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もの-きよ・し 【物清し】 (形ク)🔗🔉

もの-きよ・し 【物清し】 (形ク) (1)何となく清い。「―・くすまひたり/宇治拾遺 13」 (2)何となく上品である。立派である。「―・き御なからひなり/栄花(初花)」

もの-ぎわ ―ギハ 【物際】🔗🔉

もの-ぎわ ―ギハ 【物際】 (1)まぎわ。せとぎわ。「はやりて鑓(ヤリ)を入れば,―にて精がぬけて鑓が弱き物なり/三河物語」 (2)盆・暮れなど物日の直前の多忙な時期。「若衆の手づから十露盤(ソロバン)はじき,―に魚屋呼びつけ/浮世草子・禁短気」

もの-くい ―クヒ [0] 【物食い】🔗🔉

もの-くい ―クヒ [0] 【物食い】 〔「ものぐい」とも〕 (1)物を食うこと。食べること。「―ノ悪イ馬/ヘボン」 (2)女性と関係を結ぶこと。「―の悪いのが可惜(アツタラ)瑜(タマ)に疵(キズ)だつて/浮雲(四迷)」

もの-ぐさ [0] 【物臭・懶】 (名・形動)[文]ナリ🔗🔉

もの-ぐさ [0] 【物臭・懶】 (名・形動)[文]ナリ 〔古くは「ものくさ」〕 (1)何かすることを面倒がること。また,そのような性質や人。また,そのさま。ぶしょう。「―な人」「―をする」 (2)「ものぐさぞうり」に同じ。

ものぐさ-ぞうり ―ザウ― 【懶草履】🔗🔉

ものぐさ-ぞうり ―ザウ― 【懶草履】 足の裏の半ばまでしかない,短い草履。足半(アシナカ)。ものぐさ。「藁縄,帯にして,―の破れたるをはき/御伽草子・物臭太郎」

もの-ぐさ・い [4] 【物臭い・懶い】 (形)[文]ク ものぐさ・し🔗🔉

もの-ぐさ・い [4] 【物臭い・懶い】 (形)[文]ク ものぐさ・し 〔中世後期頃まで「ものくさし」と清音〕 (1)(何かをするのが)おっくうだ。面倒だ。大儀である。「何をするのも―・い」 (2)何となく怪しい。うさんくさい。「この内は―・し。捜せや捜せ/浄瑠璃・碁盤太平記」 (3)病気で体がだるい。気分がすぐれない。「―・くなりて,死ぬべき時に/仮名草子・仁勢物語」 (4)何となくくさい。どことなく嫌なにおいがする。「女君は,程ふるままに―・き部屋に臥して/落窪 1」

ものぐさたろう ―タラウ 【物臭太郎】🔗🔉

ものぐさたろう ―タラウ 【物臭太郎】 御伽草子。二巻。作者未詳。室町時代成立。信濃国の物臭太郎は無類の無精者であったが,歌才によって宮中に召された。彼は皇族の末で善光寺如来の申し子とわかり,信濃の中将にまで出世し,死後,おたがの大明神とあがめられる。民間説話を素材にした立身成功談。おたがの本地(ホンジ)。

大辞林 ページ 155708