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つゆ【液・汁】🔗🔉

つゆ液・汁】 ①液汁。しる。水気。 ②吸物のしる。 ③煮汁にじる。 ④つけ汁。

つゆ【露】🔗🔉

つゆ】 [一]〔名〕 ①空気が冷えて露点以下に達し、大気中の水蒸気が地物の表面に凝結した水滴。〈[季]秋〉。万葉集2「―こそば朝に置きて夕には消ゆと言へ」。「―にぬれる」 ②涙にたとえていう語。伊勢物語「わが袖は草の庵にあらねども暮るれば―の宿りなりけり」 ③わずかなこと。源氏物語帚木「―にても心に違ふ事はなくもがな」。「―の間」 ④はかなく消えやすいこと。「―のいのち」「断頭台の―と消える」 ⑤紐などの垂れた先端の称。 ㋐水干・狩衣かりぎぬなどの袖ぐくりの緒の垂れた端。 ㋑帳とばり・几帳きちょうなどの上差うわざしの緒やのれんの乳のあまりの両端に垂れた部分。 ㋒巻物や掛軸の留め紐の先端。また、そこにつける装飾的な金具。→大和表具(図)。 ㋓太刀の兜金かぶとがねの眼から下げる腕貫うでぬきの緒の先端につける金物。露金物。→太刀(図)。 ㋔茶杓の先端。→茶杓(図)。 ⑥豆板銀まめいたぎんのこと。つゆがね。好色一代男1「前巾着に細かなる―を盗み溜めて」 [二]〔副〕 (下に打消の語を伴って)少しも。まったく。今昔物語集1「家貧しくて―供養し奉るべき物なし」。「そうとは―知らず」「―疑わなかった」 ⇒露打つ ⇒露凝る

つゆ【梅雨・黴雨】🔗🔉

つゆ梅雨・黴雨】 6月(陰暦では5月)頃降りつづく長雨。また、その雨期。さみだれ。ばいう。〈[季]夏〉。「―に入る」「―が明ける」

つ・ゆ【潰ゆ】🔗🔉

つ・ゆ潰ゆ】 〔自下二〕 ①おされてつぶれる。くずれる。日葡辞書「イシカキ(石垣)、また、キシ(岸)ガツエタ」 ②消費されてなくなる。日葡辞書「タカラガツユル」 ③熟してつぶれる。

つゆ‐あおい【梅雨葵】‥アフヒ🔗🔉

つゆ‐あおい梅雨葵‥アフヒ 〔植〕タチアオイの別称。

つゆ‐あけ【梅雨明け・出梅】🔗🔉

つゆ‐あけ梅雨明け・出梅】 梅雨の季節の終わること。暦の上では夏至げしの後の庚かのえの日とする。つゆのあけ。〈[季]夏〉。「―宣言」↔つゆいり

つゆ‐いささか‐も【露聊かも】🔗🔉

つゆ‐いささか‐も露聊かも】 (同じ意味の語を重ねて強めた語)少しも。まったく。

つゆ‐いり【梅雨入り・入梅】🔗🔉

つゆ‐いり梅雨入り・入梅】 梅雨の季節に入ること。暦の上では芒種ぼうしゅの後の壬みずのえの日とする。にゅうばい。ついり。つゆのいり。〈[季]夏〉。↔つゆあけ ○露打つつゆうつ 遊里などで、祝儀・心付けとして金を与える。浮世草子、好色盛衰記「ひとりに五六両づつつゆ打ちければ」 ⇒つゆ【露】

○露打つつゆうつ🔗🔉

○露打つつゆうつ 遊里などで、祝儀・心付けとして金を与える。浮世草子、好色盛衰記「ひとりに五六両づつつゆ打ちければ」 ⇒つゆ【露】 つゆ‐がた梅雨型】 梅雨時に現れる気圧配置の型。また、梅雨に似ている雨の降り方についてもいう。 つゆ‐がね露銀】 豆板銀まめいたぎんの異称。つゆ。 つゆ‐かび露黴】 鞭毛菌類のカビ。露菌病べとびょうの原因となる。 つゆ‐くさ露草】 ①ツユクサ科の一年草。畑地・路傍などに普通。全体に軟質で、高さ30センチメートル余、地に臥す傾向がある。葉柄は鞘さや状。夏から初秋、藍色で左右相称の花をつける。古来この花で布を摺り染める。若葉は食用、また、乾燥して利尿剤。帽子花。アイバナ。アオバナ。カマツカ。ホタルグサ。鴨跖草つきくさ。〈[季]秋〉。源氏物語横笛「―してことさらに色どりたらん心地して」 つゆくさ ツユクサ 撮影:関戸 勇 ②露草色つゆくさいろの略。 Munsell color system: 3PB5/11 ⇒つゆくさ‐いろ【露草色】 つゆくさ‐いろ露草色】 露草で染めた色。うすい藍色。つゆくさ。 Munsell color system: 3PB5/11 ⇒つゆ‐くさ【露草】 つゆ‐け・し露けし】 〔形ク〕 ①露が多い。湿気が多い。〈[季]秋〉。源氏物語賢木「道の程、いと―・し」 ②涙っぽい。源氏物語桐壺「見奉る人さへ―・き秋なり」 つゆこそでむかしはちじょう梅雨小袖昔八丈‥ヂヤウ 歌舞伎脚本。4幕。河竹黙阿弥作の世話物。通称「髪結新三かみゆいしんざ」。1873年(明治6)初演。江戸の材木屋白子屋の娘お熊の亭主殺しに、髪結新三の悪事をからませた大岡政談を脚色。→恋娘こいむすめ昔八丈 →文献資料[梅雨小袖昔八丈(序幕第三場)] つゆごもり‐の‐はづき露隠りの葉月】 陰暦11月の異称。

つゆ‐がた【梅雨型】🔗🔉

つゆ‐がた梅雨型】 梅雨時に現れる気圧配置の型。また、梅雨に似ている雨の降り方についてもいう。

つゆ‐がね【露銀】🔗🔉

つゆ‐がね露銀】 豆板銀まめいたぎんの異称。つゆ。

つゆ‐かび【露黴】🔗🔉

つゆ‐かび露黴】 鞭毛菌類のカビ。露菌病べとびょうの原因となる。

つゆ‐くさ【露草】🔗🔉

つゆ‐くさ露草】 ①ツユクサ科の一年草。畑地・路傍などに普通。全体に軟質で、高さ30センチメートル余、地に臥す傾向がある。葉柄は鞘さや状。夏から初秋、藍色で左右相称の花をつける。古来この花で布を摺り染める。若葉は食用、また、乾燥して利尿剤。帽子花。アイバナ。アオバナ。カマツカ。ホタルグサ。鴨跖草つきくさ。〈[季]秋〉。源氏物語横笛「―してことさらに色どりたらん心地して」 つゆくさ ツユクサ 撮影:関戸 勇 ②露草色つゆくさいろの略。 Munsell color system: 3PB5/11 ⇒つゆくさ‐いろ【露草色】

つゆくさ‐いろ【露草色】🔗🔉

つゆくさ‐いろ露草色】 露草で染めた色。うすい藍色。つゆくさ。 Munsell color system: 3PB5/11 ⇒つゆ‐くさ【露草】

つゆ‐け・し【露けし】🔗🔉

つゆ‐け・し露けし】 〔形ク〕 ①露が多い。湿気が多い。〈[季]秋〉。源氏物語賢木「道の程、いと―・し」 ②涙っぽい。源氏物語桐壺「見奉る人さへ―・き秋なり」

つゆこそでむかしはちじょう【梅雨小袖昔八丈】‥ヂヤウ🔗🔉

つゆこそでむかしはちじょう梅雨小袖昔八丈‥ヂヤウ 歌舞伎脚本。4幕。河竹黙阿弥作の世話物。通称「髪結新三かみゆいしんざ」。1873年(明治6)初演。江戸の材木屋白子屋の娘お熊の亭主殺しに、髪結新三の悪事をからませた大岡政談を脚色。→恋娘こいむすめ昔八丈 →文献資料[梅雨小袖昔八丈(序幕第三場)]

つゆごもり‐の‐はづき【露隠りの葉月】🔗🔉

つゆごもり‐の‐はづき露隠りの葉月】 陰暦11月の異称。 ○露凝るつゆこる 露が冬の寒さで凝結して流れ落ちない。露氷る。〈[季]冬〉 ⇒つゆ【露】

○露凝るつゆこる🔗🔉

○露凝るつゆこる 露が冬の寒さで凝結して流れ落ちない。露氷る。〈[季]冬〉 ⇒つゆ【露】 つゆ‐さむ露寒】 露が霜に変わろうとする、暮秋の頃の寒さ。はだ寒。うそ寒。秋寒。〈[季]秋〉 つゆ‐ざむ梅雨寒】 (ツユサムとも)梅雨期に数日続く季節はずれの寒さ。〈[季]夏〉 つゆ‐しぐれ露時雨】 ①露と時雨。新古今和歌集「―もる山かげの下紅葉」 ②露がいっぱいおりて時雨が降ったようになること。〈[季]秋〉。曠野「―歩鵜かちうに出づる暮かけて」(荷兮) つゆ‐じも露霜】 (奈良時代にはツユシモ) ①露と霜。または露。古今和歌集「萩が花散るらむ小野の―に」 ②秋の末に、露が凍って霜となったもの。みずしも。〈[季]秋〉。万葉集10「秋萩の枝もとををに―置き」 ③としつき。歳月。星霜。新古今和歌集「―は改まるとも」 ⇒つゆじも‐の【露霜の】 つゆじも‐の露霜の】 〔枕〕 露霜の消えやすいことから「け(消)」に、霜は置くから「おく(置)」に、「降る」と同音であることから「古」、地名「布留」にかかる。 ⇒つゆ‐じも【露霜】 つゆ‐そば汁蕎麦】 汁をかけて食べる蕎麦。かけそば。 つゆ‐ぞら梅雨空】 梅雨の季節の曇り空。梅天ばいてんつゆ‐だま露玉】 ①露を玉に見なしていう語。蔵玉集「かたみに置ける今朝の―」 ②瓔珞ようらく・幡ばんなどの垂れ飾りの末端に吊った珠玉。 つゆ‐ちり露塵】 ①極めてわずかなもののたとえ。平家物語1「日ごろのとがは―ほども残らず」 ②棄てて顧みないもののたとえ。浄瑠璃、信州川中島合戦「駈け抜け切り抜け受けつはづしつ、命を―」 つゆ‐どき梅雨時】 つゆの頃。梅雨期。 つゆ‐の‐あけ梅雨の明け⇒つゆあけ つゆ‐の‐いのち露の命】 露のように消えやすい命。はかない命。露命ろめい。万葉集17「後も逢はむと思へこそ―も継ぎつつわたれ」 つゆ‐の‐いり梅雨の入り⇒つゆいり つゆ‐の‐うてな露の台】 「露台ろだい」の訓読。夫木和歌抄10「玉敷の―も時にあひて」 つゆの‐ごろべえ露の五郎兵衛‥ヱ 江戸前期の落語家。京都の人。上方落語の祖。作「露がはなし」「軽口あられ酒」など。(1643?〜1703) つゆ‐の‐そこ露の底】 露の多く置いた草などの下。新古今和歌集「―なる松虫の声」 つゆ‐の‐ま露の間】 露が消えようとする暫くのあいだ。ちょっとの間。わずかの間。古今和歌集「ぬれてほす山路の菊の―にいつか千年を我は経にけん」 つゆ‐の‐み露の身】 露のように消えやすくはかない命。後撰和歌集「今までも消えでありつる―は」 つゆ‐の‐やど露の宿】 露の置くところ。露の多い野中の家。つゆのやどり。しばしば涙にくれる人のいる家のたとえに使う。 つゆ‐の‐やどり露の宿り(→)「つゆのやど」に同じ。源氏物語賢木「浅茅生の―に君をおきてよもの嵐ぞしづ心なき」 つゆ‐の‐よ露の世】 露のようにはかないこの世。源氏物語御法「ややもせば消えを争ふ―に」 つゆはおばな露は尾花‥ヲ‥ 端唄・うた沢。原曲は、地歌「薄」。安政(1854〜1860)の末頃、江戸で流行。露と尾花によせて情事の真偽は余人には分からないことを歌ったもの。歌舞伎の下座げざ唄にも流用。 つゆ‐ばかり露許り】 すこし。いささか。つゆほど。源氏物語若菜下「―うちふくみまよふ筋なくて」 つゆ‐はら露原】 露の多くおりている原。万葉集11「朝戸出の君が足結あゆいを濡らす―」 つゆ‐はらい露払い‥ハラヒ ①蹴鞠けまりの最初。鞠庭まりにわでまず鞠を蹴って、懸りの木の露を払い落とすこと。また、その人。 ②貴人に先導して道を開くこと。また、その役。 ③遊芸などで、最初に演ずること。また、その人。 ④相撲の横綱土俵入りの時、先導として土俵に上がる力士。 つゆ‐ばれ梅雨晴】 梅雨が明けて晴れること。また、梅雨の期間中の一時的な晴れ間。〈[季]夏〉 つゆ‐びえ梅雨冷え】 梅雨の季節の冷え込み。 つゆ‐ほど露程】 (ふつう下に打消の語を伴って)すこし。つゆばかり。「―も疑わぬ」 つゆみ‐ぐさ露見草】 ススキの異称。 つゆ‐むし露虫】 バッタ目ツユムシ科の昆虫。体長約3センチメートル。濃緑色。後翅は著しく後方に延びる。草原にすみ、雄は「ぎいちぎいち」と鳴く。 ツユムシ 提供:ネイチャー・プロダクション つゆ‐も露も】 〔副〕 (下に打消の語を伴って)少しも。わずかにも。新古今和歌集「―曇らぬ日のみかげかな」 つゆ‐もの液物・汁物(→)汁物しるものに同じ。 つゆ‐わけ露分け】 ①草原・野路などの、草の茂ったところの露を押し分けて行くこと。 ②他の先に立って事をなすこと。 ⇒つゆわけ‐ごろも【露分け衣】 つゆわけ‐ごろも露分け衣】 露の多い草葉などを分けて行くときに着る衣。万葉集10「夏草の―着けなくに」 ⇒つゆ‐わけ【露分け】 つよ・い強い】 〔形〕[文]つよ・し(ク) ①力がすぐれている。勇猛である。源氏物語竹河「わりなしや―・きによらむ勝負を」。「―・いチームをつくる」 ②丈夫である。頑丈である。すこやかである。「からだが―・い」「熱に―・い」 ③気丈である。屈しない。きつい。源氏物語帚木「人柄のたをやぎたるに―・き心をしひて加へたれば」。「気が―・い」 ④堅固である。ゆるみがない。源氏物語末摘花「二間のきはなる障子手づからいと―・くさして」。源氏物語若菜下「守り―・く、いと御あたり遠き心地してえ近づき参らず」。「ベルトを―・くしめる」「結束が―・い」 ⑤程度が激しい。きびしい。源氏物語柏木「同じうは―・うもあらがひ聞えましをと思ひ侍るに」。拾遺和歌集愚草「路のべの日かげの―・くなるままに」。「―・いにおい」「―・い酒」「―・く言う」 ⑥はなはだしい。源氏物語帚木「うしろやすくのどけき所だに―・くば」。源氏物語玉鬘「読みつぎたるすぢこそは―・うは変らざるべけれ」 ⑦はっきりとする。定まる。源氏物語夕顔「いま一方は主―・くなるともかはらずうちとけぬべく見えしさまなるを頼みて」 ⑧(「…に―・い」の形で)…の点で(特に)力がすぐれている。「英語に―・い」「不況に―・い」 つよ‐がり強がり】 つよがること。「―を言う」 つよ‐が・る強がる】 〔自五〕 実際は弱いのに、しいて強いようによそおう。源氏物語夕顔「さこそ―・り給へど」 つよ‐き強気】 ①気の強いこと。「―に出る」「―の発言」 ②(取引用語)相場が上がると予想すること。 ↔弱気。 ⇒つよき‐すじ【強気筋】 つよき‐すじ強気筋‥スヂ 相場で強気の予想をする側の人々。ブル。 ⇒つよ‐き【強気】 つよ‐ぎん強吟】 謡曲の発声法の一つ。弱吟よわぎんにくらべて音域が狭く、音階が不安定で音の顫動せんどうも不規則な部分。おもに祝意・勇壮等の表現に用いるが、常に強く謡うとは限らない。剛吟ごうぎん。↔弱吟 つよ‐ごし強腰】 ①腰が強いこと。 ②態度が強硬なこと。「―に出る」↔弱腰 つよ‐ごち強東風】 東から強く吹く春風。〈[季]春〉 つよ‐ざいりょう強材料‥レウ 相場を騰貴させる原因となる事件や臆説。買材料。好材料。↔弱材料 つよ・し強し】 〔形ク〕 ⇒つよい つよ‐ぞう強蔵‥ザウ 精力の旺盛な人。じんばり。好色一代男6「その好き、いかな―も乱れ姿になつて」 つよ‐つよ強強】 ひどく強いさま。丈夫なさま。今昔物語集28「この別当が年は八十に余りたれども、七十になく―としてあるに」 つよ‐び強火】 煮炊きで、つよい火。よくおこった火。「―で焼く」 つよ‐ふくみ強含み】 (取引用語)相場が先行き上がりそうなこと。つよぶくみ。↔弱含み つよ‐ま・る強まる】 〔自五〕 強くなる。激しくなる。「風雨が―・る」「反対論が―・る」↔よわまる つよ‐み強み】 ①強いこと。また、その程度。 ②頼んで力とするもの。たよりになる点。こんてむつすむん地「難儀の時大きなる心の―を得」。「語学力が―だ」 つよ・める強める】 〔他下一〕[文]つよ・む(下二) 強くする。心を奮い起こす。強化する。「暖房を―・める」「自信を―・める」↔よわめる つよ‐ゆみ強弓】 弦の張りのつよい弓。また、それを使いこなす人。ごうきゅう。平家物語4「競はもとよりすぐれたる―精兵」 ⇒強弓を引く

つゆ‐さむ【露寒】🔗🔉

つゆ‐さむ露寒】 露が霜に変わろうとする、暮秋の頃の寒さ。はだ寒。うそ寒。秋寒。〈[季]秋〉

つゆ‐ざむ【梅雨寒】🔗🔉

つゆ‐ざむ梅雨寒】 (ツユサムとも)梅雨期に数日続く季節はずれの寒さ。〈[季]夏〉

つゆ‐しぐれ【露時雨】🔗🔉

つゆ‐しぐれ露時雨】 ①露と時雨。新古今和歌集「―もる山かげの下紅葉」 ②露がいっぱいおりて時雨が降ったようになること。〈[季]秋〉。曠野「―歩鵜かちうに出づる暮かけて」(荷兮)

つゆ‐じも【露霜】🔗🔉

つゆ‐じも露霜】 (奈良時代にはツユシモ) ①露と霜。または露。古今和歌集「萩が花散るらむ小野の―に」 ②秋の末に、露が凍って霜となったもの。みずしも。〈[季]秋〉。万葉集10「秋萩の枝もとををに―置き」 ③としつき。歳月。星霜。新古今和歌集「―は改まるとも」 ⇒つゆじも‐の【露霜の】

つゆじも‐の【露霜の】🔗🔉

つゆじも‐の露霜の】 〔枕〕 露霜の消えやすいことから「け(消)」に、霜は置くから「おく(置)」に、「降る」と同音であることから「古」、地名「布留」にかかる。 ⇒つゆ‐じも【露霜】

つゆ‐そば【汁蕎麦】🔗🔉

つゆ‐そば汁蕎麦】 汁をかけて食べる蕎麦。かけそば。

つゆ‐ぞら【梅雨空】🔗🔉

つゆ‐ぞら梅雨空】 梅雨の季節の曇り空。梅天ばいてん

つゆ‐だま【露玉】🔗🔉

つゆ‐だま露玉】 ①露を玉に見なしていう語。蔵玉集「かたみに置ける今朝の―」 ②瓔珞ようらく・幡ばんなどの垂れ飾りの末端に吊った珠玉。

つゆ‐ちり【露塵】🔗🔉

つゆ‐ちり露塵】 ①極めてわずかなもののたとえ。平家物語1「日ごろのとがは―ほども残らず」 ②棄てて顧みないもののたとえ。浄瑠璃、信州川中島合戦「駈け抜け切り抜け受けつはづしつ、命を―」

つゆ‐どき【梅雨時】🔗🔉

つゆ‐どき梅雨時】 つゆの頃。梅雨期。

つゆ‐の‐あけ【梅雨の明け】🔗🔉

つゆ‐の‐あけ梅雨の明け⇒つゆあけ

つゆ‐の‐いのち【露の命】🔗🔉

つゆ‐の‐いのち露の命】 露のように消えやすい命。はかない命。露命ろめい。万葉集17「後も逢はむと思へこそ―も継ぎつつわたれ」

つゆ‐の‐いり【梅雨の入り】🔗🔉

つゆ‐の‐いり梅雨の入り⇒つゆいり

つゆ‐の‐うてな【露の台】🔗🔉

つゆ‐の‐うてな露の台】 「露台ろだい」の訓読。夫木和歌抄10「玉敷の―も時にあひて」

つゆの‐ごろべえ【露の五郎兵衛】‥ヱ🔗🔉

つゆの‐ごろべえ露の五郎兵衛‥ヱ 江戸前期の落語家。京都の人。上方落語の祖。作「露がはなし」「軽口あられ酒」など。(1643?〜1703)

つゆ‐の‐そこ【露の底】🔗🔉

つゆ‐の‐そこ露の底】 露の多く置いた草などの下。新古今和歌集「―なる松虫の声」

つゆ‐の‐ま【露の間】🔗🔉

つゆ‐の‐ま露の間】 露が消えようとする暫くのあいだ。ちょっとの間。わずかの間。古今和歌集「ぬれてほす山路の菊の―にいつか千年を我は経にけん」

つゆ‐の‐み【露の身】🔗🔉

つゆ‐の‐み露の身】 露のように消えやすくはかない命。後撰和歌集「今までも消えでありつる―は」

つゆ‐の‐やど【露の宿】🔗🔉

つゆ‐の‐やど露の宿】 露の置くところ。露の多い野中の家。つゆのやどり。しばしば涙にくれる人のいる家のたとえに使う。

つゆ‐の‐やどり【露の宿り】🔗🔉

つゆ‐の‐やどり露の宿り(→)「つゆのやど」に同じ。源氏物語賢木「浅茅生の―に君をおきてよもの嵐ぞしづ心なき」

つゆ‐の‐よ【露の世】🔗🔉

つゆ‐の‐よ露の世】 露のようにはかないこの世。源氏物語御法「ややもせば消えを争ふ―に」

つゆはおばな【露は尾花】‥ヲ‥🔗🔉

つゆはおばな露は尾花‥ヲ‥ 端唄・うた沢。原曲は、地歌「薄」。安政(1854〜1860)の末頃、江戸で流行。露と尾花によせて情事の真偽は余人には分からないことを歌ったもの。歌舞伎の下座げざ唄にも流用。

つゆ‐ばかり【露許り】🔗🔉

つゆ‐ばかり露許り】 すこし。いささか。つゆほど。源氏物語若菜下「―うちふくみまよふ筋なくて」

つゆ‐はら【露原】🔗🔉

つゆ‐はら露原】 露の多くおりている原。万葉集11「朝戸出の君が足結あゆいを濡らす―」

つゆ‐はらい【露払い】‥ハラヒ🔗🔉

つゆ‐はらい露払い‥ハラヒ ①蹴鞠けまりの最初。鞠庭まりにわでまず鞠を蹴って、懸りの木の露を払い落とすこと。また、その人。 ②貴人に先導して道を開くこと。また、その役。 ③遊芸などで、最初に演ずること。また、その人。 ④相撲の横綱土俵入りの時、先導として土俵に上がる力士。

つゆ‐ばれ【梅雨晴】🔗🔉

つゆ‐ばれ梅雨晴】 梅雨が明けて晴れること。また、梅雨の期間中の一時的な晴れ間。〈[季]夏〉

つゆ‐びえ【梅雨冷え】🔗🔉

つゆ‐びえ梅雨冷え】 梅雨の季節の冷え込み。

つゆ‐ほど【露程】🔗🔉

つゆ‐ほど露程】 (ふつう下に打消の語を伴って)すこし。つゆばかり。「―も疑わぬ」

つゆみ‐ぐさ【露見草】🔗🔉

つゆみ‐ぐさ露見草】 ススキの異称。

つゆ‐むし【露虫】🔗🔉

つゆ‐むし露虫】 バッタ目ツユムシ科の昆虫。体長約3センチメートル。濃緑色。後翅は著しく後方に延びる。草原にすみ、雄は「ぎいちぎいち」と鳴く。 ツユムシ 提供:ネイチャー・プロダクション

つゆ‐も【露も】🔗🔉

つゆ‐も露も】 〔副〕 (下に打消の語を伴って)少しも。わずかにも。新古今和歌集「―曇らぬ日のみかげかな」

つゆ‐もの【液物・汁物】🔗🔉

つゆ‐もの液物・汁物(→)汁物しるものに同じ。

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