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桐一葉 →桐一葉🔗⭐🔉
桐一葉 →桐一葉
奥かたづけの腰元ども、掃除しまうて寄りこぞり
一「オヽしんど、オヽしんど、お目ざめにはまだ間(ま)がある、皆さん暫時(ちつと)休むまいか。」
二「そのオヽしんどで思ひだした、此の頃の遅いお目ざめ、日がな一日(ひとひ)あのやうに、ちんとしておいでなされても、おからだが疲れるものかいな。」
三「サイナ、けふびは大野さまの、御忠勤とやらのせいでもなし。」
四「アコレ、粗怱な、きこゆるぞえ、皆さんも知つての通り、大仏さまのお鐘のことから、徳川さまの御難題。」
五「片桐市ノ正(かみ)さまは、其の申し訳をなされうため、先達て関東へお下り、大蔵のお局さまや、正栄尼さまも、後(あと)からお越しなされたれど。」
四「まだ御吉左右が知れぬによつて、御前さまはいかい御苦労。」
五「夜(よる)もおち
御寝(ぎよしん)ならず、時たまおしづまり遊ばすと。」
四「ナア花野どの、ゆふべも恰(ちょう)ど子の刻過。」
四・五「オヽ気味わる。」


広辞苑 ページ 24025 での【桐一葉 →桐一葉】単語。