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なく‐に🔗🔉

なく‐に 〔連語〕《打消しの助動詞「ず」のク語法「なく」+格助詞「に」》詠嘆的な打消しを表す。…ないことだなあ。「苦しくも降り来る雨か三輪の崎狭野(さの)の渡りに家もあら―」〈万・二六五〉詠嘆的に打消し、逆接的に接続する意を表す。…ないことなのに。「やどりせし花橘(はなたちばな)も枯れ―などほととぎす声絶えぬらむ」〈古今・夏〉◆「に」は詠嘆の終助詞とも。主として和歌に用いられ、上代ではの意で文末の用法が多く、平安時代以降はの意で文中の用法が多い。

大辞泉 ページ 11181 でのなくに単語。