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広辞苑の検索結果 (50)

ため🔗🔉

ため 相手と同程度の地位であることをいう俗語。「―口ぐち」「―を張る」

ため【為】🔗🔉

ため】 (助詞「の」「が」或いは用言の連体形につづく) ①利益。利得。幸福。源氏物語末摘花「かの翁の―までかみしもおぼしやりて奉り給ふ」。「世の―、人の―に働く」 ②(利益を期する意から)目的。万葉集7「山高み夕日隠りぬ浅茅原後見む―にしめゆはましを」。万葉集12「時つ風吹飯ふけいの浜に出で居つつ購あかふ命は妹が―こそ」。「子供の教育の―に貯蓄する」 ③その身の上にかかわること。…にとって。万葉集5「天地は広しといへど我が―は狭くやなりぬる」。平治物語「光頼卿は、信頼の―には、母方の伯父なるうへ、大力の剛の人なれば」。「―を思う」「自分の―には大切な恩人」 ④因果関係を表す。ゆえ。せい。…によって。今昔物語集25「既に敵かたきの―に討たれにけりと思ひて」。「事故の―に死んだ」 ⇒為にする ⇒為になる

ため【溜め】🔗🔉

ため溜め】 ①ためること。ためておく所。特に、糞尿をためておく所。 ②江戸品川・浅草両所にあった溜預ためあずけの囚人を入れた牢。

ため‐あい【為合】‥アヒ🔗🔉

ため‐あい為合‥アヒ ためになるよいこと。

ため‐あずけ【溜預】‥アヅケ🔗🔉

ため‐あずけ溜預‥アヅケ 江戸幕府が重病および15歳以下の犯罪人にとった囚禁の措置。品川・浅草両所にあった非人小屋の溜ために預け、平癒・成長を待って刑を執行した。非人預。

ため‐い【溜井】‥ヰ🔗🔉

ため‐い溜井‥ヰ 用水をためておく井。

ため‐いき【溜息】🔗🔉

ため‐いき溜息】 失望・心配または感心したときなどに長くつく息。長息。大息。義経記7「武蔵坊余りの嬉しさに腰を抑へ、空へ向ひて―ついてぞ居たりける」。「思わず―をつく」

ため‐いけ【溜池】🔗🔉

ため‐いけ溜池】 灌漑用などの水をためておく人工の池。

ため‐いろ【溜色】🔗🔉

ため‐いろ溜色】 あずき色。→ためぬり(溜塗)

ため‐お・く【溜め置く】🔗🔉

ため‐お・く溜め置く】 〔他五〕 ためておく。たくわえておく。集めておく。

ため‐おけ【溜桶】‥ヲケ🔗🔉

ため‐おけ溜桶‥ヲケ 酒・醤油などの液体、または肥料などを入れておき、または運ぶのに用いる桶。

ため‐がき【為書】🔗🔉

ため‐がき為書】 書画の落款らっかんに、誰のために、何のために書いたものかを書き添えること。また、その字句。

ため‐ぐち【ため口】🔗🔉

ため‐ぐちため口】 相手と対等の立場でものを言うこと。その口のきき方。→ため

ため‐こ・む【溜め込む】🔗🔉

ため‐こ・む溜め込む】 〔他五〕 ためてたくわえておく。さかんにためる。「小金を―・む」

ためし【例・様】🔗🔉

ためし例・様】 先例。前例。また、基準・模範・証拠などになるような例。源氏物語桐壺「楊貴妃の―も引き出でつべうなり行くに」。蜻蛉日記「天下の人の品高きやととはん―にもせよかし」。「そんな事は聞いた―がない」

ためし‐ぎり【試し斬り】🔗🔉

ためし‐ぎり試し斬り】 刀剣などの利鈍を試みるために、人などを斬ること。 ⇒ためし【試し・験】

ためし‐ざね【試札】🔗🔉

ためし‐ざね試札】 ためしに使う鎧よろいのさね。〈日葡辞書〉 ⇒ためし【試し・験】

ためし‐ざら【試し皿】🔗🔉

ためし‐ざら試し皿】 墨または絵具の濃淡を加減するのに用いる皿。 ⇒ためし【試し・験】

ためし‐ざん【試し算】🔗🔉

ためし‐ざん試し算】 計算の結果の正誤をみるためにする再度の計算。検算。 ⇒ためし【試し・験】

ためし‐もの【試し物】🔗🔉

ためし‐もの試し物】 ①ためしに用いるもの。 ②ためしぎりに供するもの。浄瑠璃、大経師昔暦「首を切られ手足をもがれ―になるとても」 ⇒ためし【試し・験】

ため‐す【溜簀】🔗🔉

ため‐す溜簀】 魚を溜めておくために、川の中などに設けておく簀。

ため・す【試す】🔗🔉

ため・す試す】 〔他五〕 実際について真偽・良否などを調べてみる。こころみる。験する。平家物語5「修行といふはいか程の大事やらん、―・いて見ん」。「人柄を―・す」「切れ味を―・す」

ため‐ずき【溜漉き】🔗🔉

ため‐ずき溜漉き】 紙の手漉き法の一つ。パルプ状にした紙料を、簀ですくい上げ、漉桁すきげたの上桁の中に溜め、あるいは揺り動かして水を切り、紙の層を作る。中国古来の方法で、広く世界に行われる。↔流し漉

ため‐ずく【為尽】‥ヅク🔗🔉

ため‐ずく為尽‥ヅク その人のためを思ってつくすこと。また、そのように見せかけること。傾城禁短気「実らしくお―を申す時」

ため‐すじ【為筋】‥スヂ🔗🔉

ため‐すじ為筋‥スヂ 利益になる方法。また、商家にとってもうかる客。おためすじ。

ため‐つ・く【矯め付く】🔗🔉

ため‐つ・く矯め付く】 〔他下二〕 折目正しくつくろう。きちんとする。日本永代蔵1「袴・肩衣―・け」

ためつ‐すがめつ【矯めつ眇めつ】🔗🔉

ためつ‐すがめつ矯めつ眇めつ】 (ツは助動詞)いろいろの向きから、よくよく見るさま。とみこうみ。浄瑠璃、吉野都女楠「右へ廻り左へ向き、―見れば見るほど疑ひもなき我が子の高家」

ため‐つ‐もの【味物】🔗🔉

ため‐つ‐もの味物】 ①食物。うまいもの。味わうべき物。古事記「鼻口又尻より種種くさぐさの―を取り出して」 ②大嘗会だいじょうえの時、臣下に賜る酒や食物の総称。 ○駄目で元元だめでもともと うまく行けば得、うまく行かなくても元と同じと考えて、試みること。だめもと。 ⇒だ‐め【駄目】

ためなが【為永】🔗🔉

ためなが為永】 姓氏の一つ。 ⇒ためなが‐しゅんすい【為永春水】

ためなが‐しゅんすい【為永春水】🔗🔉

ためなが‐しゅんすい為永春水】 江戸後期の戯作者。本名、鷦鷯(佐々木か)貞高。金竜山人・狂訓亭主人などと号。江戸の人。初め貸本屋・講釈師、後に式亭三馬につき「春色梅暦」「春色辰巳園」などを書いて名声を得、人情本の作風を確立。風俗壊乱で罰せられ、翌年没。(1790〜1843) →文献資料[春色梅暦] ⇒ためなが【為永】

ため‐な・し🔗🔉

ため‐な・し 〔形ク〕 (→)「だめなし」に同じ。

ため‐なみだ【溜め涙】🔗🔉

ため‐なみだ溜め涙】 泣くのをこらえて溜まった涙。浄瑠璃、弘徽殿鵜羽産家「つもる親子の―」

ため‐に【為に】🔗🔉

ため‐に為に】 〔接続〕 そのために。ゆえに。それで。 ○為にするためにする ある目的を達しようとする下心があって事を行うのにいう。「―行為」 ⇒ため【為】 ○為になるためになる 何かの役に立ったり利益になったりする。「―話」 ⇒ため【為】

○為にするためにする🔗🔉

○為にするためにする ある目的を達しようとする下心があって事を行うのにいう。「―行為」 ⇒ため【為】

○為になるためになる🔗🔉

○為になるためになる 何かの役に立ったり利益になったりする。「―話」 ⇒ため【為】 ため‐ぬり溜塗】 漆塗の一種。朱・ベンガラで漆塗りした上に、透漆すきうるしを塗って仕上げたもの。 ため‐ます溜枡】 下水を溜めて汲みやすくした枡。 ため‐みず溜め水‥ミヅ 防火用などに溜めておく水。 ため・みる矯め見る】 〔他上一〕 うかがいみる。ためしみる。源平盛衰記19「文覚は遥かにかやうに―・みて」 だめ‐もと駄目元】 「駄目で元々」の略。→駄目(成句) ためらい‐きず躊躇い傷タメラヒ‥ 刃物などで自殺を試みた際に、致命傷にいたらず残った傷痕。また、自殺した際に致命傷以外についた傷。逡巡創しゅんじゅんそうためら・う躊躇うタメラフ 〔自他五〕 ①気持をしずめる。心を落ち着かせる。源氏物語若菜上「悲しくとめ難くおぼさるれば、とみにもえ―・ひ給はず」 ②病勢などを抑える。源氏物語総角「心ちのかき乱り悩ましく侍るを。―・ひて暁方にも又聞えん」 ③あれこれと思いめぐらす。熟慮する。今鏡「よく―・ひて、世の人のいはむことを聞くべきなり」 ④あれこれ迷って決心がつきかねる。躊躇ちゅうちょする。徒然草「皆人、別当入道の庖丁を見ばやと思へども、たやすくうち出でんもいかがと―・ひけるを」。「出発を―・う」 た‐めり (完了の助動詞タリに推量の助動詞メリの付いた形の音便形タンメリのンを表記しない形)…しているようだ。源氏物語若紫「いとさま変りたるかしづきぐさなりとおぼい―」 た・める溜める】 〔他下一〕[文]た・む(下二) ①とどめる。万葉集13「水脈みお速み生ひ―・め難き石枕苔生すまでに」。天草本伊曾保物語「我を見て一足を―・めいで逃げ行くよ」 ②せきとめる。集めたたえる。後撰和歌集「朝毎に置く露そでに受け―・めて世の憂き時の涙にぞ借る」 ③多くあつめる。たくわえる。後拾遺和歌集「梅の香を夜半の嵐の吹き―・めて槙まきの板戸のあくる待ちけり」。「目標の金額を―・める」 ④とどこおらせて、ふやす。「仕事を―・める」「家賃の支払いを―・める」 ◇3で、有用なものをたくわえる、特に金品をたくわえる意味の場合、「貯める」とも書く。 た・める矯める】 〔他下一〕[文]た・む(下二) ①まがっているのをまっすぐにする。また、まっすぐなのをまげる。〈倭名類聚鈔13〉。「角つのを―・めて牛を殺す」 ②改めなおす。正しくする。日葡辞書「ヒトノクセヲタメナヲス」 ③いつわる。曲げる。付会する。胆大小心録「推古の勅をたまはりて、嗣位あらんを蝦夷えみしの―・めて、…善柔の人をゑらみて即位なしませしなり」 ④ねらいをつける。ねらいをつけて放さない。ねらいみる。日葡辞書「テッポウ(鉄炮)ヲタムル」。「―・めつすがめつ」

ため‐ぬり【溜塗】🔗🔉

ため‐ぬり溜塗】 漆塗の一種。朱・ベンガラで漆塗りした上に、透漆すきうるしを塗って仕上げたもの。

ため‐ます【溜枡】🔗🔉

ため‐ます溜枡】 下水を溜めて汲みやすくした枡。

ため‐みず【溜め水】‥ミヅ🔗🔉

ため‐みず溜め水‥ミヅ 防火用などに溜めておく水。

ため・みる【矯め見る】🔗🔉

ため・みる矯め見る】 〔他上一〕 うかがいみる。ためしみる。源平盛衰記19「文覚は遥かにかやうに―・みて」

ためらい‐きず【躊躇い傷】タメラヒ‥🔗🔉

ためらい‐きず躊躇い傷タメラヒ‥ 刃物などで自殺を試みた際に、致命傷にいたらず残った傷痕。また、自殺した際に致命傷以外についた傷。逡巡創しゅんじゅんそう

ためら・う【躊躇う】タメラフ🔗🔉

ためら・う躊躇うタメラフ 〔自他五〕 ①気持をしずめる。心を落ち着かせる。源氏物語若菜上「悲しくとめ難くおぼさるれば、とみにもえ―・ひ給はず」 ②病勢などを抑える。源氏物語総角「心ちのかき乱り悩ましく侍るを。―・ひて暁方にも又聞えん」 ③あれこれと思いめぐらす。熟慮する。今鏡「よく―・ひて、世の人のいはむことを聞くべきなり」 ④あれこれ迷って決心がつきかねる。躊躇ちゅうちょする。徒然草「皆人、別当入道の庖丁を見ばやと思へども、たやすくうち出でんもいかがと―・ひけるを」。「出発を―・う」

た‐めり🔗🔉

た‐めり (完了の助動詞タリに推量の助動詞メリの付いた形の音便形タンメリのンを表記しない形)…しているようだ。源氏物語若紫「いとさま変りたるかしづきぐさなりとおぼい―」

た・める【溜める】🔗🔉

た・める溜める】 〔他下一〕[文]た・む(下二) ①とどめる。万葉集13「水脈みお速み生ひ―・め難き石枕苔生すまでに」。天草本伊曾保物語「我を見て一足を―・めいで逃げ行くよ」 ②せきとめる。集めたたえる。後撰和歌集「朝毎に置く露そでに受け―・めて世の憂き時の涙にぞ借る」 ③多くあつめる。たくわえる。後拾遺和歌集「梅の香を夜半の嵐の吹き―・めて槙まきの板戸のあくる待ちけり」。「目標の金額を―・める」 ④とどこおらせて、ふやす。「仕事を―・める」「家賃の支払いを―・める」 ◇3で、有用なものをたくわえる、特に金品をたくわえる意味の場合、「貯める」とも書く。

た・める【矯める】🔗🔉

た・める矯める】 〔他下一〕[文]た・む(下二) ①まがっているのをまっすぐにする。また、まっすぐなのをまげる。〈倭名類聚鈔13〉。「角つのを―・めて牛を殺す」 ②改めなおす。正しくする。日葡辞書「ヒトノクセヲタメナヲス」 ③いつわる。曲げる。付会する。胆大小心録「推古の勅をたまはりて、嗣位あらんを蝦夷えみしの―・めて、…善柔の人をゑらみて即位なしませしなり」 ④ねらいをつける。ねらいをつけて放さない。ねらいみる。日葡辞書「テッポウ(鉄炮)ヲタムル」。「―・めつすがめつ」 ○駄目を押すだめをおす (囲碁で、攻合いに勝っているのに更に一手かけて相手の石の駄目をつめる意から)わかりきったことを、念のために更にたしかめる。念を押す。駄目押しをする。 ⇒だ‐め【駄目】 ○駄目を出すだめをだす ①演劇で、演出者が役者に演技の欠点を指摘・注意する。 ②相手のした仕事などの欠点を指摘し、修正を求める。 ⇒だ‐め【駄目】 ○駄目を踏むだめをふむ 無駄なことをする。 ⇒だ‐め【駄目】

た‐めん【他面】🔗🔉

た‐めん他面】 ①ほかの平面またはほかの方面。 ②(副詞的に)別の面では。一方では。「実直で、―くだけたところのある人」

た‐めん【打眠】🔗🔉

た‐めん打眠】 (ダメンとも)僧が眠ること。〈日葡辞書〉 ⇒ためん‐ごろも【打眠衣】

た‐めん【多面】🔗🔉

た‐めん多面】 多くの平面。また、多くの方面。「―にわたる活動」 ⇒ためん‐かく【多面角】 ⇒ためん‐せい【多面性】 ⇒ためん‐たい【多面体】 ⇒ためん‐てき【多面的】

ためん‐かく【多面角】🔗🔉

ためん‐かく多面角】 三つ以上の平面が共通の頂点に会した立体図形。 ⇒た‐めん【多面】

ためん‐ごろも【打眠衣】🔗🔉

ためん‐ごろも打眠衣】 平常着る着物。ふだんぎ。日葡辞書「タメンゴロモ、即ち、ケ(褻)ノコロモ」 ⇒た‐めん【打眠】

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ため【為】🔗🔉

ため [2] 【為】 (1)役に立つこと。利益になること。「―になる本」「君の―を思って言うのだ」「情けは人の―ならず」 (2)(形式名詞) 助詞「の」「が」を介在させて体言と,あるいは用言の連体形に接続して用いる。助詞「に」を伴うこともある。(ア)その物事が理由・原因であることを表すのに用いる。ゆえ。「雨の―順延する」「事故があった―に遅刻する」「これが―に彼は大いに苦況に立たされた」(イ)その物事を目的とすることを表すのに用いる。「会議の―上京する」「合格する―に大いに勉強する」 (3)ある物事に関することを表す。…にとって。…に関して。「君の―よくない」

ため【溜】🔗🔉

ため [0] 【溜】 〔動詞「溜める」の連用形から〕 (1)必要な力を集中させること。「腰の―がきかない」 (2)ためておく場所。とくに肥料用の糞尿をためておく所。肥えだめ。 (3)〔音〕 リズム全体,また特定の楽器のリズムを微妙に後ろにずらすことで生まれるリズムのニュアンス。 (4)「非人溜(ヒニンタメ)」に同じ。

ため-あずけ【溜預け】🔗🔉

ため-あずけ ―アヅケ [3] 【溜預け】 江戸時代,重病の囚人や一五歳未満の犯罪人を回復・成長まで一時的に非人溜に預けた措置。非人預け。

ため-い【溜め井】🔗🔉

ため-い [0] 【溜め井】 水をためておく井戸。

ため-いき【溜め息】🔗🔉

ため-いき [3] 【溜め息】 心配・失望・感動などの時に思わずもらす大きな息。「―をもらす」「―をつく」「―が出るようなすばらしい演奏」

ため-いけ【溜め池】🔗🔉

ため-いけ [0] 【溜め池】 用水をためておく池。

ため-おけ【溜め桶】🔗🔉

ため-おけ ―ヲケ [0] 【溜め桶】 (1)糞尿をためておく桶。また,それを入れて運ぶ桶。 (2)近世,防火用に雨水をためておく桶。天水桶。

ため-がき【為書き】🔗🔉

ため-がき [0] 【為書き】 書画の落款(ラツカン)に,依頼主の名など,その書画を書いた理由を書き添えること。

ためかね-りゅう【為兼流】🔗🔉

ためかね-りゅう ―リウ 【為兼流】 「京極派(キヨウゴクハ)」に同じ。

ためかね-わかしょう【為兼和歌抄】🔗🔉

ためかね-わかしょう ―ワカセウ 【為兼和歌抄】 歌論書。一巻。藤原(京極)為兼著。1285〜87年頃成立。保守的・伝統的な二条家の歌学に対抗する著者が,「万葉集」を尊重し,対象の感動を重んずる自由な詠歌態度を説く。為兼卿和歌抄。

ため-こ・む【溜め込む】🔗🔉

ため-こ・む [3] 【溜め込む】 (動マ五[四]) ためて,大量に所有している。「小金(コガネ)を―・む」

ためし【例・様】🔗🔉

ためし [3] 【例・様】 (1)それより以前に実際にあった事柄。れい。先例。前例。「そのような―はない」 (2)手本となること。また,故事。「老たる馬ぞ道はしる,と云―あり/平家 9」

ためし-いろ【様色】🔗🔉

ためし-いろ [0] 【様色】 濃い紅梅色。今様色。 〔深紅は禁色であったため,許される色の見本を賜ったことからこの名があるという〕

ためし【試し・験し】🔗🔉

ためし [3] 【試し・験し】 ためすこと。こころみること。「ものは―だ」「―刷り」 →ためしに

ためし-ぎり【試し斬り】🔗🔉

ためし-ぎり [0] 【試し斬り】 人や動物などを斬って,刀剣の切れ味をためすこと。

ためし-ざら【試し皿】🔗🔉

ためし-ざら [3] 【試し皿】 日本画で,墨や絵の具の濃淡を加減するのに用いる皿。

ためし-ざん【試し算】🔗🔉

ためし-ざん [3] 【試し算】 計算の結果の正否を調べるための計算。検算。

ためし-に【試しに】🔗🔉

ためし-に [3] 【試しに】 (副) 軽い気持ちで物事をやってみるさま。「―一度やってみよう」

ためし-もの【試し物】🔗🔉

ためし-もの [0][5] 【試し物】 ためし斬りにするもの。「首をきられ手足をもがれ,―になるとても/浄瑠璃・大経師(中)」

ため・す【試す】🔗🔉

ため・す [2] 【試す】 (動サ五[四]) (1)実際にやってみて,力の程度・真偽などを調べ確かめる。試みる。「実力のほどを―・す」「性能を―・す」 (2)実際に使ってみて,刀剣など武具の強さを調べる。「且は鎧の金をも―・し/保元(中)」 [可能] ためせる

ため-ずき【溜め漉き】🔗🔉

ため-ずき [0] 【溜め漉き】 和紙の手漉き法の一。パルプ状にした紙料を簀(ス)ですくい上げ,前後左右に揺り動かして一定の厚さの湿紙(シツシ)を作る。この湿紙に紗(シヤ)をかぶせ,さらに別の湿紙を積み重ねた上に重石(オモシ)をのせて水を切り,一枚ずつ湿紙をはがして干し板に張り天日で乾かす。 →流し漉き

ため-ずく【為尽く】🔗🔉

ため-ずく ―ヅク 【為尽く】 (1)もっぱらその人のためを思って尽くすこと。「何事も―,ながうほそうあそばしやれぬかと申せば/浮世草子・三島暦」 (2)その人のために尽くしているかのように見せかけること。おためずく。「肝煎の嚊が―いうて/浮世草子・禁短気」

ため-すじ【為筋】🔗🔉

ため-すじ ―スヂ [2][3] 【為筋】 ためになる事柄。また,利益をもたらす客。おためすじ。「自分の方の―になる事は/二人女房(紅葉)」

ため-だし【撓め出し】🔗🔉

ため-だし [0] 【撓め出し】 相撲の手の一。両方の手で相手の一方の手を押さえ,これをしならせるようにして押し出す技。ちょうなかけ。

ためつ-すがめつ【矯めつ眇めつ】🔗🔉

ためつ-すがめつ 【矯めつ眇めつ】 (連語) 〔動詞「たむ」「すがむ」の連用形に完了の助動詞「つ」が付いたもの〕 いろいろな方からよく見るさま。とみこうみ。「―して見る」

ため-つ-もの【ためつ物】🔗🔉

ため-つ-もの 【ためつ物】 (1)おいしい食べ物。「鼻口また尻より,種々の―を取り出して/古事記(上訓)」 (2)大嘗会(ダイジヨウエ)の時,臣下に賜る酒食。

ため-なお・す【矯め直す】🔗🔉

ため-なお・す ―ナホス 【矯め直す】 (動サ四) 曲がったものを,正しい状態に直す。矯正する。「クセヲ―・ス/日葡」

ためなが【為永】🔗🔉

ためなが 【為永】 姓氏の一。

ためなが-しゅんすい【為永春水】🔗🔉

ためなが-しゅんすい 【為永春水】 (1790-1843) 江戸後期の戯作者。通称,越前屋長次郎。号,狂訓亭・二世南仙笑楚満人など。書肆(シヨシ)青林堂を営む。1821年以後次々と作品を発表。特に「春色梅児誉美(ウメゴヨミ)」で人情本の第一人者となったが,天保の改革で風俗を乱したとして罰せられ,翌年病没。著「春色辰巳園」「春告鳥」など。

ため-なみだ【溜め涙】🔗🔉

ため-なみだ [3] 【溜め涙】 泣くのをこらえてたまった涙。「こらへに堪へた―の関が一時に切れた/あひびき(四迷)」

ため-に【為に】🔗🔉

ため-に [2] 【為に】 ■一■ (接続) 〔漢文訓読に由来する語法〕 それ故に。「事前の対策がなく,―かかる大災害となった」 ■二■ (連語) ⇒ため(為)(2)

ため-ぬり【溜め塗(り)】🔗🔉

ため-ぬり [0] 【溜め塗(り)】 漆塗りの一種。朱漆・青漆などで下塗りをし,木炭で艶消しをした上に,透漆を塗ったもの。下塗りの色が透けて見える。

ため-みず【溜め水】🔗🔉

ため-みず ―ミヅ [0][2] 【溜め水】 防火用・飲用などのためにためておく水。

ためらい【躊躇い】🔗🔉

ためらい タメラヒ [0][3] 【躊躇い】 ためらうこと。躊躇(チユウチヨ)。

ためらい-きず【躊躇い傷】🔗🔉

ためらい-きず タメラヒ― [3] 【躊躇い傷】 刃物などで自殺を図ったものの死にいたらず,からだに残った傷。

ためら・う【躊躇う】🔗🔉

ためら・う タメラフ [3] 【躊躇う】 (動ワ五[ハ四]) (1)しようかしまいかと迷う。思い切りがつかなくて行動に移れない。躊躇(チユウチヨ)する。「会うのを―・う」「入ろうか入るまいか―・っている」 (2)感情を静める。病勢などの落ち着くのを待つ。「かなしう見たてまつり給ふ,―・ひて御前に参り給へれば/狭衣 1」 (3)様子をみる。待つ。「一の矢を射させて試みんとて,暫く―・ひける所に/保元(中)」

めり🔗🔉

めり (連語) 〔完了の助動詞「たり」の連体形に推量の助動詞「めり」の付いた「たるめり」の音便の形「たんめり」の撥音「ん」の無表記〕 …たようだ。…ているようだ。「この人々,みな心ゆかずおぼし―めり/宇津保(沖つ白波)」「これは,いとさま変はりたるかしづき種(グサ)なりと,おぼい―めり/源氏(若紫)」

た・める【溜める】🔗🔉

た・める [0] 【溜める】 (動マ下一)[文]マ下二 た・む (1)水などを一か所に集めておく。「雨水を―・める」「クーポン券を―・める」 (2)(「貯める」とも書く)金品をたくわえる。「小金(コガネ)を―・める」 (3)処理すべきものをとどこおらせる。「家賃を大分―・めてしまった」「宿題を―・める」 (4)ある状態でとめる。とどめる。「我ヲ見テ一足モ―・メイデ逃ゲ行ク/日葡」「暫時も我が宿に尻も―・めず/浮世草子・風流曲三味線」 〔「たまる」に対する他動詞〕

た・める【矯める・撓める】🔗🔉

た・める [2] 【矯める・撓める】 (動マ下一)[文]マ下二 た・む (1)木・竹・枝などを,曲げたりまっすぐにしたりして形を整える。「枝を―・める」「角(ツノ)を―・めて牛を殺す」 (2)悪い性質やくせなどを直す。矯正(キヨウセイ)する。「―・め難い不親切や残酷心はまさかにあるまい/行人(漱石)」「クセヲ―・メル/ヘボン(三版)」 (3)目をすえて見る。じっと見る。「―・めつすがめつ」「清葉の容子(ヨウス)を最(モ)う一度―・めて視て/日本橋(鏡花)」 (4)弓・鉄砲で,ねらいをつける。「千介鉄炮を―・めすゑ西郷を馬より打落し/常山紀談」

た-めん【他面】🔗🔉

た-めん [0][1] 【他面】 物事の,注目されたり知られたりしている以外の面。ほかの面。ほかの方面。一方。副詞的にも用いる。「きびしい人だが,―ではやさしいところもある」「成功はしたが,―多大な負債が残った」 〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

た-めん【打眠】🔗🔉

た-めん [0] 【打眠】 〔「だめん」とも〕 僧がねむること。

た-めん【多面】🔗🔉

た-めん [0] 【多面】 (1)多くの平面。 (2)多くの方面。「―にわたって活躍する」

ためん-かく【多面角】🔗🔉

ためん-かく [2] 【多面角】 同一平面上にないいくつかの角が頂点を共有し,隣の角と辺を共有してできている立体図形。 →立体角

ためん-せい【多面性】🔗🔉

ためん-せい [0] 【多面性】 各方面にわたる性質。

ためん-たい【多面体】🔗🔉

ためん-たい [0] 【多面体】 四つ以上の多角形より成る面で囲まれた立体。面の数により四面体・五面体…と呼ぶ。

ためん-てき【多面的】🔗🔉

ためん-てき [0] 【多面的】 (形動) 多くの面にわたるさま。 ⇔一面的 「―な活動」

ため【為に】(和英)🔗🔉

ため【為に】 (1)[利益]for;→英和 for the sake[benefit,good]of;for a person's good;on behalf of;in honor of.(2)[目的](in order) to do;so as to do;(so) that one may;for (the purpose[sake]of);with a view to doing;by way of;in[for]the cause of. (3)[原因・理由]on account of[because of,owing to];due to;through;→英和 from;→英和 for[from]want[lack]of;because;→英和 as;→英和 since;→英和 for.(4)[結果]in consequence of;as a result of.(5)[によって]by.→英和 〜になる be good for;dogood;benefit;→英和 be beneficial[profitable,helpful,instructive]. 〜にならない be no good;be bad for;be harmful[injurious]to.

ためいき【溜息をつく】(和英)🔗🔉

ためいき【溜息をつく】 (heave a) sigh.→英和 (ほっと)〜をついて with a sigh (of relief).

ためいけ【溜池】(和英)🔗🔉

ためいけ【溜池】 a reservoir.→英和

ためこむ【溜め込む】(和英)🔗🔉

ためこむ【溜め込む】 save up.

ためし【例がない】(和英)🔗🔉

ためし【例がない】 have never done.〜のない unprecedented;→英和 unheard-of.

ためし【試しに】(和英)🔗🔉

ためし【試しに】 by way of experiment;tentatively.〜にやってみる try;→英和 have a try.

ためす【試す】(和英)🔗🔉

ためす【試す】 try;→英和 test;→英和 (make an) experiment.→英和

ためつすがめつ【矯めつ眇めつ】(和英)🔗🔉

ためつすがめつ【矯めつ眇めつ】 closely;with a scrutinizing eye.

ためらう【躊躇う】(和英)🔗🔉

ためらう【躊躇う】 ⇒躊躇(ちゆうちよ).

ためる【溜める】(和英)🔗🔉

ためる【溜める】 accumulate (蓄積);→英和 [貯える]save;→英和 store;→英和 put aside;collect (集める);→英和 [支払を]run up;leaveundone (仕事を).

ためる【矯める】(和英)🔗🔉

ためる【矯める】 [曲げる]bend;→英和 twist;→英和 straighten (まっすぐにする);→英和 correct (矯正).→英和

ためん【多面的】(和英)🔗🔉

ためん【多面的】 many-sided.多面体 a polyhedron.→英和

ためん【他面】(和英)🔗🔉

ためん【他面】 on the other side;on the other hand (一方).

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