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し・る【知る】🔗⭐🔉
し・る【知る】
[一]〔他五〕
(「領しる」と同源)ある現象・状態を広く隅々まで自分のものとする意。
①物事の内容を理解する。わきまえる。悟る。万葉集20「みつぼなす仮れる身そとは―・れれどもなほし願ひつ千年の命を」。日葡辞書「ゼンゴヲシラヌ」。「子を持って―・る親の恩」「野球をよく―・っている」「―・らない者ほどよくしゃべる」
②見分ける。識別する。万葉集2「埴安の池の堤の隠沼こもりぬの行方を―・らに舎人は惑ふ」
③ある事柄の存在を認める。認識する。古事記下「天飛だむ軽の乙女甚いた泣かば人―・りぬべし」。醒睡笑「少々寒きことを―・らず」。「自分の無知を―・る」「雨のふっているのを―・らなかった」
④ある事柄のおこることをさとる。推知する。予見する。万葉集11「思ふ人来むと―・りせば八重葎やえむぐらおほへる庭に玉敷かましを」。「うまく行くと―・っていたらあわてなかったのに」
⑤経験する。源氏物語夕顔「いにしへもかくやは人のまどひけむわがまだ―・らぬしののめの道」。「私の―・らない世界の事だ」「酒の味を―・る」
⑥かかわりを持つ。関知する。源氏物語東屋「この君はただまかせ聞えさせて―・り侍らじ」。「私の―・った事ではない」
⑦(打消の形で)できない、不可能の意。万葉集5「言はむすべせむすべ知らに石木をも問ひさけ―・らず」
⑧(打消の形で)一切それをしないの意。「疲れを―・らない人」「妥協を―・らない」
[二]〔自下二〕
⇒しれる(下一)
⇒知らざるを知らずとせよ
⇒知らぬが仏
⇒知らぬは亭主ばかりなり
⇒知らぬ仏より馴染の鬼
⇒知る人ぞ知る
⇒知る者は言わず、言う者は知らず
⇒知る由もない
広辞苑 ページ 10062 での【知る】単語。