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なにし-に 【何為に】 (連語)🔗🔉

なにし-に 【何為に】 (連語) 〔「し」は動詞「す」の連用形,「に」は格助詞〕 (1)何をするために。何のために。「おどろき給ひて,―召すぞ,と問ひ給へば/大鏡(師尹)」 (2)疑問の意を表す。いったいどういう訳で。どうして。「―部屋にこめ給ひてかくをこなる物にあはせむとし給ひしぞ/落窪 2」 (3)反語の意を表す。どうして…か。「―悲しきに見送りたてまつらむ/竹取」

なに-しろ [1] 【何しろ】 (副)🔗🔉

なに-しろ [1] 【何しろ】 (副) 〔「なににしろ」の転〕 他のことはさておいて,その事柄を強める気持ちを表す語。何にせよ。とにかく。なにせ。なんせ。「心配するよりも―一度やってみることだ」「急ぎの仕事があるのだが―暑くて」

なに・する 【何為る】 (動サ変)🔗🔉

なに・する 【何為る】 (動サ変) (1) [1] 何をする。非難したり,いぶかしがったりしていう。「いきなり―・するんだ」「あんなに買い込んで―・するつもりだろう」 (2) [0] ある行為を,わざとぼかして表現する語。「どうにか都合して―・しますから」

何するものぞ🔗🔉

何するものぞ 何ができようか。たいしたことはない。

なに-すれぞ 【何為れぞ】 (連語)🔗🔉

なに-すれぞ 【何為れぞ】 (連語) どうしてか。どういうわけで。なぜ。なんすれぞ。「時々の花は咲けども―母とふ花の咲き出来(コ)ずけむ/万葉 4323」

なに-せ [1] 【何せ】 (副)🔗🔉

なに-せ [1] 【何せ】 (副) 「なにしろ」に同じ。「品質は少し落ちるが―安い」

なに-せむ 【何せむ】 (連語)🔗🔉

なに-せむ 【何せむ】 (連語) なんになるだろうか,なんにもならぬ。何せむに。「恋ひ死なむ後は―生ける日のためこそ妹を見まく欲りすれ/万葉 560」

――に🔗🔉

――に (1)「なにせむ」に同じ。「銀(シロカネ)も金(クガネ)も玉も―優れる宝子にしかめやも/万葉 803」 (2)なんのために。どうして。「―命をもとな長く欲りせむ生けれども我(ア)が思ふ妹にやすく逢はなくに/万葉 2358」

なに-ぞ 【何ぞ】 (連語)🔗🔉

なに-ぞ 【何ぞ】 (連語) (1)〔代名詞「なに」に助詞「ぞ」の付いたもの〕 どのようなものか。何か。なんぞ。「白玉か―と人の問ひし時露と答へて消えなまし物を/伊勢 6」 (2)〔副詞「なに」に助詞「ぞ」のついたもの〕 なぜ。どうして。なんぞ。「多摩川にさらす手作りさらさらに―この児のここだかなしき/万葉 3373」

大辞林 ページ 151199