複数辞典一括検索+
にく・い【憎い・悪い】🔗⭐🔉
にく・い【憎い・悪い】
〔形〕[文]にく・し(ク)
①いやな相手として何か悪いことがあればよいと思うほど嫌っている。気に入らない。にくらしい。万葉集1「紫草むらさきのにほへる妹を―・くあらば人妻ゆゑに吾恋ひめやも」。源氏物語夢浮橋「さがなくあやにくに驕りて―・かりしかど」。「―・い敵」
②腹立たしい。癪しゃくにさわる。けしからぬ。源氏物語野分「委しくも聞えぬに、うちずし給ふをほの聞くに―・きもののをかしければ、なほ見果てまほしけれど」。源氏物語篝火「―・き御心こそ添ひたれど、さりとて御心のままに押し立ちてなどももてなし給はず」
③みにくい。宇津保物語貴宮「年老い、かたちも―・く時なし」
④無愛想である。そっけない。源氏物語匂宮「右のすけも声加へ給へや、いたう客人だたれじや、と宣へば、―・からぬ程に、神のますなど」
⑤(癪にさわるほど)あっぱれだ。感心だ。保元物語「―・き剛の者かな」。「―・いことを言う」
広辞苑 ページ 14892 での【憎い】単語。