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はな【鼻】🔗⭐🔉
はな【鼻】
①(端はなの意)哺乳類の顔の中央に隆起し、呼吸・嗅覚をつかさどり、発声を助ける器官。また、その形やはたらき。万葉集16「池田の朝臣が―の上を掘れ」。「高い―」「―がつまる」
②(自分の鼻を指し示す習慣から)自分。男が自分自身を指していう語。浄瑠璃、心中宵庚申「入り毎々戻るといふも、此の―に縁が深いからぢや」
③鼻唄はなうたの略。
⇒鼻うそやぐ
⇒鼻が利く
⇒鼻が高い
⇒鼻が凹む
⇒鼻が曲がる
⇒鼻突き合わせる
⇒鼻突く
⇒鼻であしらう
⇒鼻で笑う
⇒鼻に当てる
⇒鼻にかける
⇒鼻に付く
⇒鼻びしびしに
⇒鼻も動かさず
⇒鼻を明かす
⇒鼻を蠢かす
⇒鼻を折る
⇒鼻を欠く
⇒鼻を挫く
⇒鼻を高くする
⇒鼻を突く
⇒鼻を抓まれても分からない
⇒鼻を鳴らす
⇒鼻をひる
はな‐あか【鼻垢】🔗⭐🔉
はな‐あか【鼻垢】
はなくそ。〈日葡辞書〉
はな‐あしらい【鼻あしらい】‥アシラヒ🔗⭐🔉
はな‐あしらい【鼻あしらい】‥アシラヒ
鼻の先であしらうこと。極めて冷淡な態度をとること。浄瑠璃、心中宵庚申「顔をそむけて―」
○鼻うそやぐはなうそやぐ🔗⭐🔉
○鼻うそやぐはなうそやぐ
おかしさをこらえて、また、おだてられて、鼻がむずむずする。「鼻うそあく」とも。源平盛衰記19「佐渡鼻うそやぎて思はれけれども」
⇒はな【鼻】
はな‐うた【鼻唄】
(気分のよいときなどに)鼻にかかった小声でうたうこと。また、その唄。
⇒はなうた‐まじり【鼻唄交り】
はなうた‐まじり【鼻唄交り】
鼻唄を歌いながら気軽にするさま。のんきなさま。
⇒はな‐うた【鼻唄】
はな‐うつぎ【花空木】
花の咲いたウツギ。〈[季]夏〉
はな‐うつぼ【花靫】
美しい靫。閑吟集「人の姿は―やさし、差して負うたりや、うその皮靫」
はな‐うど【花独活】
セリ科の多年草。ウドとは別科。関東以西の山地に自生。高さ約1メートル。全体の形がウドに似て、葉は大きく羽状複葉。葉面に皺がある。夏・秋の候、白色の小花を密生した大きな花序を付け、花後、円形の果実を結ぶ。若葉・葉柄は食用、また風邪薬となる。増上寺白芷びゃくし。
はな‐うり【花売り】
花を売ること。また、その人。「―娘」
はな‐うるし【花漆】
油分を含んだ上塗漆。塗立漆。
はな‐えみ【花笑み】‥ヱミ
花が咲くこと。蕾つぼみがほころびること。万葉集7「道のべの草深ゆりの―に咲えみしがからに妻といふべしや」
はな‐お【鼻緒】‥ヲ
下駄や草履などの履物の緒の、爪先の指にかかる所。転じて緒の全体をもいう。「―をすげる」
⇒はなお‐ずれ【鼻緒擦れ】
はな‐おうぎ【花扇】‥アフギ
7種の草花を束ね檀紙で包み、水引で扇形に装飾したもの。近世、七夕たなばたに、陽明家(近衛家)から宮中に献上。けせん。
花扇
はなおか【華岡】‥ヲカ
姓氏の一つ。
⇒はなおか‐せいしゅう【華岡青洲】
はなおか‐じけん【花岡事件】‥ヲカ‥
1945年6月秋田県花岡鉱山の鹿島組事業所で、強制連行されて苛酷な労働に従事していた中国人労働者が蜂起し、残酷に鎮圧された事件。中国人418人が死亡。
はなおか‐せいしゅう【華岡青洲】‥ヲカ‥シウ
江戸後期の外科医。紀伊の人。名は震。古医方を学び、後に漢・蘭医方を折衷し、外科学の改善に功があった。麻酔剤を案出し、世界初の全身麻酔下での乳癌摘出手術に成功。(1760〜1835)
⇒はなおか【華岡】
はな‐おけ【花桶】‥ヲケ
花を入れておく桶。また、墓参の時に花や水などを入れて持って行く桶。
はなお‐ずれ【鼻緒擦れ】‥ヲ‥
鼻緒にすれて足の皮膚が傷つくこと。また、その傷。
⇒はな‐お【鼻緒】
はな‐おち【花落ち】
花が落ちてからすぐとって食用に供する茄子なすや胡瓜きゅうりの果実。浄瑠璃、菅原伝授手習鑑「嫁にもくはさぬ此の孫を、命の―遁れし」
はな‐が【花香】
①におい。色。つや。十問最秘抄「ありのままの風情のやさしきを俗ならぬとは申すなり。まづ―あるは俗ならぬ句なり」
②茶の香気。新撰狂歌集「春くれば色も―もべち儀にて」
ば‐なか【場中】
①多くの人の集まっている所。日葡辞書「バナカデハヂ(恥)ヲカイタ」
②対陣している敵味方の間の地。雑兵物語「―の高名」
はな‐かい【花会】‥クワイ
①博徒・職人などが、知人から醵金を得るために催す会合。
②唄・浄瑠璃・踊りなどの名びろめ会。
はな‐がい【花貝】‥ガヒ
①サクラガイの古称。〈[季]春〉
②マルスダレガイ科の二枚貝。小形で、殻長約2センチメートル。殻に強い板状の輪肋をもつ。房総半島以南の砂の中にすむ。
はな‐がい【鼻繋】
牛の鼻にとおす環状の木。はなぎ。
はな‐かいらぎ【花梅花皮】
刀剣の装飾に使う鮫皮さめがわの地粒の中に、白い梅花形の大粒がまじったもの。→かいらぎ
はな‐かえで【花楓】‥カヘデ
ハナノキの別称。〈[季]春〉
はな‐がえり【花帰り】‥ガヘリ
新婦の初めての里帰り。
はな‐かがり【花篝】
夜桜を見るためにたく篝火。〈[季]春〉
はな‐がき【花垣】
①花の咲く木でつくった生垣。
②花を保護するための垣。
はなおか【華岡】‥ヲカ
姓氏の一つ。
⇒はなおか‐せいしゅう【華岡青洲】
はなおか‐じけん【花岡事件】‥ヲカ‥
1945年6月秋田県花岡鉱山の鹿島組事業所で、強制連行されて苛酷な労働に従事していた中国人労働者が蜂起し、残酷に鎮圧された事件。中国人418人が死亡。
はなおか‐せいしゅう【華岡青洲】‥ヲカ‥シウ
江戸後期の外科医。紀伊の人。名は震。古医方を学び、後に漢・蘭医方を折衷し、外科学の改善に功があった。麻酔剤を案出し、世界初の全身麻酔下での乳癌摘出手術に成功。(1760〜1835)
⇒はなおか【華岡】
はな‐おけ【花桶】‥ヲケ
花を入れておく桶。また、墓参の時に花や水などを入れて持って行く桶。
はなお‐ずれ【鼻緒擦れ】‥ヲ‥
鼻緒にすれて足の皮膚が傷つくこと。また、その傷。
⇒はな‐お【鼻緒】
はな‐おち【花落ち】
花が落ちてからすぐとって食用に供する茄子なすや胡瓜きゅうりの果実。浄瑠璃、菅原伝授手習鑑「嫁にもくはさぬ此の孫を、命の―遁れし」
はな‐が【花香】
①におい。色。つや。十問最秘抄「ありのままの風情のやさしきを俗ならぬとは申すなり。まづ―あるは俗ならぬ句なり」
②茶の香気。新撰狂歌集「春くれば色も―もべち儀にて」
ば‐なか【場中】
①多くの人の集まっている所。日葡辞書「バナカデハヂ(恥)ヲカイタ」
②対陣している敵味方の間の地。雑兵物語「―の高名」
はな‐かい【花会】‥クワイ
①博徒・職人などが、知人から醵金を得るために催す会合。
②唄・浄瑠璃・踊りなどの名びろめ会。
はな‐がい【花貝】‥ガヒ
①サクラガイの古称。〈[季]春〉
②マルスダレガイ科の二枚貝。小形で、殻長約2センチメートル。殻に強い板状の輪肋をもつ。房総半島以南の砂の中にすむ。
はな‐がい【鼻繋】
牛の鼻にとおす環状の木。はなぎ。
はな‐かいらぎ【花梅花皮】
刀剣の装飾に使う鮫皮さめがわの地粒の中に、白い梅花形の大粒がまじったもの。→かいらぎ
はな‐かえで【花楓】‥カヘデ
ハナノキの別称。〈[季]春〉
はな‐がえり【花帰り】‥ガヘリ
新婦の初めての里帰り。
はな‐かがり【花篝】
夜桜を見るためにたく篝火。〈[季]春〉
はな‐がき【花垣】
①花の咲く木でつくった生垣。
②花を保護するための垣。
はな‐うた【鼻唄】🔗⭐🔉
はな‐うた【鼻唄】
(気分のよいときなどに)鼻にかかった小声でうたうこと。また、その唄。
⇒はなうた‐まじり【鼻唄交り】
はなうた‐まじり【鼻唄交り】🔗⭐🔉
はなうた‐まじり【鼻唄交り】
鼻唄を歌いながら気軽にするさま。のんきなさま。
⇒はな‐うた【鼻唄】
はな‐がい【鼻繋】🔗⭐🔉
はな‐がい【鼻繋】
牛の鼻にとおす環状の木。はなぎ。
○鼻が利くはながきく🔗⭐🔉
○鼻が利くはながきく
(嗅覚が鋭い意から)わずかな兆候から役に立つ事柄を見つけ出す能力を持っている。
⇒はな【鼻】
はなかき‐び【花掛日】
花正月のこと。
はな‐かくし【鼻隠し】
軒の棰たるきの先端や橋の桁けたの両端をかくすための横板。
はな‐かけ【花掛】
(→)「へそびぬり」に同じ。
はな‐かけ【鼻欠け】
鼻のかけおちていること。また、その人。〈類聚名義抄〉
はな‐かげ【花陰】
花の咲いている木の下かげ。はなしたかげ。
はなかけ‐みず【花掛水】‥ミヅ
稲の開花期に引く用水。穂水ほみず。
はな‐かご【花籠】
①花を摘み入れ、また花枝を盛る籠。はなこ。花筐はながたみ。
②(→)「けこ(花籠)」に同じ。
はな‐がさ【花笠】
①花を笠にたとえていう語。古今和歌集神遊歌「青柳を片糸によりて鶯のぬふてふ笠は梅の―」
②花をつけた笠。また、花の散りかかった笠。
③造花などでかざった笠。祭礼などに用いるもの。
花笠
⇒はながさ‐おんど【花笠音頭】
はながさ‐おんど【花笠音頭】
山形県の踊り歌。1938年ごろ土突き歌をもとに作られ、毎年8月の花笠祭で歌われて有名となる。花笠踊。
→花笠音頭
提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株)
⇒はな‐がさ【花笠】
⇒はながさ‐おんど【花笠音頭】
はながさ‐おんど【花笠音頭】
山形県の踊り歌。1938年ごろ土突き歌をもとに作られ、毎年8月の花笠祭で歌われて有名となる。花笠踊。
→花笠音頭
提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株)
⇒はな‐がさ【花笠】
はな‐かくし【鼻隠し】🔗⭐🔉
はな‐かくし【鼻隠し】
軒の棰たるきの先端や橋の桁けたの両端をかくすための横板。
はな‐かけ【鼻欠け】🔗⭐🔉
はな‐かけ【鼻欠け】
鼻のかけおちていること。また、その人。〈類聚名義抄〉
○鼻が高いはながたかい🔗⭐🔉
○鼻が高いはながたかい
得意なさまである。自慢げである。「孝行息子を持って―」
⇒はな【鼻】
はながた‐かぶ【花形株】
取引所の代表株。
⇒はな‐がた【花形】
はながた‐ごま【花形独楽】
(→)「はなごま」に同じ。
⇒はな‐がた【花形】
はな‐かたばみ【花酢漿】
南アフリカ原産のカタバミ科の多年草。濃紅色・大輪の花を観賞するために栽培。
はな‐がたみ【花筐】
[一]〔名〕
①花籠はなかご。はなこ。謡曲、花筐「朝ごとに御手に馴れし御―を参らせられ候ふを」
②香の名。
[二]〔枕〕
「めならぶ」にかかる。古今和歌集恋「―めならぶ人の」
はながたみ【花筐・花形見】
能。世阿弥作の狂女物。越前国味真野にいた大迹部おおあとべ皇子(継体天皇)は、照日前てるひのまえに文と花筐を贈って上京し、即位。照日前は都をさして狂い出て行幸にあう。
はな‐がつお【花鰹】‥ガツヲ
鰹節をこまかく薄く削ったもの。
はな‐かつみ【花勝見】
水辺の草の名。マコモその他諸説がある。「かつ」「かつて」にかかる序詞として用いる。万葉集4「をみなへし咲く沢に生ふる―かつても知らぬ恋もするかも」
○鼻が凹むはながへこむ🔗⭐🔉
○鼻が凹むはながへこむ
やりこめられる。恥をかかせられる。
⇒はな【鼻】
○鼻が曲がるはながまがる🔗⭐🔉
○鼻が曲がるはながまがる
悪臭があまりにひどいことのたとえ。
⇒はな【鼻】
はなかます
大木を二つ割りにして刳くり抜いた川舟。新潟県魚野川などで用いた。
はな‐がみ【鼻紙・花紙】
鼻汁などを拭う紙。多く懐中し、不時に用いる。ふところがみ。たとうがみ。「―にもならない」
花紙
撮影:関戸 勇
⇒はながみ‐いれ【鼻紙入】
⇒はながみ‐ぶくろ【鼻紙袋】
はながみ‐いれ【鼻紙入】
(→)鼻紙袋に同じ。好色一代男3「世之介―取のこして深く惜しむをきけば」
⇒はな‐がみ【鼻紙・花紙】
はながみ‐ぶくろ【鼻紙袋】
鼻紙・薬品・金銭などを入れて懐中する布または革製の袋。鼻紙入。紙入。
鼻紙袋
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒はな‐がみ【鼻紙・花紙】
はな‐か・む【擤む・挮む】
〔自四〕
鼻をかむ。冬の日「蝶はむぐらにとばかり―・む」(芭蕉)
はな‐がめ【花瓶】
花を挿すのに用いる瓶。はないけ。
はな‐がら【花柄】
布地などにつけた、花をかたどった模様。「―のエプロン」
はな‐がら【花殻・花柄】
①仏に供えた花の、不用になって捨てるもの。
②施しの銭ぜに。
はな‐ガルタ【花骨牌】
(→)花札はなふだに同じ。
はな‐がわ【鼻革】‥ガハ
馬の鼻につける革紐。
はな‐がわら【花瓦】‥ガハラ
(→)軒丸瓦のきまるがわらに同じ。〈倭名類聚鈔10〉
はな‐かんざし【花簪】
①花枝または造花をかんざしとしたもの。
②キク科の一年草。オーストラリア原産。高さ約50センチメートル。葉は線形、全体は乾質。夏、茎の上部の小枝に白色・淡紅色の頭花をつける。観賞用。ドライ‐フラワーにする。
はな‐かんらん【花甘藍】
(→)カリフラワーに同じ。
はな‐ぎ【端木】
材木のきれはし。
はな‐ぎ【鼻木】
牛の鼻にとおす環。鼻子はなご。鼻ぐり。鼻蔓はなづら。倭名類聚鈔11「桊、牛乃波奈岐」
鼻木
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
はな‐ぎぬ【花絹】
唐草の模様などをかいた絹。
はな‐キャベツ【花キャベツ】
カリフラワーの別称。
はな‐きり【劓】
中国古代の五刑の一つ。鼻頭を切り取ること。はなそぎ。劓刑ぎけい。
はなきり‐のこ【鼻切鋸】
木材の木口を切断するのに用いるのこぎり。
はな‐きりん【花麒麟】
トウダイグサ科の小低木。マダガスカル島原産。茎は淡褐色で多肉、鋭い刺とげが多い。小形で楕円形の葉を側枝の上に集めてつけ、葉・茎ともに傷つけると白い乳液を出す。夏に枝頂に紅色の包葉2枚に包まれた花序を出す。観賞用に栽培。
はな‐き・る【劓る】
〔他四〕
劓はなきりの刑に処する。〈類聚名義抄〉
はな‐ぎれ【花布】
上製本の中身の背の上下両端に貼り付けた布地。本来は色糸を折り丁の背の上下に縫い付け、本を丈夫にすると共に装飾としたが、現在は模造布を装飾用として貼り付ける。ヘッドバン。→装丁(図)
はなきれ‐うじ【鼻切れ牛】
鼻木のはまる所の切れた牛。放れ牛。また、勝手気ままにしている人。〈日葡辞書〉
はなきれ‐ぐつ【鼻切沓・鼻切履】
鼻高履びこうりの先端を切りそいだ形の沓。雁鼻かりはなの沓。
はな‐きん【花金】
(「花の金曜日」の意)1週間の勤務が済み、土曜・日曜の休みをひかえた、心の浮き立つような金曜日。
はな‐きんぽうげ【花金鳳花】
〔植〕(→)ラナンキュラスに同じ。
はな‐くぎ【花釘】
頭が円く、その部分に花形の飾りのある釘。
はな‐ぐき【鼻茎】
はなばしら。はなすじ。〈倭名類聚鈔3〉
はな‐くじ【花籤・花鬮】
頼母子講たのもしこうで、本籤ほんくじのほかに若干の金銭を分配するため講中に引かす籤。↔本籤
はな‐ぐし【花櫛】
造花で飾った櫛。
はな‐くず【花屑】‥クヅ
散り落ちた桜の花びら。〈[季]春〉
はな‐ぐすり【鼻薬】
①鼻の薬。
②子供をなだめるために与える菓子。
③少額の賄賂わいろ。傾城禁短気「ききめの強い―を以てとくと頼み」。「―をきかせる」
⇒鼻薬を嗅がせる
⇒はながみ‐いれ【鼻紙入】
⇒はながみ‐ぶくろ【鼻紙袋】
はながみ‐いれ【鼻紙入】
(→)鼻紙袋に同じ。好色一代男3「世之介―取のこして深く惜しむをきけば」
⇒はな‐がみ【鼻紙・花紙】
はながみ‐ぶくろ【鼻紙袋】
鼻紙・薬品・金銭などを入れて懐中する布または革製の袋。鼻紙入。紙入。
鼻紙袋
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒はな‐がみ【鼻紙・花紙】
はな‐か・む【擤む・挮む】
〔自四〕
鼻をかむ。冬の日「蝶はむぐらにとばかり―・む」(芭蕉)
はな‐がめ【花瓶】
花を挿すのに用いる瓶。はないけ。
はな‐がら【花柄】
布地などにつけた、花をかたどった模様。「―のエプロン」
はな‐がら【花殻・花柄】
①仏に供えた花の、不用になって捨てるもの。
②施しの銭ぜに。
はな‐ガルタ【花骨牌】
(→)花札はなふだに同じ。
はな‐がわ【鼻革】‥ガハ
馬の鼻につける革紐。
はな‐がわら【花瓦】‥ガハラ
(→)軒丸瓦のきまるがわらに同じ。〈倭名類聚鈔10〉
はな‐かんざし【花簪】
①花枝または造花をかんざしとしたもの。
②キク科の一年草。オーストラリア原産。高さ約50センチメートル。葉は線形、全体は乾質。夏、茎の上部の小枝に白色・淡紅色の頭花をつける。観賞用。ドライ‐フラワーにする。
はな‐かんらん【花甘藍】
(→)カリフラワーに同じ。
はな‐ぎ【端木】
材木のきれはし。
はな‐ぎ【鼻木】
牛の鼻にとおす環。鼻子はなご。鼻ぐり。鼻蔓はなづら。倭名類聚鈔11「桊、牛乃波奈岐」
鼻木
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
はな‐ぎぬ【花絹】
唐草の模様などをかいた絹。
はな‐キャベツ【花キャベツ】
カリフラワーの別称。
はな‐きり【劓】
中国古代の五刑の一つ。鼻頭を切り取ること。はなそぎ。劓刑ぎけい。
はなきり‐のこ【鼻切鋸】
木材の木口を切断するのに用いるのこぎり。
はな‐きりん【花麒麟】
トウダイグサ科の小低木。マダガスカル島原産。茎は淡褐色で多肉、鋭い刺とげが多い。小形で楕円形の葉を側枝の上に集めてつけ、葉・茎ともに傷つけると白い乳液を出す。夏に枝頂に紅色の包葉2枚に包まれた花序を出す。観賞用に栽培。
はな‐き・る【劓る】
〔他四〕
劓はなきりの刑に処する。〈類聚名義抄〉
はな‐ぎれ【花布】
上製本の中身の背の上下両端に貼り付けた布地。本来は色糸を折り丁の背の上下に縫い付け、本を丈夫にすると共に装飾としたが、現在は模造布を装飾用として貼り付ける。ヘッドバン。→装丁(図)
はなきれ‐うじ【鼻切れ牛】
鼻木のはまる所の切れた牛。放れ牛。また、勝手気ままにしている人。〈日葡辞書〉
はなきれ‐ぐつ【鼻切沓・鼻切履】
鼻高履びこうりの先端を切りそいだ形の沓。雁鼻かりはなの沓。
はな‐きん【花金】
(「花の金曜日」の意)1週間の勤務が済み、土曜・日曜の休みをひかえた、心の浮き立つような金曜日。
はな‐きんぽうげ【花金鳳花】
〔植〕(→)ラナンキュラスに同じ。
はな‐くぎ【花釘】
頭が円く、その部分に花形の飾りのある釘。
はな‐ぐき【鼻茎】
はなばしら。はなすじ。〈倭名類聚鈔3〉
はな‐くじ【花籤・花鬮】
頼母子講たのもしこうで、本籤ほんくじのほかに若干の金銭を分配するため講中に引かす籤。↔本籤
はな‐ぐし【花櫛】
造花で飾った櫛。
はな‐くず【花屑】‥クヅ
散り落ちた桜の花びら。〈[季]春〉
はな‐ぐすり【鼻薬】
①鼻の薬。
②子供をなだめるために与える菓子。
③少額の賄賂わいろ。傾城禁短気「ききめの強い―を以てとくと頼み」。「―をきかせる」
⇒鼻薬を嗅がせる
はな‐がわ【鼻革】‥ガハ🔗⭐🔉
はな‐がわ【鼻革】‥ガハ
馬の鼻につける革紐。
はな‐ぐき【鼻茎】🔗⭐🔉
はな‐ぐき【鼻茎】
はなばしら。はなすじ。〈倭名類聚鈔3〉
はな‐ぐま【鼻熊】🔗⭐🔉
はな‐ぐま【鼻熊】
アライグマ科の哺乳類の一属。中南米に数種が分布。また、その一種。アライグマに似て尾に輪状斑があるが口先が長い。石や葉の下に小動物をあさり、木に登って果実なども食う。コーティ。
アカハナグマ
提供:東京動物園協会
はな‐ざる【鼻猿】🔗⭐🔉
はな‐ざる【鼻猿】
(長野県伊那地方で)猿の一群の頭領。木曾駒ヶ岳付近では「めみ」という。
はな‐すじ【鼻筋】‥スヂ🔗⭐🔉
はな‐すじ【鼻筋】‥スヂ
眉間みけんから鼻の先端までの線。はなぐき。鼻柱。鼻道。「―が通った人」
はな‐たか【鼻高】🔗⭐🔉
はな‐たか【鼻高】
①鼻の高いこと。また、その人。
②自慢するさま。得意なさま。また、自慢する人。
③天狗てんぐの異称。
④鼻高履の略。
⇒はなたか‐ぐつ【鼻高履】
⇒はなたか‐めん【鼻高面】
はな‐たかだか【鼻高高】🔗⭐🔉
はな‐たかだか【鼻高高】
いかにも得意げなさま。「―と引き揚げる」
○鼻血も出ないはなぢもでない🔗⭐🔉
○鼻血も出ないはなぢもでない
すっかり使い切って何も残っていない。「さかさに振っても―」
⇒はな‐ぢ【鼻血】
はなち‐もとどり【放ち髻】
冠や烏帽子えぼしをかぶらず、髻をあらわにしていること。
⇒はなち【放ち】
はなち‐や・る【放ち遣る】
〔他五〕
放して行かせる。追放する。
はな‐ぢょうちん【洟提灯】‥ヂヤウ‥
鼻汁が風船状にふくらんだもの。
はな‐ちらし【花散らし】
(九州北部地方で)3月3日を花見とし、翌日若い男女が集会して飲食すること。→花の四日
はなちる‐さと【花散里】
①花の散る里。花の散る宿。万葉集8「橘の―のほととぎす」
②源氏物語の巻名。また、この巻から登場する女性。麗景殿女御の妹。
はな・つ【放つ】
〔他五〕
本体・中心との連続や関係を断ち切って自由にさせる意。
①くっついているものを解き分ける。持っているものを放す。手もとから放す。万葉集9「とこしへに夏冬ゆけや皮ごろも扇―・たず山にすむ人」。宇津保物語菊宴「あまた侍る中に、らうたき物にして、しばしも―・ちてはえあるまじとて」。「身を―・たず持ち歩く」
②動物などを自由にさせる。
㋐束縛を解く。古今和歌集雑体「厭はるる我身は春の駒なれや野がひがてらに―・ち捨てつる」。古今著聞集20「その猫ねずみ雀などを取りけれどもあへて食はざりけり。人の前にて―・ちける」
㋑放し飼いにする。源氏物語鈴虫「此の野に虫どもを―・たせ給ひて」
㋒自由に行かせる。万葉集3「わたつみの沖に持ちゆきて―・つともうれむそこれがよみがへりなむ」。「虎を野に―・つ」
③ある1点から発進させる。
㋐射る。発射する。万葉集2「引き―・つ矢の繁けく大雪の乱れて来たれ」。平家物語11「与一鏑かぶらを取つてつがひよつぴいてひやうど―・つ」。「凶漢の―・った銃弾」
㋑声・光などを発する。宇津保物語国譲上「声を―・ちて…泣きののしり給ふ」。源氏物語紅梅「仏のかくれ給ひにける御名残には、阿難が光―・ちけむを」。「悪臭を―・つ」「異彩を―・つ」
㋒火をつける。武烈紀「大臣の宅を囲む、火を縦はなちて燔やく」。平家物語11「野に火を―・つてすでに焼き殺して奉らんとしけるに」
㋓証文などを発行する。高野山文書3「後日の沙汰のために売券を―・つなり」
㋔ある使命をおわせて送り込む。「スパイを―・つ」
④遠ざける。追放する。流罪るざいにする。宇津保物語俊蔭「御供に仕うまつりたりし人々は皆はなつき―・たれぬ」。宇津保物語貴宮「蔵人の民部の丞などそこばくの子ども―・ち遣はされ懲じ給ひて」
⑤放置する。見はなす。宇津保物語初秋「昔聞ゆることありしを、さらに宣ひ―・たで、頼めとのみあらせつつ」。源氏物語夕霧「なほ近くてを。な―・ち給ひそ」
⑥視線を他へ移す。宇津保物語国譲下「目を―・ち給はず、まもらへておはする」
⑦別にする。除外する。除去する。宇津保物語蔵開下「御子ども、中納言を―・ちては皆御供にまうで給ひ」。源氏物語宿木「かううるさき心を、いかで―・つわざもがなと思ひ給へる」
⑧完全なものの一部をこわす。くずす。神代紀上「春は重播種子しきまきし、且また畔毀あはなちす」
⑨閉じている物を取り払う。戸などを大きく引き開ける。また、刀などを勢いよく一気に抜く。宇津保物語楼上下「かの車、巽の隅の高欄―・ちて寄せさせよ」。蜻蛉日記下「みな人も起きて格子―・ちなどすれば」。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「降魔の利剣を―・ち」
はな‐づかれ【花疲れ】
花見に歩いて疲れること。〈[季]春〉
はな‐つき【花付き】
花のつき具合。「今年は―が悪い」
はな‐つき【鼻突き・鼻衝き】
はたと出合うこと。であいがしら。真正面にぶつかる意ともいう。平家物語1「資盛の朝臣…殿下の御出に―にまゐりあふ」
はなっ‐つら【鼻っ面】🔗⭐🔉
はなっ‐つら【鼻っ面】
はなさき。鼻端。
はな‐づな【鼻綱】🔗⭐🔉
はな‐づな【鼻綱】
牛の鼻につなぐ綱。はななわ。
はな‐づの【鼻角】🔗⭐🔉
はな‐づの【鼻角】
犀さいの鼻の上にある角。犀角。
はなっ‐ぱし【鼻っぱし】🔗⭐🔉
はなっ‐ぱし【鼻っぱし】
「はなっぱしら」の略。
はなっ‐ぱしら【鼻っ柱】🔗⭐🔉
はなっ‐ぱしら【鼻っ柱】
ハナバシラの促音化。特に、「はなばしら」3の意で使う。「―をへしおる」
⇒鼻っ柱が強い
○鼻っ柱が強いはなっぱしらがつよい
強く主張して譲らない。きかぬ気である。鼻っぱしが強い。
⇒はなっ‐ぱしら【鼻っ柱】
○鼻っ柱が強いはなっぱしらがつよい🔗⭐🔉
○鼻っ柱が強いはなっぱしらがつよい
強く主張して譲らない。きかぬ気である。鼻っぱしが強い。
⇒はなっ‐ぱしら【鼻っ柱】
はなっ‐ぱり【鼻っ張り】
①表面だけの元気。虚勢。誹風柳多留16「―あんまり口がききすぎる」
②ばくちで、はじめに張ること。
はな‐づま【花妻】
①花のように美しい妻。新婚の妻。万葉集18「なでしこがその―に」
②萩の異称。鹿が萩を好むところから、鹿の妻にみなしていう。万葉集8「わが岡にさを鹿来鳴く初萩の―訪ひに来鳴くさを鹿」
③花を親しんでいう称。夫木和歌抄9「色深く思ひそめてし撫子のその―は今もあかれず」
はな‐つまみ【鼻摘み】
(臭いものには鼻をつまんで避けるからいう)たいへん人にいやがられること。また、その人。「―者もの」
はな‐づまり【鼻詰り】
鼻の孔あながつまり息が出にくくなること。「かぜで―がひどい」
はな‐つみ【花摘み】
①野辺の草花などをつみとること。また、その人。
花摘み
撮影:関戸 勇
②4月8日の釈尊の誕生会に、女人が花を携えて比叡山麓の花御堂はなみどうに詣でる行事。
はな‐づら【鼻面】
はなさき。鼻端。
⇒鼻面を取って引き回す
はな‐づら【鼻蔓・牛縻】
(→)鼻木はなぎに同じ。〈新撰字鏡10〉
②4月8日の釈尊の誕生会に、女人が花を携えて比叡山麓の花御堂はなみどうに詣でる行事。
はな‐づら【鼻面】
はなさき。鼻端。
⇒鼻面を取って引き回す
はな‐づら【鼻蔓・牛縻】
(→)鼻木はなぎに同じ。〈新撰字鏡10〉
はなっ‐ぱり【鼻っ張り】🔗⭐🔉
はなっ‐ぱり【鼻っ張り】
①表面だけの元気。虚勢。誹風柳多留16「―あんまり口がききすぎる」
②ばくちで、はじめに張ること。
はな‐づまり【鼻詰り】🔗⭐🔉
はな‐づまり【鼻詰り】
鼻の孔あながつまり息が出にくくなること。「かぜで―がひどい」
○鼻であしらうはなであしらう🔗⭐🔉
○鼻であしらうはなであしらう
相手の言葉に、ろくに返事もせずに冷淡にあつかう。「ふんと―」
⇒はな【鼻】
はな‐てぬぐい【花手拭】‥ヌグヒ
薄絹を五色に染め、草花の形に皺しぼを寄せて作った舶来の手拭。
○鼻で笑うはなでわらう🔗⭐🔉
○鼻で笑うはなでわらう
相手を見下して、冷淡にあざけり笑う。
⇒はな【鼻】
はな‐でんしゃ【花電車】
①祝事や記念などのために花や電灯などで飾って走らせる電車。
②〔動〕ウミウシ類の一種。長卵形で長さ約10センチメートル。生時は美しい色彩をもち、背は白色または黄色で緑色と淡紅色を交え、多くの赤・白の突起がある。花弁状の大きな白い鰓えらの脈は紅色。相模湾以南の内湾浅海に生息し、発光するので有名。
はなと【花登】
姓氏の一つ。
⇒はなと‐こばこ【花登筐】
はな‐どうろう【花灯籠】
造花で美しく飾り、または花模様をえがいた灯籠。〈[季]秋〉
はな‐どき【花時】
①花の咲く頃。花の盛りの頃。
②桜の花の咲く頃。〈[季]春〉
はな‐どけい【花時計】
文字盤に花を美しく植え込んだ大きな時計。公園や広場などに設ける。
はなと‐こばこ【花登筐】
劇作家。大津市生れ。本名、善之助。大村崑・芦屋雁之助ら上方の喜劇俳優を育て劇団も主宰。テレビドラマ「番頭はんと丁稚どん」など。(1928〜1983)
⇒はなと【花登】
○鼻に当てるはなにあてる🔗⭐🔉
○鼻に当てるはなにあてる
自慢する。鼻にかける。狂言、武悪「わごりよは時ならず川魚を取つて上ぐるに依つて、それを取つて上げさせ、鼻に当てて出勤をしたならば」
⇒はな【鼻】
○鼻にかけるはなにかける🔗⭐🔉
○鼻にかけるはなにかける
自慢する。得意がる。「学歴を―」
⇒はな【鼻】
○鼻に付くはなにつく🔗⭐🔉
○鼻に付くはなにつく
①いやな臭いがする。「安物の香水が―」
②飽きて嫌になる。また、嫌みに感じられる。「自信たっぷりな様子が―」
⇒はな【鼻】
はな‐にら【花韮】
ヒガンバナ科の多年草。南米原産。葉は緑色扁平で幅狭く、ニラに似た匂いがある。花は星形で経2〜3センチメートルの白色6弁、紫色の脈が目立つ。園芸上は属名のブロディアで呼ばれ、秋植の球根類として栽培。しばしば野生化する。ベツレヘムの星。
はなにら
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はな‐ぬすびと【花盗人】
花を盗む人。はなどろぼう。
はなぬすびと【花盗人】
狂言。ある男が桜の枝を盗みに入り捕らわれるが、和歌を作って許され、酒をふるまわれる。
はな‐ぬり【花塗】
上塗漆を塗り放しとした塗物の仕上げ技法。
はな‐ねがけ【花根掛】
つまみ細工・モール細工などで飾り、島田・桃割れなどに用いる根掛。
はな‐ねじ【鼻捻じ】‥ネヂ
鼻をしばって馬を制御する具。長さ約50センチメートルの棒の先に、輪になった縄をつけたもの。はなひねり。
はな‐の【花野】
花の咲いている秋の野辺。〈[季]秋〉。万葉集10「秋萩の―のすすき穂には出でず」
はな‐の‐あに【花の兄】
(四季の花の中で他の花にさきがけて咲くからいう)梅の雅称。梅暦「時をえがほや―」
はな‐の‐あめ【花の雨】
桜の花に降る雨。また、桜の咲くころに降る雨。〈[季]春〉
はな‐の‐いろ【花の色】
①花の色あい。古今和歌集春「―はうつりにけりな」
②花染の色。拾遺和歌集夏「―に染めし袂の惜しければ」
はなのうえのほまれのいしぶみ【花上野誉の石碑】‥ウヘ‥
浄瑠璃。司馬芝叟しばしそうほか合作の時代物。1788年(天明8)初演。4段目「志度寺しどうじ」が有名。後に歌舞伎化。
はな‐の‐うきはし【花の浮橋】
花が水に散り敷いたのを橋に見立てていう語。
はな‐の‐うてな【花の台】
①萼がくの異称。
②(→)「はすのうてな(蓮の台)」に同じ。謡曲、忠度「ただ法の声聞きて、―に座し給へ」
はな‐の‐えん【花の宴】
①桜・梅・秋草・菊・萩などの花(特に桜)を観ながら催すさかもり。花見の宴。〈[季]春〉。宇津保物語吹上下「かくて八月中の十日のほどにみかど―し給ふ」
②源氏物語の巻名。
③源氏香の名。
はな‐の‐おう【花の王】‥ワウ
牡丹ぼたんの雅称。
はな‐の‐おとと【花の弟】
(四季の花の中で最後に咲くからいう)菊の雅称。御室五十首「ももくさの―となりぬればやへやへにのみ見ゆる白菊」
はな‐の‐が【花の賀】
春の花の頃に行う賀の祝い。伊勢物語「春宮の女御の御かたの―」
はな‐の‐かい【花の会】‥クワイ
①花を賞しながら催す茶の会。
②生花いけばなの会。
はな‐の‐かお【花の顔】‥カホ
①花のように美しい顔。源氏物語若紫「まだ見ぬ―を見るかな」
②花の姿。閑院左大将朝光卿集「日たくれば消えやしぬらんうたかたの―をも今朝は見るかな」
はな‐の‐かおばせ【花の顔ばせ】‥カホバセ
花のように美しい顔。はなのかんばせ。
はな‐の‐かがみ【花の鏡】
池水などに花の影のうつるのを鏡に見立てていう語。古今和歌集春「年をへて―となる水は」
はなのかがみ【花鏡】
⇒かきょう
はな‐の‐かげ【花の陰】
花の咲いている木の下かげ。〈[季]春〉。古今和歌集序「薪負へる山人の―に休めるが如し」
はな‐の‐かんばせ【花の顔】
(→)「はなのかおばせ」に同じ。
はな‐の‐き【花の木】
①花の咲く木。竹取物語「世の中になき―ども立てり」
②カエデ科の落葉高木。中部日本に稀に産する。幹の高さ約20メートル。葉は浅く3裂。雌雄異株。春、葉に先だって濃紅色の小花を総状花序に密生、木全体が紅く見える。翼果は紅紫色、紅葉も美麗。樹皮または葉を煎じて洗眼に用いる。はなかえで。
③シキミの異称。〈物類称呼〉
はな‐の‐くも【花の雲】
咲きつらなっている桜の花を雲にたとえていう語。〈[季]春〉。風雅和歌集春「花の雲まに有明の月」
はな‐の‐くんし【花の君子】
泥の汚れに染まないハスの花を君子にたとえていう語。君子花。→君子4
はな‐の‐こころ【花の心】
①花に心があるものとしていう語。後撰和歌集春「―や何いそぐらむ」
②花の風情。枕草子23「春の歌―」
③あだしごころ。うわき。
はなのこし‐づき【花残月】
陰暦4月の異称。はなのこりづき。
はな‐の‐ごしょ【花の御所】
足利義満の邸、室町殿の別称。庭園に多くの花を植えたからいう。
はなのこり‐づき【花残月】
(→)「はなのこしづき」に同じ。
はな‐の‐ころも【花の衣】
①はなやかな衣。古今和歌集哀傷「皆人は―になりぬなり」
②花染の衣。拾遺和歌集愚草上「―のまづかへるらん」
③梅の花を鶯の衣に見立てていう語。拾遺和歌集物名「鶯の―もほころびにけり」
はな‐の‐さ【鼻の差】
競馬で、ゴールでの先後が鼻先だけの僅差の勝負。転じて、きわめてわずかの差。「―で逃げ切る」
はな‐の‐ざ【花の座】
(→)「花の定座じょうざ」に同じ。
はな‐の‐さいしょう【花の宰相】‥シヤウ
芍薬しゃくやくの雅称。
はな‐の‐さかずき【花の杯・花の盃】‥サカヅキ
①花見の宴の酒杯。
②盃の美称。
はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
①鼻の先端。「ふふんと―で笑う」
②目の前。目前のこと。申楽談儀「なほ―を守り」
③(→)「鼻の先智恵」に同じ。
⇒はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】
はな‐の‐さきがけ【花の魁】
他の花に先がけて咲く花。特に、梅の花。
はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】‥ヱ
目の前のことにとらわれた浅はかな考え。思慮に乏しい軽率な考え。好色一代女4「惣じて母の親、―にて」
⇒はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
はな‐の‐しずく【花の雫】‥シヅク
花から滴り落ちる露。宇津保物語梅花笠「―にぬれたるに」
はな‐の‐した【鼻の下】
①鼻と口との間。
②口。また、食べて行くこと。生計。
⇒鼻の下が長い
⇒鼻の下が干上がる
⇒鼻の下の建立
⇒鼻の下を伸ばす
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花を盗む人。はなどろぼう。
はなぬすびと【花盗人】
狂言。ある男が桜の枝を盗みに入り捕らわれるが、和歌を作って許され、酒をふるまわれる。
はな‐ぬり【花塗】
上塗漆を塗り放しとした塗物の仕上げ技法。
はな‐ねがけ【花根掛】
つまみ細工・モール細工などで飾り、島田・桃割れなどに用いる根掛。
はな‐ねじ【鼻捻じ】‥ネヂ
鼻をしばって馬を制御する具。長さ約50センチメートルの棒の先に、輪になった縄をつけたもの。はなひねり。
はな‐の【花野】
花の咲いている秋の野辺。〈[季]秋〉。万葉集10「秋萩の―のすすき穂には出でず」
はな‐の‐あに【花の兄】
(四季の花の中で他の花にさきがけて咲くからいう)梅の雅称。梅暦「時をえがほや―」
はな‐の‐あめ【花の雨】
桜の花に降る雨。また、桜の咲くころに降る雨。〈[季]春〉
はな‐の‐いろ【花の色】
①花の色あい。古今和歌集春「―はうつりにけりな」
②花染の色。拾遺和歌集夏「―に染めし袂の惜しければ」
はなのうえのほまれのいしぶみ【花上野誉の石碑】‥ウヘ‥
浄瑠璃。司馬芝叟しばしそうほか合作の時代物。1788年(天明8)初演。4段目「志度寺しどうじ」が有名。後に歌舞伎化。
はな‐の‐うきはし【花の浮橋】
花が水に散り敷いたのを橋に見立てていう語。
はな‐の‐うてな【花の台】
①萼がくの異称。
②(→)「はすのうてな(蓮の台)」に同じ。謡曲、忠度「ただ法の声聞きて、―に座し給へ」
はな‐の‐えん【花の宴】
①桜・梅・秋草・菊・萩などの花(特に桜)を観ながら催すさかもり。花見の宴。〈[季]春〉。宇津保物語吹上下「かくて八月中の十日のほどにみかど―し給ふ」
②源氏物語の巻名。
③源氏香の名。
はな‐の‐おう【花の王】‥ワウ
牡丹ぼたんの雅称。
はな‐の‐おとと【花の弟】
(四季の花の中で最後に咲くからいう)菊の雅称。御室五十首「ももくさの―となりぬればやへやへにのみ見ゆる白菊」
はな‐の‐が【花の賀】
春の花の頃に行う賀の祝い。伊勢物語「春宮の女御の御かたの―」
はな‐の‐かい【花の会】‥クワイ
①花を賞しながら催す茶の会。
②生花いけばなの会。
はな‐の‐かお【花の顔】‥カホ
①花のように美しい顔。源氏物語若紫「まだ見ぬ―を見るかな」
②花の姿。閑院左大将朝光卿集「日たくれば消えやしぬらんうたかたの―をも今朝は見るかな」
はな‐の‐かおばせ【花の顔ばせ】‥カホバセ
花のように美しい顔。はなのかんばせ。
はな‐の‐かがみ【花の鏡】
池水などに花の影のうつるのを鏡に見立てていう語。古今和歌集春「年をへて―となる水は」
はなのかがみ【花鏡】
⇒かきょう
はな‐の‐かげ【花の陰】
花の咲いている木の下かげ。〈[季]春〉。古今和歌集序「薪負へる山人の―に休めるが如し」
はな‐の‐かんばせ【花の顔】
(→)「はなのかおばせ」に同じ。
はな‐の‐き【花の木】
①花の咲く木。竹取物語「世の中になき―ども立てり」
②カエデ科の落葉高木。中部日本に稀に産する。幹の高さ約20メートル。葉は浅く3裂。雌雄異株。春、葉に先だって濃紅色の小花を総状花序に密生、木全体が紅く見える。翼果は紅紫色、紅葉も美麗。樹皮または葉を煎じて洗眼に用いる。はなかえで。
③シキミの異称。〈物類称呼〉
はな‐の‐くも【花の雲】
咲きつらなっている桜の花を雲にたとえていう語。〈[季]春〉。風雅和歌集春「花の雲まに有明の月」
はな‐の‐くんし【花の君子】
泥の汚れに染まないハスの花を君子にたとえていう語。君子花。→君子4
はな‐の‐こころ【花の心】
①花に心があるものとしていう語。後撰和歌集春「―や何いそぐらむ」
②花の風情。枕草子23「春の歌―」
③あだしごころ。うわき。
はなのこし‐づき【花残月】
陰暦4月の異称。はなのこりづき。
はな‐の‐ごしょ【花の御所】
足利義満の邸、室町殿の別称。庭園に多くの花を植えたからいう。
はなのこり‐づき【花残月】
(→)「はなのこしづき」に同じ。
はな‐の‐ころも【花の衣】
①はなやかな衣。古今和歌集哀傷「皆人は―になりぬなり」
②花染の衣。拾遺和歌集愚草上「―のまづかへるらん」
③梅の花を鶯の衣に見立てていう語。拾遺和歌集物名「鶯の―もほころびにけり」
はな‐の‐さ【鼻の差】
競馬で、ゴールでの先後が鼻先だけの僅差の勝負。転じて、きわめてわずかの差。「―で逃げ切る」
はな‐の‐ざ【花の座】
(→)「花の定座じょうざ」に同じ。
はな‐の‐さいしょう【花の宰相】‥シヤウ
芍薬しゃくやくの雅称。
はな‐の‐さかずき【花の杯・花の盃】‥サカヅキ
①花見の宴の酒杯。
②盃の美称。
はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
①鼻の先端。「ふふんと―で笑う」
②目の前。目前のこと。申楽談儀「なほ―を守り」
③(→)「鼻の先智恵」に同じ。
⇒はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】
はな‐の‐さきがけ【花の魁】
他の花に先がけて咲く花。特に、梅の花。
はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】‥ヱ
目の前のことにとらわれた浅はかな考え。思慮に乏しい軽率な考え。好色一代女4「惣じて母の親、―にて」
⇒はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
はな‐の‐しずく【花の雫】‥シヅク
花から滴り落ちる露。宇津保物語梅花笠「―にぬれたるに」
はな‐の‐した【鼻の下】
①鼻と口との間。
②口。また、食べて行くこと。生計。
⇒鼻の下が長い
⇒鼻の下が干上がる
⇒鼻の下の建立
⇒鼻の下を伸ばす
はな‐の‐さ【鼻の差】🔗⭐🔉
はな‐の‐さ【鼻の差】
競馬で、ゴールでの先後が鼻先だけの僅差の勝負。転じて、きわめてわずかの差。「―で逃げ切る」
はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】🔗⭐🔉
はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
①鼻の先端。「ふふんと―で笑う」
②目の前。目前のこと。申楽談儀「なほ―を守り」
③(→)「鼻の先智恵」に同じ。
⇒はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】
はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】‥ヱ🔗⭐🔉
はなのさき‐ぢえ【鼻の先智恵】‥ヱ
目の前のことにとらわれた浅はかな考え。思慮に乏しい軽率な考え。好色一代女4「惣じて母の親、―にて」
⇒はな‐の‐さき【鼻の先・鼻の端】
はな‐の‐した【鼻の下】🔗⭐🔉
はな‐の‐した【鼻の下】
①鼻と口との間。
②口。また、食べて行くこと。生計。
⇒鼻の下が長い
⇒鼻の下が干上がる
⇒鼻の下の建立
⇒鼻の下を伸ばす
○鼻の下が長いはなのしたがながい
女にあまい。女色に迷いやすい。鼻下長。尾崎紅葉、東西短慮之刃「然う言つたらば鼻の下の長い亭主殿の事」
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
○鼻の下が干上がるはなのしたがひあがる
生活の道を失う。口が干上がる。
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
○鼻の下の建立はなのしたのこんりゅう
社寺が寄進を募るのは、実は神官や僧侶自身の生計のためであること。
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
○鼻の下が長いはなのしたがながい🔗⭐🔉
○鼻の下が長いはなのしたがながい
女にあまい。女色に迷いやすい。鼻下長。尾崎紅葉、東西短慮之刃「然う言つたらば鼻の下の長い亭主殿の事」
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
○鼻の下が干上がるはなのしたがひあがる🔗⭐🔉
○鼻の下が干上がるはなのしたがひあがる
生活の道を失う。口が干上がる。
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
○鼻の下の建立はなのしたのこんりゅう🔗⭐🔉
○鼻の下の建立はなのしたのこんりゅう
社寺が寄進を募るのは、実は神官や僧侶自身の生計のためであること。
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
はな‐の‐したひも【花の下紐】
花のつぼみを下紐にたとえていう語。花の紐。新古今和歌集春「ふして思ひおきて詠ながむる春雨に―いかでとくらむ」
はな‐の‐したぶし【花の下臥し】
花の下陰に寝ること。桜の花の下に寝ること。
○鼻の下を伸ばすはなのしたをのばす🔗⭐🔉
○鼻の下を伸ばすはなのしたをのばす
女にあまい様子をする。女色に迷っている様子にいう。鼻の下を長くする。
⇒はな‐の‐した【鼻の下】
はな‐の‐しまき【花のしまき】
花を吹きまくる風。花を吹き散らす風。夫木和歌抄4「―の波高く見ゆ」
はな‐の‐じょうざ【花の定座】‥ヂヤウ‥
俳諧の1巻中、花をよみこむべきところ。百韻では初折・二の折・三の折は裏の13句目、名残の裏の7句目。歌仙では初裏の11句目、名残の裏の5句目。花の座。
はな‐の‐しょうじ【鼻の障子】‥シヤウ‥
鼻中隔びちゅうかくのこと。
はな‐の‐すがた【花の姿】
①花のありさま。花の様子。〈[季]春〉。古今和歌集雑体「―ぞ見えかくれする」
②花のように美しい姿。拾玉集1「―もしぼまざるらむ」
はな‐の‐そで【花の袖】
①桜色に染めた袖。花染めの袖。
②美しい袖。特に、花見に着る女の晴着の袖。〈[季]春〉
③花を衣の袖にたとえていう語。
はな‐の‐たもと【花の袂】
①はなやかな衣服。古今和歌集哀傷「みな人は―になりぬなり」
②花染めの袂。御堂関白集「―もただならぬかな」
③花を袂に見立てていう語。〈[季]春〉。拾遺和歌集秋「をみなへし―ぞ露けかりける」
はな‐の‐たより【花の便り】
①花が咲いたついで。花のおり。拾遺和歌集春「問ふ人もあらじと思ひし山里に―に人め見るかな」
②花が咲いた知らせ。花だより。
はな‐の‐つゆ【花の露】
①花の上におく露。
②薔薇の花を蒸留してつくった芳香ある水。薔薇水。(和訓栞)
③江戸時代、女性用の上等の鬢付油びんつけあぶらの名。のち、化粧水の名にも使われた。好色一代男3「鼈甲のさし櫛、―といふ物もしりて」
はな‐の‐てら【花の寺】
勝持寺しょうじじの俗称。
はな‐の‐とう【花の塔】‥タフ
京阪地方で、4月8日つつじおよび新花を竿の先につけて家々に立てるもの。〈[季]春〉
はな‐の‐とう【花の頭】
東海・近畿地方の神社で行われる豊年を祈る祭。頭屋から花を出して飾る予祝あるいは年占の行事がある。特に、旧暦4月8日(現在は5月8日)熱田神宮で行われる「花の撓とう」は名高い。
はな‐の‐ときわ【花の常磐】‥トキハ
花が永遠に美しく咲いていること。後撰和歌集春「―もありとみるべく」
はな‐の‐とざし【花の扃】
咲きこめた花をとざしにたとえていう語。花に囲まれた家。はなのとぼそ。
はな‐の‐とぼそ【花の枢】
(→)「はなのとざし」に同じ。
はな‐の‐なみ【花の波】
①花の散りうかぶ波。
②花のたくさん咲いているさまを波に見立てていう語。
はな‐の‐はる【花の春】
①花の咲く春。
②新年の美称。「薦こもを着て誰人たれびといます―」(芭蕉)
はな‐の‐ひも【花の紐】
(→)「花の下紐」に同じ。古今和歌集秋「百草ももくさの―とく秋の野に」
はな‐の‐ふすま【花の衾】
花が身に降りかかるのを夜具に見立てていう語。山家集「―を着する春風」
はな‐の‐ふぶき【花の吹雪】
花の乱れ散るさまを吹雪に見立てていう語。はなふぶき。
はな‐の‐ふぼ【花の父母】
雨露が草木をうるおし養うのを、父母に見立てていう語。はなのぶも。和漢朗詠集「養ひ得てはおのづから―たり」
はな‐の‐ぼうし【花の帽子】
花色のかぶりもの。僧尼が用いる。浄瑠璃、五十年忌歌念仏「年忌の手向草―に修行の笠」
はな‐の‐まく【花の幕】
花見の宴に張りまわす幕。花見幕。〈[季]春〉
はな‐の‐まる【花の丸】
丸く図案化した花模様。
はな‐のみ【花蚤】
ハナノミ科の甲虫の総称。種類が多く体長約3〜10ミリメートル、平滑ビロード様で黒色・白色などの斑点があるものも多い。花に集まり、後肢ではねる。幼虫は朽木や草の茎などの中にすむ。
ハナノミ
撮影:海野和男
はな‐の‐みやこ【花の都】
都の美称。繁華なみやこ。また、花の盛りの都。源氏物語須磨「―を立ち返り見よ」。後拾遺和歌集春「にほふらむ―のさびしくて」
はな‐の‐もと【花の下・花の本】
①花の咲いている木の下。後撰和歌集春「鶯の鳴きつる声にさそはれて―にぞ我は来にける」
②室町・江戸時代、連歌・俳諧の宗匠の称号。花の下で行われた連歌の権威者が次第に公認され、一時代に一人を限り朝廷から許されるようになった。
③名誉ある第一人者。甲陽軍鑑6「両大将を弓矢の―に申す」
はな‐の‐やど【花の宿】
花のたくさん咲いている家。花のある宿所。〈[季]春〉。新古今和歌集春「思ふどちそこともしらず行き暮れぬ―かせ野辺の鶯」
はな‐の‐ゆき【花の雪】
①白く咲いた花を雪に見立てていう語。
②香の一つ。質は伽羅きゃら。
はな‐の‐よっか【花の四日】
(岡山県地方で)3月4日のこと。この日に山遊びをする。→花散らし
はな‐のれん【花暖簾】
あざやかな色を取り合わせて花模様を朧染おぼろぞめにした暖簾。芝居茶屋・引手茶屋などに多い。
はな‐の‐みやこ【花の都】
都の美称。繁華なみやこ。また、花の盛りの都。源氏物語須磨「―を立ち返り見よ」。後拾遺和歌集春「にほふらむ―のさびしくて」
はな‐の‐もと【花の下・花の本】
①花の咲いている木の下。後撰和歌集春「鶯の鳴きつる声にさそはれて―にぞ我は来にける」
②室町・江戸時代、連歌・俳諧の宗匠の称号。花の下で行われた連歌の権威者が次第に公認され、一時代に一人を限り朝廷から許されるようになった。
③名誉ある第一人者。甲陽軍鑑6「両大将を弓矢の―に申す」
はな‐の‐やど【花の宿】
花のたくさん咲いている家。花のある宿所。〈[季]春〉。新古今和歌集春「思ふどちそこともしらず行き暮れぬ―かせ野辺の鶯」
はな‐の‐ゆき【花の雪】
①白く咲いた花を雪に見立てていう語。
②香の一つ。質は伽羅きゃら。
はな‐の‐よっか【花の四日】
(岡山県地方で)3月4日のこと。この日に山遊びをする。→花散らし
はな‐のれん【花暖簾】
あざやかな色を取り合わせて花模様を朧染おぼろぞめにした暖簾。芝居茶屋・引手茶屋などに多い。
はな‐の‐しょうじ【鼻の障子】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
はな‐の‐しょうじ【鼻の障子】‥シヤウ‥
鼻中隔びちゅうかくのこと。
はな‐はな‐あそび【鼻鼻遊び】🔗⭐🔉
はな‐はな‐あそび【鼻鼻遊び】
児童の遊戯の一つ。向き合った二人が互いに鼻頭に指を当てていて、一方が「鼻、鼻、目」といって目を指すと、他方は違った所、口とか耳とかを指し、相手と同じ場所を指したら負けとなる。
○鼻びしびしにはなびしびしに🔗⭐🔉
○鼻びしびしにはなびしびしに
鼻がつまってぐすぐす音をたてるさま。水っぱなをすすりあげているさま。万葉集5「咳しわぶかひ―」
⇒はな【鼻】
はな‐ひせ【鼻塞】
鼻汁によって鼻のつまること。〈倭名類聚鈔3〉
はなび‐せんこう【花火線香】‥カウ
(→)線香花火に同じ。〈[季]夏〉
⇒はな‐び【花火・煙火】
はな‐びと【花人】
(→)桜人さくらびと1に同じ。〈[季]春〉
はな‐びら【花弁】
①花弁かべん。特に、桜の花弁。〈[季]春〉。栄華物語音楽「―やはらかにして」。「―が散る」
②花弁餅はなびらもちの略。餅または団子の一種で花弁の形をしたもの。〈日葡辞書〉
⇒はなびら‐だからがい【花弁宝貝】
⇒はなびら‐もち【花弁餅・葩餅】
⇒はなびら‐ゆき【花弁雪】
はなびら‐だからがい【花弁宝貝】‥ガヒ
タカラガイ科の巻貝。殻は楕円形で、殻長2センチメートル。背側は淡黄色で、橙色の細い環状の紋がある。房総半島以南に広く分布し、潮間帯の岩礁・サンゴ礁にごく普通。ハナビラダカラ。
⇒はな‐びら【花弁】
はなびら‐もち【花弁餅・葩餅】
餅または団子の一種で花弁の形をしたもの。特に、薄い円形の求肥ぎゅうひを二つ折りにした間に、牛蒡ごぼうの蜜漬、白味噌、小豆あずきの汁で染めた菱形の求肥を挟んだものが著名で、茶道の初釜はつがまに用いる。→御焼餅おやきかちん。
⇒はな‐びら【花弁】
はなびら‐ゆき【花弁雪】
花弁の形をした大片の雪。〈日葡辞書〉
⇒はな‐びら【花弁】
はなひり‐の‐き【嚏の木】
(「はなひり」は「くしゃみ」の意)ツツジ科の落葉低木。山地に生え高さ2メートル余。葉はやや厚く長楕円形、乾燥粉末は鼻を刺激する。初夏、淡緑色壺状の花を下垂。有毒植物。葉を粉にしてうじを殺すのに用い、また家畜用の殺虫剤とする。
はな・ひる【嚏る】
〔自上一〕
くしゃみをする。徒然草「―・ひ給はんと思へば」
はな・ふ【嚏ふ】
〔自上二〕
「はなひる」の古い活用。万葉集11「眉根まよねかき―・ひ紐解け待つらむか」。琴歌譜「蜻蛉あきつはなふく、―・ふとも、我あが愛者はしものに逢はずはやまじ」
はな‐ぶえ【鼻笛】
①鼻で笛を吹くこと。また、そのわざをして銭を乞う乞食。
②呼子よぶこの笛。
③鼻息で奏する笛。筒状のものと器状のものとがあり、また、縦笛と横笛とがある。主にオセアニア・東南アジアに分布。ノーズ‐フルート。
鼻笛
⇒鼻笛を吹く
⇒鼻笛を吹く
はな‐ぺちゃ【鼻ぺちゃ】🔗⭐🔉
はな‐ぺちゃ【鼻ぺちゃ】
①鼻の低いこと。
②面目をつぶされること。
はな‐まがり【鼻曲り】🔗⭐🔉
はな‐まがり【鼻曲り】
①鼻すじがまがっていること。
②(→)「つむじまがり」に同じ。
③「鮭さけ」参照。
はな‐まじろぎ【鼻まじろぎ】🔗⭐🔉
はな‐まじろぎ【鼻まじろぎ】
ふふんと鼻を微動させること。心服しないさまにいう。源氏物語少女「下には―をしつつ追従し」
はな‐みぞ【鼻溝】🔗⭐🔉
はな‐みぞ【鼻溝】
鼻の下から上唇の上にかけて、中央のややくぼんでいる所。人中にんちゅう。
はな‐みね【鼻茎・鼻梁】🔗⭐🔉
はな‐みね【鼻茎・鼻梁】
(→)「はなすじ」に同じ。多く牛馬にいう。〈倭名類聚鈔11〉
はな‐むけ【鼻向け】🔗⭐🔉
はな‐むけ【鼻向け】
その方に鼻を向けること。匂いを嗅ぐために、その方向に鼻を向けること。
⇒鼻向けもならぬ
○鼻向けもならぬはなむけもならぬ🔗⭐🔉
○鼻向けもならぬはなむけもならぬ
臭くてたまらないさまにいう。転じて、見るにたえない。鼻持ちならぬ。
⇒はな‐むけ【鼻向け】
はな‐むこ【花婿・花壻・花聟】
結婚したばかりのむこ。新郎。↔花嫁
はなむし‐るい【花虫類】
⇒かちゅうるい
はな‐むしろ【花蓆・花筵】
①(→)「はなござ」に同じ。
②花見の宴に使う蓆。転じて、花見の宴。〈[季]春〉
③草花などの一面に咲き揃ったさま、また、花びらなどの一面に散り敷いているさまを筵に見立てていう語。
はな‐むすび【花結び】
①調度・衣裳などの飾りにするため、糸をいろいろの花の形に結ぶこと。梅結び・菊結びなど種々ある。また、その結んだもの。また、それを業とする人。
②草木の花の名をくじびきにし、それを題として歌をよみ、また、男女の名になぞらえ縁結びのようにする女子の遊戯。
はな‐むすめ【花娘】
①花のように美しい年ごろのむすめ。
②(佐賀地方で)早乙女さおとめをいう。
はな‐め【花芽】
⇒かが
はな‐めがね【鼻眼鏡】
①耳にかけるつるがなく、鼻筋を挟んで支えるめがね。
②めがねを鼻先にずり落としてかけること。
はな‐め・く【花めく】
〔自四〕
①はなやかに見える。花やぐ。為忠百首「―・きつきむ賀茂の御祭」
②時めく。時節にあって栄える。唐物語「時にあひて―・かせ給ふ后おはしましけり」
はな‐めがね【鼻眼鏡】🔗⭐🔉
はな‐めがね【鼻眼鏡】
①耳にかけるつるがなく、鼻筋を挟んで支えるめがね。
②めがねを鼻先にずり落としてかけること。
○鼻も動かさずはなもうごかさず🔗⭐🔉
○鼻も動かさずはなもうごかさず
取りすました顔つきの形容。傾城禁短気「―に手のよいぬけ句を仰せらるる」
⇒はな【鼻】
はな‐もうせん【花毛氈】
花模様を織り出した美しい毛氈。花氈。
はな‐もじ【花文字】
西洋の大文字で、飾った字体のもの。かざりもじ。装飾文字。
はな‐もち【花餅】
①笹餅の別称。
②春、花の頃に奈良県吉野で売る、細い竹串にさした餅。御福おふく。
⇒はなもち‐の‐き【花餅の木】
はなもち‐ならぬ【鼻持ちならぬ】
臭気が堪えきれないほど甚だしい。転じて、言動が嫌みで見聞きするに堪えない。黒岩涙香、婚姻「いづれより来るともなくいと悪しき臭気あり。―ばかりなり」。「―奴」
はなもち‐の‐き【花餅の木】
小正月の餅花をつける木。所によりマツ・ミズキなどを使う。→生業木なりわいぎ
⇒はな‐もち【花餅】
はな‐もつやく【花没薬】
コックス‐ラッカと称する虫が樹木を螫さすために生じる一種の樹脂。熱帯アジア産。染料および臙脂えんじ製造に使用。
はな‐もと【鼻許・鼻元】
①鼻のつけ根。
②手近い所。てもと。
⇒はなもと‐じあん【鼻元思案】
はなもと‐じあん【鼻元思案】
あさはかな考え。思いつき。鼻元料簡。
⇒はな‐もと【鼻許・鼻元】
はな‐もとゆい【花元結】‥ユヒ
美しく彩色したもとゆい。
はな‐もの【花物】
①はなやかなもの。はなやかでもろくはかないもの。万葉集12「しらかつく木綿ゆうは―」
②生花・園芸などで、花を主として観賞するもの。→実物みもの→葉物はもの
はな‐もと【鼻許・鼻元】🔗⭐🔉
はな‐もと【鼻許・鼻元】
①鼻のつけ根。
②手近い所。てもと。
⇒はなもと‐じあん【鼻元思案】
はなもと‐じあん【鼻元思案】🔗⭐🔉
はなもと‐じあん【鼻元思案】
あさはかな考え。思いつき。鼻元料簡。
⇒はな‐もと【鼻許・鼻元】
○鼻を明かすはなをあかす🔗⭐🔉
○鼻を明かすはなをあかす
相手がいい気になっているすきにだしぬいて、あっと言わせる。
⇒はな【鼻】
○鼻を蠢かすはなをうごめかす🔗⭐🔉
○鼻を蠢かすはなをうごめかす
自慢する。得意がる。
⇒はな【鼻】
○鼻を折るはなをおる🔗⭐🔉
○鼻を折るはなをおる
相手の慢心をくじく。恥をかかせる。鼻柱を折る。鼻をくじく。
⇒はな【鼻】
○鼻を欠くはなをかく🔗⭐🔉
○鼻を欠くはなをかく
ひどく損をする。得るところより失うところが多い。
⇒はな【鼻】
○鼻を挫くはなをくじく🔗⭐🔉
○鼻を高くするはなをたかくする🔗⭐🔉
○鼻を高くするはなをたかくする
①自慢する。誇る。
②面目を施す。名誉をあげる。
⇒はな【鼻】
○鼻を突くはなをつく🔗⭐🔉
○鼻を抓まれても分からないはなをつままれてもわからない🔗⭐🔉
○鼻を抓まれても分からないはなをつままれてもわからない
まっくらで何も見えないことのたとえ。
⇒はな【鼻】
○鼻を鳴らすはなをならす🔗⭐🔉
○鼻を鳴らすはなをならす
甘え声を出す。甘える。また、嘲笑したり不満を表したりする。
⇒はな【鼻】
○鼻をひるはなをひる🔗⭐🔉
○鼻をひるはなをひる
くしゃみをする。はなひる。
⇒はな【鼻】
び‐えん【鼻炎】🔗⭐🔉
び‐えん【鼻炎】
鼻腔粘膜の炎症。急性のものは感冒によることが多く、鼻風邪はなかぜといわれ、くしゃみ・鼻づまり・鼻水などを伴う。慢性には肥厚性と萎縮いしゅく性とがある。鼻カタル。
び‐おん【鼻音】🔗⭐🔉
び‐おん【鼻音】
〔言〕(nasal)鼻腔の共鳴を伴う音声。普通、口腔内の調音器官が閉鎖を形成し、声を伴った呼気が咽頭からすぐ鼻腔を通じて流出する場合に生ずる子音。〔m〕〔n〕〔ŋ〕の類。↔口音
び‐カタル【鼻カタル】🔗⭐🔉
び‐カタル【鼻カタル】
(→)鼻炎に同じ。
びか‐ちょう【鼻下長】‥チヤウ🔗⭐🔉
びか‐ちょう【鼻下長】‥チヤウ
(鼻の下の長い者の意)女にあまいこと。また、そういう人。女ずき。
○火が付くひがつく
①燃え出す。引火する。
②騒ぎのきっかけができる。騒ぎや争いが起こる。「紛争の―」
⇒ひ【火】
び‐きょう【鼻鏡】‥キヤウ🔗⭐🔉
び‐きょう【鼻鏡】‥キヤウ
鼻孔内を診察するのに用いる鏡付筒形の器具。
び‐くう【鼻腔】🔗⭐🔉
び‐くう【鼻腔】
ビコウの慣用読み。医学でいう。
び‐こう【鼻口】🔗⭐🔉
び‐こう【鼻口】
①鼻と口。
②鼻のあなの入口。
び‐こう【鼻孔】🔗⭐🔉
び‐こう【鼻孔】
鼻のあな。
び‐こう【鼻高】‥カウ🔗⭐🔉
び‐こう【鼻高】‥カウ
鼻高履の略。〈日葡辞書〉
⇒びこう‐ぐつ【鼻高沓】
⇒びこう‐り【鼻高履】
び‐こう【鼻腔】‥カウ🔗⭐🔉
び‐こう【鼻腔】‥カウ
鼻の内腔。気道の始端部に当たり、嗅覚器がある。肺に流入する空気を温め、同時に適当な湿度を与える。医学ではビクウという。
[漢]鼻🔗⭐🔉
鼻 字形
筆順
〔鼻(
)部0画/14画/教育/4101・4921〕
[
] 字形
〔鼻(
)部0画/14画〕
〔音〕ビ(呉)
〔訓〕はな
[意味]
①顔の中央部にある、呼吸・嗅覚きゅうかく器官。はな。「鼻孔・鼻梁びりょう・酸鼻・耳鼻科・鼻濁音」
②物事のはじめ。「鼻祖」▶はなが顔の先端につき出ていることから。
[解字]
形声。「自」(=はなの形)+音符「
」。
[下ツキ
阿鼻叫喚・酸鼻・耳鼻・突鼻・隆鼻術・犢鼻褌ふんどし
筆順
〔鼻(
)部0画/14画/教育/4101・4921〕
[
] 字形
〔鼻(
)部0画/14画〕
〔音〕ビ(呉)
〔訓〕はな
[意味]
①顔の中央部にある、呼吸・嗅覚きゅうかく器官。はな。「鼻孔・鼻梁びりょう・酸鼻・耳鼻科・鼻濁音」
②物事のはじめ。「鼻祖」▶はなが顔の先端につき出ていることから。
[解字]
形声。「自」(=はなの形)+音符「
」。
[下ツキ
阿鼻叫喚・酸鼻・耳鼻・突鼻・隆鼻術・犢鼻褌ふんどし
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