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な‐く🔗🔉

な‐く 《打消しの助動詞「ず」のク語法。上代語》ないこと。「ももしきの大宮人の熟田津(にきたつ)に船乗しけむ年の知ら―」〈万・三二三〉→なくに

な・ぐ【×凪ぐ・和ぐ】🔗🔉

な・ぐ【×凪ぐ・和ぐ】 [動ガ五(四)](凪ぐ)風がやんで波が静かになる。風波がおさまる。「―・いだ海」(和ぐ)気持ちが穏やかになる。なごむ。「心が―・ぐ」[動ガ上二]に同じ。「海つ路の―・ぎなむ時も渡らなむかく立つ波に舟出すべしや」〈万・一七八一〉天候が穏やかになる。よく晴れわたる。「雲もなく―・ぎたる朝の我なれやいとはれてのみ世をば経ぬらむ」〈古今・恋五〉に同じ。「天離る鄙(ひな)とも著(しる)くここだくも繁き恋かも―・ぐる日もなく」〈万・四〇一九〉◆「凪」は国字。

な・ぐ【×薙ぐ】🔗🔉

な・ぐ【×薙ぐ】 [動ガ五(四)]刃物を勢いよく横に払って切る。「草を―・ぐ」

な・ぐ【投ぐ】🔗🔉

な・ぐ【投ぐ】 [動ガ下二]「なげる」の文語形。

なくこ‐なす【泣く子なす】🔗🔉

なくこ‐なす【泣く子なす】 〔枕〕乳を探り求めて泣く子のように、または、人込みにはぐれた親を求めて泣く子のように、の意から、「さぐり」に掛かる。「里人の行きの集ひに―行き取り探り」〈万・三三〇二〉

なぐさ【慰】🔗🔉

なぐさ【慰】 心を慰めるもの。なぐさめ。「我(あれ)のみそ君には恋ふる我が背子が恋ふと言ふことは言(こと)の―そ」〈万・六五六〉

なぐさ‐の‐はま【名草の浜】🔗🔉

なぐさ‐の‐はま【名草の浜】 和歌山市南部、紀三井(きみい)寺付近の浜。《歌枕》「海人(あま)の刈るみるめを波にまがへつつ―を尋ねわびぬる」〈新古今・恋一〉

なぐさみ【慰み】🔗🔉

なぐさみ【慰み】 心を楽しませること。また、そのもの。たのしみ。気晴らし。「―に絵を描く」→お慰みからかったり、もてあそんだりすること。また、その相手。「太鼓持ちの坊主を西国衆に仕立て、京中の見世女を集め、―にせられける」〈浮・一代女・一〉

大辞泉 ページ 11178