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かた【肩】🔗⭐🔉
かた【肩】
➊人・鳥獣の胴体の、腕・前肢・翼が接する部分の上部。万葉集13「ゆふだすき―に取り懸け」。「―がこる」「―に力が入る」
➋位置が人の肩にあたる所。
①衣服の肩にあたる部分。万葉集7「麻衣―のまよひはたれか取り見む」
②山頂の少し下の平らな所。「山の―」
③物の、脇の上部。「―書」
④和船の最も幅広いところの横幅。和船の大きさを示す場合、肩幅何尺何寸という。
➌肩を使う動作、またその力。
①かつぐ力。「―を貸す」
②転じて、負担。責任。「―が下りる」
③物を投げる力。「―がよい」
➍(肩に倶生神ぐしょうじんが宿っていて人の運命を支配するという俗説から)運。(別の説もある。浮、籠耳「運の好い悪いといふべきを肩が好い悪いとはいふべき詞にあらず、肩に棒おく商人・駕籠舁かごかき・乗物舁より起りたる詞なり」)
⇒肩が怒る
⇒肩が凝らない
⇒肩がつかえる
⇒肩で息をする
⇒肩で風を切る
⇒肩の荷が下りる
⇒肩を怒らす
⇒肩を入れる
⇒肩を落とす
⇒肩を貸す
⇒肩をすくめる
⇒肩をすぼめる
⇒肩を並べる
⇒肩を抜く
⇒肩を持つ
かた‐あげ【肩上げ・肩揚げ】🔗⭐🔉
かた‐あげ【肩上げ・肩揚げ】
子供の着物の裄ゆきを肩の所に縫い上げて置くもの。
⇒肩上げをおろす
○肩上げをおろすかたあげをおろす
子供が成人して肩上げのない着物を着るようになる。
⇒かた‐あげ【肩上げ・肩揚げ】
○肩上げをおろすかたあげをおろす🔗⭐🔉
○肩上げをおろすかたあげをおろす
子供が成人して肩上げのない着物を着るようになる。
⇒かた‐あげ【肩上げ・肩揚げ】
カターサリットサーガラ【Kathāsaritsāgara】
(「物語の流れ込む海」の意)古代インドのサンスクリット説話集「ブリハット‐カター」の改作本の一つ。ソーマデーヴァ作。11世紀に成る。一つの枠物語に多くの挿話を含む。
かた‐あし【片足】
片方の足。片方の足しかないこと。はきものの片方。「―とび」↔両足
かた‐あて【肩当て】
①衣服の肩の裏につけた布。
②具足のわたがみの下に当てるもの。
肩当て
③枕と肩の間にはさみ、寒さを防ぐ布。
④物をかつぐとき肩に当てるもの。
カターニア【Catania】
イタリア南部、シチリア島東岸の都市。農畜産物の集散地・工業都市。人口30万7千(2004)。
かた‐あぶら【固油】
びんつけ油のこと。
かた‐あめ【固飴】
固く作った飴。固形の飴。↔水飴
かた‐あらし【片荒し】
1年または数年おきに作る田。易田やくでんえきでん・休田やすみたともいう。
カタール【Qaṭar】
アラビア半島中部東岸の国。ペルシア湾に突出した小半島を占める。イギリス保護領から1971年独立。首長制をとる。原油と天然ガスを産する。面積1万1000平方キロメートル。人口75万6千(2004)。首都ドーハ。カタル。→西アジア(図)
かた‐い【乞丐】‥ヰ
(傍かた居の意)
①道路の傍らなどにいて人に金品を乞い求めるもの。乞食こじき。
②ハンセン病。また、その人。
③人をののしっていう語。ばか者。土佐日記「このかぢとりは日もえはからぬ―なりけり」
か‐たい【下腿】
膝から足首までの部分。
⇒かたい‐きん【下腿筋】
⇒かたい‐こつ【下腿骨】
か‐たい【化体】クワ‥
形をかえて他のものになること。有価証券の場合のように、権利とそれを表章する証券との間に認められる密接な結合関係を表現する語。「権利が証券に―する」
⇒かたい‐せつ【化体説】
かたい【花袋】クワ‥
⇒たやまかたい(田山花袋)
か‐たい【科怠】クワ‥
咎むべき怠慢。不注意から起こる過失。
か‐たい【過怠】クワ‥
①あやまち。てぬかり。過失。平家物語3「やがて召され候事は、何の―にて候やらむ」
②過失の償いにする物事。特に、武家時代、過失・罪科があった者に金品を納めさせまたは労役に服させた刑。
⇒かたい‐きん【過怠金】
⇒かたい‐せん【過怠銭】
⇒かたい‐てじょう【過怠手鎖】
⇒かたい‐やっかん【過怠約款】
⇒かたい‐ろう【過怠牢】
か‐たい【禍胎】クワ‥
わざわいのもと。禍根。
か‐たい【歌体】
①歌の風体・風姿。
②和歌の形態。短歌・長歌・旋頭歌せどうか・片歌・仏足石歌など。
かた・い【堅い・固い・硬い・難い】
[一]〔形〕[文]かた・し(ク)
➊《堅・固・硬》事物が変化動揺をうけにくい状態である。
①物の質が強くしっかりしている。丈夫である。こわれにくい。源氏物語行幸「―・きいはほもあは雪になし給ふつべき御けしきなれば」。「―・いからをかぶる」
②物と物とがしっかり結合して離れにくい。ゆるみなく、すきまがない。落窪物語1「中隔なかへだての障子そうじを明け給ふに―・ければ」。「結び目が―・い」「脇を―・くしめる」
③変わることなく、たしかである。確実である。雄略紀「大君に―・くつかへまつらむと」。「意志が―・い」「―・い約束」「―・い商売」「勝利は―・い」
④きびしい。強い。源氏物語明石「世の人もいかがいひつたへ侍らむなど后―・ういさめ給ふに」
⑤操行が正しい。信用がおける。日葡辞書「カタイヒト」。「身持ちが―・い」
⑥かたくるしい。幸若舞曲、大織冠「唐人の行列ではない。あの人の訴状さうな。字が―・うて読みにくい」。「―・い話ばかりで面白味がない」
⑦頑固である。融通がきかない。「頭が―・い」
⑧緊張して動きになめらかさがない。ぎこちない。「―・い表情」「顔つきが―・くなる」
⑨(取引用語)相場が容易に下落する模様がない。
➋《難》それをするのが容易でない。むずかしい。古今和歌集秋「秋ならであふ事―・き女郎花天の川原におひぬものゆゑ」。「想像に―・くない」
[二]〔接尾〕
(形容詞型活用。「がたい」と濁音化する)《難》動詞の連用形に付いて、その動作をすること、その状態にあることが困難である意を表す。万葉集8「天の河いと川波は立たねどもさもらひ―・し近きこの瀬を」。日葡辞書「シガタイコト」。「信じ―・い」
◇「固い」は「ゆるい」の対語といった趣で広く一般に使う。「堅い」は「もろい」の対語といった趣で人や物の性質に、「硬い」は「軟らかい」の対語として物の状態や人の態度に使うことが多い。
⇒堅き氷は霜を履むより至る
⇒堅くなる
か‐だい【火大】クワ‥
〔仏〕万物を構成する要素の一つ。四大・五大・六大の一つ。
か‐だい【仮題】
正式の題が決まるまで仮につけた題。
か‐だい【花台】クワ‥
①美しい楼台。はなのうてな。
②花器をのせる台。
か‐だい【科第】クワ‥
①試験をして優劣の次第を定めること。
②官吏登用試験。
か‐だい【架台】
①足場に造った台。
②鉄道・橋梁などを支える架構。
か‐だい【夏台】
(中国、夏の時代の牢獄の名から)牢獄。
か‐だい【過大】クワ‥
大きすぎること。「―な期待」「―評価」↔過小。
⇒かだい‐し【過大視】
か‐だい【遐代】
遠い未来。遠く隔たった後世。
か‐だい【歌題】
和歌の題。
か‐だい【課題】クワ‥
題、また問題を課すること。また、課せられた題・問題。「今後に残された―」
がたい
(「がかい」の転か)外見の大きさ。図体ずうたい。「―が大きい」
が‐だい【画題】グワ‥
絵画の主題。「四君子しくんし」「猿猴捉月えんこうそくげつ」の類。
が‐だい【臥内】グワ‥
ねやの内。ねどこ。ふしど。
かた‐いお【片庵】‥イホ
粗末な家。自分の家の謙譲語。宇津保物語藤原君「おきなの―にゐてまして」
かた‐いき【片行き】
一方にかたよること。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「さても金は―な。有る所には有るものか」
かた‐いき【片息・肩息】
たえだえな息。ひどく苦しげな呼吸。古今著聞集20「蝦かえる数千…或はくひころされ或は―して腹白になりてありけり」
かたい‐きん【下腿筋】
下腿にある筋肉の総称。
⇒か‐たい【下腿】
かたい‐きん【過怠金】クワ‥
公共組合その他の団体の内部的統制のために、構成員の義務違反に対して制裁として科し、または吏員に対する懲戒処分として科する金銭のこと。
⇒か‐たい【過怠】
カダイ‐ごぞく【カダイ語族】
(Kadai)タイ・ラオス・ミャンマーなどを中心に分布するタイ語派(タイ語・ラオ語など)、カム‐スイ語派(カム語・スイ語・チャム語など)、孤立語(ケラオ語・ラティ語など)の総称。カム‐タイ語族ともいう。
かたい‐こつ【下腿骨】
脛けい骨と腓ひ骨との併称。→骨格(図)
⇒か‐たい【下腿】
かた‐いざり【片蹇り】‥ヰザリ
片膝でいざること。幼児などがようやくのことで這はって行くこと。拾遺和歌集恋「逢ふことは―する嬰児みどりこの」
かた‐いじ【片意地】‥ヂ
頑固に自分の考えを立てとおすこと。また、その性質。「―を張る」
かだい‐し【過大視】クワ‥
物事を実際よりも大きくとらえること。
⇒か‐だい【過大】
か‐だいじょうみゃく【下大静脈】‥ジヤウ‥
脊椎動物の下半身の血液を集める本幹で、腎静脈・肝静脈をも合わせて、横隔膜を通って右心房に注ぐ静脈。
か‐たいじん【家大人】
自分の父をいう語。家君。家尊。家厳。
かたい‐せつ【化体説】クワ‥
〔宗〕(transubstantiation theory)ローマ‐カトリック教会のミサで、司祭の聖別の祈りによって、パンと葡萄酒の実体がキリストの肉と血に変じ(聖変化)、ただ形・色・味などの属性だけパンと葡萄酒として現れるとする教理。実体変化。
⇒か‐たい【化体】
かたい‐せん【過怠銭】クワ‥
過怠のあった時、償わせた金。→過怠2。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いた【型板・形板】
①物の形をかたどった板。木工・石工などが標準として用いる。古くは形木とも。
型板
提供:竹中大工道具館
②薄い亜鉛・銅などの金属板に模様を彫刻したもの。捺染なっせんするのに用いる。
かた‐いた【潟板】
有明海・児島湾などの干潟で、貝や魚を捕る際に使用する滑走用の板。潟の泥の上を1枚の板に片足をのせて滑走する。
かた‐いたガラス【型板硝子】
片面または両面に細かな凹凸模様をつけた板ガラス。
かた‐いっぽう【片一方】‥パウ
二つの中の一方。片方。かたっぽ。
かたい‐てじょう【過怠手鎖】クワ‥ヂヤウ
江戸幕府の刑罰の一種。過怠2に処せられた者が過怠銭を償うことができない時、換刑として科した手錠。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いと【片糸】
より合わせる前の、片方の細糸。片緒。万葉集11「―用もち貫ぬきたる玉の緒を弱み」
⇒かたいと‐どり【片糸鳥】
⇒かたいと‐の【片糸の】
かたいと【片糸】
語学書。中島広足著。1巻。1853年(嘉永6)刊。主に「ぬる」と「つる」の使用法を論ずる。
かたいと‐どり【片糸鳥】
雁の異称。
⇒かた‐いと【片糸】
かたいと‐の【片糸の】
〔枕〕
「より」「よる」「くる」「あふ」「緒」「絶ゆ」「乱る」などにかかる。古今和歌集序「―よりよりに絶えずぞありける」
⇒かた‐いと【片糸】
かた‐いなか【片田舎】‥ヰナカ
都会から遠く離れた村里。へんぴな田舎。片辺土。片里。「―の分校」
かた‐いみ【方忌】
陰陽道おんようどうで、方角の塞ふさがっているのを忌むこと。→方違え
かたいやくげん【歌体約言】
歌論書。田安宗武著。1冊。1746年(延享3)成立。「国歌八論」論争後、賀茂真淵の「まこと」説を継ぎ、荷田在満かだのありまろと対立、万葉の古風を採ったもの。
かたい‐やっかん【過怠約款】クワ‥ヤククワン
(旧民法の用語)債務不履行によって生ずるかもしれない損害賠償の額を予定することを目的とする、債権者・債務者間の契約。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いれ【肩入れ】
①ひいきすること。力添え。浄瑠璃、平家女護島「源氏―の大悪僧文覚法師」
②衣服の肩の所に他の布を入れて縫うこと。特に小児の着物で、肩に別の良い布を用いたもの。
⇒かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
奉公人が、独立して一家を持った後も、もとの主家に通って奉公すること。
⇒かた‐いれ【肩入れ】
かた‐いろ【片色】
①経糸たていと・緯糸よこいとの色のちがっている織物。
②熨斗目のしめの一種。紋も腰替りもないもの。経は練糸、緯は生糸。
かたい‐ろう【過怠牢】クワ‥ラウ
江戸時代、本刑の敲たたきに換えて入牢させたこと。
⇒か‐たい【過怠】
かた・うカタフ
〔他四〕
片方に心を寄せる意とも、また、欺き取る意ともいうが未詳。万葉集18「人―・はむかも」
かた‐うずら【片鶉】‥ウヅラ
雌雄相伴わず離れている鶉。
かた‐うた【片歌】
雅楽寮で教習した大歌の一体。五・七・七または五・七・五の3句で1首をなす歌で、奈良時代以前には、多くは問答に用いた。江戸時代、建部綾足は俳諧の一体として、片歌の復興を志した。
かたうち‐さぎょう【型打ち作業】‥ゲフ
金属品の大量生産に用いる作業方式で、一定の品物を製するのに、一つの型で打抜きまたは成型作業を行うこと。
かた‐うで【片腕】
①片方の腕。片方の腕しかないこと。隻腕せきわん。
②最も頼りにする補佐の人。「社長の―となって働く」
かた‐うど【方人】
(カタビトの音便)
①歌合せなどで、両方に分かれて対する一方の組の人。枕草子143「なぞなぞ合せしける、―にはあらで、さやうのことにりやうりやうじかりけるが」
②ひいきする者。味方。仲間。平家物語4「さだめて源氏の―をぞせんずらん」
かた‐うま【片馬】
馬1頭に負わせる荷の片方。半分の荷。
かた‐うま【肩馬】
子供などを肩にまたがらせること。肩車。
かた‐うらみ【片恨み】
一方が恨みに思うこと。他の者が恨みに思うこと。保元物語(金刀比羅本)「一人二人は―なりと思ひてふり捨て参りつるをば」
かた‐え【片方・傍】‥ヘ
①二つの中の一方。かたほう。古今和歌集夏「夏と秋と行きかふ空の通ひぢは―涼しき風や吹くらむ」
②一部分。半分。源氏物語玉鬘「昔人も―は変らではべりければ」
③かたわら。そば。まわり。伊勢物語「―の人笑ふことにやありけん」
④かたわらの人。仲間。朋輩。また、兄弟。源氏物語賢木「腹ぎたなき―の教へおこするぞかし」
⑤地方。田舎。好色二代男「まことに此の所は―と申し、雪国にて」
かた‐え【片枝】
片方の枝。かたえだ。
かた‐えくぼ【片靨】‥ヱクボ
片頬にできるえくぼ。
かた‐えだ【片枝】
片方の枝。かたえ。
かた‐えみ【片笑み】‥ヱミ
片頬に笑みを含むこと。微笑。
かた‐え・む【片笑む】‥ヱム
〔自四〕
片頬に笑みを含む。ちょっと笑う。微笑する。源氏物語帚木「君少し―・みて」
かた‐お【片緒】‥ヲ
(→)片糸かたいとに同じ。
かた‐おい【片生い】‥オヒ
十分に成長しないさま。かたなり。万葉集9「八年児やとせごの―の時ゆ」
かた‐おうぎ【片扇】‥アフギ
片手に扇を持ち、他人をあおぐこと。また、その扇。騒ぎを鎮める時などのあおぎ方。
かた‐おか【片岡】‥ヲカ
一方が切り立っている岡。また、孤立した岡。万葉集7「―の此の向つ峯おに」
かたおか【片岡】‥ヲカ
奈良県北葛城郡王寺町辺。片岡坐かたおかにます神社は式内社。(歌枕)
かたおか【片岡】‥ヲカ
姓氏の一つ。
⇒かたおか‐けんきち【片岡健吉】
⇒かたおか‐ちえぞう【片岡千恵蔵】
⇒かたおか‐てっぺい【片岡鉄兵】
⇒かたおか‐にざえもん【片岡仁左衛門】
かたおか‐けんきち【片岡健吉】‥ヲカ‥
政治家。土佐藩士。立志社を創設し、民撰議院設立建白に加わるなど自由民権運動の指導者。自由党・政友会の領袖。衆議院議長。(1843〜1903)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐ちえぞう【片岡千恵蔵】‥ヲカ‥ヱザウ
俳優。本名、植木正義。群馬県生れ。歌舞伎から映画界に転じ、「赤西蠣太」「国士無双」など時代劇の花形として活躍。第二次大戦後も「血槍富士」などに出演。(1903〜1983)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐てっぺい【片岡鉄兵】‥ヲカ‥
小説家。岡山県生れ。慶大中退。新感覚派からプロレタリア文学に転向、のち仏門に帰依した。作「綾里村快挙録」「花嫁学校」など。(1894〜1944)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐にざえもん【片岡仁左衛門】‥ヲカ‥ヱ‥
歌舞伎俳優。京都の人。屋号、7代以降松島屋。
①(初代)実悪じつあくに長じた。(1656〜1715)
②(7代)化政期京坂劇壇の重鎮。名跡を再興。(1755〜1837)
③(11代)8代の4男。大阪で初代中村鴈治郎と対抗して活躍。(1857〜1934)
④(12代)10代の甥・養子。15代市村羽左衛門の女房役として活躍。(1882〜1946)
⑤(13代)11代の3男。長く関西歌舞伎を支える。当り役は由良之助・菅丞相・忠兵衛など。(1903〜1994)
⇒かたおか【片岡】
かた‐おき【型置き】
①模様を切り抜いた原紙を物の上に置いて塗料を塗り、その模様をあらわし出すこと。また、それをする人。
②(→)「型付け」1に同じ。
かた‐おさえ【片押え】‥オサヘ
江戸時代、大名行列で中間ちゅうげん・小者などを支配する足軽が片側に一人だけつくもの。二人つく両押えに対していう。
かた‐おし【片押し】
一方に片寄ること。片方だけに負担をかけたりすること。歌舞伎、名歌徳三升玉垣「ほんに意地の悪い天道様、コウ―に照つたり降つたりするのが」
かた‐おし【型押し】
圧力や熱を加えて凹凸や模様をつけること。
かた‐おち【片落ち】
①一方が欠け落ちて、平均を失うこと。
②一方だけをひいきすること。かたておち。狂言、鈍太郎「其様な―な事が有る物で御ざるか」
③預金または貸出しの利息を計算する際、預入れ・貸出しの日または支払いの日の一方に利息を付けないこと。片端落し。
かた‐おち【型落ち】
電化製品・通信機器などで、新しい型が出たため旧型になること。また、最新型でないもの。「―のパソコン」
がた‐おち【がた落ち】
①生産量・評価などが急激におちること。暴落。「信用が―になる」
②段違いに劣ること。
かた‐お・つ【片落つ】
〔自上二〕
①一方へ片寄り傾く。
②一方だけをひいきする。甲陽軍鑑2「いかに国を持つとも、―・ちて一むきなるは、是小身也」
かた‐おとし【片落し】
①(→)「かたおち」に同じ。
②売買両建玉たてぎょく中の一方を転売または買戻しをして決済すること。片解かたとけ。片外かたはずし。
かた‐おなみ【片男波】‥ヲ‥
(山部赤人の歌「和歌の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴たず鳴き渡る」の「かたをなみ」にこじつけた語)男波おなみ。高い波。謡曲、松風「寄せては帰る―」
かた‐おもい【片思い】‥オモヒ
一方からだけ思い慕うこと。片恋。万葉集18「―を馬にふつまに負おおせ持て」
かた‐おもて【片面】
一方の面。半面。
かた‐おもむき【片趣】
心を一方にだけ片寄せて他を顧みないこと。平家物語11「さやうに―なるをば、猪武者とて」
かた‐おや【片親】
①両親のうち、父または母のどちらか一方。↔二親ふたおや。
②両親の一人が欠けていること。また、その残った親。〈日葡辞書〉
かた‐おり【固織】
織物の紋を浮かさず、糸を固く締めて織ること。また、その織物。↔浮織
かた‐おりど【片折戸】‥ヲリ‥
片開きの折戸。↔諸折戸もろおりど
かた‐おりもの【固織物】
固織りにした絹織物。夜の寝覚2「紅梅の―の小袿こうちき」
かた‐おろし【片下ろし】
①上代の歌謡などで、本・末の両方に分かれて歌う場合に、その一方を調子を下げて低く歌うもの。古事記下「この歌は夷振ひなぶりの―なり」
②片下ろし1の歌い方で歌う平安時代の歌謡の一種。
かた‐がい【片貝】‥ガヒ
アワビのように、貝殻が一方だけの貝。
かた‐がい【片飼】‥ガヒ
馬などの飼い方が行き届かないこと。拾遺和歌集恋「あふ事の―したるみちのくのこまほしくのみ思ほゆるかな」
③枕と肩の間にはさみ、寒さを防ぐ布。
④物をかつぐとき肩に当てるもの。
カターニア【Catania】
イタリア南部、シチリア島東岸の都市。農畜産物の集散地・工業都市。人口30万7千(2004)。
かた‐あぶら【固油】
びんつけ油のこと。
かた‐あめ【固飴】
固く作った飴。固形の飴。↔水飴
かた‐あらし【片荒し】
1年または数年おきに作る田。易田やくでんえきでん・休田やすみたともいう。
カタール【Qaṭar】
アラビア半島中部東岸の国。ペルシア湾に突出した小半島を占める。イギリス保護領から1971年独立。首長制をとる。原油と天然ガスを産する。面積1万1000平方キロメートル。人口75万6千(2004)。首都ドーハ。カタル。→西アジア(図)
かた‐い【乞丐】‥ヰ
(傍かた居の意)
①道路の傍らなどにいて人に金品を乞い求めるもの。乞食こじき。
②ハンセン病。また、その人。
③人をののしっていう語。ばか者。土佐日記「このかぢとりは日もえはからぬ―なりけり」
か‐たい【下腿】
膝から足首までの部分。
⇒かたい‐きん【下腿筋】
⇒かたい‐こつ【下腿骨】
か‐たい【化体】クワ‥
形をかえて他のものになること。有価証券の場合のように、権利とそれを表章する証券との間に認められる密接な結合関係を表現する語。「権利が証券に―する」
⇒かたい‐せつ【化体説】
かたい【花袋】クワ‥
⇒たやまかたい(田山花袋)
か‐たい【科怠】クワ‥
咎むべき怠慢。不注意から起こる過失。
か‐たい【過怠】クワ‥
①あやまち。てぬかり。過失。平家物語3「やがて召され候事は、何の―にて候やらむ」
②過失の償いにする物事。特に、武家時代、過失・罪科があった者に金品を納めさせまたは労役に服させた刑。
⇒かたい‐きん【過怠金】
⇒かたい‐せん【過怠銭】
⇒かたい‐てじょう【過怠手鎖】
⇒かたい‐やっかん【過怠約款】
⇒かたい‐ろう【過怠牢】
か‐たい【禍胎】クワ‥
わざわいのもと。禍根。
か‐たい【歌体】
①歌の風体・風姿。
②和歌の形態。短歌・長歌・旋頭歌せどうか・片歌・仏足石歌など。
かた・い【堅い・固い・硬い・難い】
[一]〔形〕[文]かた・し(ク)
➊《堅・固・硬》事物が変化動揺をうけにくい状態である。
①物の質が強くしっかりしている。丈夫である。こわれにくい。源氏物語行幸「―・きいはほもあは雪になし給ふつべき御けしきなれば」。「―・いからをかぶる」
②物と物とがしっかり結合して離れにくい。ゆるみなく、すきまがない。落窪物語1「中隔なかへだての障子そうじを明け給ふに―・ければ」。「結び目が―・い」「脇を―・くしめる」
③変わることなく、たしかである。確実である。雄略紀「大君に―・くつかへまつらむと」。「意志が―・い」「―・い約束」「―・い商売」「勝利は―・い」
④きびしい。強い。源氏物語明石「世の人もいかがいひつたへ侍らむなど后―・ういさめ給ふに」
⑤操行が正しい。信用がおける。日葡辞書「カタイヒト」。「身持ちが―・い」
⑥かたくるしい。幸若舞曲、大織冠「唐人の行列ではない。あの人の訴状さうな。字が―・うて読みにくい」。「―・い話ばかりで面白味がない」
⑦頑固である。融通がきかない。「頭が―・い」
⑧緊張して動きになめらかさがない。ぎこちない。「―・い表情」「顔つきが―・くなる」
⑨(取引用語)相場が容易に下落する模様がない。
➋《難》それをするのが容易でない。むずかしい。古今和歌集秋「秋ならであふ事―・き女郎花天の川原におひぬものゆゑ」。「想像に―・くない」
[二]〔接尾〕
(形容詞型活用。「がたい」と濁音化する)《難》動詞の連用形に付いて、その動作をすること、その状態にあることが困難である意を表す。万葉集8「天の河いと川波は立たねどもさもらひ―・し近きこの瀬を」。日葡辞書「シガタイコト」。「信じ―・い」
◇「固い」は「ゆるい」の対語といった趣で広く一般に使う。「堅い」は「もろい」の対語といった趣で人や物の性質に、「硬い」は「軟らかい」の対語として物の状態や人の態度に使うことが多い。
⇒堅き氷は霜を履むより至る
⇒堅くなる
か‐だい【火大】クワ‥
〔仏〕万物を構成する要素の一つ。四大・五大・六大の一つ。
か‐だい【仮題】
正式の題が決まるまで仮につけた題。
か‐だい【花台】クワ‥
①美しい楼台。はなのうてな。
②花器をのせる台。
か‐だい【科第】クワ‥
①試験をして優劣の次第を定めること。
②官吏登用試験。
か‐だい【架台】
①足場に造った台。
②鉄道・橋梁などを支える架構。
か‐だい【夏台】
(中国、夏の時代の牢獄の名から)牢獄。
か‐だい【過大】クワ‥
大きすぎること。「―な期待」「―評価」↔過小。
⇒かだい‐し【過大視】
か‐だい【遐代】
遠い未来。遠く隔たった後世。
か‐だい【歌題】
和歌の題。
か‐だい【課題】クワ‥
題、また問題を課すること。また、課せられた題・問題。「今後に残された―」
がたい
(「がかい」の転か)外見の大きさ。図体ずうたい。「―が大きい」
が‐だい【画題】グワ‥
絵画の主題。「四君子しくんし」「猿猴捉月えんこうそくげつ」の類。
が‐だい【臥内】グワ‥
ねやの内。ねどこ。ふしど。
かた‐いお【片庵】‥イホ
粗末な家。自分の家の謙譲語。宇津保物語藤原君「おきなの―にゐてまして」
かた‐いき【片行き】
一方にかたよること。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「さても金は―な。有る所には有るものか」
かた‐いき【片息・肩息】
たえだえな息。ひどく苦しげな呼吸。古今著聞集20「蝦かえる数千…或はくひころされ或は―して腹白になりてありけり」
かたい‐きん【下腿筋】
下腿にある筋肉の総称。
⇒か‐たい【下腿】
かたい‐きん【過怠金】クワ‥
公共組合その他の団体の内部的統制のために、構成員の義務違反に対して制裁として科し、または吏員に対する懲戒処分として科する金銭のこと。
⇒か‐たい【過怠】
カダイ‐ごぞく【カダイ語族】
(Kadai)タイ・ラオス・ミャンマーなどを中心に分布するタイ語派(タイ語・ラオ語など)、カム‐スイ語派(カム語・スイ語・チャム語など)、孤立語(ケラオ語・ラティ語など)の総称。カム‐タイ語族ともいう。
かたい‐こつ【下腿骨】
脛けい骨と腓ひ骨との併称。→骨格(図)
⇒か‐たい【下腿】
かた‐いざり【片蹇り】‥ヰザリ
片膝でいざること。幼児などがようやくのことで這はって行くこと。拾遺和歌集恋「逢ふことは―する嬰児みどりこの」
かた‐いじ【片意地】‥ヂ
頑固に自分の考えを立てとおすこと。また、その性質。「―を張る」
かだい‐し【過大視】クワ‥
物事を実際よりも大きくとらえること。
⇒か‐だい【過大】
か‐だいじょうみゃく【下大静脈】‥ジヤウ‥
脊椎動物の下半身の血液を集める本幹で、腎静脈・肝静脈をも合わせて、横隔膜を通って右心房に注ぐ静脈。
か‐たいじん【家大人】
自分の父をいう語。家君。家尊。家厳。
かたい‐せつ【化体説】クワ‥
〔宗〕(transubstantiation theory)ローマ‐カトリック教会のミサで、司祭の聖別の祈りによって、パンと葡萄酒の実体がキリストの肉と血に変じ(聖変化)、ただ形・色・味などの属性だけパンと葡萄酒として現れるとする教理。実体変化。
⇒か‐たい【化体】
かたい‐せん【過怠銭】クワ‥
過怠のあった時、償わせた金。→過怠2。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いた【型板・形板】
①物の形をかたどった板。木工・石工などが標準として用いる。古くは形木とも。
型板
提供:竹中大工道具館
②薄い亜鉛・銅などの金属板に模様を彫刻したもの。捺染なっせんするのに用いる。
かた‐いた【潟板】
有明海・児島湾などの干潟で、貝や魚を捕る際に使用する滑走用の板。潟の泥の上を1枚の板に片足をのせて滑走する。
かた‐いたガラス【型板硝子】
片面または両面に細かな凹凸模様をつけた板ガラス。
かた‐いっぽう【片一方】‥パウ
二つの中の一方。片方。かたっぽ。
かたい‐てじょう【過怠手鎖】クワ‥ヂヤウ
江戸幕府の刑罰の一種。過怠2に処せられた者が過怠銭を償うことができない時、換刑として科した手錠。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いと【片糸】
より合わせる前の、片方の細糸。片緒。万葉集11「―用もち貫ぬきたる玉の緒を弱み」
⇒かたいと‐どり【片糸鳥】
⇒かたいと‐の【片糸の】
かたいと【片糸】
語学書。中島広足著。1巻。1853年(嘉永6)刊。主に「ぬる」と「つる」の使用法を論ずる。
かたいと‐どり【片糸鳥】
雁の異称。
⇒かた‐いと【片糸】
かたいと‐の【片糸の】
〔枕〕
「より」「よる」「くる」「あふ」「緒」「絶ゆ」「乱る」などにかかる。古今和歌集序「―よりよりに絶えずぞありける」
⇒かた‐いと【片糸】
かた‐いなか【片田舎】‥ヰナカ
都会から遠く離れた村里。へんぴな田舎。片辺土。片里。「―の分校」
かた‐いみ【方忌】
陰陽道おんようどうで、方角の塞ふさがっているのを忌むこと。→方違え
かたいやくげん【歌体約言】
歌論書。田安宗武著。1冊。1746年(延享3)成立。「国歌八論」論争後、賀茂真淵の「まこと」説を継ぎ、荷田在満かだのありまろと対立、万葉の古風を採ったもの。
かたい‐やっかん【過怠約款】クワ‥ヤククワン
(旧民法の用語)債務不履行によって生ずるかもしれない損害賠償の額を予定することを目的とする、債権者・債務者間の契約。
⇒か‐たい【過怠】
かた‐いれ【肩入れ】
①ひいきすること。力添え。浄瑠璃、平家女護島「源氏―の大悪僧文覚法師」
②衣服の肩の所に他の布を入れて縫うこと。特に小児の着物で、肩に別の良い布を用いたもの。
⇒かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
奉公人が、独立して一家を持った後も、もとの主家に通って奉公すること。
⇒かた‐いれ【肩入れ】
かた‐いろ【片色】
①経糸たていと・緯糸よこいとの色のちがっている織物。
②熨斗目のしめの一種。紋も腰替りもないもの。経は練糸、緯は生糸。
かたい‐ろう【過怠牢】クワ‥ラウ
江戸時代、本刑の敲たたきに換えて入牢させたこと。
⇒か‐たい【過怠】
かた・うカタフ
〔他四〕
片方に心を寄せる意とも、また、欺き取る意ともいうが未詳。万葉集18「人―・はむかも」
かた‐うずら【片鶉】‥ウヅラ
雌雄相伴わず離れている鶉。
かた‐うた【片歌】
雅楽寮で教習した大歌の一体。五・七・七または五・七・五の3句で1首をなす歌で、奈良時代以前には、多くは問答に用いた。江戸時代、建部綾足は俳諧の一体として、片歌の復興を志した。
かたうち‐さぎょう【型打ち作業】‥ゲフ
金属品の大量生産に用いる作業方式で、一定の品物を製するのに、一つの型で打抜きまたは成型作業を行うこと。
かた‐うで【片腕】
①片方の腕。片方の腕しかないこと。隻腕せきわん。
②最も頼りにする補佐の人。「社長の―となって働く」
かた‐うど【方人】
(カタビトの音便)
①歌合せなどで、両方に分かれて対する一方の組の人。枕草子143「なぞなぞ合せしける、―にはあらで、さやうのことにりやうりやうじかりけるが」
②ひいきする者。味方。仲間。平家物語4「さだめて源氏の―をぞせんずらん」
かた‐うま【片馬】
馬1頭に負わせる荷の片方。半分の荷。
かた‐うま【肩馬】
子供などを肩にまたがらせること。肩車。
かた‐うらみ【片恨み】
一方が恨みに思うこと。他の者が恨みに思うこと。保元物語(金刀比羅本)「一人二人は―なりと思ひてふり捨て参りつるをば」
かた‐え【片方・傍】‥ヘ
①二つの中の一方。かたほう。古今和歌集夏「夏と秋と行きかふ空の通ひぢは―涼しき風や吹くらむ」
②一部分。半分。源氏物語玉鬘「昔人も―は変らではべりければ」
③かたわら。そば。まわり。伊勢物語「―の人笑ふことにやありけん」
④かたわらの人。仲間。朋輩。また、兄弟。源氏物語賢木「腹ぎたなき―の教へおこするぞかし」
⑤地方。田舎。好色二代男「まことに此の所は―と申し、雪国にて」
かた‐え【片枝】
片方の枝。かたえだ。
かた‐えくぼ【片靨】‥ヱクボ
片頬にできるえくぼ。
かた‐えだ【片枝】
片方の枝。かたえ。
かた‐えみ【片笑み】‥ヱミ
片頬に笑みを含むこと。微笑。
かた‐え・む【片笑む】‥ヱム
〔自四〕
片頬に笑みを含む。ちょっと笑う。微笑する。源氏物語帚木「君少し―・みて」
かた‐お【片緒】‥ヲ
(→)片糸かたいとに同じ。
かた‐おい【片生い】‥オヒ
十分に成長しないさま。かたなり。万葉集9「八年児やとせごの―の時ゆ」
かた‐おうぎ【片扇】‥アフギ
片手に扇を持ち、他人をあおぐこと。また、その扇。騒ぎを鎮める時などのあおぎ方。
かた‐おか【片岡】‥ヲカ
一方が切り立っている岡。また、孤立した岡。万葉集7「―の此の向つ峯おに」
かたおか【片岡】‥ヲカ
奈良県北葛城郡王寺町辺。片岡坐かたおかにます神社は式内社。(歌枕)
かたおか【片岡】‥ヲカ
姓氏の一つ。
⇒かたおか‐けんきち【片岡健吉】
⇒かたおか‐ちえぞう【片岡千恵蔵】
⇒かたおか‐てっぺい【片岡鉄兵】
⇒かたおか‐にざえもん【片岡仁左衛門】
かたおか‐けんきち【片岡健吉】‥ヲカ‥
政治家。土佐藩士。立志社を創設し、民撰議院設立建白に加わるなど自由民権運動の指導者。自由党・政友会の領袖。衆議院議長。(1843〜1903)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐ちえぞう【片岡千恵蔵】‥ヲカ‥ヱザウ
俳優。本名、植木正義。群馬県生れ。歌舞伎から映画界に転じ、「赤西蠣太」「国士無双」など時代劇の花形として活躍。第二次大戦後も「血槍富士」などに出演。(1903〜1983)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐てっぺい【片岡鉄兵】‥ヲカ‥
小説家。岡山県生れ。慶大中退。新感覚派からプロレタリア文学に転向、のち仏門に帰依した。作「綾里村快挙録」「花嫁学校」など。(1894〜1944)
⇒かたおか【片岡】
かたおか‐にざえもん【片岡仁左衛門】‥ヲカ‥ヱ‥
歌舞伎俳優。京都の人。屋号、7代以降松島屋。
①(初代)実悪じつあくに長じた。(1656〜1715)
②(7代)化政期京坂劇壇の重鎮。名跡を再興。(1755〜1837)
③(11代)8代の4男。大阪で初代中村鴈治郎と対抗して活躍。(1857〜1934)
④(12代)10代の甥・養子。15代市村羽左衛門の女房役として活躍。(1882〜1946)
⑤(13代)11代の3男。長く関西歌舞伎を支える。当り役は由良之助・菅丞相・忠兵衛など。(1903〜1994)
⇒かたおか【片岡】
かた‐おき【型置き】
①模様を切り抜いた原紙を物の上に置いて塗料を塗り、その模様をあらわし出すこと。また、それをする人。
②(→)「型付け」1に同じ。
かた‐おさえ【片押え】‥オサヘ
江戸時代、大名行列で中間ちゅうげん・小者などを支配する足軽が片側に一人だけつくもの。二人つく両押えに対していう。
かた‐おし【片押し】
一方に片寄ること。片方だけに負担をかけたりすること。歌舞伎、名歌徳三升玉垣「ほんに意地の悪い天道様、コウ―に照つたり降つたりするのが」
かた‐おし【型押し】
圧力や熱を加えて凹凸や模様をつけること。
かた‐おち【片落ち】
①一方が欠け落ちて、平均を失うこと。
②一方だけをひいきすること。かたておち。狂言、鈍太郎「其様な―な事が有る物で御ざるか」
③預金または貸出しの利息を計算する際、預入れ・貸出しの日または支払いの日の一方に利息を付けないこと。片端落し。
かた‐おち【型落ち】
電化製品・通信機器などで、新しい型が出たため旧型になること。また、最新型でないもの。「―のパソコン」
がた‐おち【がた落ち】
①生産量・評価などが急激におちること。暴落。「信用が―になる」
②段違いに劣ること。
かた‐お・つ【片落つ】
〔自上二〕
①一方へ片寄り傾く。
②一方だけをひいきする。甲陽軍鑑2「いかに国を持つとも、―・ちて一むきなるは、是小身也」
かた‐おとし【片落し】
①(→)「かたおち」に同じ。
②売買両建玉たてぎょく中の一方を転売または買戻しをして決済すること。片解かたとけ。片外かたはずし。
かた‐おなみ【片男波】‥ヲ‥
(山部赤人の歌「和歌の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴たず鳴き渡る」の「かたをなみ」にこじつけた語)男波おなみ。高い波。謡曲、松風「寄せては帰る―」
かた‐おもい【片思い】‥オモヒ
一方からだけ思い慕うこと。片恋。万葉集18「―を馬にふつまに負おおせ持て」
かた‐おもて【片面】
一方の面。半面。
かた‐おもむき【片趣】
心を一方にだけ片寄せて他を顧みないこと。平家物語11「さやうに―なるをば、猪武者とて」
かた‐おや【片親】
①両親のうち、父または母のどちらか一方。↔二親ふたおや。
②両親の一人が欠けていること。また、その残った親。〈日葡辞書〉
かた‐おり【固織】
織物の紋を浮かさず、糸を固く締めて織ること。また、その織物。↔浮織
かた‐おりど【片折戸】‥ヲリ‥
片開きの折戸。↔諸折戸もろおりど
かた‐おりもの【固織物】
固織りにした絹織物。夜の寝覚2「紅梅の―の小袿こうちき」
かた‐おろし【片下ろし】
①上代の歌謡などで、本・末の両方に分かれて歌う場合に、その一方を調子を下げて低く歌うもの。古事記下「この歌は夷振ひなぶりの―なり」
②片下ろし1の歌い方で歌う平安時代の歌謡の一種。
かた‐がい【片貝】‥ガヒ
アワビのように、貝殻が一方だけの貝。
かた‐がい【片飼】‥ガヒ
馬などの飼い方が行き届かないこと。拾遺和歌集恋「あふ事の―したるみちのくのこまほしくのみ思ほゆるかな」
かた‐あて【肩当て】🔗⭐🔉
かた‐あて【肩当て】
①衣服の肩の裏につけた布。
②具足のわたがみの下に当てるもの。
肩当て
③枕と肩の間にはさみ、寒さを防ぐ布。
④物をかつぐとき肩に当てるもの。
③枕と肩の間にはさみ、寒さを防ぐ布。
④物をかつぐとき肩に当てるもの。
かた‐いき【片息・肩息】🔗⭐🔉
かた‐いき【片息・肩息】
たえだえな息。ひどく苦しげな呼吸。古今著聞集20「蝦かえる数千…或はくひころされ或は―して腹白になりてありけり」
かた‐いれ【肩入れ】🔗⭐🔉
かた‐いれ【肩入れ】
①ひいきすること。力添え。浄瑠璃、平家女護島「源氏―の大悪僧文覚法師」
②衣服の肩の所に他の布を入れて縫うこと。特に小児の着物で、肩に別の良い布を用いたもの。
⇒かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】🔗⭐🔉
かたいれ‐ぼうこう【肩入れ奉公】
奉公人が、独立して一家を持った後も、もとの主家に通って奉公すること。
⇒かた‐いれ【肩入れ】
かた‐うま【肩馬】🔗⭐🔉
かた‐うま【肩馬】
子供などを肩にまたがらせること。肩車。
○肩が怒るかたがいかる🔗⭐🔉
○肩が怒るかたがいかる
①肩身が広くなる。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「是でこそ女房の肩も怒るわいの」
②肩が高く張り出している。いかつい感じをいう。
⇒かた【肩】
かた‐かお【片顔】‥カホ
顔の半面。かためん。
⇒かたかお‐なし【片顔無し】
かたかお‐なし【片顔無し】‥カホ‥
心が一徹で他方を顧みないこと。また、その人。源平盛衰記12「入道はさる―の人にて」
⇒かた‐かお【片顔】
かた‐かぎ【片鉤】
物の結び目に輪一つを一方に作ること。かたわな。↔諸鉤もろかぎ
かた‐がき【方書き】
下宿や同居している人が、止宿先の住所に書き加える「…方」という語。
かた‐がき【肩書】
①氏名の右上に職名・居所などを書くこと。
②(名刺などで、氏名の右上に記すところから)地位・身分・称号などをいう。「―が付く」
③犯人・容疑者などの前科。
⇒かたがき‐つき【肩書付き】
かたがき‐つき【肩書付き】
肩書2のついていること。また、その人。
⇒かた‐がき【肩書】
かた‐か・く【片掛く】
〔他下二〕
①片方を掛ける。ちょっと掛ける。よせかける。源氏物語手習「山に―・けたる家なれば」
②(自動詞的に)たよる。すがる。源氏物語松風「かの殿の御蔭に―・けてと思ふことありて」
かた‐かく・る【片隠る】
〔自下二〕
片方が隠れる。少し隠れる。続後撰和歌集恋「谷深み岩―・れ行く水のかげばかり見て袖濡らせとや」
かた‐かけ【片掛け】
①片方をかけること。ちょっとかけること。
②船に片帆をかけること。大和物語「―の船にや乗れる」
⇒かたかけ‐おぶね【片掛け小舟】
かた‐かけ【肩掛】
主として女性が外出の時、防寒用または装飾用として肩にかけるもの。ショール。ストール。〈[季]冬〉。「手編みの―」
かた‐かげ【片陰】
①一方が物の陰になっている所。
②日光のあたらない所。特に、夏の午後のひかげ。〈[季]夏〉
かたかけ‐おぶね【片掛け小舟】‥ヲ‥
片帆をかけた小さい舟。古今和歌集六帖3「塩瀬こぐ―流るとも」
⇒かた‐かけ【片掛け】
かた‐かご【堅香子】
〔植〕カタクリの古名。万葉集19「寺井の上の―の花」
かた‐がき【肩書】🔗⭐🔉
かた‐がき【肩書】
①氏名の右上に職名・居所などを書くこと。
②(名刺などで、氏名の右上に記すところから)地位・身分・称号などをいう。「―が付く」
③犯人・容疑者などの前科。
⇒かたがき‐つき【肩書付き】
かたがき‐つき【肩書付き】🔗⭐🔉
かたがき‐つき【肩書付き】
肩書2のついていること。また、その人。
⇒かた‐がき【肩書】
かた‐かけ【肩掛】🔗⭐🔉
かた‐かけ【肩掛】
主として女性が外出の時、防寒用または装飾用として肩にかけるもの。ショール。ストール。〈[季]冬〉。「手編みの―」
○肩が凝らないかたがこらない🔗⭐🔉
○肩が凝らないかたがこらない
気楽でくつろげる。「―話」
⇒かた【肩】
かたかしき‐の‐いい【片炊きの飯】‥イヒ
強飯こわいいの半熟のもの。〈倭名類聚鈔16〉
かた‐かしら【固頭】
頑固なこと。醒睡笑「―なる親出でて」
かた‐かずら【片葛】‥カヅラ
「諸葛もろかずら」参照。
かた‐かた
堅い物が触れて発する軽い音。「戸が―と鳴る」
かた‐かた【片方】
①二つの中の一方。かたほう。
②片方のはし。かたすみ。かたわら。
⇒かたかた‐もの【片方物】
かた‐かた【堅堅】
〔副〕
堅い上にも堅く。極めてたしかに。狂言、花盗人「―約束致いたお方がござつて」
かた‐がた【方方】
[一]〔名〕
①「人々」の敬意を含んだ言い方。「こちらの―にはこれを差し上げます」
②あちらこちら。ほうぼう。
[二]〔代〕
(二人称複数)おのおのがた。あなたがた。
かた‐がた【旁】
[一]〔副〕
(「方方」とも書く)
①あれこれ。いろいろ。なにやかやと。源氏物語紅葉賀「恐ろしうも、忝くも、嬉しくも、哀れにも、―移ろふ心ちして」
②いずれにしても。どのみち。平家物語2「―恐れ有るべし」
[二]〔接続〕
ついでに。併せて。かねて。かつ。「―お願い申しあげます」
[三]〔接尾〕
…を兼ねて。がてら。「買物―散歩をする」
⇒かたがた‐もって【旁以て】
がた‐がた
①堅い物が触れて発する騒がしい音。「風で戸が―揺れる」
②恐怖・寒さ・緊張などで体が揺れ動くさま。「―震える」
③不満があって言い騒ぐさま。また、不安で落ち着かないさま。「―文句を言うな」「今さら―しても始まらない」
④物がこわれかかったり、程度が急激に悪くなったりするさま。「―の自動車」「組織が―になる」
かたがた‐もって【旁以て】
〔副〕
どちらにしても。どのみち。
⇒かた‐がた【旁】
かたかた‐もの【片方物】
半端な物。はした物。狂言、吃り「十二の品で縫ふたる、―ただ一枚」
⇒かた‐かた【片方】
○肩がつかえるかたがつかえる🔗⭐🔉
○肩がつかえるかたがつかえる
肩が凝る。肩が張る。狂言、手負山賊ておいやまだち「こなたにもさだめて肩がつかへましよほどに」
⇒かた【肩】
かた‐がわり【肩代り】‥ガハリ🔗⭐🔉
かた‐がわり【肩代り】‥ガハリ
①駕籠かごなどを舁かく者が交代すること。また、その代りの者。転じて、他人の負債・負担を代わって引き受けること。
②取引相場で、他人の建玉たてぎょくをその人に代わって引き受けること。
かた‐ぎぬ【肩衣】🔗⭐🔉
かた‐ぎぬ【肩衣】
①古代、庶民の用いた服。丈短く袖と衽おくみのない着物。
②室町時代の末から武家が素襖すおうの代用として用いた服。背の中央と両身頃胸部とに家紋をつけた素襖の、袖をなくしたもの。肩から背にかけて小袖の上に着る。下は袴を用いる。
肩衣
狂言肩衣(1)
撮影:神田佳明(所蔵:山本東次郎家)
狂言肩衣(2)
撮影:神田佳明(所蔵:山本東次郎家)
③一向宗信徒が拝仏の時着る服。古くは幅狭く襞ひだなく、紋所の下に横筋が染めてあり、身頃をかき合わせて着る。
⇒かたぎぬ‐ばかま【肩衣袴】
狂言肩衣(1)
撮影:神田佳明(所蔵:山本東次郎家)
狂言肩衣(2)
撮影:神田佳明(所蔵:山本東次郎家)
③一向宗信徒が拝仏の時着る服。古くは幅狭く襞ひだなく、紋所の下に横筋が染めてあり、身頃をかき合わせて着る。
⇒かたぎぬ‐ばかま【肩衣袴】
かたぎぬ‐ばかま【肩衣袴】🔗⭐🔉
かたぎぬ‐ばかま【肩衣袴】
肩衣と袴とをつけること。室町時代にはじまり、江戸時代から上下かみしもと呼ばれた。
⇒かた‐ぎぬ【肩衣】
かた‐ぐち【肩口】🔗⭐🔉
かた‐ぐち【肩口】
肩の上部。かたさき。
かた‐くび【肩首】🔗⭐🔉
かた‐くび【肩首】
①肩と首。
②(→)「かたぐるま」に同じ。
かた‐くま【肩くま】🔗⭐🔉
かた‐くま【肩くま】
かたぐるま。「かたぐるま(肩車)」の約とも「かたこま(肩駒)」の転ともいう。好色一代男8「傘さしかけて―にのせたる娘も」
かた‐ぐるま【肩車】🔗⭐🔉
かた‐ぐるま【肩車】
①人を両肩に跨またがらせてかつぐこと。かたくび。くびうま。かたうま。かたこま。かたくま。狂言、子盗人「今度は―に乗せてすかしませう」
②柔道の手技の一つ。身体を低くして片手で相手の片足を抱え、担ぎ上げて投げる。
かた‐ごし【肩越し】🔗⭐🔉
かた‐ごし【肩越し】
肩の上を通って物事をすること。「―にのぞきこむ」
かた‐こま【肩駒】🔗⭐🔉
かた‐こま【肩駒】
(→)「かたぐるま」1に同じ。浄瑠璃、信田小太郎「草履隠し―の遊び」
かた‐こり【肩凝り】🔗⭐🔉
かた‐こり【肩凝り】
肩がこること。
かた‐さがり【肩下がり】🔗⭐🔉
かた‐さがり【肩下がり】
書く文字の横の画かくが右下がりになること。
かた‐さき【肩先】🔗⭐🔉
かた‐さき【肩先】
肩の上部。かたぐち。
かた‐さし【肩指】🔗⭐🔉
かた‐さし【肩指】
向井流泳法の技。横体で片煽あおり足とし、水底に近い方の手を進行方向に伸ばしたまま、水面に近い方の手で水を掻いて前進する法。
かた‐じるし【肩章】🔗⭐🔉
かた‐じるし【肩章】
⇒けんしょう
かた‐じろ【肩白】🔗⭐🔉
かた‐じろ【肩白】
鎧よろいの縅おどしの一種。肩取縅の一種。肩や胸に当たる上2段ばかりを白糸でおどし、他を色糸でおどしたもの。他を赤糸でおどしたものを赤縅肩白という。匂におい肩白。
かた・す【肩す】🔗⭐🔉
かた・す【肩す】
〔自サ変〕
駕籠舁かごかきが駕籠の棒を息杖いきづえの頭にのせて肩を休める。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「先へ急ぐは駕籠の足、せめて―・してとめもせず」
かた‐すかし【肩透かし】🔗⭐🔉
かた‐すかし【肩透かし】
①相撲の手の一つ。相手が出て来る所を、差し手で相手の腋わきの下を抱えこむようにして体を開くと同時に、他方の手を相手の肩にかけ、手前に引き倒すもの。
かたすかし
②転じて、相手の勢いをうまくそらすこと。「―を食わせる」
かた‐すそ【肩裾】🔗⭐🔉
かた‐すそ【肩裾】
①肩と裾。
②小袖意匠の一種。肩の部分と裾の部分にのみ色や文様をつけたもので、室町末期から江戸初頭頃に多い。
肩裾
⇒肩裾結ぶ
○肩裾結ぶかたすそむすぶ
ぼろを着る。みすぼらしい身なりをする。浄瑠璃、博多小女郎波枕「肩裾結び、手を引いて、人の戸口にすがるとも」
⇒かた‐すそ【肩裾】
⇒肩裾結ぶ
○肩裾結ぶかたすそむすぶ
ぼろを着る。みすぼらしい身なりをする。浄瑠璃、博多小女郎波枕「肩裾結び、手を引いて、人の戸口にすがるとも」
⇒かた‐すそ【肩裾】
○肩裾結ぶかたすそむすぶ🔗⭐🔉
○肩裾結ぶかたすそむすぶ
ぼろを着る。みすぼらしい身なりをする。浄瑠璃、博多小女郎波枕「肩裾結び、手を引いて、人の戸口にすがるとも」
⇒かた‐すそ【肩裾】
かた‐ずつう【片頭痛】‥ヅ‥
⇒へんずつう
カタストロフ【catastrophe フランス】
⇒カタストロフィ
カタストロフィ【catastrophe】
①大変災。大惨事。
②戯曲や小説の最後の場面。大詰。大団円。
③悲劇的な結末。破局。カタストロフ。
かた‐すべり【肩辷り】
単ひとえコートや単羽織の肩当てにすべりのよい絹布などをつけたもの。
かた‐すみ【片隅】
中心から離れた一隅。片方の隅。かたわき。すみっこ。「都会の―」
かた‐ずみ【堅炭】
樫かし・楢ならなどを蒸焼きにし湿灰をかけて火気をとって作った炭。質が堅く火力が強い。荒炭。〈[季]冬〉。→白炭1
かた‐ず・む【片ずむ】
〔自四〕
(ズムのかなづかい未詳。一説に、「詰つむ」とも)かたよる。一方へ傾く。
かたせ‐くる・し【肩背苦し】🔗⭐🔉
かたせ‐くる・し【肩背苦し】
〔形シク〕
悲しみなどで、肩や背が苦しいほどである。浄瑠璃、博多小女郎波枕「今朝肌薄く行く道は、―・しき身の行くへ」
かた‐だすけ【肩助け】🔗⭐🔉
かた‐だすけ【肩助け】
力になること。てだすけ。助力。浄瑠璃、女殺油地獄「随分稼いで親達の―と」
かた‐たたき【肩叩き】🔗⭐🔉
かた‐たたき【肩叩き】
①肩をたたいて筋肉の凝こりをほぐすこと。また、その用具。
②(相手の肩を軽くたたいて)親密の素振りを示して言いくるめること。特に、退職を勧めること。
かた‐だたみ【肩畳】🔗⭐🔉
かた‐だたみ【肩畳】
箱に畳表を張って産婦のよりかかる用に供したもの。
かた‐つき【肩付き】🔗⭐🔉
かた‐つき【肩付き】
肩の様子。肩のかっこう。
かた‐つき【肩衝】🔗⭐🔉
かた‐つき【肩衝】
茶入れの形の一種。肩のやや角張ったもの。
⇒かたつき‐がま【肩衝釜】
かたつき‐がま【肩衝釜】🔗⭐🔉
かたつき‐がま【肩衝釜】
肩のやや角張った茶の湯釜。
⇒かた‐つき【肩衝】
○肩で風を切るかたでかぜをきる🔗⭐🔉
○肩で風を切るかたでかぜをきる
威勢がよくて得意な態度を見せる。浄瑠璃、女殺油地獄「肩で風切る空からぞめき」
⇒かた【肩】
かたて‐ぎり【片手切り】
①片手で切りつけること。
②片寄って射切ること。保元物語「大庭平太が左の膝を、―に力革かけてふつと射切り」
⇒かた‐て【片手】
かたて‐しごと【片手仕事】
片手間でする仕事。かたてわざ。
⇒かた‐て【片手】
かたて‐じょうだん【片手上段】‥ジヤウ‥
剣道の構え方の一つ。片手に刀を持って上段に構えること。
⇒かた‐て【片手】
かたて‐せいがん【片手正眼】
片手に刀を持って正眼に構えること。
⇒かた‐て【片手】
かたて‐つき【片手突き】
片手に武器を持って突きをかけること。
⇒かた‐て【片手】
かた‐てん【肩点】🔗⭐🔉
かた‐てん【肩点】
和歌・俳句などの右肩につける評点。
かた‐どり【肩取】🔗⭐🔉
かた‐どり【肩取】
肩取縅おどしの略。
⇒かたどり‐おどし【肩取縅】
かたどり‐おどし【肩取縅】‥ヲドシ🔗⭐🔉
かたどり‐おどし【肩取縅】‥ヲドシ
鎧よろいの袖の肩に当たる一の板・二の板、胴の前後の立挙たてあげの部分を、それ以外の部分と別の色でおどした様式の称。黒革縅で肩だけを赤縅にした黒革肩赤縅の類。
⇒かた‐どり【肩取】
かた‐ならし【肩慣らし】🔗⭐🔉
かた‐ならし【肩慣らし】
①野球などで、競技に入る前に軽くボールを投げる肩の準備運動。
②本格的な作業にとりかかる前に試みる作業。
かた‐ぬき【肩抜】🔗⭐🔉
かた‐ぬき【肩抜】
古代の占法。鹿の肩骨を抜きとり、波波迦ははかの木で焼いて表面に生じた裂け目の形で吉凶を占うもの。
かた‐ぬぎ【肩脱ぎ】🔗⭐🔉
かた‐ぬぎ【肩脱ぎ】
①着物の上部を脱ぐこと。はだぬぎ。
②中古、節会せちえなどの宴席で、装束の袍ほうを肩脱いで、くつろぐこと。
③能装束の着方の一つ。上着の法被はっぴまたは長絹ちょうけんの右片袖を脱ぎ、それを三角に畳んで背中に巻きあげること。修羅物の後ジテや竜神などに用いる。→脱ぎ下げ
かた‐ぬ・ぐ【肩脱ぐ】🔗⭐🔉
かた‐ぬ・ぐ【肩脱ぐ】
〔自四〕
①上衣を半ばぬいで下衣の肩をあらわす。大唐西域記長寛点「服は則ち巾を横たへ右に袒カタヌゲり」
②肌をあらわにする。肌ぬぐ。
○肩の荷が下りるかたのにがおりる🔗⭐🔉
○肩の荷が下りるかたのにがおりる
責任や負担から解放されて楽な気分になる。
⇒かた【肩】
かた‐のり【偏乗り・片乗り】
(舟などの)一方にかたよって乗ること。
かた‐は【片刃】
(カタバとも)
①刀・かみそりなど、片側にだけ刃をつけたもの。↔諸刃もろは↔両刃。
②目的とする有用鉱物と他の鉱物とが混ざった鉱石。
かた‐は【片羽】
片方の翼。
かた‐は【片葉】
片方の葉。一片の葉。「―の蘆あし」
かた‐はい【片肺】
片方の肺。また、双発機のエンジンの片方にたとえていう。「―飛行」
かた‐はがい【片羽交】‥ガヒ
鳥の片方の翼。狂言、鴈礫「其雁は取るとも、―なり共置いて行け」
カタバ‐かぜ【カタバ風】
(katabatic wind)斜面に沿って下降する風。多く、南極大陸の斜面を吹き下ろす風をいう。斜面下降風。→アナバ風
かた‐ばかま【片袴】
①袴の脚の片方。
②山伏などのはく短い袴。
かた‐ばかり【形許り】
しるしばかり。形式だけ。ほんの少し。「―の野辺送り」
かた‐はく【片白】
「諸白もろはく」参照。
かた‐ばこ【肩箱・形筥】
山伏が笈おいの上に付ける小箱。経文や仏具を入れるのに用いる。謡曲、安宅「笈の上には、雨皮―取り付けて」
かた‐はし【片端】
①一方のはし。かたはな。宇津保物語祭使「―は水にのぞき、―は島にかけて」。「―から片づける」
②一部分。極めてわずかのもの。源氏物語桐壺「くれまどふ心の闇も耐へがたき―をだに」。「話の―を聞きかじる」
がた‐ばしゃ【がた馬車】
粗末な乗合馬車。がたくり馬車。円太郎馬車。
かた‐はずし【片外し】‥ハヅシ
①女の髪の結い方。下げ髪を輪に巻いて笄こうがいを横に貫き、毛先を笄の右下から左下また右下とまわしくぐらせ、余りを髱たぼの後ろへ流したもの。笄を抜けば、下げ髪となる。江戸時代の御殿女中の間に行われた。
片外し
②歌舞伎で、女形の鬘かつらの一つ。1の髪型による。政岡・尾上・岩藤・重の井など。
③(取引用語)(→)「片落し」2に同じ。
かた‐はだ【片肌】
片方の肌。↔諸肌もろはだ
⇒片肌脱ぐ
かた‐はたご【片旅籠】
一夜旅宿に泊まって、夕か朝かの一度だけ食事をすること。また、その宿料。かたどまり。
②歌舞伎で、女形の鬘かつらの一つ。1の髪型による。政岡・尾上・岩藤・重の井など。
③(取引用語)(→)「片落し」2に同じ。
かた‐はだ【片肌】
片方の肌。↔諸肌もろはだ
⇒片肌脱ぐ
かた‐はたご【片旅籠】
一夜旅宿に泊まって、夕か朝かの一度だけ食事をすること。また、その宿料。かたどまり。
かた‐ばこ【肩箱・形筥】🔗⭐🔉
かた‐ばこ【肩箱・形筥】
山伏が笈おいの上に付ける小箱。経文や仏具を入れるのに用いる。謡曲、安宅「笈の上には、雨皮―取り付けて」
かた‐パッド【肩パッド】🔗⭐🔉
かた‐パッド【肩パッド】
洋服の肩の部分を張らせるために使う詰め物。ショルダー‐パッド。
かた‐ひじ【肩肘】‥ヒヂ🔗⭐🔉
かた‐ひじ【肩肘】‥ヒヂ
肩と肘。
⇒肩肘張る
○肩肘張るかたひじはる🔗⭐🔉
○肩肘張るかたひじはる
威張るさま、また、堅苦しいさまにいう。
⇒かた‐ひじ【肩肘】
かた‐びっこ【片跛】
(→)「かたちんば」に同じ。
かた‐びと【方人】
(→)「かたうど」に同じ。
かた‐ひば【片桧葉】
イワヒバ科のシダ植物。関東以西の山中の岩石類に付着。高さ約30センチメートル。イワヒバに似て、葉は黄緑。ヒメヒバ。漢名、兗州巻柏。
かたひば
かた‐びょうし【硬表紙】‥ベウ‥
硬い紙で作った表紙。
かた‐びら【帷・帷子】
①几帳きちょう・帳とばりなどに懸けてへだてとした布。夏は生絹すずしを、冬は練絹を用いる。枕草子76「几帳の―いとあざやかに」
②裏地をつけない衣服。ひとえもの。暑衣。枕草子33「夏などのいと暑きにも―いとあざやかにて」
③夏に着る、生絹や麻布で仕立てた単衣ひとえぎぬ。〈[季]夏〉
④経帷子きょうかたびらの略。
⇒かたびら‐ぎぬ【帷子衣】
⇒かたびら‐どき【帷子時】
⇒かたびら‐ぬの【帷子布】
⇒かたびら‐ゆき【帷子雪】
カタピラー【caterpillar】
⇒キャタピラー
かた‐びらき【片開き】
扉が1枚で片側にだけ開くこと。「―の戸」
かたびら‐ぎぬ【帷子衣】
ひとえ。ひとえもの。かたびら。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐どき【帷子時】
帷子を着る時節。盛夏。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐ぬの【帷子布】
布の単衣。裏地をつけない衣。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐ゆき【帷子雪】
薄くふりつもった雪。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かた‐びん【片鬢】
片方の鬢。かたこうびん。かたこびん。
⇒かたびん‐そり【片鬢剃】
かた‐びんぎ【片便宜】
(→)「かただより」に同じ。
かたびん‐そり【片鬢剃】
中世・近世の刑の一つ。罪人の片鬢を剃り落とすもの。
⇒かた‐びん【片鬢】
カダフィ【Mu‘ammar al-Qadhdhāfī】
リビアの最高指導者。陸軍大佐。1969年王政を廃止して以来、同国の実権を握る。(1942〜)
カダフィ
提供:Photoshot/APL
かたぶき‐あ・う【傾き合ふ】‥アフ
〔自四〕
互いに考える。怪しみ合う。古今著聞集7「古老の寺僧ら…―・ひければ」
かた‐ぶ・く【傾く】
[一]〔自四〕
(中世以降カタムクと両用される)(→)「かたむく」に同じ。万葉集17「ぬばたまの夜は更けぬらし玉匣くしげ二上山に月―・きぬ」。源氏物語桐壺「相人驚きて数多たび―・きあやしぶ」
[二]〔他下二〕
⇒かたぶける(下一)
かた‐ぶくろ【肩袋】
肩にかける袋。
かた‐ぶ・ける【傾ける】
〔他下一〕[文]かたぶ・く(下二)
(中世以降カタムクと両用される)(→)「かたむける」に同じ。枕草子247「からかさをさしたるに、風のいたう吹きて横さまに雪を吹きかくれば、すこし―・けて」。枕草子275「何とか何とかと耳を―・け来るに」。栄華物語月宴「御門を―・け奉らむと構ふる罪によりて」。好色一代男3「小半酒こなからざけに両隣を―・け」
かた‐ふさ【肩総】
有爵者の大礼服や海軍武官正服の肩章のふさ。
かた‐ふさがり【方塞がり】
⇒かたふたがり
かた‐びょうし【硬表紙】‥ベウ‥
硬い紙で作った表紙。
かた‐びら【帷・帷子】
①几帳きちょう・帳とばりなどに懸けてへだてとした布。夏は生絹すずしを、冬は練絹を用いる。枕草子76「几帳の―いとあざやかに」
②裏地をつけない衣服。ひとえもの。暑衣。枕草子33「夏などのいと暑きにも―いとあざやかにて」
③夏に着る、生絹や麻布で仕立てた単衣ひとえぎぬ。〈[季]夏〉
④経帷子きょうかたびらの略。
⇒かたびら‐ぎぬ【帷子衣】
⇒かたびら‐どき【帷子時】
⇒かたびら‐ぬの【帷子布】
⇒かたびら‐ゆき【帷子雪】
カタピラー【caterpillar】
⇒キャタピラー
かた‐びらき【片開き】
扉が1枚で片側にだけ開くこと。「―の戸」
かたびら‐ぎぬ【帷子衣】
ひとえ。ひとえもの。かたびら。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐どき【帷子時】
帷子を着る時節。盛夏。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐ぬの【帷子布】
布の単衣。裏地をつけない衣。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かたびら‐ゆき【帷子雪】
薄くふりつもった雪。
⇒かた‐びら【帷・帷子】
かた‐びん【片鬢】
片方の鬢。かたこうびん。かたこびん。
⇒かたびん‐そり【片鬢剃】
かた‐びんぎ【片便宜】
(→)「かただより」に同じ。
かたびん‐そり【片鬢剃】
中世・近世の刑の一つ。罪人の片鬢を剃り落とすもの。
⇒かた‐びん【片鬢】
カダフィ【Mu‘ammar al-Qadhdhāfī】
リビアの最高指導者。陸軍大佐。1969年王政を廃止して以来、同国の実権を握る。(1942〜)
カダフィ
提供:Photoshot/APL
かたぶき‐あ・う【傾き合ふ】‥アフ
〔自四〕
互いに考える。怪しみ合う。古今著聞集7「古老の寺僧ら…―・ひければ」
かた‐ぶ・く【傾く】
[一]〔自四〕
(中世以降カタムクと両用される)(→)「かたむく」に同じ。万葉集17「ぬばたまの夜は更けぬらし玉匣くしげ二上山に月―・きぬ」。源氏物語桐壺「相人驚きて数多たび―・きあやしぶ」
[二]〔他下二〕
⇒かたぶける(下一)
かた‐ぶくろ【肩袋】
肩にかける袋。
かた‐ぶ・ける【傾ける】
〔他下一〕[文]かたぶ・く(下二)
(中世以降カタムクと両用される)(→)「かたむける」に同じ。枕草子247「からかさをさしたるに、風のいたう吹きて横さまに雪を吹きかくれば、すこし―・けて」。枕草子275「何とか何とかと耳を―・け来るに」。栄華物語月宴「御門を―・け奉らむと構ふる罪によりて」。好色一代男3「小半酒こなからざけに両隣を―・け」
かた‐ふさ【肩総】
有爵者の大礼服や海軍武官正服の肩章のふさ。
かた‐ふさがり【方塞がり】
⇒かたふたがり
かた‐ぶくろ【肩袋】🔗⭐🔉
かた‐ぶくろ【肩袋】
肩にかける袋。
かた‐ふさ【肩総】🔗⭐🔉
かた‐ふさ【肩総】
有爵者の大礼服や海軍武官正服の肩章のふさ。
かた‐ぶとん【肩蒲団】🔗⭐🔉
かた‐ぶとん【肩蒲団】
寝るとき防寒のために肩にあてる細長く小さい蒲団。〈[季]冬〉
○肩身が狭いかたみがせまい🔗⭐🔉
○肩身が狭いかたみがせまい
世間に対して面目が立たない。世間をはばかる気持である。
⇒かた‐み【肩身】
○肩身が広いかたみがひろい🔗⭐🔉
○肩身が広いかたみがひろい
世間に対して面目が立つ。
⇒かた‐み【肩身】
かたみ‐がわり【片身替り】‥ガハリ
片身頃または片袖の地質・色目・模様・縞柄などが左右違った衣服。大身替り。日葡辞書「カタミガワリノキルモノ」
⇒かた‐み【片身】
かたみ‐がわり【互替り】‥ガハリ
互いにかわりあうこと。交互。輪番。
かたみ‐ぐさ【形見草】
①形見と見られる草。また、思い出の種となるもの。夫木和歌抄9「なき人の恋しき時のよき―」
②葵あおい・菊・撫子なでしこの異称。
⇒かた‐み【形見】
かた‐みごろ【片身頃】
和裁で、大裁おおだち・中裁ちゅうだちなどの身頃の片方。左身頃または右身頃。
かた‐み・す【難みす】
〔他サ変〕
むずかしいと思う。難かたんず。万葉集12「白妙の袖の別れを―・して」
○肩身窄るかたみすぼる🔗⭐🔉
○肩身窄るかたみすぼる
(→)「肩身が狭い」に同じ。西鶴織留2「友はかはらずさそへど、何とやら肩身すぼりて」
⇒かた‐み【肩身】
かた‐みせ【片見世・片店】
①店の片側。店の片脇。好色一代男7「朝帰りの人待ちがほに―あけて」
②本業のほかに、同じ店舗の一方で別の商売をする店。日本永代蔵3「―に有る黒米五合・手束木たばねぎ買うて帰る」
かた‐みだし【肩見出し】
新聞の大きな見出しの前につける小さな見出し。
かた‐みだれ【片乱れ】
片方または一部分の乱れること。新撰六帖5「ふりかくる額の髪の―」
かた‐みち【片道】
往路か帰路かの一方。「―切符」
⇒片道を賜る
かた‐みだし【肩見出し】🔗⭐🔉
かた‐みだし【肩見出し】
新聞の大きな見出しの前につける小さな見出し。
かた‐もち【肩持ち】🔗⭐🔉
かた‐もち【肩持ち】
肩を持つこと。ひいき。助力。
⇒かたもち‐がお【肩持ち顔】
かたもち‐がお【肩持ち顔】‥ガホ🔗⭐🔉
かたもち‐がお【肩持ち顔】‥ガホ
肩を持つような顔つき。
⇒かた‐もち【肩持ち】
かた‐やき【肩灼き】🔗⭐🔉
かた‐やき【肩灼き】
古代の占法、太占ふとまにのこと。
かた‐や・く【肩灼く】🔗⭐🔉
かた‐や・く【肩灼く】
〔自四〕
肩灼きをして占う。万葉集14「武蔵野に占へ―・き真実まさてにも告のらぬ君が名卜うらに出にけり」
○肩を怒らすかたをいからす🔗⭐🔉
○肩を怒らすかたをいからす
肩を高く張って、人を威圧する態度をする。
⇒かた【肩】
○肩を入れるかたをいれる🔗⭐🔉
○肩を入れるかたをいれる
力を添える。ひいきをする。肩入れする。肩を持つ。
⇒かた【肩】
○肩を落とすかたをおとす🔗⭐🔉
○肩を落とすかたをおとす
力が抜け両肩が下がった姿になる。ひどく落胆しているさま。
⇒かた【肩】
○肩を貸すかたをかす🔗⭐🔉
○肩を貸すかたをかす
力を添える。援助をする。
⇒かた【肩】
○肩をすくめるかたをすくめる🔗⭐🔉
○肩をすくめるかたをすくめる
肩をちぢませる。やれやれという気持や落胆した気持を表す。
⇒かた【肩】
○肩をすぼめるかたをすぼめる🔗⭐🔉
○肩をすぼめるかたをすぼめる
肩身が狭く意気があがらない様子をいう。
⇒かた【肩】
○肩を並べるかたをならべる🔗⭐🔉
○肩を並べるかたをならべる
並んで立つ。並んで歩く。対等の地位で張り合う。
⇒かた【肩】
○肩を抜くかたをぬく🔗⭐🔉
○肩を抜くかたをぬく
責任をのがれる。負担をまぬかれる。
⇒かた【肩】
○肩を持つかたをもつ🔗⭐🔉
○肩を持つかたをもつ
味方になって援助する。ひいきする。肩を入れる。
⇒かた【肩】
かたん
堅い物の落ちる時に響く音。風が戸・障子を吹き動かしなどする音。
か‐たん【下端】
下の方のはし。↔上端
か‐たん【荷担】
①荷物をになうこと。かつぐこと。
②(「加担」とも書く)力を添えて助けること。味方になること。「どちらにも―しない」
⇒かたん‐にん【荷担人】
⇒かたん‐はん【加担犯】
か‐たん【賈耽】
唐の宰相・地理学者。字は敦詩。河北清池の人。内外の地理にくわしく、「海内華夷図」「古今郡国県道四夷述」などの著があった。(730〜805)
か‐だん【花壇】クワ‥
土を盛りあげて草花を植えてあるところ。花園。
か‐だん【果断】クワ‥
思い切ってするさま。「―な行動」
か‐だん【華壇】クワ‥
華道の社会。
か‐だん【歌談】
和歌についての談話。歌話。
か‐だん【歌壇】
和歌の社会。歌人の社会。
がたん
①堅くて重い物が打ち当たって立てる音。「電車が―と止まる」
②順位・成績などが急に下落するさま。「生産額が―と落ちる」
が‐だん【画談】グワ‥
絵画についての談話。
が‐だん【画壇】グワ‥
画家の社会。
が‐だん【雅談】
風流な談話。↔俗談
カタン‐いと【カタン糸】
(カタンはcottonのこと)ミシン用木綿糸。綿糸左撚よりの片撚り糸を2本引き揃え、さらに右撚りを掛け、これを3本合わせて左撚りを掛け、これにガス焼・漂白・糊付けなどを施したもの。
カタンガ【Katanga】
(地名)
⇒シャバ
かたん・ず【難んず】
〔他サ変〕
(カタミスの音便)難しとする。むずかしいと思う。
かたん‐せい【可鍛性】
鍛造して加工しうる性質。圧力や衝撃によって所要の形状にしうる性質。主として金属材料についていう。
かたん‐ちゅうてつ【可鍛鋳鉄】‥チウ‥
鋳造した後、熱処理によって炭素分を減らし、あるいは黒鉛化して可鍛性を持たせた鋳鉄。白心・パーライト・黒心・特殊可鍛鋳鉄などがある。肉薄で強い鋳鉄のため、機械の部品などに使われる。
かたん‐にん【荷担人】
荷担する人。助ける人。仲間の人。
⇒か‐たん【荷担】
かたん‐はん【加担犯】
犯罪の実現に加担する教唆犯・従犯。従属犯。
⇒か‐たん【荷担】
かち【徒】
(「くがち(陸地)」の略「かち」の意が転じて)
①乗物に乗らないで歩くこと。徒歩。歩行。万葉集11「馬はあれど―ゆわが来し汝なを思ひかね」
②陸路をゆくこと。春雨物語「―よりは遅し、みぬめの和田の天の鳥船に舟子かこの数まさせて」
③(「徒士」とも書く)中世・近世、徒歩で行列の先導をつとめた侍。小身の侍。かちざむらい。→徒組かちぐみ
かち【勝ち】
勝つこと。勝利。「―を制する」「負けるが―」↔負け
⇒勝ちに乗ずる
⇒勝ちを千里の外に決す
かち【褐】
(「褐」は借字で、藍を搗かって染める意)
①濃い紺色。深藍色。勝の意にとり、武具用の布帛ふはくや革を染めるのに用いる。かちいろ。かちん。平家物語2「―の直垂ひたたれに黒皮縅の鎧着て」
Munsell color system: 7PB2.5/3
②魚群。魚が群れてくると海面の色が、かち色になるからいう。
か‐ち【価値・価直】
(value イギリス・Wert ドイツ)
①物事の役に立つ性質・程度。経済学では商品は使用価値と交換価値とをもつとされる。ねうち。効用。「貨幣―」「その本は読む―がない」
②〔哲〕「よい」といわれる性質。「わるい」といわれる性質は反価値。広義では価値と反価値とを含めて価値という。
㋐人間の好悪の対象になる性質。
㋑個人の好悪とは無関係に、誰もが「よい」として承認すべき普遍的な性質。真・善・美など。
がち【月】グワチ
①⇒がち(瓦智)。
②⇒がちのじょろう(月の女郎)
がち【瓦智】グワチ
(「月」とも書く。「頑痴がんち」の約転か)粋でないこと。不粋。野暮。傾城禁短気「睟すいの客は…。―の男は…」
が‐ち【雅致】
風流な趣。みやびやかな風情。
がち【勝ち】
〔接尾〕
体言または動詞の連用形に付いて、そのことが「しばしばである」「その傾向がある」意をあらわす。源氏物語薄雲「雪霰―に心細さまさりて」。「曇り―」「遠慮―」
かち‐あい【搗合い】‥アヒ
互いにぶつかること。衝突。
かち‐あ・う【搗ち合う】‥アフ
〔自五〕
①物と物とがつきあたる。ぶつかる。「肩と肩とが―・う」
②偶然いっしょになる。「日曜と祝日が―・う」
かち‐あお【褐襖】‥アヲ
(→)褐衣かちえに同じ。
かち‐あが・る【勝ち上がる】
〔自五〕
トーナメントで、勝負に勝って上位に進む。
かち‐あげ【搗ち上げ】
相撲で、立ち合いに利き腕を肘ひじから曲げ、体ごと相手の上半身を突き上げ、出足を止めて体勢を崩す形。
かち‐あゆみ【徒歩み】
(→)「かちありき」に同じ。
かち‐ありき【徒歩き】
乗物に乗らないであるくこと。徒歩で外出すること。枕草子33「さればとて、はじめつかたは、―する人はなかりき」
かち‐あるき【徒歩き】
(→)「かちありき」に同じ。
かち‐いい【交飯・搗飯】‥イヒ
(つきまぜた飯の意)餅もち。今昔物語集20「―を極めて浄くしてその桶に入れて」
かち‐いくさ【勝軍・勝戦】
戦いに勝つこと。また、その戦い。戦捷せんしょう。「今日の試合は―だ」↔負軍まけいくさ
かち‐いくさ【徒歩軍・歩兵】
①徒歩の兵士。歩卒。徒武者。ほへい。
②歩兵の合戦。歩兵戦。かちだち。
かち‐いしゃ【徒医者】
乗物に乗らず歩いて患家をまわる貧乏な医者。はやらない医者。日本永代蔵6「―ながら療治よくせらるるとて」
かち‐いろ【勝ち色】
①勝ちそうな様子。天草本平家物語「はじめは平家そつと―にあつたれども」↔負け色。
②(→)褐色かちいろに同じ。
かち‐いろ【褐色】
濃い紺色。かち。
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⇒かちいろ‐おどし【褐色縅】
かちいろ‐おどし【褐色縅】‥ヲドシ
鎧よろいの縅の一種。褐色の糸でおどしたもの。勝色縅かついろおどし。
⇒かち‐いろ【褐色】
かち‐うま【勝馬】
①賀茂の競べ馬で勝った馬。〈[季]夏〉
②競馬で優勝した馬。また、勝つと予想される馬。
⇒かちうま‐とうひょうけん【勝馬投票券】
⇒勝馬に乗る
かちうま‐とうひょうけん【勝馬投票券】‥ヘウ‥
競馬の馬券の正式名称。単勝式・複勝式・連勝式などがある。
⇒かち‐うま【勝馬】
けんこう‐こつ【肩甲骨・肩胛骨】‥カフ‥🔗⭐🔉
けんこう‐こつ【肩甲骨・肩胛骨】‥カフ‥
胸郭の背面上部にあり、左右各1個から成る逆三角形の扁平骨。上肢骨を躯幹くかんに連ねる。かいがらぼね。→骨格(図)
けん‐しょう【肩章】‥シヤウ🔗⭐🔉
けん‐しょう【肩章】‥シヤウ
有爵者および文武官の制服の肩に飾りつけるしるし。官職・等級によって区別がある。
けん‐たい【肩帯】🔗⭐🔉
けん‐たい【肩帯】
〔生〕(→)上肢じょうし帯に同じ。↔腰帯ようたい
ひれ【領巾・肩巾】🔗⭐🔉
ひれ【領巾・肩巾】
(風にひらめくものの意)
①古代、波をおこしたり、害虫・毒蛇などをはらったりする呪力があると信じられた、布様のもの。古事記上「蛇の―…呉公むかで蜂の―を授けて」
②奈良・平安時代に用いられた女子服飾具。首にかけ、左右へ長く垂らした布帛。別れを惜しむ時などにこれを振った。欽明紀「韓国からくにの城きの上へに立ちて大葉子は―振らすも日本やまとへ向きて」
③平安時代、鏡台の付属品として、鏡をぬぐうなどに用いた布。
④儀式の矛などにつける小さい旗。
わた‐がみ【肩上・綿上・綿噛】🔗⭐🔉
わた‐がみ【肩上・綿上・綿噛】
①鎧よろいの、胴を吊るために両肩に当てる幅の細い所。→大鎧おおよろい(図)。
②後頭部。うしろ髪。
[漢]肩🔗⭐🔉
肩 字形
筆順
〔月(月・月)部4画/8画/常用/2410・382A〕
[
] 字形
〔月(月・月)部4画/8画〕
〔音〕ケン(呉)(漢)
〔訓〕かた
[意味]
上肢・腕のつけ根の上部。かた。「肩章・肩胛骨けんこうこつ・双肩・比肩・強肩」
[解字]
もと、肉部。会意。上半部は、肩胛骨の象形。
筆順
〔月(月・月)部4画/8画/常用/2410・382A〕
[
] 字形
〔月(月・月)部4画/8画〕
〔音〕ケン(呉)(漢)
〔訓〕かた
[意味]
上肢・腕のつけ根の上部。かた。「肩章・肩胛骨けんこうこつ・双肩・比肩・強肩」
[解字]
もと、肉部。会意。上半部は、肩胛骨の象形。
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