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えびす【×夷・×戎】🔗🔉

えびす【×夷・×戎】 《「えみし(蝦夷)」の音変化》蝦夷(えぞ)」に同じ。「その国の奥に―といふものありて」〈今昔・三一・一一〉都から遠く離れた未開の土地の人。田舎者。「かかることは―、町女(まちめ)などこそいへ」〈栄花・浦々の別れ〉情趣を解しない荒々しい人。特に、東国の荒くれ武士。あずまえびす。「―は弓引くすべ知らず」〈徒然・八〇〉異民族を侮蔑(ぶべつ)していう語。蛮夷(ばんい)。「―のこはき国あり。その―、漢に伏して」〈徒然・二一四〉

えびす【恵比須・夷・戎・恵比寿・蛭子】🔗🔉

えびす【恵比須・夷・戎・恵比寿・蛭子】 《「夷(えびす)」と同語源》古くは豊漁の神。のち七福神の一人として、生業を守り、福をもたらす神。狩衣(かりぎぬ)・指貫(さしぬき)・風折烏帽子(かざおりえぼし)をつけ、右手に釣りざおを持ち、左わきに鯛(たい)をかかえている。◆歴史的仮名遣いは「えびす」で、「恵(ゑ)」の字は仮名遣いを無視した当て字。

えびす‐あば【恵比×網端】🔗🔉

えびす‐あば【恵比×網端】 漁網の中央部につける大きな浮き。愛媛県、高知県室戸岬、また島根県隠岐島などでいう。

えびす‐うた【×夷歌】🔗🔉

えびす‐うた【×夷歌】 歌曲の歌いぶりで、粗野な田舎風のもの。ひなぶり。「古今仮名序に貫之の書ける、天の浮橋の―と云ふは則ち連歌なり」〈筑波問答〉狂歌。「おしなべて―大はやり」〈咄・一雅話三笑〉◆古事記の「夷振(ひなぶり)」、日本書紀の「夷曲(ひなぶり)」が誤解されて生じた語。

えびす‐おうぎ【恵比×須扇】‐あふぎ🔗🔉

えびす‐おうぎ【恵比×須扇】‐あふぎ しめ飾りなどにつけて、新年の祝いに用いる粗末な作りの扇。伊勢国山田(三重県伊勢市)の産。

えびす‐がお【恵比×須顔】‐がほ🔗🔉

えびす‐がお【恵比×須顔】‐がほ 恵比須のように、にこにこした顔。

えびす‐かき【恵比××舁き】🔗🔉

えびす‐かき【恵比××舁き】恵比須回し」に同じ。

えびす‐がみ【恵比×須紙】🔗🔉

えびす‐がみ【恵比×須紙】 紙を重ねて裁つとき、角が内へ折れ込んで裁ち残しになったもの。福紙。

えびす‐ぎれ【恵比×須切れ】🔗🔉

えびす‐ぎれ【恵比×須切れ】 恵比須講の日の誓文払いに、呉服屋が見切り売りする小ぎれ。→誓文払(せいもんばら)

大辞泉 ページ 1731