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○責め一人に帰すせめいちにんにきす🔗🔉

○責め一人に帰すせめいちにんにきす すべての責任が、結局は一人の主権者にあることにいう。平家物語10「時の大将軍にて候し上は、―とかや申候なれば」 ⇒せめ【責め】 せめ‐い・る攻め入る】 〔自五〕 進撃して敵陣に入る。攻めて敵地に入る。攻めこむ。「首都に―・る」 せめ‐うた逼歌・責歌】 音を乙から甲かんに上げて歌うこと。また、その歌。梁塵秘抄口伝集「声なけれど―などはあしくも聞えず」 せめ‐うま責め馬】 (「攻め馬」とも書く)馬をのりならすこと。また、その馬。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「―の鞍もあぶみも汗になり」 せめ‐おと・す攻め落とす】 〔他五〕 攻めて敵の城をとる。攻めて敵軍を降す。「要塞を―・す」 せめ‐おと・す責め落とす】 〔他五〕 ①責めて屈伏させる。責めて承知させる。 ②責めておいやる。狂言、朝比奈「地獄へ―・さうと存じ候」 せめ‐かか・る攻め掛かる】 〔自五〕 敵にうってかかる。攻めよせる。「本隊に―・る」 せめ‐か・く責め懸く】 〔他下二〕 ①責めて苦しませる。休まずにせめる。謡曲、安達原「明王の繋縛にかけて―・け―・け祈り伏せにけり」 ②次々にたたみかける。やつぎばやに言う。三道「急は、早節、切る節などを―・けて」 せめ‐か・ける攻め掛ける】 〔自下一〕[文]せめか・く(下二) 進んでうってかかる。攻めよせる。「なだれを打って―・ける」 せめ‐かわ責革‥カハ (→)撓革いためがわに同じ。 せめ‐ぎ責木】 ①(→)搾木しめぎに同じ。 ②(→)くさびに同じ。 せめぎ‐あい鬩ぎ合い‥アヒ 互いに対立して争うこと。「両者が―を続ける」 せめぎ‐あ・う鬩ぎ合う‥アフ 〔自五〕 互いに対立して争う。 せめ‐く責め苦】 責めさいなまれる苦しみ。歌舞伎、韓人漢文手管始「言わずば此この場で―に掛ふか」。「地獄の―」 せめ‐ぐ攻具】 敵を攻める道具。 せめ‐ぐ責具】 拷問に用いる道具。 せめ・ぐ鬩ぐ】 (古くは清音) [一]〔自五〕 互いに恨み争う。三蔵法師伝永久点「自ら闘セメいて散あかれぬ」。「兄弟けいていかきに―・ぐ」 [二]〔他四〕 責め恨む。恨み訴える。古今和歌集「老いぬとてなどかわが身を―・ぎけむ」 せめ‐ぐそく攻具足】 敵を攻めるのに必要な道具。 せめ‐くち攻め口】 ①(セメグチとも)攻め向かうところ。攻めかかるところ。 ②攻めるやりかた。攻め方。 せめ‐くわ責め桑‥クハ 養蚕で、蚕の就眠の直前に、大量の桑の葉を与えること。 せめ‐ごい責め乞い‥ゴヒ 無理に乞うこと。天草本平家物語「その馬―にこへ」 せめ‐こ・む攻め込む】 〔自五〕 敵中に進撃する。攻め入る。「敵地に―・む」 せめ‐さいな・む責め呵む】 〔他五〕 いじめ苦しめる。むごく責める。「良心の呵責かしゃくに―・まれる」 せめ‐じたく攻支度】 攻撃の準備。 せめ‐しゅう攻衆】 攻撃の人々。 せめ‐しょうぎ攻め将棋‥シヤウ‥ 将棋で、受けよりも攻めに重点を置く指し方。また、そういう棋風。↔受け将棋 せめ‐すく・む攻め竦む】 〔他下二〕 攻めてちぢみおそれさせる。浄瑠璃、平家女護島「四方をつつんで―・め候へども」 セメスターsemester】 1学年2学期制の、一つの学期。 せめ‐せちが・う責めせちがふ‥セチガフ 〔他四〕 責めたてる。責め促す。浄瑠璃、女殺油地獄「どうだどうだと―・ふ」 せめ‐せっかん責め折檻】 きびしく責めること。うちたたいて責めること。 せめ‐せっちょう責めせっちゃう‥チヤウ むごく責めさいなむこと。むごくこき使うこと。傾城歌三味線「親方にたてづいて勤めに出ぬ故、―すれど」 せめ‐だいこ攻太鼓】 昔の戦いで、敵に攻めかかる合図に打ち鳴らした太鼓。攻鼓せめつづみセメダインCemedine】 接着剤の一つ。商標名。 せめ‐た・てる攻め立てる】 〔他下一〕[文]せめた・つ(下二) きびしく攻める。「四方から―・てる」 せめ‐た・てる責め立てる】 〔他下一〕[文]せめた・つ(下二) きびしく責める。「借金取りに―・てられる」 せめ‐ぢから責め力】 責めたてる力。 せめ‐つ・ける攻め付ける】 〔他下一〕[文]せめつ・く(下二) きびしく敵を攻撃する。日葡辞書「セメツケテヲイカクル」 せめ‐つ・ける責め付ける】 〔他下一〕[文]せめつ・く(下二) きびしくとがめる。「寄ってたかって―・ける」 せめ‐つづみ攻鼓(→)攻太鼓せめだいこに同じ。 せめ‐て攻め手】 ①攻めかかる人。攻める方の側。 ②攻めの手段。攻撃方法。 せめ‐て責め手】 ①責めなじる人。 ②責める方の側。 せめ‐て 〔副〕 (動詞「責む」の連用形に接続助詞「て」が付いてできた語) ①しいて。むりに。たって。宇津保物語俊蔭「はづかしくいみじけれど、―のたまへば」 ②はなはだしく。非常に。枕草子248「―恐ろしきもの」 ③せいぜい。たかだか。太平記20「鹿を狩り鷹を使ふことは、―世俗のわざなれば」 ④十分ではないが。やむを得なければこれだけでも。謡曲、小袖曾我「うたてや―今一目」。「―もう1日ありさえすれば」 ⇒せめて‐の‐こと【せめての事】 ⇒せめて‐は ⇒せめて‐も せめて‐の‐ことせめての事】 思うようにはゆかないが、やむを得なければ、これだけでもと願うこと。どうにかましなこと。せめてものこと。 ⇒せめ‐て せめて‐は 〔副〕 十分ではないが。やむを得なければ。堤中納言物語「ただの衵あこめ・衾ふすま、―ならば、布の破襖やれあおにても」 ⇒せめ‐て せめて‐も 最小限に望んで。せいぜい。「無事に帰ったのが―だ」「―の救い」 ⇒せめ‐て せめ‐と・う責め問ふ‥トフ 〔他四〕 ①なじり問う。 ②折檻せっかんして問う。拷問にかけて問いつめる。 せめ‐どうぐ攻道具‥ダウ‥ 攻撃に用いる道具。攻具せめぐせめ‐どうぐ責道具‥ダウ‥ 拷問に用いる道具。責具せめぐせめ‐と・る攻め取る】 〔他五〕 攻め入って奪いとる。 せめ‐なじ・る責め詰る】 〔他五〕 (落度を)きびしく問いただす。問いつめる。詰問する。 せめ‐ぬ・く攻め抜く】 〔他五〕 ①城を攻めて陥れる。 ②徹底的に攻めとおす。 せめ‐ねんぶつ逼念仏・責念仏】 高い声で急調子に繰り返す念仏。日本永代蔵5「我と心を―申しても申しても」 せめ‐の‐せきづる責の関弦】 よく射ならした関弦。しめ(射しめた)の関弦の転という。幸若舞曲、高館「―かけさせ」 せめ‐のぼ・る攻め上る】 〔自五〕 ①攻めて高い所へのぼる。〈日葡辞書〉 ②都の方へ攻めて行く。太平記11「京都へ―・るべしと聞えしかば」 せめ‐ば責場】 歌舞伎で、男女の主要役を責めさいなむ場面。残虐・好色・変態趣味傾向を帯びる。「中将姫」の雪中折檻せっかんの場の類。 せめ‐はた・る責め徴る】 〔他四〕 きびしく責めたてる。きびしく催促する。神代紀「遂に促徴せめはたる」 せめ‐ひも責紐】 袴はかまの裾すそなどをくくるひも。 せめ‐ふさぎ責塞ぎ】 十分ではないが、ただ責任だけをはたすこと。 せめ‐ふ・せる責め伏せる】 〔他下一〕[文]せめふ・す(下二) ①責め立てて二度と立ち上がれないようにする。屈伏させる。 ②拷問にかけて問いつめる。詰問する。平家物語(長門本)「名のれと―・せ候ひつれども」 ③酷使する。疲れさせる。平家物語5「馬も人も―・せて候」 ④調子を高め、または強めて物事を行う。古今著聞集6「万秋楽はゆるるかに吹くべしと人は皆知りけれども、真実は―・せて吹くべきなり」 せめ‐ほろぼ・す攻め滅ぼす】 〔他五〕 攻撃して滅ぼす。 せめ‐まどわ・す責め惑はす‥マドハス 〔他四〕 しきりに責めて平常の判断力を失わせる。枕草子82「見苦しと思ひまはすほどもなく―・せば」 せめ‐みち攻め道】 攻めて行くみち。攻路。 せめ‐よ・せる攻め寄せる】 〔自下一〕[文]せめよ・す(下二) 攻めて近づきせまる。攻めて近くおしよせる。「敵陣に―・せる」 せめ‐よ・る攻め寄る】 〔自五〕 攻めて近寄る。 せ・める攻める】 〔他下一〕[文]せ・む(下二) (「迫む」の転)身をもって相手との間隔をせばめ身動きができないようにする意。 ①寄っていって追いつめる。つめ寄る。万葉集6「ますらをの高円たかまと山に―・めたれば里に下りけるむざさびそこれ」 ②敵に近寄って戦いをしかける。攻撃する。欽明紀「新羅を―・めて任那を撫存たもたしむ」。平家物語8「源平両方鬨ときを作り、矢合して、互に舟ども推合せて―・め戦ふ」。「敵陣を―・める」「相手のゴールを―・める」 せ・める責める】 〔他下一〕[文]せ・む(下二) (「攻める」と同源) ①相手の過失や非行などをとがめる。なじる。万葉集11「あしひきの山沢ゑぐを摘みに行かむ日だにも逢はむ母は―・むとも」。「罪を―・める」 ②苦しめる。悩ます。古今和歌集雑体「冬は霜にぞ―・めらるる」 ③うながす。せき立てる。せがむ。源氏物語帚木「頭の君まめやかにおそしと―・め給へば」。「子に―・められて買う」 ④はげしく追及する。拷問する。万葉集11「師歯迫山しわせやま―・めて問ふとも汝が名は告らじ」。今昔物語集16「しばしは落ちざりけれども―・めて問ひければ、遂にありのままに云ひけり」 ⑤一所懸命につとめる。沙石集2「行人の一人ありけるが、殊に至誠心を凝らして、頭より黒煙を立て、…一時ばかり―・めて」。三冊子「―・めず心をこらさざる者、誠の変化を知るといふ事なし」 ⑥馬を乗りならす。狂言、膏薬煉「名馬を―・めさせられしに」

広辞苑 ページ 11147 での○責め一人に帰す単語。