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京鹿子娘道成寺     →京鹿子娘道成寺🔗🔉

京鹿子娘道成寺     →京鹿子娘道成寺 鐘に恨は数々ござる、初夜の鐘を撞く時は、諸行無常と響くなり、後夜の鐘を撞く時は、是生(ぜしよう)滅法(めつぽう)と響くなり、晨朝(じんじよう)の響は生滅(しようめつ)滅已(めつい)、入相は寂滅為楽と響くなり、聞いて驚く人もなし、我も五障の雲晴れて、真如の月を眺め明かさん。 言はず語らぬ我が心、乱れし髪の乱るゝも、つれないは只移り気な、どうでも男は悪性者(あくしようもの)、桜々とうたはれて、言うて袂のわけ二つ、勤さへ只うかと、どうでも女子は悪性者、都育ちははすはな者ぢやえ、恋の分里(わけざと)、武士も道具を伏編笠で、張と意気地の吉原、花の都は歌で和(やわら)ぐ敷島原に、勤する身は誰と伏見の墨染、煩悩菩提の撞木町(しゆもくまち)より難波四筋(よすじ)に、通ひ木辻(きつじ)に禿立(かぶろだち)から室の早咲、それがほんに色ぢや、一二三四(ひいふうみいよう)、夜露雪の日下(しも)の関路(せきじ)も、共にこの身をなじみ重ねて、仲は丸山たゞ丸かれと、思初(おもいそ)めたが縁ぢやえ、梅とさん桜は何(いずれ)兄やら弟やら、分きて言はれぬ花の色え、菖蒲(あやめ)燕子花(かきつばた)は何(いず)れ姉やら妹(いもと)やら、分きて言はれぬ花の色え、西も東もみんな見にきた花の顔、さよをえ、見れば恋ぞ増すえ、さよをえ、可愛(かわゆ)らしさの花娘。

広辞苑 ページ 24023 での京鹿子娘道成寺     →京鹿子娘道成寺単語。