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――うち合わ・す🔗🔉

――うち合わ・す (敬意を表すために)両袖を重ね合わせる。「塀のかたにうしろ押して,―・せて立ちたるこそをかしけれ/枕草子 76」

――交(カ)・う🔗🔉

――交(カ)・う 男女が互いに衣の袖を敷きかわす。共寝する。「しきたへの―・へし君/万葉 195」

――返・す🔗🔉

――返・す (1)袖を折り返して裏側を表に出す。こうして寝ると恋しい人を夢に見ると信じられていた。「しきたへの―・しつつ寝(ヌ)る夜落ちず夢には見れど/万葉 3978」 (2)(舞などで)袖を翻す。「のどかに―・す所をひとをれ気色ばかり舞ひ給へるに/源氏(花宴)」

――反(カエ)・る🔗🔉

――反(カエ)・る 袖が翻る。「楽浪(ササナミ)の比良山風の海吹けば釣りする海人の―・る見ゆ/万葉 1715」

――掻(カ)き合わ・す🔗🔉

――掻(カ)き合わ・す 両袖を重ね合わせる。身なりを整えてかしこまる。「問はれて,―・せて/徒然 90」

――片敷・く🔗🔉

――片敷・く (男女が互いの袖を敷きかわして共寝するのに)自分の衣だけを敷いて寝る。独り寝をする。「別れにし妹が着せてしなれ衣―・きてひとりかも寝む/万葉 3625」

――にしぐ・る🔗🔉

――にしぐ・る 袖に時雨(シグレ)がふりかかる。袖に涙が落ちるたとえ。「われながら思ふかものをとばかりに―・るる庭の松風/新古今(雑中)」

――に縋(スガ)・る🔗🔉

――に縋(スガ)・る 袖をとらえてひきとめる。同情をひいて助けを求める。哀願する。「先輩知人の―・って生きる」

――にする🔗🔉

――にする 手を袖に入れたままで,何もしない。おろそかにする。冷淡にする。すげなくする。「―された腹いせ」

――に露(ツユ)おく🔗🔉

――に露(ツユ)おく 袖に露がかかってぬれる。悲しみの涙で袖がぬれる。

――にな・す🔗🔉

――にな・す 「袖にする」に同じ。「わしがこなたにほだされてお主さまは―・し/浄瑠璃・五十年忌(中)」

大辞林 ページ 148278