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つか‐や【塚屋・墓屋】🔗⭐🔉
つか‐や【塚屋・墓屋】
墓守の住む家。夜の寝覚3「昔ありけん―にこもりては、うとましき齢になりゆけど」
はか【墓】🔗⭐🔉
はか【墓】
①死者の遺骸や遺骨を葬った所。つか。おくつき。墳墓。仁徳紀「田道が―を掘る」。「―に参る」
②墓碑ぼひ。墓石。「―を建てる」
はか‐あな【墓穴】🔗⭐🔉
はか‐あな【墓穴】
屍体や遺骨を葬る穴。つかあな。
はか‐いし【墓石】🔗⭐🔉
はか‐いし【墓石】
墓じるしの石。ぼせき。
はか‐おがみ【墓拝み】‥ヲガミ🔗⭐🔉
はか‐おがみ【墓拝み】‥ヲガミ
はかまいり。墓参。栄華物語浦々別「故北の方の御―に」
はか‐しょ【墓所】🔗⭐🔉
はか‐しょ【墓所】
墓のある所。墓場。ぼしょ。
はか‐じるし【墓標】🔗⭐🔉
はか‐じるし【墓標】
墓のしるしに立てる木や石。ぼひょう。
はか‐ち【墓地】🔗⭐🔉
はか‐ち【墓地】
墓場。墓所。ぼち。
はか‐つき【墓築き】🔗⭐🔉
はか‐つき【墓築き】
(九州阿蘇地方で)葬式の翌日、新墓の土を盛り直すこと。
はか‐つみ【墓積み】🔗⭐🔉
はか‐つみ【墓積み】
(東海・中国地方で)骨揚こつあげのこと。
はか‐どころ【墓所】🔗⭐🔉
はか‐どころ【墓所】
墓のある所。はかしょ。ぼしょ。更級日記「このめのと―見て泣く泣く帰りたりし」
○馬鹿と鋏は使いようばかとはさみはつかいよう
切れない鋏でも使いようによっては切れるように、馬鹿でも使いようによっては役に立つ。
⇒ばか【馬鹿・莫迦】
はか‐なぎ【墓薙】🔗⭐🔉
はか‐なぎ【墓薙】
盂蘭盆うらぼんに墓を掃除すること。多くは7月7日に行う。草薙。墓払い。墓浚さらい。御墓刈り。→盆路ぼんみち
○はかなくなるはかなくなる
死ぬ。伊勢物語「身のはかなくもなりにけるかな」
⇒はか‐な・い【果無い・果敢無い・儚い】
はか‐ば【墓場】🔗⭐🔉
はか‐ば【墓場】
墓のある場所。墓所。ぼち。
はか‐べ【墓戸】🔗⭐🔉
はか‐べ【墓戸】
平安時代、功臣の墓を守護させるために朝廷が指定した戸。
はか‐まいり【墓参り】‥マヰリ🔗⭐🔉
はか‐まいり【墓参り】‥マヰリ
墓へまいって拝むこと。墓詣で。展墓。ぼさん。俳諧では特にお盆の頃のをいう。〈[季]秋〉。「―に帰郷する」
はか‐もうで【墓詣で】‥マウデ🔗⭐🔉
はか‐もうで【墓詣で】‥マウデ
墓参り。
はか‐もり【墓守】🔗⭐🔉
はか‐もり【墓守】
墓の番人。
はか‐や【墓屋】🔗⭐🔉
はか‐や【墓屋】
土を盛り上げた墓。陵墓。播磨風土記「其の―を号なづけて出雲の―とす」
はか‐わら【墓原】‥ハラ🔗⭐🔉
はか‐わら【墓原】‥ハラ
墓場。墓所。墓地。はかはら。〈日葡辞書〉
ぼ【墓】🔗⭐🔉
ぼ【墓】
死者をほうむる所。はか。
ぼ‐いき【墓域】‥ヰキ🔗⭐🔉
ぼ‐いき【墓域】‥ヰキ
墓所として仕切られた区域。
ぼ‐えん【墓苑】‥ヱン🔗⭐🔉
ぼ‐えん【墓苑】‥ヱン
多くの墓を集めた地域。墓地。霊園。
ぼ‐き【墓記】🔗⭐🔉
ぼ‐き【墓記】
先祖の事績など、氏の伝承を記した文書。おくつきのふみ。持統紀「十八の氏に詔して其の祖等おやどもの―を上進たてまつらしむ」
ぼ‐けつ【墓碣】🔗⭐🔉
ぼ‐けつ【墓碣】
(「碣」は円形の石)はかじるしの石。墓石。
○墓穴を掘るぼけつをほる🔗⭐🔉
○墓穴を掘るぼけつをほる
滅びる原因を自ら作ってしまう。
⇒ぼ‐けつ【墓穴】
ほけ‐どう【法華堂】‥ダウ
⇒ほっけどう。源氏物語夕顔「かの人の四十九日、忍びて比叡ひえの―にて」
ぼけ‐なす【惚け茄子】
①外皮の色つやのあせた茄子の実。
②ぼんやりした人をののしっていう語。
ほけ‐びと【惚け人】
ぼけた人。おいぼれ。源氏物語若菜上「今はこよなき―にてぞありけむかし」
ポケ‐ベル
ポケット‐ベルの略。
ほけ‐ほけ【惚惚・呆呆】
ひどくぼけたさま。正体無いさま。沙石集7「寝入りたるさまにて―と見ゆるを」
ぼけ‐ぼけ
色がほんのりしているさま。薄紅色をしているさま。日葡辞書「ボケボケトシタカヲ(顔)」
ほけ‐ほけ・し【惚惚し・呆呆し】
〔形シク〕
ひどくぼけている。源氏物語葵「あやしう―・しうてつくづくと臥し悩み給ふを」
ほ・ける【惚ける・耄ける・呆ける】
〔自下一〕[文]ほ・く(下二)
(ホゲルとも)
①知覚がにぶくなる。ぼんやりする。もうろくする。ぼける。落窪物語3「―・けて妻にのみ随ひて情なく」。雨月物語5「―・げたるさましてねふりをおそひつるは」
②夢中になる。我を忘れる。ふける。傾城禁短気「内の女房は片足短いげなが、五十両の敷金に―・げて」
→ほうける
ほ・げる
〔自下一〕
(九州地方で)穴があく。日葡辞書「ホグル」
ぼ・ける【惚ける・呆ける・暈ける】
〔自下一〕
(ホケルの転)
①頭の働きや感覚などがにぶくなる。ぼんやりする。もうろくする。「年のせいで―・ける」
②(「暈ける」と書く)色が薄れてはっきりしなくなる。色がさめる。また、物の輪郭がぼやける。「ピントが―・ける」「論点が―・ける」
ほ‐けん【保健】
①健康を保つこと。「―衛生」
②高等学校の教科の一つ。
⇒ほけん‐し【保健師】
⇒ほけん‐しつ【保健室】
⇒ほけん‐じょ【保健所】
⇒ほけん‐たいいく【保健体育】
⇒ほけん‐ふ【保健婦】
ほ‐けん【保険】
①(insurance)人の死亡・火災などの偶発的事故の発生の蓋然性が統計的方法その他によってある程度まで予知できる場合、共通にその事故の脅威を受ける者が、あらかじめ一定の掛金(保険料)を互いに拠出しておき、積立金を用いてその事故(保険事故)に遇った人に一定金額(保険金)を与え、損害を填補てんぽする制度。組織により相互保険・営業保険に分かれ、事業の内容により生命保険・損害保険に大別。社会保険に対し私保険とも呼ぶ。
②物品などで、確実なことの保証。
⇒ほけん‐い【保険医】
⇒ほけん‐がいしゃ【保険会社】
⇒ほけん‐かがく【保険価額】
⇒ほけん‐かけきん【保険掛金】
⇒ほけん‐きん【保険金】
⇒ほけん‐けいやく【保険契約】
⇒ほけん‐けいやくしゃ【保険契約者】
⇒ほけん‐じこ【保険事故】
⇒ほけん‐しゃ【保険者】
⇒ほけん‐しょうけん【保険証券】
⇒ほけん‐しんりょう【保険診療】
⇒ほけん‐だいりてん【保険代理店】
⇒ほけん‐やく【保険薬】
⇒ほけん‐りょう【保険料】
⇒保険を掛ける
ほげん【保元】
(年号)
⇒ほうげん
ぼ‐けん【母権】
①母としての親権。
②「母系社会」参照。
ほけん‐い【保険医】
①健康保険加入者の診療に当たる医師。健康保険医。
②保険会社の委嘱を受けて、生命保険契約の際、被保険者の体質・健康状態などを診察する医師。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐がいしゃ【保険会社】‥グワイ‥
保険契約者から保険料を徴収し、そのうちの被災者に保険金を支払うことを業とする株式会社または相互会社。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐かがく【保険価額】
保険をつけた目的物の評価額で、保険金額の最高限度。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐かけきん【保険掛金】
(→)保険料に同じ。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐きん【保険金】
保険事故の発生により、契約に基づき、保険者(保険会社)が被保険者または保険金受取人に支払う金銭。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐けいやく【保険契約】
当事者の一方(保険者)が、特定の偶発事故によって生ずる生命・財産などの損害を填補てんぽすることを約し、その相手方(保険契約者)は一定の保険料を支払うことを約する契約。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐けいやくしゃ【保険契約者】
保険者と保険契約を結び、保険料の支払義務を負う者。保険加入者。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐し【保健師】
保健指導に従事することを職業とする人。厚生労働大臣の免許を要する。2003年、保健婦・保健士を改称。
⇒ほ‐けん【保健】
ほけん‐じこ【保険事故】
人の死亡・火災など、保険者の保険金支払責任を引き起こす事故。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐しつ【保健室】
学校における児童・生徒・教職員らの保健衛生管理等を行うところ。学校保健法(1958年公布)で規定。
⇒ほ‐けん【保健】
ほけん‐しゃ【保険者】
保険契約により、保険事故の発生に伴い保険金を支払う義務を負い、保険料を受ける権利を有する者。↔被保険者。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐じょ【保健所】
公衆衛生のため、都道府県および政令指定都市が各地区に設置する機関。医師・保健師等が配置され、住民の健康相談・衛生指導・栄養改善にあたり、また社会衛生上の試験や検査、疾病の予防などにつとめる。1937年創設。
⇒ほ‐けん【保健】
ほけん‐しょうけん【保険証券】
保険者が、保険契約の成立とその内容を証するために保険契約者に交付する証券。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐しんりょう【保険診療】‥レウ
健康保険または国民健康保険に加入した被保険者またはその家族が保健医療機関で受ける診療。→自由診療。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐たいいく【保健体育】
中学校の教科の一つ。健康の保持増進、運動技能の向上等をはかり、心身の健全な発達についての理解・能力・態度を養う。高等学校では体育・保健の2科目に分ける。
⇒ほ‐けん【保健】
ほけん‐だいりてん【保険代理店】
保険会社の委任を受けて、保険契約の募集・取次、支払保険金の取次または保険料の収納などを行う代理店。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐ふ【保健婦】
(→)保健師の旧称。
⇒ほ‐けん【保健】
ほけん‐やく【保険薬】
健康保険法に基づく保険制度の範囲で用いられる医薬品。厚生労働大臣により性格・種類・価格が定められ、その購入価格を薬価基準という。医師の診察・処方を受けて服用。
⇒ほ‐けん【保険】
ほけん‐りょう【保険料】‥レウ
保険加入者が保険者に支払う料金。保険金の支払にあてられる純保険料と保険会社の経費にあてられる付加保険料とから成る。保険掛金。
⇒ほ‐けん【保険】
ぼ‐さい【墓祭】🔗⭐🔉
ぼ‐さい【墓祭】
香華こうげなどを供えて墓を祭ること。はかまつり。
ぼ‐さん【墓参】🔗⭐🔉
ぼ‐さん【墓参】
はかまいり。〈[季]秋〉。「―団」
ぼ‐し【墓誌】🔗⭐🔉
ぼ‐し【墓誌】
①死者の事跡などを墓石にしるした文。
②金石に死者の事跡をしるして棺と共に埋めるもの。
ぼ‐しつ【墓室】🔗⭐🔉
ぼ‐しつ【墓室】
墓の中の遺体や遺骨を安置する場所。かろうど。
ぼし‐めい【墓誌銘】🔗⭐🔉
ぼし‐めい【墓誌銘】
墓誌の末に加える銘。
ぼ‐しょ【墓所】🔗⭐🔉
ぼ‐しょ【墓所】
はかば。墓地。
ぼ‐せい【墓制】🔗⭐🔉
ぼ‐せい【墓制】
埋葬・陵墓に関する制度。
ぼ‐せき【墓石】🔗⭐🔉
ぼ‐せき【墓石】
墓標の石。はかいし。
ぼ‐ぜん【墓前】🔗⭐🔉
ぼ‐ぜん【墓前】
はかのまえ。「―にぬかずく」
ぼ‐ち【墓地】🔗⭐🔉
ぼ‐ち【墓地】
死者を葬って墓を建てる場所。はかどころ。はかしょ。はかば。ぼしょ。「―に埋葬する」「共同―」
ぼ‐はん【墓畔】🔗⭐🔉
ぼ‐はん【墓畔】
はかのほとり。
ぼ‐ひ【墓碑】🔗⭐🔉
ぼ‐ひ【墓碑】
死者の氏名・戒名・没年月日・事績などを彫りこんで、墓標として立てる石。はかいし。
ぼひ‐めい【墓碑銘】🔗⭐🔉
ぼひ‐めい【墓碑銘】
墓碑に彫りこんだ死者の経歴・事績などの文句。エピタフ。
ぼ‐ひょう【墓標・墓表】‥ヘウ🔗⭐🔉
ぼ‐ひょう【墓標・墓表】‥ヘウ
墓のしるしに立てる、木や石。はかじるし。
ぼ‐ぼく【墓木】🔗⭐🔉
○墓木已に拱すぼぼくすでにきょうす🔗⭐🔉
○墓木已に拱すぼぼくすでにきょうす
[左伝僖公32年]墓木が両手で囲むほどの太さに生長した。人が死んで長い年月を経た意。
⇒ぼ‐ぼく【墓木】
ほぼく‐どう【舗木道】‥ダウ
木材を主材料とする舗道。
ぽぽ‐さま【ぽぽ様】
蚕かいこのこと。おしらさま。
ほほ‐じろ【頬白】
⇒ほおじろ
ほほま‐る【含まる】
(→)「ふふまる」に同じ。万葉集20「千葉の野ぬの児手柏このてがしわのほほまれど」
ほほ・む【含む】
[一]〔自四〕
(→)「ふふむ」に同じ。〈新撰字鏡7〉
[二]〔他下二〕
ふくむようにする。ふくめる。散木奇歌集「いとども声を―・めつるかな」
ホマーテ【Homate ドイツ】
(→)砕屑さいせつ丘をいった語。
ポマード【pomade】
整髪用の粘り気のある香油。植物性・鉱物性の2種がある。主に男性用。
ほまえ‐せん【帆前船】‥マヘ‥
西洋式帆船の称。帆に受ける風力を利用して航走する船。帆の張り方によってシップ・バーク・スクーナー・スループなど各種の形式がある。ほぶね。はんせん。
ほまち
(「外持」「帆待」は当て字)主人に内密で家族・使用人が開墾した田畑、また、たくわえた金。個人の所有となる臨時収入。役得。へそくり。浮世風呂4「素灰と消炭を俵にして売るは、おかみさんの―になる」。三遊亭円朝、塩原多助一代記「自分は懐にある私貯ほまちの六百の銭を持て行きに掛りましたが」
⇒ほまち‐あきない【ほまち商い】
⇒ほまち‐あめ【ほまち雨】
⇒ほまち‐ご【ほまち子】
⇒ほまち‐だ【ほまち田】
ほまち‐あきない【ほまち商い】‥アキナヒ
近世、商家の使用人が主人に内密に商売をして利益を得ること。
⇒ほまち
ほまち‐あめ【ほまち雨】
(→)私雨わたくしあめに同じ。旱天が続いたあと、これが降ると、その場所だけがうるおうからいう。
⇒ほまち
ほまち‐ご【ほまち子】
(関東・東北地方で)正妻以外の女性に生ませた子。世間に隠してもうけた子。ほまちわらし。
⇒ほまち
ほまち‐だ【ほまち田】
家族の中で、個人的に所有する田。嫁や隠居が小遣いを得るために耕すものなど。「―の水も落して夕木魚」(一茶)
⇒ほまち
ほまれ【誉れ】
ほめられて光栄あること。評判のよいこと。また、そのような行い。名誉。名声。地蔵十輪経元慶点「広く美うるわしき声誉ホマレ十方に流れ振ふるふ」。「神童の―が高い」「出藍しゅつらんの―」
ほ‐みず【穂水】‥ミヅ
稲の出穂の時期に必要な用水。出穂水でほみず。役水やくみず。花掛水。
ほ・む【誉む・褒む】
〔他下二〕
⇒ほめる(下一)
ほ・む【踏む】
〔他四〕
フムの転。仁徳紀「船を―・みて傾くつがえす」
ほ‐むき【穂向き】
穂がなびきむかうこと。万葉集2「秋の田の―の縁よれること縁りに」
ほ‐むぎ【穂麦】
穂の出た麦。〈[季]夏〉
ほ‐むけ【穂向け】
穂を一方になびかせること。正治百首「乱れ蘆の―の風の片寄りに」
ほ‐むしろ【帆筵】
船の帆に用いるむしろ。
ほむすび‐の‐かみ【火結神・火産霊神】
火の神。かぐつちのかみ。
ほむた【鞆】
⇒とも。応神紀「上古の時の俗、鞆を号いひて褒武多ほむたと謂ふ」
ほ‐むら【焔・炎】
(「火群ほむら」の意)
①ほのお。神代紀下「火炎ほむら盛なる時に生める児」
②怨み怒りまたは嫉妬で心中の燃えたつこと。天草本伊曾保物語「身の―を燃いて誹り廻つて」
ほめ‐あ・げる【誉め上げる】
〔他下一〕
大いにほめる。
ぼ‐めい【墓銘】
墓石にしるした字句・文章。墓碑銘。
ホメイニ【Khomeini】
イランのイスラム教シーア派の法学者。イランのイスラム運動を指導、国外に亡命、イラン革命中に帰国して政治・宗教の最高指導者となる。(1902〜1989)
ホメイニ
提供:ullstein bild/APL
ホメオスタシス【homeostasis】
(アメリカの生理学者キャノン(W. B. Cannon1871〜1945)の命名)生物体の体内諸器官が、外部環境(気温・湿度など)の変化や主体的条件の変化(姿勢・運動など)に応じて、統一的・合目的的に体内環境(体温・血流量・血液成分など)を、ある一定範囲に保っている状態、および機能。哺乳類では、自律神経と内分泌腺が主体となって行われる。のち、精神内部のバランスについてもいうようになった。恒常性。
ホメオティック‐いでんし【ホメオティック遺伝子】‥ヰ‥
(homeotic gene)生物体で、特定の構造が他の構造にそっくり置き換わるような変異(ホメオティック変異と呼ぶ)を引き起こす原因となる遺伝子のこと。動植物を通じて見出され、正常個体の発生において形態形成を制御する働きを持つ。→ホメオボックス
ホメオパチー【Homöopathie ドイツ】
すべての病症に、それに似た作用を起こす極微量の劇毒薬を投薬する治療法。ハーネマン(S. Hahnemann1755〜1843)により体系化された。
ホメオボックス【homeobox】
動植物の形態形成などを制御する遺伝子に共通して見られる180塩基対のDNA配列のこと。ホメオティック遺伝子や、神経組織、感覚器官、その他の組織の形成に関わる遺伝子などに存在する。
ほめ・く【轟く】
〔自四〕
とどろく。〈新撰字鏡6〉
ほ‐め・く【熱く】
〔自四〕
(「火ほめく」の意)ほてる。熱気をおびる。日葡辞書「ミ(身)ガホメク」
ほめ‐ことば【誉め言葉・褒め詞】
①ほめて言うことば。
②歌舞伎で演技が高潮に達した時、または俳優が最初に登場した時に、しばらく劇の進行を中止し、定められた観客が花道に立って、俳優をほめる言葉を述べること。また、その言葉。俳優はすべて舞台に平伏。また、客席から一般の観客が俳優の屋号などを呼び、声援すること。
ほめ‐ごろし【誉め殺し】
①ほめて、その者を駄目にすること。「贔屓が役者を―にする」
②誉め言葉を連ねつつ相手を責めること。
ほめ‐そや・す【誉めそやす】
〔他五〕
さかんにほめる。ほめはやす。
ほめ‐たた・える【誉め称える】‥タタヘル
〔他下一〕[文]ほめたた・ふ(下二)
さかんにほめる。ほめそやす。「偉業を―・える」
ほめ‐た・てる【誉め立てる】
〔他下一〕[文]ほめた・つ(下二)
さかんにほめる。ほめそやす。「口をそろえて―・てる」
ほめ‐ちぎ・る【誉めちぎる】
〔他五〕
はなはだしくほめる。絶賛する。「口を極めて―・る」
ほめ‐な・す【誉めなす】
〔他四〕
ことさらにほめる。徒然草「おのれが好む方に―・すこそ、その人の日頃の本意にもあらずやと覚ゆれ」
ほめ‐もの【褒め物・褒め者】
①多くの人がほめるもの。狂言、富士松「路次すがら人の―に致しました」
②多くの人がほめる人。ほめられ者。「あの子は近所の―だ」
ほめら【誉めら】
四国で、正月に祝言を唱えてまわる物乞人をいう。春駒はるごま。ほめ。
ポメラニア【Pomerania】
ポーランド北西部からドイツ北東端のバルト海沿岸地方の呼称。ポーランド・ドイツが歴史的に深くかかわり合ったが、1945年以降は大部分がポーランド領。東西に大きく二分され、東の中心都市はグダニスク、西のそれはシュチェチン。ポーランド語名ポモジェ。ドイツ語名ポンメルン。
ポメラニアン【Pomeranian】
イヌの一品種。ポメラニア地方原産といわれるが、初期のものはかなり大形、現在の小形犬はイギリスで改良されたもの。毛色は多様、豊富で細い。愛玩用。
ポメラニアン
ポメラニアン
撮影:小宮輝之
ほ・める【誉める・褒める】
〔他下一〕[文]ほ・む(下二)
(ホは穂(秀)。傑出して秀れていると認める意)
①祝う。ことほぐ。祝福する。万葉集20「真木柱―・めて造れる殿のごといませ母刀自面おめかはりせず」
②物事を評価し、よしとしてその気持を表す。たたえる。賞讃する。万葉集4「黒木とり草も刈りつつ仕へめど勤いそしき奴わけと―・めむともあらず」。天草本平家物語「清盛これを聞いて、ようこそしたれと―・められた」。「子供を―・める」
ホメロス【Homēros】
古代ギリシアの詩人。前8世紀頃小アジアに生まれ、吟遊詩人としてギリシア諸国を遍歴したと伝える。英雄叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者とされるが、この詩人が実在したか、この2作の作者だったかについては諸説がある。ホーマー。ホメール。
ホモ【Homo ラテン】
(人間の意)サル目(霊長類)ヒト科ヒト属の学名。
ホモ【homo ギリシア】
(同一の意)
①〔生〕
㋐複相の個体で、ある遺伝子が二つとも同じ場合、その遺伝子についてホモという。すべての遺伝子について同じ場合を純系という。
㋑ホモ接合体の略。↔ヘテロ。
②ホモセクシャルの略。
ホモ‐エコノミクス【homo oeconomicus ラテン】
経済人。もっぱら経済的合理性の観点から行動する人間。
ホモ‐エレクトゥス【Homo erectus ラテン】
(直立人の意)現生人類(ホモ‐サピエンス)の祖先とされる化石人類。ピテカントロプス‐エレクトゥスや北京原人がこれに含まれ、約160万年前から20万年前にかけて生存し、火を用い、発達した石器を作り、旧世界のほとんど全域に分布していた。原人。
ホモ‐サピエンス【Homo sapiens ラテン】
(知性人・叡知人の意)現生人類の学名。新人。
ほ‐もじ【ほ文字】
(女房詞)乾飯ほしいい。
ホモ‐セクシャル【homosexual】
同性愛。また、同性愛者。特に男性にいう。ホモ。
ホモ‐せつごうたい【ホモ接合体】‥ガフ‥
(homozygote)特定の遺伝子がホモになっている個体のこと。すべての遺伝子がホモになっているものも含む。↔ヘテロ接合体
ホモニム【homonym】
〔言〕(→)同音異義語に同じ。
ホモ‐ハビリス【Homo habilis ラテン】
(「能力のある人」の意)アフリカ東部、オルドヴァイで発見された更新世初頭の化石人類。アウストラロピテクスに似ているが、それより脳の容量が大きく、歯の構造も進歩している。猿人もしくは原人の一部とする考え方、あるいは全く存在を否定する見解もある。
ホモ‐ファーベル【homo faber ラテン】
(「工作する人」の意)動物と人間とを区別する本質は物を作ること、特に道具を作ることにあるとして、人を特徴づける語。
ホモフォニー【homophony】
広義の多声音楽の一つ。各声部の独立性よりも和声的な響きを重視する音楽、またその作曲様式。ある声部が主旋律を担い、他の諸声部が伴奏にまわるといった声部間の主従関係が特徴で、18〜19世紀の非対位法的書法に基づく音楽が典型。賛美歌のように全声部が同一リズムで進行する和音様式もこれに含まれる。
ほ‐もめん【帆木綿】
帆に用いる厚く丈夫な木綿地。
ホモ‐ルーデンス【homo ludens ラテン】
遊びをする人。遊びを人間活動の本質とする人間の規定の仕方。ホイジンガの用語、またその著作名。
ホモ‐ロクエンス【homo loquens ラテン】
話す人。ことばをもつ点を人間の本質とする人間像。
ホモロサイン‐ずほう【ホモロサイン図法】‥ヅハフ
(homolosine projection)地図投影法の一つ。アメリカのグード(J. P. Goode1829〜1909)が考案した正積図法。緯度40度44分よりも高緯度をモルワイデ図法、低緯度をサンソン図法で描き、南北両半球をそれぞれ適当な経線帯で断裂して形のゆがみを小さくしたもの。グード図法。
ほや【海鞘・老海鼠】
ホヤ目の尾索びさく類の総称。海産、固着性で、単独または群体を作る。単体のものは球形から卵形、群体では板状のものが多い。木質を含む厚い被嚢を被る。出水孔と入水孔とがあり、水中に浮かぶ微細な食物を水とともに吸入濾過して食う。単体のものにマボヤ・シロボヤ、群体のものにイタボヤ・キクイタボヤなどがある。〈[季]夏〉。土佐日記「―のつまの貽鮨いずし」→尾索類
まぼや
マボヤ
提供:東京動物園協会
ほや【寄生・寄生木】
ヤドリギの古名。ほよ。〈倭名類聚鈔20〉
ほ‐や【火屋】
①香炉や手焙てあぶりなどの上におおう蓋。
②ランプやガス灯などの火をおおうガラス製の筒。
③火葬場の異称。ひや。
ほ‐や【穂屋】
すすきの穂で葺いた家。続古今和歌集秋「夜寒なる―のすすきの秋風に」
ぼや
(「小火」と当てる)大事に至らないうちに消し止めた火事。〈[季]冬〉。「―を出す」
ぼ‐や【戊夜】
五夜の一つ。今のおよそ午前3時から5時。寅の刻に当たる。五更。
ぼ‐や【暮夜】
よる。夜分。
ぼやか・す
〔他五〕
あいまいにする。ぼかす。「返事を―・す」
ほ‐やく【帆役】
室町時代、港に出入する船に帆の反数たんすうに応じて課した税。→帆別運上ほべつうんじょう
ほ‐やく【補薬】
①漢方で、衰えた精力を補うために用いる薬。おぎないぐすり。〈日葡辞書〉
②処方中の主剤の効力を助長し、または副作用を除去する目的で加える薬剤。補佐薬。
ぼや・く
〔自五〕
ぶつぶつと不平を言う。ぐずぐず言う。また、泣き言を言う。浮世床初「悪態ばかりぼいぼい―・きくさつて」。「―・いても始まらない」
ほ‐やけ【火焼け】
①火に焼けたこと。火災。天智紀(一本)「日々夜々失火ほやけの処多し」
②火に焼けたようなあざ。〈日葡辞書〉
⇒ほやけ‐じぞう【火焼け地蔵】
ほやけ‐じぞう【火焼け地蔵】‥ヂザウ
火傷や火災に霊験があるという地蔵。
⇒ほ‐やけ【火焼け】
ぼや・ける
〔自下一〕
ぼんやりとなる。はっきりしなくなる。ぼける。「論点が―・ける」
ほや・す【吼やす】
〔他四〕
泣かせる。狂言、泣尼「愚僧を―・しをる」
ぼやっ‐と
①物の輪郭が薄れてはっきりとは見えないさま。「―かすんで見える」
②精神活動が鈍っていて、不注意であったり気がきかなかったりするさま。「―突っ立っている」
ほや‐どり【寄生鳥】
レンジャクの異称。
ほや‐ほや
①やわらかいさま。玉塵抄3「春風の―と吹くに」
②食品が出来立てで湯気が立っているさま。「揚げたての―」
③その状態になって間もないさま。「新婚―」
④笑うさま。狂言、鬼の継子「―笑ふは」
ぼや‐ぼや
①火気または熱気などのゆるやかに立ち上るさま。浄瑠璃、絵本太功記「水は幸ひ汲んであり。つい―と燃やして」
②注意が散漫だったり気がきかなかったりして適切な行動をしないさま。「忙しいときに―するな」
ほやり
笑うさま。にっこり。にやり。浄瑠璃、平家女護島「じろりと見た目に―と笑ひ」
ほ・ゆ【吠ゆ・吼ゆ】
〔自下二〕
⇒ほえる(下一)
ほ‐ゆう【保有】‥イウ
たもちもつこと。自分のものとしてもちつづけること。「核―国」
⇒ほゆう‐まい【保有米】
ほ‐ゆう【補佑】‥イウ
おぎないたすけること。
ほゆう‐まい【保有米】‥イウ‥
農家が主として自家用に保有している米。農家保有米。
⇒ほ‐ゆう【保有】
ほよ【寄生】
ヤドリギの古名。ほや。万葉集18「あしひきの山の木末こぬれの―取りて」
ほ‐よう【歩揺】‥エウ
(歩くと揺れる意)古代中国の女性の髪飾り。かんざし。長恨歌「雲鬢花顔、金―」
ほ‐よう【保養】‥ヤウ
心身を休ませて健康を保ち活力を養うこと。養生。「―地」「目の―」
⇒ほよう‐じょ【保養所】
ぼよう【慕容】
(Bayan)鮮卑三姓の一つ。4〜5世紀、遼西・遼東(現、遼寧省)から華北に力を及ぼし、前燕・後燕・西燕・南燕などを建国。
ほよう‐じょ【保養所】‥ヤウ‥
保養のための施設。「会社の―」
⇒ほ‐よう【保養】
ほ‐よく【輔翼】
たすけること。輔佐。→輔弼ほひつ
ほら【洞】
①崖がけや大きな岩・大木などの、中がうつろな穴。ほらあな。〈倭名類聚鈔1〉
②谷。〈新撰字鏡6〉
ほ‐ら【法螺】
①(→)法螺貝に同じ。法華義疏長保点「之を巻くときは旋螺ホラの如しといへり」
②大言を吐くこと。また、その話。虚言。「―話」
③儲けが予想外に多いこと。僥倖。日本永代蔵4「これを思ふに―なる金銀まうくる故なり」
⇒法螺を吹く
ほら
〔感〕
急に注意を促す時にいう語。「―、見てごらん」
ぼら
鹿児島県曾於そお地方を中心に分布する軽石層。多孔質かつ吸湿性大で、これを排除しなければ作物を植えられない。
ぼら【鯔・鰡】
①ボラ科の硬骨魚。淡・鹹かん両水域にすむ。体は長くて円みを帯び、頭端は鈍い。胃壁は厚く、俗に臍へそまたは臼という。背部灰青色、腹部銀白色。全長約80センチメートル。世界各地に産し、養殖魚ともなる。秋に美味。卵巣を塩漬にして「からすみ」とする。出世魚とされ、3〜4センチメートルの稚魚をハク、小形のものをオボコ・スバシリ、20〜30センチメートルのものをイナ、成長したものをボラ、またきわめて大きいものをトドなどという。名吉なよし。広義にはボラ科魚類の総称。〈[季]秋〉
ぼら
ボラ
提供:東京動物園協会
②メナダの異称。
ボラ【bora】
(ギリシア語の北風boreasに由来)颪おろしの一種。フェーンと異なり、吹きはじめると気温の下がるものをいう。バルカン半島のアドリア海沿岸に吹き下ろす強い北東風の名前が一般化した。
ホラー【horror】
(恐怖の意)怪奇な趣向で恐怖を感じさせることを狙った娯楽作品。「―映画」
ホラーサーン【Khurāsān】
⇒フラサーン
ほら‐あな【洞穴】
(→)洞ほら1に同じ。
ホライ【Hōrai】
ギリシア神話で、3人の季節の女神たち。
ほら‐がい【法螺貝・吹螺・梭尾螺】‥ガヒ
①フジツガイ科の大形巻貝。殻高40センチメートルほど。表面には濃褐色・紫褐色・白色などのうずら紋様があり、殻口は大きく、内壁は赤橙色。紀伊半島以南に広く分布。オニヒトデの天敵。肉は食用。ほら。琉球法螺。
ほらがい
②ホラガイの大きいものの殻頂に穴をあけ口金を付けて、吹き鳴らすようにしたもの。山伏が携え、また軍陣の合図に用いた。ほら。陣貝。梁塵秘抄「山伏の腰に着けたる―の」
ほら‐が‐とうげ【洞ヶ峠】‥タウゲ
(京都府南部と大阪府枚方ひらかた市との境にある峠。天王山の南約7キロメートル。1582年(天正10)の山崎の戦に明智光秀がここに来て、筒井順慶の去就を問うた事実が誤伝され、順慶がここに陣して形勢を観望したとされたことによる)両方を比べ、有利な方につこうとして形勢を観望すること。日和見ひよりみ。「―を極きめこむ」
ほら‐ぐち【洞口】
茶室で、床脇の壁にあけた開き口。
ホラズム【Khōrazm・花剌子模】
中央アジアのアム河下流域の古称。またその地を中心とした王朝。10世紀末、サーマーン朝から独立したが、1220年ジンギス汗に敗れ、31年滅亡。コラズム。フワーリズム。
ホラティウス【Quintus Horatius Flaccus】
ローマ帝政初期の詩人。「諷刺詩」「カルミナ(抒情詩集)」「書簡詩」など多彩な詩を残す。その「詩論」は、アリストテレスの「詩学」とともに後世の文学に大きな影響を及ぼした。(前65〜前8)
ほら‐どこ【洞床】
茶室の床の間の一形式。前面を壁で洞のように形づくったもの。
ほら‐ふき【法螺吹き】
①ほらがいを吹くこと。また、その人。
②大言をする人。でたらめを言う人。
ほらふきだんしゃくのぼうけん【法螺吹き男爵の冒険】
ドイツの作家ビュルガー(Gottfried August Bürger1747〜1794)の翻案小説。1786年刊。主人公が戦争や旅行で経験したと称して大ぼらを吹く話。
ほら‐ほら
①うちひらけたさま。中が空虚で広いさま。古事記上「内は―外とはすぶすぶ」
②泡などのふくふくと立つさま。
③裾すそなどのひらひらまくれるさま。浄瑠璃、長町女腹切「小褄―杉が前だれかり橋を」
ポラリス【Polaris】
①北極星。
②アメリカの潜水艦発射弾道弾の一種。水中から発射できる。
ポラロイド‐カメラ
(Polaroid Land Cameraの略称)アメリカ、ポラロイド社のランドが考案した特殊なカメラ。現像剤が組み込まれている専用フィルムを使用し、撮影後数分以内に仕上がった写真が得られる。
ホメオスタシス【homeostasis】
(アメリカの生理学者キャノン(W. B. Cannon1871〜1945)の命名)生物体の体内諸器官が、外部環境(気温・湿度など)の変化や主体的条件の変化(姿勢・運動など)に応じて、統一的・合目的的に体内環境(体温・血流量・血液成分など)を、ある一定範囲に保っている状態、および機能。哺乳類では、自律神経と内分泌腺が主体となって行われる。のち、精神内部のバランスについてもいうようになった。恒常性。
ホメオティック‐いでんし【ホメオティック遺伝子】‥ヰ‥
(homeotic gene)生物体で、特定の構造が他の構造にそっくり置き換わるような変異(ホメオティック変異と呼ぶ)を引き起こす原因となる遺伝子のこと。動植物を通じて見出され、正常個体の発生において形態形成を制御する働きを持つ。→ホメオボックス
ホメオパチー【Homöopathie ドイツ】
すべての病症に、それに似た作用を起こす極微量の劇毒薬を投薬する治療法。ハーネマン(S. Hahnemann1755〜1843)により体系化された。
ホメオボックス【homeobox】
動植物の形態形成などを制御する遺伝子に共通して見られる180塩基対のDNA配列のこと。ホメオティック遺伝子や、神経組織、感覚器官、その他の組織の形成に関わる遺伝子などに存在する。
ほめ・く【轟く】
〔自四〕
とどろく。〈新撰字鏡6〉
ほ‐め・く【熱く】
〔自四〕
(「火ほめく」の意)ほてる。熱気をおびる。日葡辞書「ミ(身)ガホメク」
ほめ‐ことば【誉め言葉・褒め詞】
①ほめて言うことば。
②歌舞伎で演技が高潮に達した時、または俳優が最初に登場した時に、しばらく劇の進行を中止し、定められた観客が花道に立って、俳優をほめる言葉を述べること。また、その言葉。俳優はすべて舞台に平伏。また、客席から一般の観客が俳優の屋号などを呼び、声援すること。
ほめ‐ごろし【誉め殺し】
①ほめて、その者を駄目にすること。「贔屓が役者を―にする」
②誉め言葉を連ねつつ相手を責めること。
ほめ‐そや・す【誉めそやす】
〔他五〕
さかんにほめる。ほめはやす。
ほめ‐たた・える【誉め称える】‥タタヘル
〔他下一〕[文]ほめたた・ふ(下二)
さかんにほめる。ほめそやす。「偉業を―・える」
ほめ‐た・てる【誉め立てる】
〔他下一〕[文]ほめた・つ(下二)
さかんにほめる。ほめそやす。「口をそろえて―・てる」
ほめ‐ちぎ・る【誉めちぎる】
〔他五〕
はなはだしくほめる。絶賛する。「口を極めて―・る」
ほめ‐な・す【誉めなす】
〔他四〕
ことさらにほめる。徒然草「おのれが好む方に―・すこそ、その人の日頃の本意にもあらずやと覚ゆれ」
ほめ‐もの【褒め物・褒め者】
①多くの人がほめるもの。狂言、富士松「路次すがら人の―に致しました」
②多くの人がほめる人。ほめられ者。「あの子は近所の―だ」
ほめら【誉めら】
四国で、正月に祝言を唱えてまわる物乞人をいう。春駒はるごま。ほめ。
ポメラニア【Pomerania】
ポーランド北西部からドイツ北東端のバルト海沿岸地方の呼称。ポーランド・ドイツが歴史的に深くかかわり合ったが、1945年以降は大部分がポーランド領。東西に大きく二分され、東の中心都市はグダニスク、西のそれはシュチェチン。ポーランド語名ポモジェ。ドイツ語名ポンメルン。
ポメラニアン【Pomeranian】
イヌの一品種。ポメラニア地方原産といわれるが、初期のものはかなり大形、現在の小形犬はイギリスで改良されたもの。毛色は多様、豊富で細い。愛玩用。
ポメラニアン
ポメラニアン
撮影:小宮輝之
ほ・める【誉める・褒める】
〔他下一〕[文]ほ・む(下二)
(ホは穂(秀)。傑出して秀れていると認める意)
①祝う。ことほぐ。祝福する。万葉集20「真木柱―・めて造れる殿のごといませ母刀自面おめかはりせず」
②物事を評価し、よしとしてその気持を表す。たたえる。賞讃する。万葉集4「黒木とり草も刈りつつ仕へめど勤いそしき奴わけと―・めむともあらず」。天草本平家物語「清盛これを聞いて、ようこそしたれと―・められた」。「子供を―・める」
ホメロス【Homēros】
古代ギリシアの詩人。前8世紀頃小アジアに生まれ、吟遊詩人としてギリシア諸国を遍歴したと伝える。英雄叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者とされるが、この詩人が実在したか、この2作の作者だったかについては諸説がある。ホーマー。ホメール。
ホモ【Homo ラテン】
(人間の意)サル目(霊長類)ヒト科ヒト属の学名。
ホモ【homo ギリシア】
(同一の意)
①〔生〕
㋐複相の個体で、ある遺伝子が二つとも同じ場合、その遺伝子についてホモという。すべての遺伝子について同じ場合を純系という。
㋑ホモ接合体の略。↔ヘテロ。
②ホモセクシャルの略。
ホモ‐エコノミクス【homo oeconomicus ラテン】
経済人。もっぱら経済的合理性の観点から行動する人間。
ホモ‐エレクトゥス【Homo erectus ラテン】
(直立人の意)現生人類(ホモ‐サピエンス)の祖先とされる化石人類。ピテカントロプス‐エレクトゥスや北京原人がこれに含まれ、約160万年前から20万年前にかけて生存し、火を用い、発達した石器を作り、旧世界のほとんど全域に分布していた。原人。
ホモ‐サピエンス【Homo sapiens ラテン】
(知性人・叡知人の意)現生人類の学名。新人。
ほ‐もじ【ほ文字】
(女房詞)乾飯ほしいい。
ホモ‐セクシャル【homosexual】
同性愛。また、同性愛者。特に男性にいう。ホモ。
ホモ‐せつごうたい【ホモ接合体】‥ガフ‥
(homozygote)特定の遺伝子がホモになっている個体のこと。すべての遺伝子がホモになっているものも含む。↔ヘテロ接合体
ホモニム【homonym】
〔言〕(→)同音異義語に同じ。
ホモ‐ハビリス【Homo habilis ラテン】
(「能力のある人」の意)アフリカ東部、オルドヴァイで発見された更新世初頭の化石人類。アウストラロピテクスに似ているが、それより脳の容量が大きく、歯の構造も進歩している。猿人もしくは原人の一部とする考え方、あるいは全く存在を否定する見解もある。
ホモ‐ファーベル【homo faber ラテン】
(「工作する人」の意)動物と人間とを区別する本質は物を作ること、特に道具を作ることにあるとして、人を特徴づける語。
ホモフォニー【homophony】
広義の多声音楽の一つ。各声部の独立性よりも和声的な響きを重視する音楽、またその作曲様式。ある声部が主旋律を担い、他の諸声部が伴奏にまわるといった声部間の主従関係が特徴で、18〜19世紀の非対位法的書法に基づく音楽が典型。賛美歌のように全声部が同一リズムで進行する和音様式もこれに含まれる。
ほ‐もめん【帆木綿】
帆に用いる厚く丈夫な木綿地。
ホモ‐ルーデンス【homo ludens ラテン】
遊びをする人。遊びを人間活動の本質とする人間の規定の仕方。ホイジンガの用語、またその著作名。
ホモ‐ロクエンス【homo loquens ラテン】
話す人。ことばをもつ点を人間の本質とする人間像。
ホモロサイン‐ずほう【ホモロサイン図法】‥ヅハフ
(homolosine projection)地図投影法の一つ。アメリカのグード(J. P. Goode1829〜1909)が考案した正積図法。緯度40度44分よりも高緯度をモルワイデ図法、低緯度をサンソン図法で描き、南北両半球をそれぞれ適当な経線帯で断裂して形のゆがみを小さくしたもの。グード図法。
ほや【海鞘・老海鼠】
ホヤ目の尾索びさく類の総称。海産、固着性で、単独または群体を作る。単体のものは球形から卵形、群体では板状のものが多い。木質を含む厚い被嚢を被る。出水孔と入水孔とがあり、水中に浮かぶ微細な食物を水とともに吸入濾過して食う。単体のものにマボヤ・シロボヤ、群体のものにイタボヤ・キクイタボヤなどがある。〈[季]夏〉。土佐日記「―のつまの貽鮨いずし」→尾索類
まぼや
マボヤ
提供:東京動物園協会
ほや【寄生・寄生木】
ヤドリギの古名。ほよ。〈倭名類聚鈔20〉
ほ‐や【火屋】
①香炉や手焙てあぶりなどの上におおう蓋。
②ランプやガス灯などの火をおおうガラス製の筒。
③火葬場の異称。ひや。
ほ‐や【穂屋】
すすきの穂で葺いた家。続古今和歌集秋「夜寒なる―のすすきの秋風に」
ぼや
(「小火」と当てる)大事に至らないうちに消し止めた火事。〈[季]冬〉。「―を出す」
ぼ‐や【戊夜】
五夜の一つ。今のおよそ午前3時から5時。寅の刻に当たる。五更。
ぼ‐や【暮夜】
よる。夜分。
ぼやか・す
〔他五〕
あいまいにする。ぼかす。「返事を―・す」
ほ‐やく【帆役】
室町時代、港に出入する船に帆の反数たんすうに応じて課した税。→帆別運上ほべつうんじょう
ほ‐やく【補薬】
①漢方で、衰えた精力を補うために用いる薬。おぎないぐすり。〈日葡辞書〉
②処方中の主剤の効力を助長し、または副作用を除去する目的で加える薬剤。補佐薬。
ぼや・く
〔自五〕
ぶつぶつと不平を言う。ぐずぐず言う。また、泣き言を言う。浮世床初「悪態ばかりぼいぼい―・きくさつて」。「―・いても始まらない」
ほ‐やけ【火焼け】
①火に焼けたこと。火災。天智紀(一本)「日々夜々失火ほやけの処多し」
②火に焼けたようなあざ。〈日葡辞書〉
⇒ほやけ‐じぞう【火焼け地蔵】
ほやけ‐じぞう【火焼け地蔵】‥ヂザウ
火傷や火災に霊験があるという地蔵。
⇒ほ‐やけ【火焼け】
ぼや・ける
〔自下一〕
ぼんやりとなる。はっきりしなくなる。ぼける。「論点が―・ける」
ほや・す【吼やす】
〔他四〕
泣かせる。狂言、泣尼「愚僧を―・しをる」
ぼやっ‐と
①物の輪郭が薄れてはっきりとは見えないさま。「―かすんで見える」
②精神活動が鈍っていて、不注意であったり気がきかなかったりするさま。「―突っ立っている」
ほや‐どり【寄生鳥】
レンジャクの異称。
ほや‐ほや
①やわらかいさま。玉塵抄3「春風の―と吹くに」
②食品が出来立てで湯気が立っているさま。「揚げたての―」
③その状態になって間もないさま。「新婚―」
④笑うさま。狂言、鬼の継子「―笑ふは」
ぼや‐ぼや
①火気または熱気などのゆるやかに立ち上るさま。浄瑠璃、絵本太功記「水は幸ひ汲んであり。つい―と燃やして」
②注意が散漫だったり気がきかなかったりして適切な行動をしないさま。「忙しいときに―するな」
ほやり
笑うさま。にっこり。にやり。浄瑠璃、平家女護島「じろりと見た目に―と笑ひ」
ほ・ゆ【吠ゆ・吼ゆ】
〔自下二〕
⇒ほえる(下一)
ほ‐ゆう【保有】‥イウ
たもちもつこと。自分のものとしてもちつづけること。「核―国」
⇒ほゆう‐まい【保有米】
ほ‐ゆう【補佑】‥イウ
おぎないたすけること。
ほゆう‐まい【保有米】‥イウ‥
農家が主として自家用に保有している米。農家保有米。
⇒ほ‐ゆう【保有】
ほよ【寄生】
ヤドリギの古名。ほや。万葉集18「あしひきの山の木末こぬれの―取りて」
ほ‐よう【歩揺】‥エウ
(歩くと揺れる意)古代中国の女性の髪飾り。かんざし。長恨歌「雲鬢花顔、金―」
ほ‐よう【保養】‥ヤウ
心身を休ませて健康を保ち活力を養うこと。養生。「―地」「目の―」
⇒ほよう‐じょ【保養所】
ぼよう【慕容】
(Bayan)鮮卑三姓の一つ。4〜5世紀、遼西・遼東(現、遼寧省)から華北に力を及ぼし、前燕・後燕・西燕・南燕などを建国。
ほよう‐じょ【保養所】‥ヤウ‥
保養のための施設。「会社の―」
⇒ほ‐よう【保養】
ほ‐よく【輔翼】
たすけること。輔佐。→輔弼ほひつ
ほら【洞】
①崖がけや大きな岩・大木などの、中がうつろな穴。ほらあな。〈倭名類聚鈔1〉
②谷。〈新撰字鏡6〉
ほ‐ら【法螺】
①(→)法螺貝に同じ。法華義疏長保点「之を巻くときは旋螺ホラの如しといへり」
②大言を吐くこと。また、その話。虚言。「―話」
③儲けが予想外に多いこと。僥倖。日本永代蔵4「これを思ふに―なる金銀まうくる故なり」
⇒法螺を吹く
ほら
〔感〕
急に注意を促す時にいう語。「―、見てごらん」
ぼら
鹿児島県曾於そお地方を中心に分布する軽石層。多孔質かつ吸湿性大で、これを排除しなければ作物を植えられない。
ぼら【鯔・鰡】
①ボラ科の硬骨魚。淡・鹹かん両水域にすむ。体は長くて円みを帯び、頭端は鈍い。胃壁は厚く、俗に臍へそまたは臼という。背部灰青色、腹部銀白色。全長約80センチメートル。世界各地に産し、養殖魚ともなる。秋に美味。卵巣を塩漬にして「からすみ」とする。出世魚とされ、3〜4センチメートルの稚魚をハク、小形のものをオボコ・スバシリ、20〜30センチメートルのものをイナ、成長したものをボラ、またきわめて大きいものをトドなどという。名吉なよし。広義にはボラ科魚類の総称。〈[季]秋〉
ぼら
ボラ
提供:東京動物園協会
②メナダの異称。
ボラ【bora】
(ギリシア語の北風boreasに由来)颪おろしの一種。フェーンと異なり、吹きはじめると気温の下がるものをいう。バルカン半島のアドリア海沿岸に吹き下ろす強い北東風の名前が一般化した。
ホラー【horror】
(恐怖の意)怪奇な趣向で恐怖を感じさせることを狙った娯楽作品。「―映画」
ホラーサーン【Khurāsān】
⇒フラサーン
ほら‐あな【洞穴】
(→)洞ほら1に同じ。
ホライ【Hōrai】
ギリシア神話で、3人の季節の女神たち。
ほら‐がい【法螺貝・吹螺・梭尾螺】‥ガヒ
①フジツガイ科の大形巻貝。殻高40センチメートルほど。表面には濃褐色・紫褐色・白色などのうずら紋様があり、殻口は大きく、内壁は赤橙色。紀伊半島以南に広く分布。オニヒトデの天敵。肉は食用。ほら。琉球法螺。
ほらがい
②ホラガイの大きいものの殻頂に穴をあけ口金を付けて、吹き鳴らすようにしたもの。山伏が携え、また軍陣の合図に用いた。ほら。陣貝。梁塵秘抄「山伏の腰に着けたる―の」
ほら‐が‐とうげ【洞ヶ峠】‥タウゲ
(京都府南部と大阪府枚方ひらかた市との境にある峠。天王山の南約7キロメートル。1582年(天正10)の山崎の戦に明智光秀がここに来て、筒井順慶の去就を問うた事実が誤伝され、順慶がここに陣して形勢を観望したとされたことによる)両方を比べ、有利な方につこうとして形勢を観望すること。日和見ひよりみ。「―を極きめこむ」
ほら‐ぐち【洞口】
茶室で、床脇の壁にあけた開き口。
ホラズム【Khōrazm・花剌子模】
中央アジアのアム河下流域の古称。またその地を中心とした王朝。10世紀末、サーマーン朝から独立したが、1220年ジンギス汗に敗れ、31年滅亡。コラズム。フワーリズム。
ホラティウス【Quintus Horatius Flaccus】
ローマ帝政初期の詩人。「諷刺詩」「カルミナ(抒情詩集)」「書簡詩」など多彩な詩を残す。その「詩論」は、アリストテレスの「詩学」とともに後世の文学に大きな影響を及ぼした。(前65〜前8)
ほら‐どこ【洞床】
茶室の床の間の一形式。前面を壁で洞のように形づくったもの。
ほら‐ふき【法螺吹き】
①ほらがいを吹くこと。また、その人。
②大言をする人。でたらめを言う人。
ほらふきだんしゃくのぼうけん【法螺吹き男爵の冒険】
ドイツの作家ビュルガー(Gottfried August Bürger1747〜1794)の翻案小説。1786年刊。主人公が戦争や旅行で経験したと称して大ぼらを吹く話。
ほら‐ほら
①うちひらけたさま。中が空虚で広いさま。古事記上「内は―外とはすぶすぶ」
②泡などのふくふくと立つさま。
③裾すそなどのひらひらまくれるさま。浄瑠璃、長町女腹切「小褄―杉が前だれかり橋を」
ポラリス【Polaris】
①北極星。
②アメリカの潜水艦発射弾道弾の一種。水中から発射できる。
ポラロイド‐カメラ
(Polaroid Land Cameraの略称)アメリカ、ポラロイド社のランドが考案した特殊なカメラ。現像剤が組み込まれている専用フィルムを使用し、撮影後数分以内に仕上がった写真が得られる。
ぼ‐めい【墓銘】🔗⭐🔉
ぼ‐めい【墓銘】
墓石にしるした字句・文章。墓碑銘。
む‐しょ【墓所】🔗⭐🔉
む‐しょ【墓所】
はかば。はかどころ。ぼしょ。平家物語3「件くだんの―は大和の国添上そうのかんの郡、川上の村、般若野の五三昧なり」
[漢]墓🔗⭐🔉
墓 字形
筆順
〔土部10画/13画/教育/4272・4A68〕
〔音〕ボ(漢)
〔訓〕はか
[意味]
はか。おくつき。「墓地・墓穴・墓標・墳墓」
[解字]
形声。「土」+音符「莫」(=おおいかくす)。死者を土でおおいかくした所の意。
[下ツキ
冢墓・展墓・墳墓・陵墓
筆順
〔土部10画/13画/教育/4272・4A68〕
〔音〕ボ(漢)
〔訓〕はか
[意味]
はか。おくつき。「墓地・墓穴・墓標・墳墓」
[解字]
形声。「土」+音符「莫」(=おおいかくす)。死者を土でおおいかくした所の意。
[下ツキ
冢墓・展墓・墳墓・陵墓
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