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と【音】🔗🔉

と【音】 おと。ね。「風の―の遠き我妹(わぎも)が着せし衣(きぬ)手本(たもと)のくだりまよひ来にけり」〈万・三四五三〉

と【×砥】🔗🔉

と【×砥】 砥石(といし)

砥の如(ごと)🔗🔉

砥の如(ごと) 砥石の表面のように平らである。「坦坦たる―き県道となって」〈蘆花・思出の記〉

と【跡】🔗🔉

と【跡】 あと。足あと。「跡絶(とだ)える」「跡見(とみ)」など、複合語の形で用いられる。

と【斗】🔗🔉

と【斗】 尺貫法の容積の単位。一升の一〇倍、すなわち約一八・〇三九リツトル。→升(しよう)ます。特に、一斗枡(いつとます)建築で、枡形(ますがた)二十八宿の一。北方の第一宿。射手座中の北西部の六星、南斗六星をさす。ひつきぼし。ひきつぼし。斗宿。

と【徒】🔗🔉

と【徒】 その仲間。その同類の人。「学問の―」「無頼(ぶらい)の―」

と【途】🔗🔉

と【途】 道。道すじ。道のり。「再び車に乗り―に上りぬ」〈鴎外訳・即興詩人〉

途に就(つ)・く🔗🔉

途に就(つ)・く 出発する。旅立つ。「帰国の―・く」

と【都】🔗🔉

と【都】 道・府・県と並ぶ地方公共団体。東京都のこと。また、「東京都」の略。

と【×堵】🔗🔉

と【×堵】 垣。垣根。

堵に安(やす)ん・ずる🔗🔉

堵に安(やす)ん・ずる 安楽に暮らす。また、安堵(あんど)する。「人民其の―・ずるを得」〈竜渓・経国美談〉

堵の如(ごと)🔗🔉

堵の如(ごと) 多くの人が集まり垣根をめぐらしたようである。見物人の多いようすにいう。「―く勘次とおつぎの周囲に集まった」〈長塚・土〉

と【×蠹】🔗🔉

と【×蠹】 《木食い虫の意から》内部にあって害毒を及ぼすもの。「此を利禄の―と謂(い)う」〈露伴・運命〉

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[副]そのように。多く副詞「かく」と対になって用いられる。「―にもかくにも」「―につけかくにつけ」→とかく →とこう →とにかく →ともかく

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[格助]名詞、名詞的な語、副詞などに付く。動作をともにする相手、または動作・関係の対象を表す。「子供―野球を見に行く」「友達―けんかをした」「苦痛―闘う」「しぐれ降る暁月夜紐解かず恋ふらむ君―居(を)らましものを」〈万・二三〇六〉(文や句をそのまま受けて)動作・作用・状態の内容を表す。引用の「と」。「正しい―いう結論に達する」「名をばさかきの造(みやつこ)―なむいひける」〈竹取〉比較の基準を表す。「君の―は比べものにならない」「昔―違う」「思ふこといはでぞただにやみぬべき我―ひとしき人しなければ」〈伊勢・一二四〉動作・状態などの結果を表す。「有罪―決定した」「復讐(ふくしゆう)の鬼―化した」「年をへて花の鏡―なる水は散りかかるをやくもるといふらむ」〈古今・春上〉(副詞に付いて新たな副詞をつくり)ある状態を説明する意を表す。「そろそろ―歩く」「そよそよ―風が吹く」「ほのぼの―春こそ空に来にけらし天のかぐ山霞たなびく」〈新古今・春上〉(数量を表す語に付き、打消しの表現を伴って)その範囲以上には出ない意を表す。…までも。「全部で一〇〇円―かからない」「一〇〇キロ―走らなかった」(同一の動詞・形容詞を重ねた間に用いて)強調を表す。「世にあり―あり、ここに伝はりたる譜といふものの限りをあまねく見合はせて」〈源・若菜下〉◆は「に」と共通する点があるが、「と」はその結果を表すのに重点がある。は、現在も「ありとあらゆる」などの慣用句的表現の中にわずかに残っている。[接助]活用語の終止形に付く。二つの動作・作用がほとんど同時に、または継起的に起こる意を表す。…と同時。…とすぐ。「あいさつを終える―いすに腰を下ろした」「玄関を開ける―、子供が迎えに出てきた」「銀(かね)請け取る―そのまま駆け出して」〈浄・大経師〉ある動作・作用がきっかけとなって、次の動作・作用が行われることを表す。「汗をかく―風邪をひく」「写真を見る―昔の記憶がよみがえる」「年がよる―物事が苦労になるは」〈滑・浮世床・初〉順接の仮定条件を表す。もし…すると。「見つかる―うるさい」「ドルに直す―三〇〇〇ドルほどになる」「今言ふ―悪い」〈伎・幼稚子敵討〉逆接の仮定条件を表す。たとえ…であっても。…ても。意志・推量の助動詞「う」「よう」「まい」などに付く。「何を言われよう―気にしない」「雨が降ろう―風が吹こう―、毎日見回りに出る」動詞・形容動詞型活用語の終止形、および形容詞型活用語の連用形に付く。「たのめずば人をまつちの山なり―寝なましものをいさよひの月」〈新古今・恋三〉「ちと耳いたく―聞いて下され」〈浮・曲三味線・一〉次の話題の前提となる意を表す。「気象庁の発表による―、この夏は雨が少ないとのことだ」◆は中世以降用いられた。また、中古から使われていたは、現代語ではのように特殊な慣用的用法として残っているだけである。[並助]いくつかの事柄を列挙する意を表す。「君―ぼく―の仲」「幸ひの、なき―ある―は」〈源・玉鬘〉◆並立する語ごとに「と」を用いるのが本来の用法であるが、現代語ではいちばんあとにくる「と」を省略するのが普通となっている。

大辞泉 ページ 10552