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ひょう-し ヒヤウ― [3][0] 【拍子】🔗🔉

ひょう-し ヒヤウ― [3][0] 【拍子】 〔打ち鳴らす物・音・事の意〕 (1)音楽(主に西洋音楽)で,一小節内の拍数を表す単位。例えば,行進曲は二拍子,ワルツは三拍子。 (2)音楽(主に日本音楽)で,拍節を明確にするために打ち鳴らされる音。また,その楽器。手拍子・足拍子・笏拍子(シヤクビヨウシ)・銅拍子などはこの義による造語。雅楽で太鼓や笏拍子を「拍子」,能楽で四種の楽器を「四拍子(シビヨウシ)」と呼ぶのも同義である。 (3)日本音楽で,拍節法またはリズム型。雅楽の早(ハヤ)拍子・延(ノベ)拍子・只(タダ)拍子・三度拍子など,能楽の拍子合(アイ)・拍子不合(アワズ)・地(ジ)拍子など,種目・曲種により多様な意味・用法がある。 (4)雅楽・近世邦楽で,楽曲・楽章などの長さを表す単位。雅楽では一定拍数(拍節法により異なる)の楽句を単位として数え,「この曲は拍子二十」などという。近世邦楽では二拍一組みを単位(第一拍を「表間(オモテマ)」,第二拍を「裏間(ウラマ)」と呼ぶ)とし,「各段は五十二拍子」などという。 (5)「拍」に同じ。 (6)物事の調子・具合・勢いなど。「オールの―が乱れる」 (7)音楽や踊りに合わせて,手を打ったり声をかけたりして調子をとること。「―を取る」「―を合わせる」 (8)(多く「…した拍子に」の形で)ある動作をしたちょうどその時。そのはずみ。とたん。「転んだ―に靴がぬげる」 (9)俳諧で,支考が唱えた付合方法論「七名(シチミヨウ)八体(ハツタイ)」の七名の一。前句の句勢に応じて句を付ける方法。はしり。

大辞林 ページ 153106 での拍子単語。