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す・く【透く・空く】🔗⭐🔉
す・く【透く・空く】
〔自五〕
①ものの間にあきが生ずる。
㋐すきまができる。源氏物語絵合「艶に―・きたる沈じんの箱に」。「壁と柱の間が―・いている」
㋑欠けてまばらになる。源氏物語総角「歯はうち―・きて愛敬なげに言ひなす女あり」
㋒内部のものが少なくなる。また、からになる。玉塵抄14「露を吸うて腹中の―・いて空虚なをみてたぞ」。「車内が―・いている」「腹が―・く」
㋓肉が落ちる。玉塵抄18「人も足の裏の中ほどの―・いたが道をようあるくぞ」
㋔つかえがなくなる。さっぱりする。「胸が―・く」
②《空》時間的・精神的にすきが生ずる。
㋐仕事がなくなる。ひまになる。「じきに手が―・く」
㋑油断する。手ぬかりをする。日本永代蔵3「さても―・かぬ男」
③《透》物のすきまから通る。
㋐光・風などが通りぬける。源氏物語夕顔「みあかしの影、ほのかに―・きて見ゆ」。宇治拾遺物語1「けはひにくからねばかきふせて風の―・く所にふせたり」
㋑物を通して向うのものが見える。すき通る。すける。源氏物語賢木「羅うすものの直衣、単衣を着給へるに―・き給へる肌つきましていみじう見ゆるを」。「中が―・いて見える」
◇1㋒・㋔は、ふつう「空く」あるいは仮名で「すく」と書く。
広辞苑 ページ 10516 での【透く】単語。