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ゆる・ぶ【緩ぶ・弛ぶ】🔗🔉

ゆる・ぶ緩ぶ・弛ぶ】 (古くユルフと清音) [一]〔自四〕 ①しまりがゆるくなる。ゆるむ。たるむ。万葉集13「みづ垣の久しき時ゆ恋すれば吾が帯―・ふ朝夕あさよい毎に」。源氏物語初音「―・べる緒整へさせ給ひなどす」 ②氷などが溶ける。枕草子90「うは氷あはにむすべる紐なればかざす日かげに―・ぶばかりを」 ③おおらかで寛大な心になる。ゆとりができる。源氏物語「おぼし沈みつる年頃の名残なき御有様にて心―・び給ふ事多かるに」 ④気分にゆるみができる。油断する。万葉集17「心には―・ふことなく須加の山すかなくのみや恋ひ渡りなむ」。源氏物語末摘花「心やすき独寝の床にて―・びにけり」 ⑤(寒さなどの)きびしさがやわらぐ。枕草子1「昼になりてぬるく―・びもて行けば」 [二]〔他下二〕 ①しまりをゆるくする。たるむようにする。万葉集12「梓弓引きみ―・へみ念ひみて既に心は寄りにしものを」 ②きびしさを緩和する。おだやかにする。寛大にする。源氏物語「少し―・べ給へや。大将に聞ゆべき事あり」。源氏物語帚木「あまりむげにうち―・べ見放ちたるも心やすくらうたきやうなれど、おのづからかろき方にぞ覚え侍るかし」

広辞苑 ページ 20139 での緩ぶ単語。