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マッチ【match・燐寸】🔗🔉

マッチmatch・燐寸】 摩擦によって発火させ火を得る用具の一つ。軸木の頭薬(塩素酸カリウム・二酸化マンガン・硫黄など)と、容器などに塗付した側薬(赤燐・硫化アンチモンなど)とを摩擦させて発火する安全マッチが普通。粗面ならどこにでも摩擦させれば発火する摩擦マッチもあるが、今日ではほとんど製造されない。摺付木すりつけぎ。福沢諭吉、実業論「就中帽子、洋傘、―の如きは単に輸入品のみを用ひたりしに」。「―を擦る」 ⇒マッチ‐ポンプ

りん【燐・リン】🔗🔉

りん燐・リン】 (phosphorus)窒素族元素の一種。元素記号P 原子番号15。原子量30.97。単体として天然に産することなく、燐酸塩、殊に燐酸カルシウムとなって鉱物界に存在し、また、動植物の体内にも含まれている。淡黄色・半透明・蝋ろう状の同素体を黄燐という。常温では徐々に酸化されて暗所で青白色の微光を放ち、50度になれば発火する。空気の供給を絶って熱すると赤燐になる。主な用途はマッチ・農薬・燐化合物の製造など。→黄燐→赤燐

りん‐か【燐火】‥クワ🔗🔉

りん‐か燐火‥クワ 墓地・沼沢などの陰湿の地に自然に発生する青白い火光。おにび。きつねび。ひだま。

りんかい‐ウラン‐せき【燐灰ウラン石】‥クワイ‥🔗🔉

りんかい‐ウラン‐せき燐灰ウラン石‥クワイ‥ カルシウム・ウランを含む燐酸塩鉱物。黄色から黄緑色を呈し、鱗片状の集合体をつくる。ウラン鉱床から産出。

りんかい‐せき【燐灰石】‥クワイ‥🔗🔉

りんかい‐せき燐灰石‥クワイ‥ フッ素・塩素・水酸基を含むカルシウムの燐酸塩鉱物の一群。六方晶系で、柱状・板状あるいは稀に塊状。無色透明であるが、時に淡青色・黄色を帯び、ガラス光沢をもつ。火成岩中に産出するほか、ペグマタイトや変成岩中にも多い。燐酸肥料のほか、クリーム・歯磨原料となる。 燐灰石 撮影:松原 聰

りんかい‐ど【燐灰土】‥クワイ‥🔗🔉

りんかい‐ど燐灰土‥クワイ‥ 燐酸石灰に不純物が混じった白色または灰褐色の土。脊椎動物の骨格・排泄物などが堆積したもの。リン分の多いものは人造肥料の原料となる。能登・小笠原諸島に産。また、塊状の燐灰石。

りん‐こう【燐光】‥クワウ🔗🔉

りん‐こう燐光‥クワウ ①黄燐を空気中に放置し暗所で見るときに認められる青白い微光。 ②〔理〕(phosphorescence)「ルミネセンス」参照。 ⇒りんこう‐たい【燐光体】

りん‐こう【燐鉱】‥クワウ🔗🔉

りん‐こう燐鉱‥クワウ 燐酸石灰を多量に含む鉱石の総称。燐灰石・燐灰土・グアノなど。人造肥料の原料。燐鉱石。

りん‐こうせき【燐鉱石】‥クワウ‥🔗🔉

りん‐こうせき燐鉱石‥クワウ‥ (→)燐鉱に同じ。

りんこう‐たい【燐光体】‥クワウ‥🔗🔉

りんこう‐たい燐光体‥クワウ‥ α線などの外部刺激により燐光を発する物質。 ⇒りん‐こう【燐光】

りん‐さん【燐酸】🔗🔉

りん‐さん燐酸】 (phosphoric acid)五酸化二燐が種々の程度に水と結合して生じる一連の酸の総称。いずれも無色の固体。一般的な化学式はmPOnHOと書ける。メタ燐酸(HPO)・ピロ燐酸(HPO)・オルト燐酸(HPO)などがある。オルト燐酸を単に燐酸ということが多く、無色の結晶(融点セ氏42.4度)で、水によく溶けて粘度の高い溶液になる。燐酸塩製造原料・金属表面処理・染色・医薬などに用いる。 ⇒りんさん‐カルシウム【燐酸カルシウム】 ⇒りんさん‐コデイン【燐酸コデイン】 ⇒りんさん‐ひりょう【燐酸肥料】

りんさん‐カルシウム【燐酸カルシウム】🔗🔉

りんさん‐カルシウム燐酸カルシウム】 化学式Ca(PO 白色の粉末。燐灰石の主成分として産し、また骨や歯の主成分。エナメル・不透明ガラス・肥料および燐製造の原料。燐酸石灰。 ⇒りん‐さん【燐酸】

りんさん‐コデイン【燐酸コデイン】🔗🔉

りんさん‐コデイン燐酸コデイン「コデイン」参照。 ⇒りん‐さん【燐酸】

りんさん‐ひりょう【燐酸肥料】‥レウ🔗🔉

りんさん‐ひりょう燐酸肥料‥レウ 燐酸を多量に含む肥料。グアノ・結塊燐鉱などの燐鉱や過燐酸石灰・重過燐酸石灰・トーマス燐肥・鶏糞など。 ⇒りん‐さん【燐酸】

りん‐ししつ【燐脂質】🔗🔉

りん‐ししつ燐脂質】 複合脂質の一種。生体膜の主要成分として、広く生体に含まれる。ホスホリピド。

りん‐せいどう【燐青銅】🔗🔉

りん‐せいどう燐青銅】 銅合金の一種。少量のリンを含む青銅(銅8パーセント、錫0.03〜0.35パーセント、燐0.5パーセント以下)。青銅に比べて鋳造が容易で、機械的性質もよく、耐食性もある。船舶のプロペラ・ポンプ・軸受・小形のばね・電気通信機器などに用いる。

りん‐たんぱくしつ【燐蛋白質】🔗🔉

りん‐たんぱくしつ燐蛋白質】 燐酸基を含む複合蛋白質の総称。乳に含まれるカゼイン、卵黄中に含まれるホスビチンなど。

りん‐ぴ【燐肥】🔗🔉

りん‐ぴ燐肥(→)燐酸肥料の略。

りん‐ぴょう【燐票】‥ペウ🔗🔉

りん‐ぴょう燐票‥ペウ 燐寸マッチ箱のラベル。

[漢]燐🔗🔉

 字形 〔火(灬)部12画/16画/4653・4E55〕 〔音〕リン(呉)(漢) [意味] ①死骸しがいから出る光。ひとだま。おにび。きつねび。「燐火」 ②非金属元素の名。「燐酸・燐灰石・赤燐・黄燐」 [難読] 燐寸マッチ

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