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あずち‐がた【形】(あづち‥)🔗🔉

あずち‐がた【形】(あづち‥) 上が狭く底面が広い台形になっている形。また、そのもの。

かた【形・型】🔗🔉

かた【形・型】 (形)物体が平面または空間を占めている有様。 1 外見に現われた様子やかたち。*書紀‐雄略四年八月・歌謡「汝(な)が柯(カタ)は置かむ蜻蛉島大和(あきづしまやまと)」*落窪‐三「白銀を筆のかたに作りて」 2 原物に似せて作ったもの。絵画や彫刻。*古今‐二九三「御屏風に竜田川にもみぢながれたるかたをかけりけるを」 3 図面。地図。また、模様。*書紀‐天武一〇年八月(北野本訓)「多禰嶋に使人等を遣して、多禰国の図(カタ)を貢る」 4 前に物事のあったことを示すしるし。あとに残されたしるし。あとかた。形跡。また、あとに残す記念。かたみ。*源氏‐須磨「所せく集ひ馬・車の、かたもなくさびしきに」 5 占いの時に現われるしるし。うらかた。*万葉‐三四八八「告(の)らぬ妹が名可多(カタ)に出でむかも」 6 銭の面で、文字のあるほう。⇔縵面(なめ)。 7 借りた金が返せない場合の保証として相手に渡す約束をした物。抵当。担保。「カメラをかたに金を借りる」 8 ある物事が存在する証拠や理由となるもの。根拠。 (型)いろいろな形をつくるもとになるもの。また、いろいろなものから抽象される形態。 1 金属や土などを詰め込んで、ある形につくり出すための器。また、模様を彫り抜いて布帛に当て捺染(なっせん)するのに用いる紙や、衣服、履物などの形を書いて切った紙。鋳型や型紙。比喩的に、ある部類のものを制約する枠。*拾遺‐四九八「したうづのかたをとりにおこせて侍りければ」 2 伝統的な形式や制度。習慣となっているやり方。→かたの如し・かたのよう。「古い型を破る」*殿暦‐長治二年正月二五日「大間を巻時、板敷に置押巻、それがかたそ、よくは巻るるなり」 3 実質が伴わない、名前や形式だけのもの。→かたばかり。*伎・傾城壬生大念仏‐坂田藤十郎「玉柏(たまがしは)をかたにして、道芝(みちしば)との戯(たはふ)れ、更に狂言めかず」 4 芸能、武道、スポーツなどで、規範となる様式。芸能では、演出、演技などの伝統的な表現様式。武道、スポーツでは攻撃、防御の典型的な場合の適切な対応の様式。「柔道の型」 5 ある種のものに共通する特徴をよく表わしている性質、形態、やり方。典型。タイプ。「血液の型」「ある型の人間」「新しい型の自動車」 6 あるきまった大きさや形。サイズやかっこう。「型が小さくて窮屈だ」 ●形が無(な)い 1 あとかたがない。見る影がない。*源氏‐蓬生「かたもなく荒れたる家の、木立しげく」 2 実際に存在しない。根拠がない。 ●型に=嵌(は)まる[=入(い)る] 1 昔からのしきたりなどにあてはまる。 2 個性や独創性がなく、ありふれたありさまになる。マンネリズムにおちいる。 ●型に嵌(は)める 一定の形にしてしまう。そのものの個性や独創性を認めないで、すべてを同じようなありさまのものにする。 ●型の如(ごと)し 形式の通りである。慣例に従っている。普通、ひととおりである。形式だけ、典型的などの意を含む場合もある。*平家‐二「かたのごとくの仏事を営み」 ●型の=様(よう)[=如(ごと)] 形式通り。慣例通り。*宇津保‐国譲下「かたのやうなる女ごもあり」 ●形ばかり ⇒親見出し ●形を見(み)る 釣用語。(目的の)魚を釣りあげることをいう。

●形が無(な)い🔗🔉

●形が無(な)い 1 あとかたがない。見る影がない。*源氏‐蓬生「かたもなく荒れたる家の、木立しげく」 2 実際に存在しない。根拠がない。 ●型に=嵌(は)まる[=入(い)る] 1 昔からのしきたりなどにあてはまる。 2 個性や独創性がなく、ありふれたありさまになる。マンネリズムにおちいる。 ●型に嵌(は)める 一定の形にしてしまう。そのものの個性や独創性を認めないで、すべてを同じようなありさまのものにする。 ●型の如(ごと)し 形式の通りである。慣例に従っている。普通、ひととおりである。形式だけ、典型的などの意を含む場合もある。*平家‐二「かたのごとくの仏事を営み」 ●型の=様(よう)[=如(ごと)] 形式通り。慣例通り。*宇津保‐国譲下「かたのやうなる女ごもあり」 ●形ばかり ⇒親見出し ●形を見(み)る 釣用語。(目的の)魚を釣りあげることをいう。 かた【肩】 1 腕とからだとが続く関節の上部。「肩にかつぐ」*万葉‐三二八八(或本歌)「ゆふだすき肩にとりかけ」 2 獣の前脚、鳥の翼の、からだにつながっている関節の上の部分。*宇治拾遺‐三・七「虎、右の前足をもて、鰐の頭につめをうちたて〈略〉かたに打ちかけて」 3 衣服の、肩に当たる部分。*万葉‐一二六五「今年ゆく新島守が麻衣肩(かた)のまよひは誰かとり見む」 4 器物や山、道などで、人体の1に相当する部分。 山頂から少し下がった所で、1のように平らになった所。鉱山で、鉱脈または鉱層の傾斜に従い、上部にある部分。魚網の浮標を付ける部分。物の上部の右側。「余白の肩に番号を入れる」 5 和船で帆柱の立つ中央部(腰当船梁=こしあてふなばり)の横幅をいう。船体のほぼ最大幅にあたり、船体寸法の基準となる。肩幅。 6 物事のはじめ。最初。当初。 7 物をかつぐ力。また、物を投げる力。「肩を貸す」「肩がいい」 8 かついでいる荷物。また、その負担。責任。*神皇正統記‐下「万民の肩もやすまりぬ」 9 助力。ひいき。味方。「肩を持つ」*蒙求抄‐八「武帝は賈皇后を廃せうとせられたれども、荀勗等がかたをして廃せられぬやうにしたぞ」 10 (倶生神(ぐしょうじん)が肩に宿っていて運命を支配するという華厳経、十王経などの俗信から)運。運命。→肩が良い1・肩が悪い1。 11 囲碁で、一個の石に対する盤の中央寄りの斜めの位置。 12 「かたぎぬ(肩衣)」の略。 〔接尾〕駕籠(かご)などをかつぐ人数を数えるのに用いる。多く連濁で「がた」となる。*浮・好色二代男‐二「畳よりすぐに三枚肩に乗うつれば」 ●肩が怒(いか)る 1 (肩が上がってかどばったさまになる意から)得意な気持になる。肩身が広くなる。肩身が怒る。 2 肩がかどばっている。怒り肩になっている。肩が張る。 ●肩が凝(こ)る 1 肩の筋肉が堅くなって、重苦しくなる。肩が張る。肩がつかえる。 2 負担が重く、重圧感を感じる。骨が折れる。肩が張る。「そんな話は肩が凝るよ」 ●肩が閊(つか)える =かた(肩)が凝る1 ●肩が張(は)る 1 =かた(肩)2が怒る 2 =かた(肩)が凝る1、2 ●肩が良(よ)い 1 (人間の運命を左右する倶生神は肩に宿っているという俗説から)運がよい。 2 物を投げる能力がある。特に野球などで遠くまで投球する力があることにいう。 ●肩が悪(わる)い 1 運が悪い。 2 物を投げる能力に劣っている。 ●肩す 駕籠舁(かごかき)がにない棒を息杖で支えて、肩を休めたり、駕籠をもう一方の肩に移しかえる。*浄・寿の門松‐中「跡へ戻るは雲の足、先へ急ぐは駕(かご)の足、せめてかたしてとめもせず」 ●肩で息(いき)を=する[=切る・継ぐ] 肩を上下に動かして苦しそうに呼吸する。 ●肩で風(かぜ)を=切(き)る[=散らす] 肩をそばだてて大威張りで歩く。威風を示したり、権勢を誇ったりするさまにいう。 ●肩の荷が下りる 責任や負担がなくなる。 ●肩を=怒(いか)らす[=そびやかす] 肩を高く立てて、威勢を示す。高ぶった態度をとるさまにいう。 ●肩を入(い)れる 1 衣類から肩の部分を出していたのを入れる。肌脱ぎになっていたのが着物を着る。 2 になうために、その物の下へ肩をあてる。転じて、加勢する。味方する。肩を持つ。 ●肩を落(お)とす 力が抜け肩が垂れ下がったようになる。気力を失ったり落胆したりするさまなどにいう。 ●肩を貸(か)す 物をかつぐ手助けをする。転じて、援助や手助けをする。 ●肩を越(こ)す 1 肩の上を通る。 2 上の地位に立つ。威勢をしのぐ。*浮・御前義経記‐二「前銀渡しての女郎買ひ凡そ三がの津に肩越す者もあらじと」 3 限度を越える。*伎・傾城暁の鐘‐上「此様にかたこした恋は」 4 度が過ぎて閉口する。浮・傾城歌三味線‐三「新兵衛是には肩こして、義理詰に成って、いやがならず」 ●肩を裾(すそ)に結ぶ 1 着物などを肩と裾とを取りちがえて着る。 2 なりふりかまわず働く。妻が夫のためにかいがいしくふるまうさまなどにいう。 ●肩を窄(すぼ・つぼ)める 肩をちぢめる。寒さを感じたり、おそれ入ったり、肩身がせまく思ったりするさまにいう。 ●肩を並(なら)べる 1 並んで立つ。並んで歩く。また、物など同じ場所に並ぶ。 2 対等の位置に立つ。同じような勢いや力をもつ。*宇津保‐菊の宴「あまくだれるかとみえし人にかたをならべ、かみに見し人をしもにみて」 ●肩を抜(ぬ)く になっているものを、肩からおろす。転じて、担当したことから離れる。責任のある立場から抜ける。手を引く。 ●肩を脱(ぬ)ぐ 1 肩の部分を着物の外へ出す。上半身だけ着物を脱ぐ。肌脱ぎになる。 2 決心して他のために力を貸す。一肌ぬぐ。 ●肩を張(は)る 肩をそびやかして威勢のよい様子をする。 ●肩を持(も)つ 味方をする。ひいきする。肩を入れる。*浄・夏祭浪花鑑‐八「邪魔仕やるのは徳兵衛が肩(カタ)持つ心かササササどふじゃどふじゃ」 ●肩を焼(や)く 鹿の肩骨を焼いて占いをする。肩焼きをする。古代の占いの一方法。→肩焼き・肩抜きの占(うら)

●形ばかり🔗🔉

●形ばかり ⇒親見出し ●形を見(み)る 釣用語。(目的の)魚を釣りあげることをいう。 かた【肩】 1 腕とからだとが続く関節の上部。「肩にかつぐ」*万葉‐三二八八(或本歌)「ゆふだすき肩にとりかけ」 2 獣の前脚、鳥の翼の、からだにつながっている関節の上の部分。*宇治拾遺‐三・七「虎、右の前足をもて、鰐の頭につめをうちたて〈略〉かたに打ちかけて」 3 衣服の、肩に当たる部分。*万葉‐一二六五「今年ゆく新島守が麻衣肩(かた)のまよひは誰かとり見む」 4 器物や山、道などで、人体の1に相当する部分。 山頂から少し下がった所で、1のように平らになった所。鉱山で、鉱脈または鉱層の傾斜に従い、上部にある部分。魚網の浮標を付ける部分。物の上部の右側。「余白の肩に番号を入れる」 5 和船で帆柱の立つ中央部(腰当船梁=こしあてふなばり)の横幅をいう。船体のほぼ最大幅にあたり、船体寸法の基準となる。肩幅。 6 物事のはじめ。最初。当初。 7 物をかつぐ力。また、物を投げる力。「肩を貸す」「肩がいい」 8 かついでいる荷物。また、その負担。責任。*神皇正統記‐下「万民の肩もやすまりぬ」 9 助力。ひいき。味方。「肩を持つ」*蒙求抄‐八「武帝は賈皇后を廃せうとせられたれども、荀勗等がかたをして廃せられぬやうにしたぞ」 10 (倶生神(ぐしょうじん)が肩に宿っていて運命を支配するという華厳経、十王経などの俗信から)運。運命。→肩が良い1・肩が悪い1。 11 囲碁で、一個の石に対する盤の中央寄りの斜めの位置。 12 「かたぎぬ(肩衣)」の略。 〔接尾〕駕籠(かご)などをかつぐ人数を数えるのに用いる。多く連濁で「がた」となる。*浮・好色二代男‐二「畳よりすぐに三枚肩に乗うつれば」 ●肩が怒(いか)る 1 (肩が上がってかどばったさまになる意から)得意な気持になる。肩身が広くなる。肩身が怒る。 2 肩がかどばっている。怒り肩になっている。肩が張る。 ●肩が凝(こ)る 1 肩の筋肉が堅くなって、重苦しくなる。肩が張る。肩がつかえる。 2 負担が重く、重圧感を感じる。骨が折れる。肩が張る。「そんな話は肩が凝るよ」 ●肩が閊(つか)える =かた(肩)が凝る1 ●肩が張(は)る 1 =かた(肩)2が怒る 2 =かた(肩)が凝る1、2 ●肩が良(よ)い 1 (人間の運命を左右する倶生神は肩に宿っているという俗説から)運がよい。 2 物を投げる能力がある。特に野球などで遠くまで投球する力があることにいう。 ●肩が悪(わる)い 1 運が悪い。 2 物を投げる能力に劣っている。 ●肩す 駕籠舁(かごかき)がにない棒を息杖で支えて、肩を休めたり、駕籠をもう一方の肩に移しかえる。*浄・寿の門松‐中「跡へ戻るは雲の足、先へ急ぐは駕(かご)の足、せめてかたしてとめもせず」 ●肩で息(いき)を=する[=切る・継ぐ] 肩を上下に動かして苦しそうに呼吸する。 ●肩で風(かぜ)を=切(き)る[=散らす] 肩をそばだてて大威張りで歩く。威風を示したり、権勢を誇ったりするさまにいう。 ●肩の荷が下りる 責任や負担がなくなる。 ●肩を=怒(いか)らす[=そびやかす] 肩を高く立てて、威勢を示す。高ぶった態度をとるさまにいう。 ●肩を入(い)れる 1 衣類から肩の部分を出していたのを入れる。肌脱ぎになっていたのが着物を着る。 2 になうために、その物の下へ肩をあてる。転じて、加勢する。味方する。肩を持つ。 ●肩を落(お)とす 力が抜け肩が垂れ下がったようになる。気力を失ったり落胆したりするさまなどにいう。 ●肩を貸(か)す 物をかつぐ手助けをする。転じて、援助や手助けをする。 ●肩を越(こ)す 1 肩の上を通る。 2 上の地位に立つ。威勢をしのぐ。*浮・御前義経記‐二「前銀渡しての女郎買ひ凡そ三がの津に肩越す者もあらじと」 3 限度を越える。*伎・傾城暁の鐘‐上「此様にかたこした恋は」 4 度が過ぎて閉口する。浮・傾城歌三味線‐三「新兵衛是には肩こして、義理詰に成って、いやがならず」 ●肩を裾(すそ)に結ぶ 1 着物などを肩と裾とを取りちがえて着る。 2 なりふりかまわず働く。妻が夫のためにかいがいしくふるまうさまなどにいう。 ●肩を窄(すぼ・つぼ)める 肩をちぢめる。寒さを感じたり、おそれ入ったり、肩身がせまく思ったりするさまにいう。 ●肩を並(なら)べる 1 並んで立つ。並んで歩く。また、物など同じ場所に並ぶ。 2 対等の位置に立つ。同じような勢いや力をもつ。*宇津保‐菊の宴「あまくだれるかとみえし人にかたをならべ、かみに見し人をしもにみて」 ●肩を抜(ぬ)く になっているものを、肩からおろす。転じて、担当したことから離れる。責任のある立場から抜ける。手を引く。 ●肩を脱(ぬ)ぐ 1 肩の部分を着物の外へ出す。上半身だけ着物を脱ぐ。肌脱ぎになる。 2 決心して他のために力を貸す。一肌ぬぐ。 ●肩を張(は)る 肩をそびやかして威勢のよい様子をする。 ●肩を持(も)つ 味方をする。ひいきする。肩を入れる。*浄・夏祭浪花鑑‐八「邪魔仕やるのは徳兵衛が肩(カタ)持つ心かササササどふじゃどふじゃ」 ●肩を焼(や)く 鹿の肩骨を焼いて占いをする。肩焼きをする。古代の占いの一方法。→肩焼き・肩抜きの占(うら)

●形を見(み)る🔗🔉

●形を見(み)る 釣用語。(目的の)魚を釣りあげることをいう。 かた【肩】 1 腕とからだとが続く関節の上部。「肩にかつぐ」*万葉‐三二八八(或本歌)「ゆふだすき肩にとりかけ」 2 獣の前脚、鳥の翼の、からだにつながっている関節の上の部分。*宇治拾遺‐三・七「虎、右の前足をもて、鰐の頭につめをうちたて〈略〉かたに打ちかけて」 3 衣服の、肩に当たる部分。*万葉‐一二六五「今年ゆく新島守が麻衣肩(かた)のまよひは誰かとり見む」 4 器物や山、道などで、人体の1に相当する部分。 山頂から少し下がった所で、1のように平らになった所。鉱山で、鉱脈または鉱層の傾斜に従い、上部にある部分。魚網の浮標を付ける部分。物の上部の右側。「余白の肩に番号を入れる」 5 和船で帆柱の立つ中央部(腰当船梁=こしあてふなばり)の横幅をいう。船体のほぼ最大幅にあたり、船体寸法の基準となる。肩幅。 6 物事のはじめ。最初。当初。 7 物をかつぐ力。また、物を投げる力。「肩を貸す」「肩がいい」 8 かついでいる荷物。また、その負担。責任。*神皇正統記‐下「万民の肩もやすまりぬ」 9 助力。ひいき。味方。「肩を持つ」*蒙求抄‐八「武帝は賈皇后を廃せうとせられたれども、荀勗等がかたをして廃せられぬやうにしたぞ」 10 (倶生神(ぐしょうじん)が肩に宿っていて運命を支配するという華厳経、十王経などの俗信から)運。運命。→肩が良い1・肩が悪い1。 11 囲碁で、一個の石に対する盤の中央寄りの斜めの位置。 12 「かたぎぬ(肩衣)」の略。 〔接尾〕駕籠(かご)などをかつぐ人数を数えるのに用いる。多く連濁で「がた」となる。*浮・好色二代男‐二「畳よりすぐに三枚肩に乗うつれば」 ●肩が怒(いか)る 1 (肩が上がってかどばったさまになる意から)得意な気持になる。肩身が広くなる。肩身が怒る。 2 肩がかどばっている。怒り肩になっている。肩が張る。 ●肩が凝(こ)る 1 肩の筋肉が堅くなって、重苦しくなる。肩が張る。肩がつかえる。 2 負担が重く、重圧感を感じる。骨が折れる。肩が張る。「そんな話は肩が凝るよ」 ●肩が閊(つか)える =かた(肩)が凝る1 ●肩が張(は)る 1 =かた(肩)2が怒る 2 =かた(肩)が凝る1、2 ●肩が良(よ)い 1 (人間の運命を左右する倶生神は肩に宿っているという俗説から)運がよい。 2 物を投げる能力がある。特に野球などで遠くまで投球する力があることにいう。 ●肩が悪(わる)い 1 運が悪い。 2 物を投げる能力に劣っている。 ●肩す 駕籠舁(かごかき)がにない棒を息杖で支えて、肩を休めたり、駕籠をもう一方の肩に移しかえる。*浄・寿の門松‐中「跡へ戻るは雲の足、先へ急ぐは駕(かご)の足、せめてかたしてとめもせず」 ●肩で息(いき)を=する[=切る・継ぐ] 肩を上下に動かして苦しそうに呼吸する。 ●肩で風(かぜ)を=切(き)る[=散らす] 肩をそばだてて大威張りで歩く。威風を示したり、権勢を誇ったりするさまにいう。 ●肩の荷が下りる 責任や負担がなくなる。 ●肩を=怒(いか)らす[=そびやかす] 肩を高く立てて、威勢を示す。高ぶった態度をとるさまにいう。 ●肩を入(い)れる 1 衣類から肩の部分を出していたのを入れる。肌脱ぎになっていたのが着物を着る。 2 になうために、その物の下へ肩をあてる。転じて、加勢する。味方する。肩を持つ。 ●肩を落(お)とす 力が抜け肩が垂れ下がったようになる。気力を失ったり落胆したりするさまなどにいう。 ●肩を貸(か)す 物をかつぐ手助けをする。転じて、援助や手助けをする。 ●肩を越(こ)す 1 肩の上を通る。 2 上の地位に立つ。威勢をしのぐ。*浮・御前義経記‐二「前銀渡しての女郎買ひ凡そ三がの津に肩越す者もあらじと」 3 限度を越える。*伎・傾城暁の鐘‐上「此様にかたこした恋は」 4 度が過ぎて閉口する。浮・傾城歌三味線‐三「新兵衛是には肩こして、義理詰に成って、いやがならず」 ●肩を裾(すそ)に結ぶ 1 着物などを肩と裾とを取りちがえて着る。 2 なりふりかまわず働く。妻が夫のためにかいがいしくふるまうさまなどにいう。 ●肩を窄(すぼ・つぼ)める 肩をちぢめる。寒さを感じたり、おそれ入ったり、肩身がせまく思ったりするさまにいう。 ●肩を並(なら)べる 1 並んで立つ。並んで歩く。また、物など同じ場所に並ぶ。 2 対等の位置に立つ。同じような勢いや力をもつ。*宇津保‐菊の宴「あまくだれるかとみえし人にかたをならべ、かみに見し人をしもにみて」 ●肩を抜(ぬ)く になっているものを、肩からおろす。転じて、担当したことから離れる。責任のある立場から抜ける。手を引く。 ●肩を脱(ぬ)ぐ 1 肩の部分を着物の外へ出す。上半身だけ着物を脱ぐ。肌脱ぎになる。 2 決心して他のために力を貸す。一肌ぬぐ。 ●肩を張(は)る 肩をそびやかして威勢のよい様子をする。 ●肩を持(も)つ 味方をする。ひいきする。肩を入れる。*浄・夏祭浪花鑑‐八「邪魔仕やるのは徳兵衛が肩(カタ)持つ心かササササどふじゃどふじゃ」 ●肩を焼(や)く 鹿の肩骨を焼いて占いをする。肩焼きをする。古代の占いの一方法。→肩焼き・肩抜きの占(うら)

がた【形・型】🔗🔉

がた【形・型】 〔語素〕 1 名詞に付いて、そのような形をしたものの意を表わす。「卵形」「うずまき形」など。 2 (型)主として漢語の名詞に付いて、その典型である、またはその類型であることを意味する。一見して、それとわかるような性質、様子であること。タイプ。「学者型」「英雄型」など。

かた‐ぎ【気質・容気・形】🔗🔉

かた‐ぎ【気質・容気・形】 (「かたぎ(形木)」からという) 1 風習。ならわし。また、物事のやり方や生活態度。*仮・浮世物語‐三「心だてきたなくかたぎわろく成なり」 2 顔やからだの様子。容姿や身のこなし。*甲陽軍鑑‐品二七「景虎当年十七歳になり給ふが〈略〉晴信公の御形儀に少しも違はぬと承及候」 3 性質。また、気だて。*雑俳・千枚分銅「乳をまいる時からしわいかた気にて」 4 (身分、職業、地位、年齢などを表わす名詞に付けて、接尾語のように用いる)それに応じた特有の、類型的な気風。*浮・好色一代女‐三「むかしは律気千万なるを人の女房かた気(ギ)と申侍りき」

かたけずり‐ばん【形削盤】(かたけづり‥)🔗🔉

かたけずり‐ばん【形削盤】(かたけづり‥) 平面を切削する工作機械。台盤に工作物をとりつけ、刃物を往復させて切削をする構造。シェーパー。

かた‐こう【形鋼】(‥カウ)🔗🔉

かた‐こう【形鋼】(‥カウ) 断面が複雑な形をした棒状鋼材の総称。山形鋼、I形鋼、溝形鋼、T形鋼などがある。

かたち【形・容】🔗🔉

かたち【形・容】 物体が平面または空間を占めている有様。 1 外見に現われた様子。形体。外形。*万葉‐七九四「家ならば迦多知(カタチ)はあらむを」 2 人の容貌や姿態。 人の顔の有様。顔だち。*竹取「かぐやひめかたちの世に似ずめでたき事を」人の姿。からだつき。*竹取「かぐや姫、もとのかたちに成ぬ」 3 美しい顔だち。美貌。また、その人。→かたち有り。*宇津保‐内侍督「すべてかしこに仕うまつるべき女、かたちども」 4 物事の状態や傾向。*催馬楽‐朝津「仲人(なかびと)たてて、御許の加太知(カタチ)消息し」 5 図面。また、模様。*書紀‐大化二年八月(北野本訓)「く国々の堺(さかひ)を観て、或は書(ふみにしる)し、或は図(カタチをか)いて持来て示(みせ)奉(まつ)れ」 6 実質が伴わない形式だけのこと。外面的なこと。→かたちばかり。*浮・新可笑記‐一「天理をそむき形(カタチ)も悪事をたくみ、非を利につくりなせばとて」 7 まとまった状態。整った有様。「曲がりなりにも何とか形をつける」 8 ある物事が存在する証拠、理由となるもの。根拠。*交隣須知‐四「虚誕 カタチモナイコトヲ云ニハ」 ●形有(あ)り 容貌がすぐれている。美しい顔をしている。 ●形変(か)わる 髪を剃って、僧になる。剃髪(ていはつ)する。様(さま)変わる。 ●形に影の添う如(ごと)し 物にはその影がいつもついているように、どんな場合でも離れない。影の形に従うがごとし。形影相伴う。 ●形ばかり ⇒親見出し ●形を=改(あらた)める[=正(ただ)す] 姿勢を正し、改まった態度をとる。威儀を正す。 ●形を変(か)う 出家する。剃髪する。

●形に影の添う如(ごと)し🔗🔉

●形に影の添う如(ごと)し 物にはその影がいつもついているように、どんな場合でも離れない。影の形に従うがごとし。形影相伴う。 ●形ばかり ⇒親見出し ●形を=改(あらた)める[=正(ただ)す] 姿勢を正し、改まった態度をとる。威儀を正す。 ●形を変(か)う 出家する。剃髪する。 かた‐ち【片地】 少しばかりの土地。

●形ばかり🔗🔉

●形ばかり ⇒親見出し ●形を=改(あらた)める[=正(ただ)す] 姿勢を正し、改まった態度をとる。威儀を正す。 ●形を変(か)う 出家する。剃髪する。 かた‐ち【片地】 少しばかりの土地。

●形を=改(あらた)める[=正(ただ)す]🔗🔉

●形を=改(あらた)める[=正(ただ)す] 姿勢を正し、改まった態度をとる。威儀を正す。 ●形を変(か)う 出家する。剃髪する。 かた‐ち【片地】 少しばかりの土地。

●形を変(か)う🔗🔉

●形を変(か)う 出家する。剃髪する。 かた‐ち【片地】 少しばかりの土地。

かたち‐ぞう【形族】🔗🔉

かたち‐ぞう【形族】 容貌が美しい一家、または一族。*宇津保‐蔵開下「宮はいとめでたくおはする物を。さるかたちぞうにてみこ達にさへおはすれば」

かたち‐づくり【形作・容作】🔗🔉

かたち‐づくり【形作・容作】 容貌、身なりなどをつくろうこと。化粧や身じたく。

かたち‐づく・る【形作る・容作る】🔗🔉

かたち‐づく・る【形作る・容作る】 〔自ラ五(四)〕 1 容貌、身なりなどをつくろう。化粧や身じたくをする。*世俗諺文鎌倉期点「女は己を悦ぶ者の為に容(カタチツクル)」 2 ある形ができあがる。ある形になる。 〔他ラ五(四)〕形を作る。形成する。「三角州を形づくる」

かたち‐ばかり【形許り】🔗🔉

かたち‐ばかり【形許り】 =かたばかり(形許)「かたちばかりの式を挙げる」

かたち‐びと【形人・容人】🔗🔉

かたち‐びと【形人・容人】 顔かたちの美しい人。

かたのはら‐おんせん【形原温泉】(‥ヲンセン)🔗🔉

かたのはら‐おんせん【形原温泉】(‥ヲンセン) 愛知県蒲郡市にある温泉。泉質は単純硫化水素泉。

かた‐ばかり【形許り】🔗🔉

かた‐ばかり【形許り】 〔連語〕(「ばかり」は副助詞)実質が伴わなくて、ほんの形式だけ。しるしばかり。*有明の別‐三「御手もわななけどかたばかりかきつけ給」

かた‐べに【形脂】🔗🔉

かた‐べに【形脂】 紅花からとったどろどろした艶紅(つやべに)を乾燥させたもの。口紅、印肉、食料品の染色材料。

かた‐み【形見】🔗🔉

かた‐み【形見】 1 死んだ人、または遠く別れた人を思うよすがとして残った、または、残したもの。遺品や遺児。*万葉‐三七五三「会はむ日の可多美(カタミ)にせよと」 2 本物の代わりとなるもの。形代(かたしろ)。 3 過ぎ去ったものを思い出す種となるもの。思い出のよすが。記念。なごり。*古今‐四六「梅がかを袖にうつしてとどめてば春はすぐともかたみならまし」 ●形見の色(いろ) 1 過ぎ去ったものを思い出すよすがとなる色。 2 形見の衣、すなわち喪服に用いられる薄墨色の色合い。にび色。また、喪服のこと。 ●形見の櫛(くし) =わかれ(別)の櫛1 ●形見の衣(ころも) 1 死んだ人、または遠く離れた人の思い出の種として残された衣服。かたみの袖。 2 喪服。

●形見の色(いろ)🔗🔉

●形見の色(いろ) 1 過ぎ去ったものを思い出すよすがとなる色。 2 形見の衣、すなわち喪服に用いられる薄墨色の色合い。にび色。また、喪服のこと。 ●形見の櫛(くし) =わかれ(別)の櫛1 ●形見の衣(ころも) 1 死んだ人、または遠く離れた人の思い出の種として残された衣服。かたみの袖。 2 喪服。 かた‐み【肩身】 1 肩と身。からだ。 2 他人に対する面目。 ●肩身が=窄(すぼ・すば)る[=狭(せば)まる] 肩身がせまくなる。世間に対して面目が立たないようになる。気がひける。*浮・西鶴織留‐二「何とやらかた身すぼりて、覚たる世間咄しさへひかへて」 ●肩身が狭(せま・せば)い 他の人や世間に対して面目が立たない。世間体(せけんてい)をはばかる気持である。*人情・春色辰巳園‐初「世間を兼る気になって、なんだかかたみがせまいやうに」 ●肩身が広(ひろ)い 1 世間に対して面目が立つ。*人情・春色淀の曙‐四「私が肩身の広い様にしておくんなさる心遣」 2 自由な、のびのびとした気持になる。気が楽である。

●形見の櫛(くし)🔗🔉

●形見の櫛(くし) =わかれ(別)の櫛1 ●形見の衣(ころも) 1 死んだ人、または遠く離れた人の思い出の種として残された衣服。かたみの袖。 2 喪服。 かた‐み【肩身】 1 肩と身。からだ。 2 他人に対する面目。 ●肩身が=窄(すぼ・すば)る[=狭(せば)まる] 肩身がせまくなる。世間に対して面目が立たないようになる。気がひける。*浮・西鶴織留‐二「何とやらかた身すぼりて、覚たる世間咄しさへひかへて」 ●肩身が狭(せま・せば)い 他の人や世間に対して面目が立たない。世間体(せけんてい)をはばかる気持である。*人情・春色辰巳園‐初「世間を兼る気になって、なんだかかたみがせまいやうに」 ●肩身が広(ひろ)い 1 世間に対して面目が立つ。*人情・春色淀の曙‐四「私が肩身の広い様にしておくんなさる心遣」 2 自由な、のびのびとした気持になる。気が楽である。

●形見の衣(ころも)🔗🔉

●形見の衣(ころも) 1 死んだ人、または遠く離れた人の思い出の種として残された衣服。かたみの袖。 2 喪服。 かた‐み【肩身】 1 肩と身。からだ。 2 他人に対する面目。 ●肩身が=窄(すぼ・すば)る[=狭(せば)まる] 肩身がせまくなる。世間に対して面目が立たないようになる。気がひける。*浮・西鶴織留‐二「何とやらかた身すぼりて、覚たる世間咄しさへひかへて」 ●肩身が狭(せま・せば)い 他の人や世間に対して面目が立たない。世間体(せけんてい)をはばかる気持である。*人情・春色辰巳園‐初「世間を兼る気になって、なんだかかたみがせまいやうに」 ●肩身が広(ひろ)い 1 世間に対して面目が立つ。*人情・春色淀の曙‐四「私が肩身の広い様にしておくんなさる心遣」 2 自由な、のびのびとした気持になる。気が楽である。

かたみ‐がお【形見顔】(‥がほ)🔗🔉

かたみ‐がお【形見顔】(‥がほ) 別れた人を思い出させるような様子。別れた人に似かようすがたかたち。

かたみ‐ぐさ【形見草】🔗🔉

かたみ‐ぐさ【形見草】 (形見と見られる草の意) 1 「なでしこ(撫子)」の異名。 2 「きく(菊)」の異名。 3 「あおい(葵)」の異名。

かたみ‐の‐うら【形見浦】🔗🔉

かたみ‐の‐うら【形見浦】 和歌山市、友ケ島の海岸の古名。

かたみ‐もの【形見物】🔗🔉

かたみ‐もの【形見物】 人の死後などに形見として残された物。かたみの品。遺品。遺物。

かたみ‐わけ【形見分】🔗🔉

かたみ‐わけ【形見分】 人の死後、死者の衣服、持物を親族、友人などに記念に分け与えること。*雑俳・柳多留‐一七「なきなきもよい方をとるかたみわけ」

ぎょう‐ぎ【行儀・行義・形儀】(ギャウ‥)🔗🔉

ぎょう‐ぎ【行儀・行義・形儀】(ギャウ‥) 1 行為や動作の作法、たちいふるまいの規則。「行儀が良い(悪い)」「行儀見習」 2 行事の儀式。 3 行為。行状。仕業(しわざ)。*東寺百合文書‐応永七年九月「以放埒之形儀」 4 (形動)手本とすべき姿、形。また則(のり)とすべき行為をすること。また、そのさま。*平家‐一〇「聖が行儀を見給へば」

ぎょう‐しき【形色】(ギャウ‥)🔗🔉

ぎょう‐しき【形色】(ギャウ‥) 仏語。 1 人や物などかたちあるものをいう。形体と色相。 2 眼のはたらきの対象として見られるものを二つに分けて、赤、青などの色を顕色(けんじき)というのに対し、長、短など、かたちの捉えられるもの。

ぎょう‐そう【形相】(ギャウサウ)🔗🔉

ぎょう‐そう【形相】(ギャウサウ) 顔つき。姿。現在では恐ろしい顔つきをいう。「忿怒の形相」

ぎょう‐ぞう【形像】(ギャウザウ)🔗🔉

ぎょう‐ぞう【形像】(ギャウザウ) 仏、人形などの姿形をかたどったもの。像。けいぞう。

けい‐えい【形影】🔗🔉

けい‐えい【形影】 かたちとかげ。ともない合って離れないさまなどにたとえる。 ●形影=相弔(あいとむら)う[=相弔(あいちょう)す] (自分の形と影とが、互いに憐み慰め合うの意から)孤独で、訪れてくれる人もいないさまをいう。 ●形影相伴う 形とその影がいつもいっしょであるように、夫婦などがむつまじくして離れないさま、人の仲のよい様子などをいう。

●形影=相弔(あいとむら)う[=相弔(あいちょう)す]🔗🔉

●形影=相弔(あいとむら)う[=相弔(あいちょう)す] (自分の形と影とが、互いに憐み慰め合うの意から)孤独で、訪れてくれる人もいないさまをいう。 ●形影相伴う 形とその影がいつもいっしょであるように、夫婦などがむつまじくして離れないさま、人の仲のよい様子などをいう。 けい‐えい【勁鋭】 (形動)強く、するどいこと。また、そのような兵士。

●形影相伴う🔗🔉

●形影相伴う 形とその影がいつもいっしょであるように、夫婦などがむつまじくして離れないさま、人の仲のよい様子などをいう。 けい‐えい【勁鋭】 (形動)強く、するどいこと。また、そのような兵士。

けい‐がい【形骸】🔗🔉

けい‐がい【形骸】 1 人や動物のからだ。特に、生命や精神がない、からだ。ぬけがら。 2 建物などの、骨組み。 3 内容のない、外形だけのもの。「形骸化」 ●形骸を土木にす 身のまわりをすこしも飾らない。

●形骸を土木にす🔗🔉

●形骸を土木にす 身のまわりをすこしも飾らない。 けい‐がい【荊芥】 シソ科の一年草。中国北部原産で、薬草として栽培される。茎は稜があり直立し高さ八〇センチメートルぐらいになる。全体に短毛を生じ、強い香りがある。葉は羽状に深裂する。各裂片は長さ一・五〜二センチメートルの長楕円形。夏、枝先に、小さな淡紅色の唇形花を層状に多数密につける。漢方では全草を乾燥させて、風邪、頭痛、腫れ物などに用いる。漢名、荊芥。ありたそう。

けい‐じ【形似】🔗🔉

けい‐じ【形似】 形の似ていること。また、そのもの。

けいじ‐か【形而下】🔗🔉

けいじ‐か【形而下】 (「易経‐繋辞下」の「形而上者謂之道、形而下者謂之器」による)形をそなえていて感覚によって知ることのできるもの。自然現象や社会現象など時間、空間のうちに形をとって現われるもの。⇔形而上。

けいじか‐がく【形而下学】🔗🔉

けいじか‐がく【形而下学】 形のある事物についての学。物理学、植物学、動物学などの類。自然学。

けいじか‐てき【形而下的】🔗🔉

けいじか‐てき【形而下的】 〔形動〕精神的なものでなく物質的、具象的な傾向であるさま。

けい‐しき【形式】🔗🔉

けい‐しき【形式】 1 物事が存在する時に表に現われている形。外形。「新しい形式の電車」 2 改まってある物事を行なう時のやり方。事務上の手続き、物事の運営、儀礼的な交際など。また、文学、芸術などの手法。「漢詩の形式」 3 物事の存在様式として固定した型。内容を忘れたものという非難の気持がこめられる場合が多い。「形式に流れる」「形式にとらわれる」 4 かたちだけで実質の伴わないこと。おざなり。*俳・七柏集「託宣にただ形式の人ばしら」 5 哲学で、物事の成立、発現の仕方。

けいしき‐けいようし【形式形容詞】🔗🔉

けいしき‐けいようし【形式形容詞】 1 国文法でいう形式用言の下位分類の一つ。「ごとし」をいう。山田孝雄が唱えた。 2 =ほじょけいようし(補助形容詞)

けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】(‥シャクヮイガク)🔗🔉

けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】(‥シャクヮイガク) ドイツのジンメルが唱え、おもにドイツで発展した社会学の一つ。社会を形式と内容の二つの面に分けて、研究の対象を形式に求める社会学。

けいしき‐しゅぎ【形式主義】🔗🔉

けいしき‐しゅぎ【形式主義】 1 ものごとの形式を重んじてそれにこだわり、内容を軽視もしくは無視する立場。また、その考え。 2 哲学で、認識の客観性の根拠を主観に求めるカントの批判的観念論の立場。 3 倫理学で、道徳の普遍妥当性の根拠を、実践理性の純粋形式的な道徳法則におくカントの立場。 4 美学で、美的対象となる芸術作品の内容そのものの観念的把握よりも、感覚的な側面を重要視して、表現上の美的原理や統一作用に価値を見出そうとする立場。 5 数学で、数学の理論とは、ある種の記号の列を一定の規則に従って変形することにより得られる記号の列の総体に他ならないとするヒルベルトの立場。

けいしき‐たいげん【形式体言】🔗🔉

けいしき‐たいげん【形式体言】 国文法で実質体言(名詞)に対して、代名詞、数詞を一括していう。特定の意義を有しながら、一定の内容、実質を持たないもの。このうち、代名詞を「主観的形式体言」、また数詞を「客観的形式体言」という。山田孝雄が唱えた。

けいしき‐てき【形式的】🔗🔉

けいしき‐てき【形式的】 〔形動〕 1 形式に関するさま。「形式的には誤りはない」 2 形式を主とするさま。形の上だけで実質は問題にしないさま。うわべだけで実がないさま。「形式的に挨拶する」

けいしき‐どうし【形式動詞】🔗🔉

けいしき‐どうし【形式動詞】 1 国文法でいう形式用言の下位分類の一つ。文語の「為(す)」、口語の「為(す)る」についていう。なお、「あり・ある」は存在詞として別に扱われる。山田孝雄が唱えた。 2 =ほじょどうし(補助動詞)

けいしき‐とうや【形式陶冶】(‥タウヤ)🔗🔉

けいしき‐とうや【形式陶冶】(‥タウヤ) 教育学で、教科や教材の内容よりも、思考力、想像力、意志などの精神的諸能力の訓練に重点を置くべきだとする考え。

けいしき‐ば・る【形式張る】🔗🔉

けいしき‐ば・る【形式張る】 〔自ラ五(四)〕とかく形式を重んじて固苦しい態度、表現、方法などをとる。「形式張った、肩の凝る人」

けいしき‐はん【形式犯】🔗🔉

けいしき‐はん【形式犯】 単に一定の行為をすることだけで犯罪の構成要件に該当するとされ、特に保護法益に対する侵害のあることを必要としない犯罪。選挙運動に関する各種制限違反の罪など、行政犯に多くみられる。実質犯に対するもの。

けいしき‐び【形式美】🔗🔉

けいしき‐び【形式美】 芸術作品で、でき上がった形、または形式が感覚に訴える美しさのこと。

けいしき‐ほう【形式法】(‥ハフ)🔗🔉

けいしき‐ほう【形式法】(‥ハフ) 実体法の適用や実現の方法などを規定した法規。民事訴訟法、刑事訴訟法など。手続法。

けいしき‐めいし【形式名詞】🔗🔉

けいしき‐めいし【形式名詞】 国文法で、名詞の下位分類の一つ。松下大三郎の用語。それ自体には実質的意義が薄く連体修飾語を受けて名詞句を作る。和語では「こと・もの・あいだ・うち・とおり・とき・せい・はず・かた・ほど・よし・ふし・ところ・ゆえ」など、漢語では「件・儀・体(てい)・方(ほう)・点・段・分」などがある。

けいしき‐ようげん【形式用言】🔗🔉

けいしき‐ようげん【形式用言】 国文法で、用言の下位分類の一つ。具体的な属性概念が薄く、陳述だけを表わすもの。文語では「あり・為(す)・如し」および指定表現の「なり・たり」、口語では「だ・です」など。山田孝雄が唱えた。

けいしき‐ろん【形式論】🔗🔉

けいしき‐ろん【形式論】 =けいしきしゅぎ(形式主義)

けいしき‐ろんり【形式論理】🔗🔉

けいしき‐ろんり【形式論理】 思考の内容とはかかわりなく、ただ抽象的な推論形式だけで論じられる論法。

けいしき‐ろんりがく【形式論理学】🔗🔉

けいしき‐ろんりがく【形式論理学】 正しい論理の形式的構造を研究する学問。

けいじ‐じょう【形而上】(‥ジャウ)🔗🔉

けいじ‐じょう【形而上】(‥ジャウ) (「易経‐繋辞下」の「形而上者謂之道、形而下者謂之器」による)形がなくて、感覚ではその存在を知ることのできないもの。時間、空間を超越した、抽象的、観念的なもの。⇔形而下。

けいじじょう‐かいが【形而上絵画】(ケイジジャウクヮイグヮ)🔗🔉

けいじじょう‐かいが【形而上絵画】(ケイジジャウクヮイグヮ) 時間と空間の倒錯や事物の不動性を幻想的に描いた西洋絵画。一九一五年頃、イタリアのキリコを中心に発展。

けいじじょう‐がく【形而上学】(ケイジジャウ‥)🔗🔉

けいじじょう‐がく【形而上学】(ケイジジャウ‥) 事物の本質、存在の根本原理を思惟(しい)や直観によって研究する学問。アリストテレスにおいては存在一般を考察する存在論、また超越的なものを探究する学問であった。カントは純粋理性からの認識論をめざした。ヘーゲルは反弁証法的思考を形而上学的と呼んだ。

けいじじょう‐てき【形而上的】(ケイジジャウ‥)🔗🔉

けいじじょう‐てき【形而上的】(ケイジジャウ‥) 〔形動〕理性的な思惟(しい)や直観によってしかとらえられない性質をもっているさま。形而上に属しているさま。

けい‐しつ【形質】🔗🔉

けい‐しつ【形質】 1 形態と実質、形体と性質。 2 生物の分類の指標となる形態の特徴。または遺伝において表現型として現われた各種の遺伝的性質をいう。 3 =けいしょう(形象)2

けいしつ‐さいぼう【形質細胞】(‥サイバウ)🔗🔉

けいしつ‐さいぼう【形質細胞】(‥サイバウ) 腸壁粘膜、リンパ節、小血管などの周辺に密集してみられるリンパ球の一種。形はふつう円形で、染色質の一部は核膜に密集して車輪核を呈する。プラスマ細胞。

けい‐しょう【形勝】🔗🔉

けい‐しょう【形勝】 1 地勢や風景などがすぐれていること。または、そのような土地。景勝。 2 地勢が敵を防いだり陣地を張るのに適しているところ。要害の地。

けい‐しょう【形象】(‥シャウ)🔗🔉

けい‐しょう【形象】(‥シャウ) 1 物の表に現われている形。また、具体的な形をとった物事。 2 (ドイツBildの訳語)感覚でとらえたものや、心中の観念などを芸術家が、ある表現手段によって具象化すること。また、その表わされるもとのものや作品として表わされたもの。その表現形式をもいう。形質。

けい‐じょう【形状】(‥ジャウ)🔗🔉

けい‐じょう【形状】(‥ジャウ) 1 物や人のかたち。物の状態や人の容姿、容貌。 2 =けいじょう(形情)

けい‐じょう【形情】(‥ジャウ)🔗🔉

けい‐じょう【形情】(‥ジャウ) 移り変わって行く物事の様子。

けいしょう‐か【形象化】(ケイシャウクヮ)🔗🔉

けいしょう‐か【形象化】(ケイシャウクヮ) 形としてはっきり現われていないものを、一定の方法と媒体によって明確な形として表現すること。

けいじょう‐げん【形状言】(ケイジャウ‥)🔗🔉

けいじょう‐げん【形状言】(ケイジャウ‥) 「形容詞」の旧称。

けいしょう‐しんごう【形象信号】(ケイシャウシンガウ)🔗🔉

けいしょう‐しんごう【形象信号】(ケイシャウシンガウ) 船舶信号の一つ。円錐形、球形、鼓形(つづみがた)の三つの形象を用いて行なうもの。遠距離信号。

けいしょう‐はにわ【形象埴輪】(ケイシャウ‥)🔗🔉

けいしょう‐はにわ【形象埴輪】(ケイシャウ‥) 円筒埴輪に対して、物の形をした埴輪。家形埴輪、器財埴輪、動物埴輪、人物埴輪など形によって大別される。

けいしょう‐もじ【形象文字】(ケイシャウ‥)🔗🔉

けいしょう‐もじ【形象文字】(ケイシャウ‥) 物のかたちをかたどって造った文字。象形文字。

けい‐せい【形成】🔗🔉

けい‐せい【形成】 ある統一のあるものに形作ること。ととのった形に作りあげること。「人格の形成」 ●形成の訴(うった)え 既存の法律関係の変更、あるいは新しい法律関係の創設を宣言する判決の請求。婚姻の取消や相続人の廃除、会社設立の無効の訴えなど。

●形成の訴(うった)え🔗🔉

●形成の訴(うった)え 既存の法律関係の変更、あるいは新しい法律関係の創設を宣言する判決の請求。婚姻の取消や相続人の廃除、会社設立の無効の訴えなど。 けい‐せい【形声】 漢字の六書(りくしょ)の一つ。意味を表わす文字に、音声を表わす文字を組み合わせて、新しい漢字を作る方法。また、そのような構成の文字。水を意味する「」(さんずい)に、音を表わす「可」を組み合わせた「河」の類。諧声(かいせい)。象声。

けい‐せい【形声】🔗🔉

けい‐せい【形声】 漢字の六書(りくしょ)の一つ。意味を表わす文字に、音声を表わす文字を組み合わせて、新しい漢字を作る方法。また、そのような構成の文字。水を意味する「」(さんずい)に、音を表わす「可」を組み合わせた「河」の類。諧声(かいせい)。象声。

けい‐せい【形勢・景勢】🔗🔉

けい‐せい【形勢・景勢】 1 景物のかたちや大きさ、また、おもむきなど。 2 変化する物事の、その時その時の状態や勢力の関係。なりゆき。情勢。「形勢が不利になる」

けいせい‐げか【形成外科】(‥ゲクヮ)🔗🔉

けいせい‐げか【形成外科】(‥ゲクヮ) 医学の一分科。耳鼻科、眼科、皮膚科などから分離・独立した科で、やけどによるケロイド、兎唇(みつくち)、手足の奇形などの形態的な修復を目的とする。

けいせい‐けん【形成権】🔗🔉

けいせい‐けん【形成権】 権利者の一方的な意思表示によって、一定の法律関係を発生させたり、消滅させたりする権利。取消権、解除権、認知権、追認権など。

けいせい‐こうい【形成行為】(‥カウヰ)🔗🔉

けいせい‐こうい【形成行為】(‥カウヰ) 権利、権利能力などを設定、変更したりする行為。行政官庁が行なう公務員の任命や公法人の設立、私法上の形成権を行使する行為など。

けいせい‐そう【形成層】🔗🔉

けいせい‐そう【形成層】 双子葉植物や裸子植物の茎・根において、維管束の木部と篩部(しぶ)との境にある分裂組織。細胞分裂を繰り返して茎・根の二次肥大生長を行ない、年輪を形成する。特に木本の植物に顕著にみられる。

けいせい‐たい【形成体】🔗🔉

けいせい‐たい【形成体】 動物の胚(はい)の一部で、周囲の胚域に働きかけ、特定の器官の形成を誘導する作用をもつ部分。一九二四年、ドイツの動物発生学者シュペーマンらが井守(いもり)の胚の移植で発見。実験発生学の発展に著しい影響を与えた。

けいせい‐はんけつ【形成判決】🔗🔉

けいせい‐はんけつ【形成判決】 民事事件で、形成の訴えについて原告の請求を認容し、ある法律状態の変更を宣言する判決。離婚の判決、決議取消の判決など。

けいせい‐りょく【形成力】🔗🔉

けいせい‐りょく【形成力】 1 まとまったものにかたちづくることのできる力。 2 形成判決が確定した結果として、ある法律状態の変更を生じさせる効力。当事者だけでなく一般に第三者にも及ぶ。創設力。

けい‐せき【形跡・形迹】🔗🔉

けい‐せき【形跡・形迹】 物事のあったあと。物事の行なわれたあと。あとかた。痕跡。

けい‐そう【形相】(‥サウ)🔗🔉

けい‐そう【形相】(‥サウ) 1 =ぎょうそう(形相) 2 (ギリシアeidos英formなどの訳語)哲学で、形式、姿、形などの意味で用いられる。プラトン哲学でいうイデア。アリストテレスでは、事物の質料に形を与えて、事物をして事物たらしめる原理。

けい‐ぞう【形像】(‥ザウ)🔗🔉

けい‐ぞう【形像】(‥ザウ) =ぎょうぞう(形像)

けいそう‐いん【形相因】(ケイサウ‥)🔗🔉

けいそう‐いん【形相因】(ケイサウ‥) アリストテレス哲学の四原因の一つ。事物がそれに従って生成、発展する法則、原因。たとえば、建築家の心の中にある家の形や構造などをいう。

けい‐たい【形体】🔗🔉

けい‐たい【形体】 物事のかたち。単に外形の意にも、形態1と同様の意にも用いる。また、人間のからだつきについていうこともある。

けい‐たい【形態】🔗🔉

けい‐たい【形態】 1 ある組織立った物事の、外から見たかたち。組み立てられている個々の物事のありさま。 2 心理学で、部分からは導くことのできない有機的に複合したまとまりをいう。

こ‐うま・い【形口】🔗🔉

こ‐うま・い【形口】 ちょうどつごうがよい。ぐあいよい。うまい。*浄・夏祭浪花鑑‐九「小うまふ手盛を参ったと、三寸縄に締め上る」

なり【形・態】🔗🔉

なり【形・態】 (「なり(成)」から) 1 できあがったかたち。形状。さまかたち。「褄のなりをよくする」*伊勢‐九「なりは塩尻のやうになんありける」 2 衣服などを身につけた姿。身なり。服装。衣装。なりふり。「よいなりの婦人」*源氏‐花宴「なりあやしくやつれて」 3 からだのかたち。からだつき。*俳・類船集‐禰「鎌倉の金沢の猫はすぐれて能もよしなりもよしとかや」 4 人が何かしている有様や、おかれた状態。かっこう。*史記抄‐一三「ちゃっと病のなりを見て」 5 周囲の評判。外聞。きこえ。ていさい。「なりが悪い」 6 動詞の連体形、過去・完了の助動詞「た」の連体形に付いて、(…の姿の)まま、…のままの意を表す。「人の言うなりになる」「出かけて行ったなり帰らない」 7 形容詞の連体形に付いて、その状態に応じての意を表す。「狭ければ狭いなりの工夫をする」 8 動詞の連体形に付いて(…した)とたんに、…とすぐにの意を表す。「顔を見るなり泣き出した」 〔語素〕 1 動詞の連用形に付いて、…するまま、…するに従うさまの意を表す。「いいなりになる」「曲がりなりの成果」 2 名詞に付いて、そのもの相応であるさまの意を表す。「子供なりに考える」「私なりの判断」 3 名詞に付いて、…の形の意を表す。「弓なりになる」

なり‐かたち【形姿・形貌】🔗🔉

なり‐かたち【形姿・形貌】 (同意の語を重ねたもの)すがたかたち。みなり。なりふり。

なり‐かっこう【形恰好】(‥カッカウ)🔗🔉

なり‐かっこう【形恰好】(‥カッカウ) (同意の語を重ねたもの)=なりかたち(形姿)

なり‐すがた【形姿】🔗🔉

なり‐すがた【形姿】 なりふり。身なり。*源氏‐葵「よき若人童べのなりすがた」

なり‐ふり【形振】🔗🔉

なり‐ふり【形振】 1 身なりとそぶり。服装と態度。すがたかっこう。「なりふり構わず働く」 2 有様。様子。形勢。

やつし‐がた【形】🔗🔉

やつし‐がた【形】 1 歌舞伎で、若殿・若旦那などが、勘当を受けたりして、いやしい姿に身を落としているような役柄。また、それを得意とする俳優。 2 転じて、美男子。色男。また、色事師。

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