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わす・る 【忘る】🔗🔉

わす・る 【忘る】 ■一■ (動ラ四) 忘れる。忘れようと努める。「―・らむて野行き山行き我来れど/万葉 4344」「汝しれりや,―・れりや/平家 3」 〔主として上代に用いられた語。未然形は「わすらる」「わすらす」などの語に残る〕 ■二■ (動ラ下二) ⇒わすれる

わ・する [2] 【和する】 (動サ変)[文]サ変 わ・す🔗🔉

わ・する [2] 【和する】 (動サ変)[文]サ変 わ・す (1)仲よくする。したしむ。「夫婦あい―・する」「隣邦と―・する」 (2)調子を合わせる。声を合わせる。「会長の音頭(オンド)に―・して,万歳を三唱する」 (3)混ぜ合わせる。調和して一つになる。「是れ金明水に―・して醸せるものと/不二の高根(麗水)」「(ムギコ)を蘇蜜に―・して其御身に塗り/今昔 3」 (4)おだやかになる。なごむ。「春風の―・するが如く/福翁百話(諭吉)」 (5)他人の漢詩の韻に合わせて漢詩を作る。 (6)外国語の表現を日本語に改める。「ラチンヲ―・シテ日本ノ口ト為スモノナリ/天草本伊曾保」

和して同ぜず🔗🔉

和して同ぜず 〔論語(子路)〕 人と仲よく交際はしても,おもねって自説を曲げるようなことはしない。

わすれ 【忘れ】🔗🔉

わすれ 【忘れ】 忘れること。「我が父母は―せぬかも/万葉 4344」

わすれ-お ―ヲ [3] 【忘れ緒】🔗🔉

わすれ-お ―ヲ [3] 【忘れ緒】 半臂(ハンピ)の腰を結ぶ飾り紐(ヒモ)。幅三寸三分,長さ一丈二尺の羅(ウスギヌ)で,半臂着用の際,折り畳んで左腰の前に小紐にかけて垂らす。 →半臂

わすれ-おうぎ ―アフギ [4] 【忘れ扇】🔗🔉

わすれ-おうぎ ―アフギ [4] 【忘れ扇】 秋になって,身辺にありながら手に取ることも置いてあることも忘れがちになった扇。捨て扇。秋の扇。[季]秋。

わすれ-がい ―ガヒ [3] 【忘れ貝】🔗🔉

わすれ-がい ―ガヒ [3] 【忘れ貝】 (1)海産の二枚貝。殻は厚く,ふくらみが少なく,ほぼ円形で直径6センチメートル内外。殻表は平滑で,淡紫色の地に濃い紫色の放射帯や網目紋がある。肉は食用。房総半島以南の太平洋沿岸に分布。ササラガイ。 (2)二枚貝の殻の,離れてしまった一片。また,一枚貝の殻。これを拾うと,恋しい人を忘れることができると考えられていた。「海人娘子(アマオトメ)潜(カズ)き取るといふ―よにも忘れじ妹が姿は/万葉 3084」 →恋忘れ貝

大辞林 ページ 157206