【東城】 トウジョウ 東方の城。また、城の東方。地名。今の安徽アンキ省定遠県の東南。昔、項羽コウウが漢軍に敗れた所。

【東風】 トウフウ 東の方から吹いてくる風。こち。春吹く風。こち。「颯颯東風細雨来＝颯颯タル東風細雨来タル」〔→李商隠〕

【東洋】 トウヨウ 東方の海。東海。アジア。また、特に、東アジア。〔俗〕中国からみて、日本。▽日本は中国からみて東方の海上にあることから。

【東家】 トウカ 東どなりの家。〔俗〕宿の主人。

【東宮】 トウキュウ 東の方にある宮殿。トウグウ 皇太子の住む宮殿。皇太子。〈類義語〉春宮。

【東皐】 トウコウ 東方にあるおか。『東岡トウコウ』「登東皋以舒嘯＝東皋ニ登リテモッテ舒嘯ス」〔→陶潜〕東方にある沢・水田。

【東晋】 トウシン 王朝名。五胡ゴコの侵入によって西晋が滅び、建康（南京）に難をさけていた司馬睿シバエイ（元帝）が、三一七年即位してたてた。四二〇年、十一代で南朝宋ソウの劉裕リュウユウに位を譲った。

【東流】 トウリュウ 東の方に流れること。川。▽中国の川は多く東の方に流れることから。トウル〔仏〕仏法が東の方に広まること。『東伝トウデン』

【東都】 トウト 東方の都。洛陽ラクヨウのこと。▽西の長安に対していう。〔国〕江戸（東京）のこと。▽西の京都に対していう。

【東堂】 トウドウ 東側にある表座敷。「東堂坐見山＝東堂ハ坐シテ山ヲ見ル」〔→韓愈〕試験場。〔仏〕禅宗で、その寺の前任の住職。『東庵トウアン』

【東雲】 トウウン 東の空の雲。シノノメ〔国〕明け方。

【東道】 トウドウ 東の方の道。客を、主人として案内、接待する。

【東道主】 トウドウノシュ 主人となって客をもてなすこと。また、そのような役をする人。〔→左伝〕

【東漢】 トウカン 後漢ゴカンのこと。▽東方の洛陽ラクヨウに都を置いたことから。五代の北漢のこと。