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莫切自根金生木     →莫切自根金生木🔗🔉

莫切自根金生木     →莫切自根金生木  こゝに御ぞんじの金々(きんきん)先生の又隣(またどなり)に、万々(まんまん)先生といふものあり。七珍万宝(しつちんまんぼう)蔵(くら)にみちて、代栄耀(えよう)にくらしけるが、ものごと自由に手のまわるがしきりにうるさく、三日なり共貧乏せば、いまの思ひはあるまいと、家に伝るさくの大黒をひきづりのけて、貧乏神の絵像をとゝのへ、こよみの内の大の悪日(あくにち)を縁日として、信心なしける。 (万々の妻)「旦那のお顔も、このごろは貧相におなりなされた。」 (手代一)「さればでござります。これでは御いへ御衰微のもとい、おめでたうござります。」 (手代二)「すてられる神あれば、たすけられる神もありがてへか。」 (万々)「をんぼろ、びんぼうなりたや、そわか。」 (下女)「おとゝい来い。」  万々(まんまん)は信心の奇特(きどく)もみへねば、いろと工夫をめぐらし、なんでもやたらに貸しかけて、世上(せじよう)の人に無沙汰をさせたならば、金蔵(かねぐら)もくつろぐべしと、貸(かし)金接待の高(たか)札を門(かど)口にかけて、委細かまわず来る人ごとに貸しいだす。

広辞苑 ページ 24026 での莫切自根金生木     →莫切自根金生木単語。