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だ・む【×訛む】🔗🔉

だ・む【×訛む】 [動マ五(四)]《古くは「たむ」とも》言葉がなまる。声がにごる。「聞馴れぬ―・みたる声が聞えた」〈魯庵・社会百面相〉「言葉―・みて」〈源・橋姫〉◆「た(回)む」からの派生で、文や言葉が折れまがるの意とし、活用も上二段とする説がある。

だ・む【彩む】🔗🔉

だ・む【彩む】 [動マ四]《「たむ」とも》彩色する。いろどる。「赤木の柄(つか)の刀に―・みたる扇差し添へ」〈義経記・七〉金箔や銀箔をはる。「一つを五匁づつにして上を金銀に―・みて」〈浮・一代男・八〉

た‐むかい【手向かひ】‐むかひ🔗🔉

た‐むかい【手向かひ】‐むかひてむかい」に同じ。「人は言へども―もせず」〈神武紀・歌謡〉

た‐むけ【手向け】🔗🔉

た‐むけ【手向け】 神仏や死者の霊に物を供えること。また、その物。「―の香華」別れる人へのはなむけ。餞別(せんべつ)。「卒業生に対して―の言葉を呈する」《峠には道祖神などの境の神が祭られており、そこで旅の安全を祈って供え物をしたところから》山路をのぼりつめた所。峠。「恐(かしこ)みと告(の)らずありしをみ越路の―に立ちて妹が名告りつ」〈万・三七三〇〉

たむけ‐うた【手向け歌】🔗🔉

たむけ‐うた【手向け歌】 神仏などへの手向けに詠んでささげる歌。

たむけ‐ぐさ【手向け草】🔗🔉

たむけ‐ぐさ【手向け草】 《「たむけくさ」とも》たむけにする物。神仏や死者などに供える品。「白波の浜松が枝(え)の―幾代までにか年の経(へ)ぬらむ」〈万・三四〉

たむけ‐の‐かみ【手向けの神】🔗🔉

たむけ‐の‐かみ【手向けの神】 旅人の道中の安全を守る神。峠や坂の上に祭られ、昔は、旅人が幣(ぬさ)を手向けた。道祖神(どうそじん)

たむけ‐ばな【手向け花】🔗🔉

たむけ‐ばな【手向け花】 神仏や死者の霊に供える花。

たむけ‐みず【手向け水】‐みづ🔗🔉

たむけ‐みず【手向け水】‐みづ 神仏や死者の霊に供える水。

たむけ‐やま【手向け山】🔗🔉

たむけ‐やま【手向け山】 道路の神や坂の神などが祭られている峠や山。もと、一般的な呼び名であったものが、滋賀県の逢坂山(おうさかやま)や奈良市若草山の西方など、固有名詞となった所も多い。

大辞泉 ページ 9499