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【前】 9画 リ部 [二年] 区点=3316 16進=4130 シフトJIS=914F 《常用音訓》ゼン/まえ 《音読み》 ゼン/セン〈qin〉 《訓読み》 まえ(まへ)/さき/さきに/すすむ 《名付け》 くま・さき・すすむ・ちか 《意味》 {名}まえ(マヘ)。場所にも時間にも用いる。〈対語〉→後。〈類義語〉→先。「前後」「瞻之在前=コレヲ瞻レバ前ニ在リ」〔→論語{副}さき。さきに。以前に。「何前倨而後恭也=何ゾ前ニハ倨リテ後ニハ恭シキヤ」〔→史記{形}まえ(マヘ)。昔の。以前の。〈対語〉→後。〈類義語〉→先。「前賢(昔の賢者)」「前人」 {名}まえ(マヘ)。目のまえ。「目前」「面前」「効死於前=死ヲ前ニ効サン」〔→漢書{動}すすむ。まえにすすむ。「左右既前殺軻=左右既ニ前ミテ軻ヲ殺ス」〔→史記〕 〔国〕まえ(マヘ)。その人数分の量をあらわすことば。また、割り当て分。「三人前」「割り前」まえ(マヘ)。相手を呼ぶときのことば。▽人を直接ささず、その前のところをさす習慣からおこった。 《解字》 会意兼形声。前のリを除いた部分は「止(あし)+舟」で、進むものを二つあわせてそろって進む意を示す会意文字。前はそれに刀を加えた字で、剪セン(そろえて切る)の原字だが、「止+舟」の字がすたれたため、進むの意味に前の字を用いる。もと、左足を右足のところまでそろえ、半歩ずつ進む礼儀正しい歩き方。のち、広く、前進する。前方などの意に用いる。 《単語家族》 揃セン(そろえる)翦セン(そろった矢)と同系。践セン(小さく足ぶみする)とも縁が近い。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

前人 ゼンジン🔗🔉

【前人】 ゼンジン 昔の人。今までの人。先人。先輩。被告。

前人未踏 ゼンジンミトウ🔗🔉

【前人未踏】 ゼンジンミトウ〔国〕今より前の人が、まだその場所・領域を踏み歩いていないこと。だれも手をつけていないこと。

前日 ゼンジツ🔗🔉

【前日】 ゼンジツ 過去の、ある日。「前日為新婚=前日新タナル婚ヲ為ス」〔→梅尭臣その日の前の日。

前古未曾有 ゼンコミゾウ🔗🔉

【前古未曾有】 ゼンコミゾウ 昔から今まで、まだ一度も例がないこと。先例のないこと。〔→史記

前史 ゼンシ🔗🔉

【前史】 ゼンシ その時代の歴史に対して、それ以前の歴史のこと。「効尤戮僕愧前史=尤ニ効ヒテ僕ヲ戮スルコト前史ニ愧ヅ」〔→韓愈〔国〕ある時代のその物事の歴史に対して、原因となっているそれ以前の歴史。

前生 ゼンショウ🔗🔉

【前生】 ゼンショウ・ゼンセイ〔仏〕後生ゴショウに対して、この世にまだうまれていない前の世。▽仏典以外では多くゼンセイと読む。「玉釵恩重是前生=玉釵恩重キハコレ前生ナリ」〔→呉偉業

前世 ゼンセイ🔗🔉

【前世】 ゼンセイ 今より前の時代。前代。ゼンセ〔仏〕後世ゴセに対して、この世にうまれ出る前にいたと考えられる世。

前代未聞 ゼンダイミモン🔗🔉

【前代未聞】 ゼンダイミモン〔国〕昔から今までに聞いたこともないめずらしいこと。

前因 ゼンイン🔗🔉

【前因】 ゼンイン 前の世からの約束ごと。前世の因縁インネン。『前縁ゼンエン』

前行 ゼンギョウ🔗🔉

【前行】 ゼンコウ 前に進む。進んでいく。「復前行欲窮其林=復タ前行シテソノ林ヲ窮メント欲ス」〔→陶潜先にいく。先だつ。また、その人。以前の行い。ゼンギョウ 文章の中の前の行。

前好 ゼンコウ🔗🔉

【前好】 ゼンコウ 以前に結んだ親しいつきあい。以前のよしみ。〈類義語〉旧好。

前兆 ゼンチョウ🔗🔉

【前兆】 ゼンチョウ 物事のおこる前ぶれ。きざし。

前言 ゼンゲン🔗🔉

【前言】 ゼンゲン 前にいったことば。「前言戯之耳=前言ハコレニ戯ルルノミ」〔→論語古人のことば。

前言往行 ゼンゲンオウコウ🔗🔉

【前言往行】 ゼンゲンオウコウ 昔の聖人の残した言行。〔→易経

前車覆後車戒 ゼンシャノクツガエルハコウシャノイマシメ🔗🔉

【前車覆後車戒】 ゼンシャノクツガエルハコウシャノイマシメ〈故事〉前の車のひっくりかえるのは、後ろの車の戒めとなる。先人の失敗は、後人の戒めとなるということ。〔→漢書

前身 ゼンシン🔗🔉

【前身】 ゼンシン 〔仏〕この世にうまれる前の世での状態。「閑思往事似前身=閑カニ往事ヲ思ヘバ前身ニ似タリ」〔→白居易〔国〕身分・地位・状態がすっかり変化してしまった人や団体の、以前の身分・地位・状態。

前官 ゼンカン🔗🔉

【前官】 ゼンカン ある官職の前任者。ある人が以前についていた官職。

前事之不忘後事之師 ゼンジノワスレザルハコウジノシ🔗🔉

【前事之不忘後事之師】 ゼンジノワスレザルハコウジノシ〈故事〉前になした事を忘れないのは、あとからする事の参考となる。〔→史記

前者 ゼンシャ🔗🔉

【前者】 ゼンシャ 前の者。前の人。先日。さきごろ。〔国〕後者に対して、さきに述べた二つのもののうち、はじめのもの。

前述 ゼンジュツ🔗🔉

【前述】 ゼンジュツ 前に述べてある、または、前に述べたこと。

前知 ゼンチ🔗🔉

【前知】 ゼンチ 物事のまだおこらぬさきに知る。〔→中庸

前定 ゼンジョウ🔗🔉

【前定】 ゼンテイ あらかじめ定める。ゼンジョウ〔仏〕前世の因縁インネン。

前門拒虎後門進狼 ゼンモンニトラヲフセイデコウモンニオオカミヲススム🔗🔉

【前門拒虎後門進狼】 ゼンモンニトラヲフセイデコウモンニオオカミヲススム〈故事〉前門で虎トラの侵入を防いでいると、後門から狼オオカミが侵入してくる。災いが次から次へと生じることのたとえ。

前栄 ゼンエイ🔗🔉

【前栄】 ゼンエイ はじめに栄える。堂の正面のひさし。また、そのひさしのあるあたり。

前科 ゼンカ🔗🔉

【前科】 ゼンカ 以前に犯した罪。また、以前に罪を犯して確定判決を受けた経歴があること。

前軌 ゼンキ🔗🔉

【前軌】 ゼンキ 前にいった車が残した跡。先人の残した手本のこと。

前後 ゼンゴ🔗🔉

【前後】 ゼンゴ 前と後ろ。(イ)場所について、前と後ろ。(ロ)時間について、さきとあと。「前後不覚(まったく何もわからない状態)」さき(前)になったり、あと(後ろ)になったりする。順序が逆になること。食い違う。はじめから終わりまでの期間をあわせていうことば。「前後十有五年(十五年のあいだ)」

前後七子 ゼンゴシチシ🔗🔉

【前後七子】 ゼンゴシチシ 明ミン代に古文辞運動を推進した前七子と後七子のこと。前七子は李夢陽リボウヨウ・何景明・徐禎卿ジョテイケイ・辺貢・康海・王九思・王廷相オウテイショウの七人。後七子は李攀竜リハンリョウ・王世貞オウセイテイ・謝榛シャシン・宗臣ソウシン・梁有誉リョウユウヨ・徐中行ジョチュウコウ・呉国倫の七人。

前妻 ゼンサイ🔗🔉

【前室】 ゼンシツ 前に妻だった女。『前妻ゼンサイ・前婦ゼンプ』

前星 ゼンセイ🔗🔉

【前星】 ゼンセイ 皇太子のこと。▽五行説で、心星を天の王に当て、その前にある星を皇太子に当てることから。

前栽 センザイ🔗🔉

【前栽】 センザイ〔国〕庭さきに植えた草木。また、草木を植えこんだ庭。

前修 ゼンシュウ🔗🔉

【前修】 ゼンシュウ 道をきわめた前代の賢人。「檀園著述誇前修=檀園ノ著述前修ニ誇ル」〔→呉偉業

前書 ゼンショ🔗🔉

【前書】 ゼンショ 前の時代の書物。前に書いた手紙。書名。「漢書」のこと。マエガキ〔国〕本文の前に書きつけること。また、その書かれた文章。

前哨戦 ゼンショウセン🔗🔉

【前哨戦】 ゼンショウセン 警戒のために前方に出ている敵味方の部隊どうしによる戦闘。転じて、本格的な活動の前の手はじめの行動。

前秦 ゼンシン🔗🔉

【前秦】 ゼンシン 五胡ゴコ十六国の一つ。苻健フケンがたてた国。苻秦フシンとも。三五一〜三九四 →秦

前跡 ゼンセキ🔗🔉

【前迹】 ゼンセキ =前跡。先人のしたこと。過去の事がら。

前賢 ゼンケン🔗🔉

【前哲】 ゼンテツ『前賢ゼンケン』前代の賢人。〈類義語〉先哲。

前程 ゼンテイ🔗🔉

【前途】 ゼント これから先の道のり。行く先。将来。▽距離的にも時間的にも使う。『前程ゼンテイ』「前途遼遠リョウエン」

前途程遠 ゼントホドトオシ🔗🔉

【前途程遠】 ゼントホドトオシ これからいくべき道はなお遠い。「前途程遠、馳思於鴈山之暮雲=前途程遠シ、思ヒヲ鴈山ノ暮ノ雲ニ馳ス」〔江相公〕

前烈 ゼンレツ🔗🔉

【前烈】 ゼンレツ 先人のたてた功績。〔→書経

前略 ゼンリャク🔗🔉

【前略】 ゼンリャク 文章のはじめの部分を省くこと。また、そのときに使う用語。〔国〕手紙で、時候のあいさつなど、本題と直接に関係のない部分を省くこと。また、そのときに使う用語。

前涼 ゼンリョウ🔗🔉

【前涼】 ゼンリョウ 五胡ゴコ十六国の一つ。晋シンの涼州刺史であった張軌チョウキが半独立体制をとり、のち子孫が涼王と称しておさめた国。→涼

前覚 ゼンカク🔗🔉

【前覚】 ゼンカク 人より前に悟りを得た者。〈類義語〉先覚。

前計 ゼンケイ🔗🔉

【前策】 ゼンサク 以前の計略。『前計ゼンケイ』

前朝 ゼンチョウ🔗🔉

【前朝】 ゼンチョウ 前の日の朝。前代の朝廷。「前朝神廟鎖煙煤=前朝ノ神廟煙煤ニ鎖ザサル」〔→李商隠

前提 ゼンテイ🔗🔉

【前提】 ゼンテイ 推論するとき、結論を導くもととなる命題。

前楹 ゼンエイ🔗🔉

【前楹】 ゼンエイ 家の正面の東西にあるまるい柱。転じて、その付近。ベランダ。「頽然臥前楹=頽然トシテ前楹ニ臥ス」〔→李白

前漢 ゼンカン🔗🔉

【前漢】 ゼンカン 中国の王朝名。秦シンの滅亡後、劉邦リュウホウが、楚ソの項羽コウウを破って、中国を統一してたてた王朝。都は長安。のちに劉秀リュウシュウのたてた漢王朝に対して、前漢という。「西漢」とも。前二〇六〜後八 →「後漢」

前過 ゼンカ🔗🔉

【前愆】 ゼンケン 以前に犯したあやまち。▽「愆」は、あやまち。『前過ゼンカ・前非ゼンピ』

前蜀 ゼンショク🔗🔉

【前蜀】 ゼンショク 五代十国の一つ。西川の節度使であった王建が、のち蜀ショク王に封ぜられ、梁リョウの建国とともに蜀と名のって建国。都は成都。九〇七〜九二五

前路 ゼンロ🔗🔉

【前路】 ゼンロ これからいくさきの道。

前駆 ゼンク🔗🔉

【前駆】 ゼンク 馬に乗って行列のさき払いをすること。また、その人。さきがけ。先駆。「前駆挙燧=前駆燧ヲ挙グ」〔→曹植

前緒 ゼンショ🔗🔉

【前緒】 ゼンショ 先人が残した事業。遺業。〈類義語〉先緒。〔→楚辞

前趙 ゼンチョウ🔗🔉

【前趙】 ゼンチョウ 五胡ゴコ十六国の一つ。匈奴キョウドの族長、劉淵リュウエンが三〇四年に建国、国を漢と号した。三一八年、その子の聡ソウは晋シンを滅ぼして趙と号した。三〇四〜三二九

前導 ゼンドウ🔗🔉

【前導】 ゼンドウ 前方に導く。先導役の儀仗ギジョウ兵。

前輩 ゼンパイ🔗🔉

【前輩】 ゼンパイ 学問・年齢・地位などが自分より上の人。〈類義語〉先輩。自分より先に翰林カンリン院(天子の秘書をつとめる官吏のいる所)にはいった人。

前慮 ゼンリョ🔗🔉

【前慮】 ゼンリョ よくない物事のおこらない前に、その対策を考えておくこと。

前衛 ゼンエイ🔗🔉

【前衛】 ゼンエイ 軍隊で本隊より前方にあって、警戒・護衛の役割をはたす隊。〔国〕階級闘争の指導者。芸術のやり方が世のさきがけとなって新しいこと。〔国〕テニスなどで、後衛に対して、前方を守る競技者。

前燕 ゼンエン🔗🔉

【前燕】 ゼンエン 五胡ゴコ十六国の一つ。鮮卑センピ族の慕容[コウ]ボヨウコウがたてた。三三七〜三七〇 →燕

前頭 ゼントウ🔗🔉

【前頭】 ゼントウ 前の方。「前頭更有蕭条物=前頭更ニ蕭条ノ物有リ」〔→白居易以前。マエガシラ〔国〕相撲の力士のうち、三役以下の幕内マクウチの力士。

前聯 ゼンレン🔗🔉

【前聯】 ゼンレン 律詩の第三、第四句。「頷聯ガンレン」とも。

前蹤 ゼンショウ🔗🔉

【前蹤】 ゼンショウ 先人の行跡。〈類義語〉先蹤センショウ。「捨生求道有前蹤=生ヲ捨テ道ヲ求ムルコト前蹤有リ」〔→李商隠

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