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かた‐かげ【片陰】🔗🔉

かた‐かげ【片陰】 陰になっている所。物陰。「高い用水桶の―から中を覗いて」〈秋声・足迹〉日陰。特に、夏の午後に家並みなどの片側にできる日陰。《季 夏》「―をもとめてすでに海の風/汀女」

かた‐かご【堅香子】🔗🔉

かた‐かご【堅香子】 カタクリの古名。「もののふの八十娘子(やそをとめ)らが汲みまがふ寺井の上の―の花」〈万・四一四三〉

かた‐かた【片方】🔗🔉

かた‐かた【片方】 かたいっぽう。かたほう。「雨を―の手に持った傘で防(よ)けつつ」〈漱石・道草〉かたすみ。かたわら。「―へ行きて、装束着て」〈宇治拾遺・五〉

かた‐かた🔗🔉

かた‐かた [副]スル堅いものが触れ合うときに発する軽い感じの音を表す語。「戸が―(と)鳴る」

かた‐かた【堅堅】🔗🔉

かた‐かた【堅堅】 [副]《「かたがた」とも》たいへん堅く。しっかり。「まことに、―口固めをせられた程に」〈続狂言記・六人僧〉

かた‐がた【方方・×旁】🔗🔉

かた‐がた【方方・×旁】 [名](方方)「人々」の敬称。かたたち。「お世話になった―」あちこちの貴人の部屋。「あまたの御―を過ぎさせ給ひて」〈源・桐壺〉いろいろの方角・場所。また、いろいろの方面の事柄。あちらこちら。ほうぼう。あれこれ。「男君達はみな、…―に流され給ひて」〈大鏡・時平〉[代]尊敬の意を含んだ二人称の人代名詞。本来は複数をさすが、単数にも用いる。あなたがた。みなさん。「―は定めて聞き及ばせ給ひたる事も候ふらん」〈太平記・五〉あなた。「―のお名をば何と申すぞ、と問へば」〈虎清狂・鈍根草〉[副]いろいろなことをするさま。あれこれ。さまざま。なにやかや。「私の御事をし給はむと、―劣らずしつらはれて」〈宇津保・沖つ白浪〉いろいろの所へ向かうさま。あちこち。ほうぼう。「―に鳴きてわかれし群鳥(むらどり)の古巣にだにも帰りやはする」〈風雅・雑下〉いろいろのことを考え合わせるさま。いずれにしても。どっちみち。「かれと言ひこれと言ひ―難治の様にて候」〈平家・一〉[接]二つ以上の事実、状態が併存することを表す。一方で。さらに。「代々武道の御心がけ深くおわしまし、―、歌道茶事までも」〈鴎外・興津弥五右衛門の遺書〉 〔接尾〕動作性の意をもった名詞に付いて、二つの動作を兼ねて行う意を表す。…のついでに。…がてら。…を兼ねて。「食後の運動―散歩する」「墓参―帰省する」物事を表す名詞に付いて、そのことがあれやこれやとあっての意を表す。「そんな事―で、私の著訳書は…古風な人の気に入る筈はない」〈福沢・福翁自伝〉

大辞泉 ページ 2923