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でる [1] 【出る】 (動ダ下一)[文]ダ下二 づ🔗🔉

でる [1] 【出る】 (動ダ下一)[文]ダ下二 づ (1)内側から外へ,または人からよく見える所へ移動する。 ⇔はいる 「ベルを鳴らすと奥さんが〈で〉てきた」「宿題を忘れた者は前に〈で〉なさい」 (2)主要な居所としていたところを離れて別の場所へ行く。「妻も働きに〈で〉ている」「旅に〈でる〉」 (3)それまで社会的に所属していたところから去る。 ⇔はいる 「学校を〈で〉てから一〇年たった」「婚家を〈でる〉」 (4)仕事や学業などの活動をするために行く。「店に〈でる〉」「会社に〈でる〉」 (5)多くの人々が見たり聞いたりするものの中に登場する。「試合に〈でる〉(=出場スル)」「芝居に〈でる〉(=出演スル)」 (6)(「電話にでる」の形で)電話をうける。 (7)集まりなどに出席・参加する。「同窓会に〈でる〉」「ゴルフのコンペに〈でる〉」 (8)新たな社会的な活動に乗り出す。「彼は今度の選挙に〈でる〉(=立候補スル)そうだ」「社交界へ〈でる〉」 (9)相手に対してある態度をとる。「下手(シタテ)に〈でる〉」「横柄な態度に〈でる〉」 (10)物が移動して中から外,または人の目に見える所に現れる。 ⇔はいる 「煙突から煙が〈でる〉」「蛇口をひねれば水が〈でる〉」 (11)外の方へ出っぱる。突き出る。「釘が〈で〉ているから気をつけなさい」「腹がだいぶ〈で〉てきた」 (12)人に見える場所に設置・掲示・展示される。「『本日休業』の札が〈で〉ている」「展覧会に歌麿の名品が〈で〉ている」 (13)おおわれていたものが露出される。「雪がとけて山肌が〈で〉ている」「地が〈でる〉」 (14)広く世の中全体に向かって発表される。「四月号が〈でる〉」 (15)乗り物が出発する。または運行される。 ⇔はいる 「まもなくバスが〈でる〉」「この町から大阪行きのバスが〈で〉ています」 (16)隠れていたり,どこにいったか分からなくなっていたものが見つかる。「畑から土器が〈でる〉」「なくした鍵が〈で〉てきた」 (17)恐ろしいものが人前に現れる。「追いはぎが〈で〉そうなさびしい道」「幽霊が〈でる〉」 (18)飲食物や金品が供される。与えられる。「昼食にはカレーが〈で〉た」「褒美が〈でる〉」 (19)商品や金が他所に渡る。 ⇔はいる 「この手の物はよく〈でる〉(=売レル)」 (20)活字になったものや話などの中に登場する。「この本に作り方が〈で〉ている」「ギリシャ神話に〈で〉てくる女神」「さっき話に〈で〉た店へ行ってみよう」 (21)人がそこで生まれ育つ。また,物が産出される。「この学校からは多くの音楽家が〈で〉た」「金の〈でる〉山」 (22)ある物事があきらかな形で示される。「判決が〈でる〉」「答えが〈でる〉」「検査の結果が〈でる〉」 (23)人の感情などが外に表れる。「怒りが顔に〈でる〉」「いつもの癖が〈でる〉」 (24)内に秘められている能力などが発揮される。「このテレビは音が〈で〉ない」「食欲が〈でる〉」 (25)ある現象や事態が発生する。起きる。「夕方になって風が〈で〉てきた」「雲が〈でる〉」「咳が〈でる〉」「死者が〈でる〉」「赤字が〈でる〉」 (26)雰囲気や特徴が表れるようになる。「この絵はよく感じが〈で〉ている」「体に丸みが〈でる〉」「いい色が〈で〉た」 (27)命令・依頼などのはたらきかけがなされる。「本社から指令が〈でる〉」「聴衆からは何の質問も〈で〉なかった」 (28)境界線・限界を越える。「素人の域を〈で〉ない作品」 (29)…の系統を引く。…に由来する。「相撲用語から〈で〉た言葉」 (30)(「世に出る」の形で)世間の人々に知られるようになる。評判になる。「彼はこの小説で世に〈で〉た」 〔「づ(出)」は,下二段動詞「いづ(出)」の頭音「い」の落ちたもので,上代から例が見られるが,広く用いられるようになったのは中世以降。「穂に〈で〉し君が見えぬこのころ/万葉 3506」「カノ島ヲ〈ヅル〉ニ臨ウデ/天草本伊曾保」。「でる」は,「づ」の下一段化したもので,近世以降一般化した。「出す」に対する自動詞〕 [慣用] 足が―・裏目に―・顔から火が―・叩けば埃が―・喉(ノド)から手が―・火の―よう・芽が―/ぐうの音も出ない・手も足も出ない・身から出た錆(サビ)

大辞林 ページ 150148 での出る動ダ下一単語。