く、花は白。果実は小球形で緑色。秋、灰白色に熟す。 スズメウリ 提供:OPO ⇒すずめ【雀】

すずめ‐おどり【雀踊】‥ヲドリ🔗🔉

すずめ‐おどり雀踊‥ヲドリ 歌舞伎踊。風流ふりゅう踊の一つで、編笠をかぶり、雀の模様の着物を着、奴やっこの姿で踊るもの。 雀踊 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐が【雀蛾・天蛾】🔗🔉

すずめ‐が雀蛾・天蛾】 スズメガ科のガの総称。体は太く紡錘形、翅は細長く強い。夕方から夜間に活発に飛び、花蜜を吸う。灯火によく飛来する。幼虫はいわゆる芋虫で通常尾角を有する。イモムシチョウ。スズメチョウ。黄別当きべっとう⇒すずめ【雀】

すずめ‐がい【雀貝】‥ガヒ🔗🔉

すずめ‐がい雀貝‥ガヒ ①スズメガイ科の巻貝。貝殻は円錐状で、長径約2センチメートル。表面に茶褐色の粗毛を密生し、内面は白色。日本中部以南の浅海の岩礁上に着生、磯浜に打ち上げられて普通に見られる。磯貝。 ②シジミの俗称。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐がくれ【雀隠れ】🔗🔉

すずめ‐がくれ雀隠れ】 草木の葉が、春、ようやく雀が身を隠す程にのびたこと。蜻蛉日記「木の芽―になりて」 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐がた【雀形】🔗🔉

すずめ‐がた雀形】 つばさを開いた雀の形を円く描いた文様。ふすま・屏風などに用いる。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐がっせん【雀合戦】🔗🔉

すずめ‐がっせん雀合戦】 多くの雀が大木などに集まって騒ぐこと。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐ぐち【雀口】🔗🔉

すずめ‐ぐち雀口】 軒先瓦の真下。雀が巣をかけるところ。軒先面戸のきさきめんど⇒すずめ【雀】

すずめ‐こゆみ【雀小弓】🔗🔉

すずめ‐こゆみ雀小弓】 雀などを射る程の小さい弓。楊弓の類。平安末期、公家の娯楽に用いられ、のち児童の遊戯用になった。雀弓。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐ずし【雀鮨】🔗🔉

すずめ‐ずし雀鮨】 もと江鮒えぶなを開いて腹中にすし飯を詰め、その形を雀のようにふくらませた鮨。難波名物。今は小鯛を用いて、棒ずしや押しずしにする。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐だい【雀鯛】‥ダヒ🔗🔉

すずめ‐だい雀鯛‥ダヒ スズメダイ科の海産の硬骨魚。全長約10センチメートル。体は紫黒色。南日本の近海、岩礁の多い所にすむ。福岡では食用。広義にはスズメダイ科魚類の総称。 スズメダイ 提供:東京動物園協会 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐だか【雀鷂】🔗🔉

すずめ‐だか雀鷂】 エッサイの雌。つみ。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐どう‥ダウ🔗🔉

すずめ‐どう‥ダウ (「鎮め堂」の転訛か)肥前などで、新墓の上におおって置く屋形のこと。

すずめ‐のえんどう【雀野豌豆】‥ヱン‥🔗🔉

すずめ‐のえんどう雀野豌豆‥ヱン‥ マメ科の二年草で路傍や芝生の雑草。茎は蔓状、長さ約70センチメートル、全草に細かい毛を生ずる。羽状複葉の頂端は巻鬚まきひげとなり、小葉は3〜8対。春、長い柄を出し、淡紫色の小花を総状につけ、のちエンドウに似た小形の莢さやを生ずる。牧草とする。→からすのえんどう⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐おごけ【雀の尾苔・雀の苧小笥】‥ヲ‥🔗🔉

すずめ‐の‐おごけ雀の尾苔・雀の苧小笥‥ヲ‥ 〔植〕(→)イヨカズラの別名。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐おどりあし【雀の躍り足】‥ヲドリ‥🔗🔉

すずめ‐の‐おどりあし雀の躍り足‥ヲドリ‥ 筆跡の拙いたとえ。狂言、文荷ふみにない「先づは拙い手ぢや。悉皆―を見る様な」 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐かたびら【雀の帷子】🔗🔉

すずめ‐の‐かたびら雀の帷子】 路傍や畑地にごく普通のイネ科の雑草。都会地にも多い。一年草または二年草で冬も青く、早春から緑白色の穂を密につける。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐こ【雀の子】🔗🔉

すずめ‐の‐こ雀の子】 雀の雛鳥ひなどり。俳諧では、特に春に孵化したものをいう。〈[季]春〉 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐す【雀の巣】🔗🔉

すずめ‐の‐す雀の巣】 春、雀が瓦屋根の下などに、藁わら・枯れ草などで作った巣。〈[季]春〉 ⇒すずめ【雀】 ○雀の巣も構うに溜まるすずめのすもくうにたまる (「構う」は巣を作る意)雀がわずかなものをくわえて運んでいても、ついには巣を作りあげるように、少しのものも積もり積もれば多くなる。 ⇒すずめ【雀】 ○雀の千声鶴の一声すずめのせんこえつるのひとこえ つまらぬ者の千言より、すぐれた人の一言がまさっている。 ⇒すずめ【雀】

○雀の巣も構うに溜まるすずめのすもくうにたまる🔗🔉

○雀の巣も構うに溜まるすずめのすもくうにたまる (「構う」は巣を作る意)雀がわずかなものをくわえて運んでいても、ついには巣を作りあげるように、少しのものも積もり積もれば多くなる。 ⇒すずめ【雀】

○雀の千声鶴の一声すずめのせんこえつるのひとこえ🔗🔉

○雀の千声鶴の一声すずめのせんこえつるのひとこえ つまらぬ者の千言より、すぐれた人の一言がまさっている。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐たご雀の田子・雀の甕】 ガの一種のイラガの繭。卵球形で白く黒斑があり、非常に固く、繭とは思えないのでいろいろな名がある。長径15ミリメートル内外で、樹枝に付着し、中に幼虫または蛹さなぎが入っている。冬、川釣の餌とする。雀のしょうべんたご。雀のさかおけ。たまむし。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐ちゃひき雀の茶挽】 イネ科の一年草。チャヒキグサ(カラスムギ)に似るが小形。荒地に群生する雑草で、高さ約50センチメートル。葉は線形で白色の軟毛がある。6〜7月頃、多数の緑色小判形の小穂から成る穂をつける。漢名、雀麦。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐てっぽう雀の鉄砲‥パウ イネ科の二年草。水田など、湿地の雑草。高さ約30センチメートル。葉は線形。春、緑色で棒状の花穂をつけ、引きぬくと音がする。雄しべが大きく褐色。雀の枕。雀の槍。 スズメノテッポウ 撮影:関戸 勇 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐なみだ雀の涙】 ごくわずかなもののたとえ。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐ひえ雀の稗】 イネ科の多年草。草地や路傍に多い。高さ30〜50センチメートル。線形の長い葉が根元では向き合い、やや扁平な株を作る。葉と葉鞘に長い毛がある。秋に長い花茎が伸び、上部に小花が2列に密集した花穂を3〜5本、左右に開出してつける。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐まくら雀の枕】 〔植〕スズメノテッポウの別称。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐の‐やり雀の槍】 ①イグサ科の多年草。アジア温帯に広く分布する。日本各地の草地や原野に普通。太い根茎から株立ちし、硬くて先の尖った線形の葉を群生。葉の縁に長い白毛が並ぶ。春に10センチメートル余りの花茎を多数出し、茎頂に褐色、球形の頭状花序をつける。花序の直下に長い包葉が1〜2枚突出して目立つ。 ②スズメノテッポウの別称。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐ばち雀蜂・胡蜂】 ①スズメバチ科のハチ。雌の体長は約4センチメートル、働き蜂は約3センチメートル。翅は淡褐色、透明。胸部は黒褐色、腹部は黄褐色で、黒い横縞がある。腹端に毒針を持つ。木材を噛んでねり、大きい幾段にも重なった巣を作り、まわりを球形の壁でおおう。これを露蜂房ろほうぼうといって薬用にする。ミツバチの巣を襲い、蜜や幼虫を奪うことがある。俗に「熊蜂」ともいうがクマバチ1とは別種。カメバチ。フエドウバチ。 すずめばち オオスズメバチ 提供:ネイチャー・プロダクション ②スズメバチ類の総称。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐たご【雀の田子・雀の甕】🔗🔉

すずめ‐の‐たご雀の田子・雀の甕】 ガの一種のイラガの繭。卵球形で白く黒斑があり、非常に固く、繭とは思えないのでいろいろな名がある。長径15ミリメートル内外で、樹枝に付着し、中に幼虫または蛹さなぎが入っている。冬、川釣の餌とする。雀のしょうべんたご。雀のさかおけ。たまむし。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐ちゃひき【雀の茶挽】🔗🔉

すずめ‐の‐ちゃひき雀の茶挽】 イネ科の一年草。チャヒキグサ(カラスムギ)に似るが小形。荒地に群生する雑草で、高さ約50センチメートル。葉は線形で白色の軟毛がある。6〜7月頃、多数の緑色小判形の小穂から成る穂をつける。漢名、雀麦。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐てっぽう【雀の鉄砲】‥パウ🔗🔉

すずめ‐の‐てっぽう雀の鉄砲‥パウ イネ科の二年草。水田など、湿地の雑草。高さ約30センチメートル。葉は線形。春、緑色で棒状の花穂をつけ、引きぬくと音がする。雄しべが大きく褐色。雀の枕。雀の槍。 スズメノテッポウ 撮影:関戸 勇 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐なみだ【雀の涙】🔗🔉

すずめ‐の‐なみだ雀の涙】 ごくわずかなもののたとえ。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐ひえ【雀の稗】🔗🔉

すずめ‐の‐ひえ雀の稗】 イネ科の多年草。草地や路傍に多い。高さ30〜50センチメートル。線形の長い葉が根元では向き合い、やや扁平な株を作る。葉と葉鞘に長い毛がある。秋に長い花茎が伸び、上部に小花が2列に密集した花穂を3〜5本、左右に開出してつける。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐まくら【雀の枕】🔗🔉

すずめ‐の‐まくら雀の枕】 〔植〕スズメノテッポウの別称。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐の‐やり【雀の槍】🔗🔉

すずめ‐の‐やり雀の槍】 ①イグサ科の多年草。アジア温帯に広く分布する。日本各地の草地や原野に普通。太い根茎から株立ちし、硬くて先の尖った線形の葉を群生。葉の縁に長い白毛が並ぶ。春に10センチメートル余りの花茎を多数出し、茎頂に褐色、球形の頭状花序をつける。花序の直下に長い包葉が1〜2枚突出して目立つ。 ②スズメノテッポウの別称。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐ばち【雀蜂・胡蜂】🔗🔉

すずめ‐ばち雀蜂・胡蜂】 ①スズメバチ科のハチ。雌の体長は約4センチメートル、働き蜂は約3センチメートル。翅は淡褐色、透明。胸部は黒褐色、腹部は黄褐色で、黒い横縞がある。腹端に毒針を持つ。木材を噛んでねり、大きい幾段にも重なった巣を作り、まわりを球形の壁でおおう。これを露蜂房ろほうぼうといって薬用にする。ミツバチの巣を襲い、蜜や幼虫を奪うことがある。俗に「熊蜂」ともいうがクマバチ1とは別種。カメバチ。フエドウバチ。 すずめばち オオスズメバチ 提供:ネイチャー・プロダクション ②スズメバチ類の総称。 ⇒すずめ【雀】 ○雀百まで踊りを忘れずすずめひゃくまでおどりをわすれず 幼い時からの習慣は、年老いても抜け切れない。 ⇒すずめ【雀】

○雀百まで踊りを忘れずすずめひゃくまでおどりをわすれず🔗🔉

○雀百まで踊りを忘れずすずめひゃくまでおどりをわすれず 幼い時からの習慣は、年老いても抜け切れない。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐ふぐ雀河豚(→)ウミスズメ1に同じ。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐やき雀焼】 ①雀を開いて焼いたもの。 ②鮒ふなや小鯛を頭ごと背開きにして串に刺し、つけ焼きにしたもの。形が1に似るからいう。 ⇒すずめ【雀】 すずめ‐ゆみ雀弓(→)「すずめこゆみ」に同じ。 ⇒すずめ【雀】 すす・める進める】 〔他下一〕[文]すす・む(下二) ①前へ行かせる。前進させる。日葡辞書「ウマヲススムル、また、ススメヤル」。「兵を―・める」「歩を―・める」 ②地位・段階をあげる。昇進させる。天草本伊曾保物語「イソポもまた官・位に―・むることも斜なのめならなんだ」。「功績のある者の階級を―・める」 ③物事の状態・程度を高める。進歩させる。「近代化を―・める」 ④物事をはかどらせる。進展させる。「工事を―・める」「話を―・める」 ⑤(欲望などを)そそる。増進させる。太平記5「郷民どもの欲心を―・めて宮を他所へおびき出し奉らん」。日葡辞書「コレショク(食)ヲススムルモノヂャ」 ⑥時計の針を動かして、もっと先の時刻を指すようにする。「時計が遅れているから、3分―・めてくれ」 すす・める勧める・奨める・薦める】 〔他下一〕[文]すす・む(下二) (「進める」と同源) ①そうするようにさそう。勧誘する。また、奨励する。三宝絵詞「或は禅定をこのみて世のいそぎをすて或は世間にいでて人の心を―・む」。日葡辞書「ゼン(善)ヲススムル」。「入会を―・める」 ②励まして気を引き立てる。激励する。平家物語9「われを―・むる自害にこそとて、やがてうつたちけり」 ③(酒・薬などを)相手に差し出す。献ずる。また、(敷物・腰掛などを)利用するようにとさし出す。源氏物語竹河「盃をのみ―・むれば」。冬の日「御幸に―・む水の御薬」(重五)。「客に座布団を―・める」 ④《薦》推薦する。推挙する。皇極紀「中臣鎌子連むらじ、佐伯連子麻呂…を中大兄に―・めて曰く」。「われわれの代表として―・める」 すず‐もう・す鈴申す‥マウス 〔自四〕 鈴の奏をする。夫木和歌抄36「―・すみゆきの庭は遅けれど」 すず‐や篶屋】 小竹でつくった家。堀河百首「あづまぢのしづの―のしたさえて」 すず‐やか涼やか】 すずしいさま。また、さわやかなさま。栄華物語若水「東宮十九にや、いみじくしみ深く―になまめきておはします」。「―な目もと」 すす‐ゆ煤湯】 煤払いの日に、よごれを落とすために浴びる湯。〈[季]冬〉。浮世風呂「今日―を沐びて五塵の垢を落し」 すず‐よう珠洲窯‥エウ 石川県珠洲すず市・鳳珠ほうす郡能登町に分布する中世古窯跡群。須恵器すえき系の陶窯で、主に壺・甕かめ・鉢を産出。 すず‐らん鈴蘭】 ①ユリ科の多年草。北部や高地の山野に多い。晩春、白色6弁の壺状の小花を総状につけ、芳香がある。果実は球形赤色。有毒だが、全草を強心剤・利尿剤とし、また香水の原料とする。普通に栽培されるのはヨーロッパ原産のドイツスズランが多い。キミカゲソウ。〈[季]夏〉 すずらん スズラン 撮影:関戸 勇 ②カキランの別称。 ⇒すずらん‐とう【鈴蘭灯】 すずらん‐とう鈴蘭灯】 鈴蘭の花にかたどった装飾電灯。主として街灯に使用。 ⇒すず‐らん【鈴蘭】 すすり啜り】 すすること。 ⇒すすり‐がゆ【啜り粥】 ⇒すすり‐だんご【啜り団子】 ⇒すすり‐なき【啜り泣き】 すずり】 (墨研すみすりの転)石または瓦などで作り、墨を水で磨りおろすのに用いる具。源氏物語橋姫「ひめ君、御―をやをらひき寄せて」 ⇒すずり‐あらい【硯洗い】 ⇒すずり‐いし【硯石】 ⇒すずり‐がめ【硯瓶】 ⇒すずり‐きり【硯切り】 ⇒すずり‐の‐うみ【硯の海】 ⇒すずり‐ばこ【硯箱】 ⇒すずり‐ぶた【硯蓋】 すすり‐あ・げる啜り上げる】 〔自下一〕[文]すすりあ・ぐ(下二) 垂れた鼻汁を息と共に吸い込む。また、その動作をして泣く。すすり泣く。しゃくりあげる。 すずり‐あらい硯洗い‥アラヒ 七夕の行事の一つ。七夕の前夜、子供が硯や机を洗って手習や学問の上達を祈ること。京都の北野天満宮で硯に梶の葉を添えて供えた神事に由来する。〈[季]秋〉 ⇒すずり【硯】 すずり‐いし硯石】 ①硯。 ②硯の製造に供する石材。 ⇒すずり【硯】 すずり‐がめ硯瓶】 硯にさす水を入れておくかめ。すみすりがめ。 ⇒すずり【硯】 すすり‐がゆ啜り粥】 ①子供が生まれてから3日目の祝いに用いる粥。 ②家屋を新築したときに粥を食わせるといって柱の根元に粥を供える式。すすりこ。柱祝い。 ⇒すすり【啜り】 すずり‐きり硯切り】 石や瓦を切って硯を作ること。また、その職人。 ⇒すずり【硯】 すすり‐だんご啜り団子】 糯米もちごめの粉と粳米うるちまいの粉とを4分6分の割にして蒸して作っただんご。汁粉しるこに入れて食す。 ⇒すすり【啜り】 すすり‐なき啜り泣き】 すすりなくこと。 ⇒すすり【啜り】 すすり‐な・く啜り泣く】 〔自五〕 小きざみにすすりあげるようにして泣く。 すずり‐の‐うみ硯の海】 硯の水をたくわえるために凹んでいる所。硯池けんち。墨池ぼくち⇒すずり【硯】 すずり‐ばこ硯箱】 硯や墨・筆などを入れておく箱。あたりばこ。 硯箱 撮影:薗部 澄(JCII蔵) ⇒すずり【硯】 すずり‐ぶた硯蓋】 ①硯箱の蓋。昔は、花・果物・肴などをのせるのに用いた。 ②口取肴などを祝儀の席で盛る広蓋ひろぶたの類。また、その盛った肴。くみざかな。 硯蓋 ⇒すずり【硯】 すす・る啜る】 〔他五〕 ①液状のものを口にすこしずつ吸いこむ。宇治拾遺物語1「芋粥―・りて、舌打ちをして」。「そばを―・る」 ②垂れた鼻汁を息と共に吸い込む。源氏物語真木柱「鼻―・りあへり」。「鼻を―・る」 すずろ漫ろ】 ①何となく心がひかれるさま。漫然。伊勢物語「昔、男、みちの国に―に行きいたりにけり」 ②そうすべき場合ではないのに事をなすさま。はしたなくふるまうさま。軽率。宇津保物語藤原君「忍びてあて宮に聞え給はんも、―なるべければ、おもほしわづらひて」 ③理由もないさま。愚管抄2「東大寺大仏御首みぐし―に地に落ちたりけり」 ④無関係なさま。また、気のないさま。源氏物語浮舟「―なる眷属けぞうの人をさへ惑はし給ひて」。源氏物語若紫「―なる人も、所がらものあはれなり」 ⑤程度の著しいさま。むやみ。大鏡道兼「父大臣はさらなり、よその人だにこそ―に感じたてまつりけれ」 ⑥予期しないさま。伊勢物語「もの心細く―なるめを見ること」 ⇒すずろ‐ありき【漫ろ歩き】 ⇒すずろ‐ぐさ【漫ろ種】 ⇒すずろ‐ごころ【漫ろ心】 ⇒すずろ‐ごと【漫ろ言】 ⇒すずろ‐ごと【漫ろ事】 ⇒すずろ‐ものがたり【漫ろ物語】 すずろ‐ありき漫ろ歩き】 あてどもなく、あそこここと散歩すること。ぶらぶらと歩くこと。そぞろあるき。清正集「はし鷹の―にあらばこそ」 ⇒すずろ【漫ろ】 すすろ・う啜ろふススロフ 〔他四〕 (ススルに接尾語フの付いた語)すする。つづけざまにすする。万葉集5「糟湯酒うち―・ひて」 すずろ‐がま・し漫ろがまし】 〔形シク〕 すずろなさまである。 すずろ・く漫ろく】 〔自四〕 心が落ち着かなくなる。そわそわする。源氏物語帚木「この男いたく―・きて」 すずろ‐ぐさ漫ろ種】 何ということもないかりそめのしわざ。建礼門院右京大夫集「―なりしをついでにてまことしく申しわたりしかど」 ⇒すずろ【漫ろ】 すずろ‐ごころ漫ろ心】 何となく落ち着かない気持。あてどもない考え。あさはかな考え。更級日記「―にても殊の外に違ひぬる有様なりかし」 ⇒すずろ【漫ろ】 すずろ‐ごと漫ろ言】 つまらぬ言葉。冗談。そぞろごと。源氏物語柏木「いとよしなかりける―をさへいはせまほしうし給ふを」 ⇒すずろ【漫ろ】 すずろ‐ごと漫ろ事】 つまらぬこと。くだらぬ事。よしなしごと。源氏物語竹河「などかう―を思ひいふらんと」 ⇒すずろ【漫ろ】 すずろ・ぶ漫ろぶ】 〔自上二〕 落ち着かない振舞いをする。そわそわする。源氏物語末摘花「はしたなう―・びたり」 すずろ‐ものがたり漫ろ物語】 とりとめもない物語。雑談。古今著聞集16「侍ども集まりて―しけるに」 ⇒すずろ【漫ろ】 すずろ‐わ・し漫ろはし‥ハシ 〔形シク〕 ①何となく心がそわそわとして落ち着かない。源氏物語若菜下「―・しきまで愛敬づきて」 ②落ち着かず具合が悪い。いやな気分である。しっくりしない。栄華物語初花「けしからぬ事どもいできて、帥殿いとど世中―・しうおぼし歎きけり」

すずめ‐ふぐ【雀河豚】🔗🔉

すずめ‐ふぐ雀河豚(→)ウミスズメ1に同じ。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐やき【雀焼】🔗🔉

すずめ‐やき雀焼】 ①雀を開いて焼いたもの。 ②鮒ふなや小鯛を頭ごと背開きにして串に刺し、つけ焼きにしたもの。形が1に似るからいう。 ⇒すずめ【雀】

すずめ‐ゆみ【雀弓】🔗🔉

すずめ‐ゆみ雀弓(→)「すずめこゆみ」に同じ。 ⇒すずめ【雀】

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