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論衡 ロンコウ🔗⭐🔉
【論衡】
ロンコウ〈書物〉三〇巻。後漢の王充オウジュウ(27〜?)の著。90年ごろ成立。合理的思想に基づいて書かれた思想書。当時の思想界に流行していた多くの神秘的思想や俗信をきびしく論難し、また、孔子・孟子モウシ・墨子・韓非子カンピシなど古代の聖賢・諸子などについても、その思想の矛盾点を批判している。時代的制約をぎりぎりにまで克服した科学的な実証主義ともいうべき立場をとり、人為をしりぞけ、自然を尊重するという点では道家に近い面もあるが、道家の、空論に走りがちな傾向に対しては批判をゆるめてはいない。当時の権威をきびしく批判しているので、とりあげて研究することがタブーとされていたが、今日では、古代の唯物論的思想書として高く評価されている。日本には、藤原佐世フジワラノスケヨの『日本国見在書目録』に見えるところから、九世紀末には伝来していたと考えられ、1750年には和刻本が出されている。
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