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青砥稿花紅彩画(四幕目)     →青砥稿花紅彩画🔗🔉

青砥稿花紅彩画(四幕目)     →青砥稿花紅彩画 弁天「知らざあ言つて聞かせやせう。浜の真砂と五右衛門が、歌に残せし盗人の、種は尽きざる七里ケ浜、その白浪の夜働き、以前を言やあ江之島で、年季勤めの児(ちご)ケ淵、江戸の百味講(ひやくみ)の蒔銭(まきせん)を、当(あて)に小皿の一文子(もんこ)、百が二百と賽銭の、くすね銭せえだんに、悪事はのぼる上(かみ)の宮、岩本院で講中の、枕捜しも度重なり、お手長(てなが)講を札附に、たうとう島を追出され、それから若衆の美人局(つつもたせ)、こゝやかしこの寺島で、小耳に聞いた祖父(じい)さんの、似ぬ声色で小ゆすりかたり、名さへ由縁の弁天小僧菊之助といふ小若衆(こわかしゆ)さ。」 南郷「その相ずりの尻押は、富士見の間(ま)から向うに見る、大磯小磯小田原かけ、生れが漁夫(りようふ)に波の上、沖にかゝつた元船へ、その舟玉の毒賽(どくさい)を、ぽんと打ち込み捨碇(すていかり)、船丁半(ふなじようはん)の側中(かわじゆう)を引さらつて来る利得(かすり)とり、板子一枚その下は地獄と名に呼ぶ暗黒(くらやみ)も、明るくなつて度胸がすわり、艫(ろ)を押しがりやぶつたくり、舟足重き刑状(きようじよう)に、昨日は東今日は西、居所(いどころ)定めぬ南郷力丸、面(つら)を見知つて貰ひやせう。」

広辞苑 ページ 23981 での青砥稿花紅彩画     →青砥稿花紅彩画単語。