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小袖曾我薊色縫     →小袖曾我薊色縫🔗🔉

小袖曾我薊色縫     →小袖曾我薊色縫  本舞台三間の間、上手(かみて)へ寄せて石の鳥居。是へ続いて石の玉垣。後ろ紅白の梅林、同じく釣枝。下手(しもて)出茶屋(でぢやや)、床几(しようぎ)二机并べあり。都(すべ)て鶴ケ岡八幡鳥居先の体(てい)。爰(ここ)に若い衆の仕丁(じちよう)四人、箒(ほうき)・手桶を持(もち)、掃除をして居る。此見得、大拍子(だいびようし)にて幕あく。  ○「何と太郎又、いゝ日和(ひより)じゃアねヘか。なんぼ奉公とはいゝながら、人は物見の遊山(ゆさん)のといふ春先に、掃除をして居るも智恵がねへじゃアねへか。」  △「そりゃア愚智といふものだ。此掃除をするも私(わたくし)じゃアねへ。今日(きよう)は大江の広元様のお嫡子(ちやくし)因幡之助様、当社への御参詣。」  □「夫(それ)に今日は吉例の通り、弓初めの御家例なれば、別段掃除も念を入れろと、方丈様の言附け。」  ☆「トキニこふしやふじゃアねへか。モウお入(いり)に間もあるまいから、部屋へ行って一杯(いつぺい)やらかそふか。」  ○「成程それがいゝ。それじゃア内田で五(ごん)つくはづもふか。」  △「先づ肴はお定(さだま)りで、鯣(するめ)の足に人参の白和(しらあい)か。」  □「そふ言ふ内にも、モウお入(い)りだろふ。」  ☆「早く部屋へ行(ゆこ)ふじゃアねへか。」  四人「サア、行(ゆこ)ふ。」

広辞苑 ページ 24042 での小袖曾我薊色縫     →小袖曾我薊色縫単語。