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も・む【揉む】🔗⭐🔉
も・む【揉む】
〔他五〕
①両手の間に挟み、こすって、力を加える。万葉集16「細螺しただみを…こごと―・み」。平家物語3「皆水精の御数珠おし―・ませ給へば」。「錐きりを―・む」「紙を―・んでやわらかくする」
②手をこすり合わせる。平家物語8「独鈷とっこをもつて脳なずきを突き砕き、乳和して護摩に焚き、黒煙をたててひともみ―・まれたりければ」
③入り乱れて押し合う。また、激しく攻めたてる。保元物語「勝つに乗つて門のきはまで攻めつけて、入れかへ入れかへ―・みたりけり」。平家物語7「―・みに―・うで火出づる程にぞ攻めたりける」。「人ごみに―・まれる」
④舞などで体をはげしく動かす。謡曲、歌占「ひと揉み―・んで…面には白汗を流して」
⑤いらだつ。もだえる。頼政集「思ふ事下に―・まるるまろずずの露ばかりだにかなはましかば」。日葡辞書「ミヲモム」。「気を―・む」
⑥馬などを鞭うち急がせる。汗を流すほど走らせる。義経記4「―・めども―・めども一所にて踊るやうなり」。日葡辞書「アセヲモム」
⑦手でつまみほぐす。あんまをする。「肩を―・む」
⑧料理で、野菜などを薄く切り、塩で柔らかにする。「きゅうりを塩で―・む」
⑨つらい体験をさせて鍛える。教えてやる。日本永代蔵2「女郎狂ひは嶋原の太夫高橋に―・まれ」。「一番―・んでやろう」「世間で―・まれてきた苦労人」
⑩はげしく論争する。
⑪(取引用語)相場が上下小さくせり合う。また、相場が幾度となく同一の小高下をくりかえす。
⇒揉みに揉む
広辞苑 ページ 19596 での【揉む】単語。