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じ-ゆう ―イウ [2] 【自由】 (名・形動)[文]ナリ🔗🔉

じ-ゆう ―イウ [2] 【自由】 (名・形動)[文]ナリ (1)〔freedom; liberty〕 他からの強制・拘束・支配などを受けないで,自らの意志や本性に従っている・こと(さま)。自らを統御する自律性,内なる必然から行為する自発性などがその内容で,これに関して当の主体の能力・権利・責任などが問題となる。(ア)哲学的な意味では,自らを自律的に統御し,内なる必然から自発的に行為すること。外的自然からの自由,内的自然(理性や意志以外の要因)からの自由,他人による強制からの自由に分かれる。意志の自由とほぼ同義。(イ)社会学的な意味では,社会集団が個人の自律的な判断・決定能力を発展させる構造的条件を備えていること。基本的人権のほか価値・規範体系の整備なども含む。「―な社会の実現」(ウ)政治的・歴史的には,時代によって異なる内容をもつ。古代ギリシャでは奴隷などと区別されたポリス市民固有の属性,すなわちすぐれたものへの洞察力を意味したが,中世ヨーロッパでは身分的特権の別名であった。近代のリベラルな自由概念は一七世紀の宗教戦争以来成立し,市民革命を経て強化・確立され,宗教的自由から思想・信条の自由が,さらにそこから言論・出版の自由が要請された。この過程で,権力と対立しこれを制約する自由という視点も出てくる。マルクス主義的には,社会全体が解放され,人格の自律が真に達成されることが重要視される。 (2)物事が自分の思うままになるさま。「三か国語を―にあやつる」「―がきく」「―になる時間」「船の進退―ならねば/近世紀聞(延房)」 (3)わがまま。気まま。「よろづ―にして,大方,人に従ふといふ事なし/徒然 60」 [派生] ――さ(名)

大辞林 ページ 146109 での自由名単語。