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う・ける【受ける・享ける・承ける・請ける】🔗🔉

う・ける受ける・享ける・承ける・請ける】 〔他下一〕[文]う・く(下二) 自分に向かってくるものを、まともに迎え入れる。 ①(下降してくるものや向かってくるものを)ささえとめる。うけとめる。万葉集10「風に散る花橘を袖に―・けて」。「ボールを―・ける」 ②渡されるものを迎えとる。うけとる。宇津保物語俊蔭「花の露を供養と―・け紅葉の露を乳房と嘗めつつ」。「盃を―・ける」「援助を―・ける」 ③(天から)授かる。宇津保物語俊蔭「今も又人の身を―・けむ事は難しといへども」。「生を人の世に―・ける」「学位を―・ける」 ④ふりかかったことを身にこうむる。万葉集16「東の中の門みかどゆまゐり来て命みこと―・くれば」。「恩恵を―・ける」「影響を―・ける」 ⑤しかけられたことに応ずる。源氏物語少女「史記の難かたき巻々寮試―・けむに」。「いつでも―・けて立つ」「教育を―・ける」 ⑥受け入れる。承諾する。うべなう。竹取物語「よきことなりと―・けつ」。古今和歌集「みたらし河にせしみそぎ神は―・けずぞなりにけらしも」。「それを真に―・けてはいけない」 ⑦(多く受身の形で)好意を持つ。信頼する。源氏物語御法「あやしきまですずろなる人にも―・けられ」。今昔物語集25「身に敵かたきもなく、よろづの人に―・けられてなむありける」 ⑧僧や修験者を祈祷のために迎える。義経記7「行者たちもさこそおはすらん。―・け奉りて、験者一座せさせ奉りて見ばや」 ⑨後を継ぐ。継承する。風姿花伝「その風を―・けて、道のため、家のため、これを作するところ」。「家業を―・ける」「学統を―・けて大成する」 ⑩(作用をまともに迎え入れる意から転じて)前にする。面する。「南を―・けて建てられた家」 ⑪代金を出して引き取る。日葡辞書「ミヲウクル」。「質を―・け出す」 ⑫(自動詞的に)芝居などで、見物の気に入って喝采かっさいをはくする。転じて、気に入られる。評判が好い。「大衆に―・ける」 ◇広く一般には「受」。3には「享」、9には「承」も使う。保証して引き受ける意や11にはふつう「請」を使う。

広辞苑 ページ 1729 での受ける単語。