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す・てる【捨てる・棄てる】🔗🔉

す・てる捨てる・棄てる】 〔他下一〕[文]す・つ(下二) (「う(棄)つ」と同源) ①不用のものとして物を手もとから離す。万葉集5「富人の家の子どもの着る身無みくたし―・つらむ絹綿らはも」。竹取物語「鉢を門に―・ててこの歌の返しをす」。「紙くずを丸めて―・てる」「武器を―・てる」「車を―・てて歩く」 ②見はなす。かまいつけなくなる。古今和歌集「新しき妻につきて年経て住みける人を―・てて」。「妻子を―・てる」「学問を―・てる」 ③大切なものを投げ出す。万葉集11「わが背子がその名告らじとたまきはる命は―・てつ忘れたまふな」。「名を―・てて実を取る」 ④しりぞける。厭う。平家物語10「穢土を厭ひ、浄土を願はんに悪心を―・てて善心をおこしましまさん事」 ⑤俗世間から離れる。出家する。源氏物語夕霧「末無きやうに人の思ひ言ふも、―・てたる身には思ひ悩むべきにはあらねど」。天草本平家物語「さこそ世を―・つる身とはなつたれども」 ⑥(助詞「て」を受けて)「…しまう」の意を表す。保元物語「鎧の袖にて払ひ、蹴散らして―・てなん」。平家物語8「是は鼓判官が凶害と覚ゆるぞ。其の鼓め打ち破つて―・てよ」 ⇒捨てたものではない ⇒捨てる神あれば拾う神あり ○捨てる神あれば拾う神ありすてるかみあればひろうかみあり 一方で見捨てる人がいるかと思うと、他方で救ってくれる人がいる。世間は広く、世の中はさまざまだから、くよくよすることはない。 ⇒す・てる【捨てる・棄てる】

広辞苑 ページ 10632 での捨てる単語。