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はな・す【離す・放す】🔗🔉

はな・す離す・放す】 〔他五〕 (ハナツの転) ①くっついているものを解き分ける。別々にする。切りはなす。万葉集14「上毛野かみつけの佐野の船橋とり―・し親はさくれど吾はさかるがへ」。「しっかりつかんで―・さない」「肌身―・さず持つ」 ②自由にする。束縛を解く。宇治拾遺物語13「買ひて―・しつる亀の」。日葡辞書「トリ・ケダモノヲハナス」 ③放置する。天草本伊曾保物語「面と手足の皮ばかりを残いて丸剥ぎに剥いで…そのままさし―・いた」 ④遠ざける。遠くへ隔てやる。間隔をあける。詞葉新雅「―・す。さくる」。「二人の仲を―・す」「1メートルずつ―・して植える」 ⑤向いていた視線を移す。義経記1「只事にはあらじと思ひて目を―・さず」。「目が―・せない」 ⑥発射する。はなつ。ぶっぱなす。日葡辞書「ヤヲハナス」「テッポウヲハナス」 ⑦(調味料などを)散りひろがるようにふりかける。貞徳独吟「鶴の汁辛子からしを―・す月影に」 ⑧気を許す。洒落本、魂胆惣勘定「女郎のつつしむことあり、又―・すことあり。遊びなればつつしむことはなきなどといふは非なり。客のつつしむ事あり、―・すことあり」 →放し。 ◇くっついているものを分ける、距離をあけるなど分離の意に「離」を使い、握っていたりつかんでいたりするのをやめる、束縛をといて自由にするなど解放の意に「放」を使う。

広辞苑 ページ 15964 での離す単語。