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ふか・い【深い】🔗🔉

ふか・い深い】 〔形〕[文]ふか・し(ク) ①表面から底までの距離が長い。浅くない。万葉集1「底―・き阿胡根の浦の玉そひりはぬ」。「雪が―・い」「傷が―・い」 ②外から内までの距離が遠い。奥まっている。源氏物語澪標「世の中定まらぬ折は―・き山に跡を絶えたる人だにも」 ③密生している。繁くある。「草が―・い」「露が―・い」 ④色・匂い・味などが濃い。万葉集20「色―・くせなが衣は染めましを」。源氏物語末摘花「陸奥国紙の厚肥えたるに、匂ひばかりは―・うしめ給へり」。「―・い緑」「―・い味わいのある作品」 ⑤時がたっている。たけなわである。ふけている。万葉集19「磯の上のつままを見れば根を延へて年―・からし神さびにけり」。源氏物語「―・き秋の哀れまさりゆく風の音」。「秋も―・い」 ⑥軽率でない。重々しい。源氏物語野分「まことにしみて―・き所はなき人になむ物せられける」 ⑦あさはかでない。かりそめでない。源氏物語若紫「今年ばかりの誓ひ―・う侍りて」 ⑧交わりが浅くない。親交がある。源氏物語玉鬘「この御師はまだ―・からねばにや、西の間に遠かりけるを」 ⑨物事の奥底まできわめている。古事記「此の人―・く薬方知れり」。源氏物語帚木「あだごとにもまめごとにも…―・きいたりなからむは」 ⑩程度が甚だしい。源氏物語空蝉「いと―・う憎み給ふべかめれば」。「欲が―・い」 ⑪男女がなみ以上の関係になっている。浄瑠璃、傾城酒呑童子「花紫が―・い客、長堀の粋様」。「―・い仲」 ⇒深い川は静かに流れる

広辞苑 ページ 17018 での深い単語。