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にお・う ニホフ [2] 【匂う・臭う】🔗🔉

にお・う ニホフ [2] 【匂う・臭う】 ■一■ (動ワ五[ハ四]) □一□ (1)あるにおいがあたりにただよう。それがあるにおいを発散する。 〔「かおる」が快いにおいについていうのに対し,「におう」は快・不快両方についていうが,不快な場合の漢字表記は多くは「臭う」〕 「梅の香が―・う」「肉を焼くにおいが―・ってくる」「くつ下が―・う」「橘の―・へる香かもほととぎす/万葉 3916」 (2)何となく,それらしい雰囲気が感じられる。多く好ましくない場合に用いる。「不正が―・ってくる」 □二□ (1)赤などの色があざやかに照り輝く。「春の園(ソノ)紅(クレナイ)―・ふ桃の花下照る道に出で立つ娘子(オトメ)/万葉 4139」 (2)美しさ・魅力などが,その内部からただよい出る。美しくつややかである。「―・うばかりの美少女」「愛嬌が―・う女性」「紫の―・へる妹(イモ)を/万葉 21」 (3)他のものの色に映り染まる。「手に取れば袖さへ―・ふをみなえし/万葉 2115」 (4)他のものの影響を受けて,はなやかに栄える。恩恵やおかげをこうむる。「人ひとりを思ひかしづき給はむ故(ユエ)は,ほとりまでも―・ふ例(タメシ)こそあれ/源氏(真木柱)」 (5)染色・襲(カサネ)・縅(オドシ)などで,色を次第にぼかしていく。「うへはうすくて,したざまにこく―・ひて/雅亮装束抄」 ■二■ (動ハ下二) 美しく色づける。「住吉(スミノエ)の岸野の榛(ハリ)に―・ふれど/万葉 3801」 〔古くは,「に」は「丹」で赤色の意,「ほ」は「秀(ホ)に出ず」などの「秀」でぬきんでる意で用いられた。「におう」は,本来は色彩に関する美しさをいう語。「匂わす」に対する自動詞〕

大辞林 ページ 151368 での匂う単語。