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は・ねる【撥ねる】🔗⭐🔉
は・ねる【撥ねる】
〔他下一〕[文]は・ぬ(下二)
(「跳ねる」と同源)
①先を勢いよくあげる。払い上げる。万葉集2「沖さけて漕ぎ来る船辺つきて漕ぎ来る船沖つ櫂いたくな―・ねそ辺つ櫂いたくな―・ねそ」。日葡辞書「ハシヲバハネハヅシ、云々」「ゴロクジュウニンシテモ、ヲシハタラキガタキダイバンジャク(大磐石)ノアリケルヲ、エイトハネヲコシ」
②(「刎ねる」と書く)薙なぎ切る。払い斬る。安康紀「自ら刎くびはねて皇尸みかばねの側に死みまかりぬ」。平家物語2「其の弟左衛門の尉師平、郎等三人、同じく首を―・ねられけり」。日葡辞書「クビヲハヌル」
③投げ捨てる。浄瑠璃、薩摩歌「心の種のささ舟に、情の上荷―・ねられて」
④一部分をかすめとる。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「八文であつたもの一文―・ねて七つにしてあいつが壺へあてがうたは」。「上前うわまえを―・ねる」
⑤切り捨てる。取り除く。「厘以下を―・ねる」
⑥除外する。不合格とする。「筆記試験で―・ねられた」
⑦突きもどす。拒否する。傾城禁短気「そんな阿呆たわけぬかす客は、―・ねて―・ね散らかせ」
⑧ぶつかってはじき飛ばす。「車で人を―・ねる」
⑨飛び散らせる。「泥を―・ねる」
⑩仮名「ん」「ン」で表記される音で発音する。
⑪文字を書く時に筆の先を上げるようにする。「―・ねるところと、とめるところをはっきり区別する」
広辞苑 ページ 16013 での【撥ねる】単語。